• 20250113-133232
  • 20250113-134354
  • 20250113-134844
  • 20250113-135719
  • 20250112-044948
  • 20250112-050804
  • Dsc_1204
  • Dsc_1204_2
  • Dsc_1206_2
  • Dsc_1210

« 福島第1原発4号炉が倒壊しないことを祈ります | トップページ | 土壌暫定規制値の5千bq/㎏は、旧ソ連なら「永久管理区域」に相当する »

2011年7月31日 (日)

福島原発からの高濃度汚染水はどこに行ったのだろう?

018
夜来風雨の声、明け方地震ありと、まことに不吉な朝です。豪雨の中の地震はほんとうに不気味でした。

福島圏の皆様、被害はいかがでしょうか。震災で緩んだ地盤が、この豪雨と地震でいっそう被害が拡がらないか心配です。

放射性物質だけに関して言えば、一定の除染効果はあるかもしれません。例えば家屋や道路などですね。

家屋などの建造物の除染は、要するに放水して洗うことですから、これだけ激しい雨だと少しは除染されたかもしれません。

ただし、放射性物質は「別な場所に行く」ことはあっても消滅することはないという実にイヤラシイ奴ですから、なくなりません。

今度は水の排水溝や雨樋、下水などの周辺に溜まりますので、ゆくゆくはその周辺からも追い払ってやらねばなりません。お子さんは近づけないように。

市の下水処理場などは線量が高くなっているはずです。畑や牧草も、土壌の粘土質や牧草の中に取り込まれていますから雨では除染されることはありません。

ただし、一般的な土壌ですと1.5m~2m沈下するに1年かかりますので、沈下して地下水などに出る心配はありません。

今現在の話ではなく、5、6年先の話とすれば、浅い井戸は土壌の除染を現時点でしておかないと、やがて井戸水に出る可能性があります。

私たちの地方はだいたい40m以上ですから、気にする必要はないですが、海岸地帯はおおむね浅井戸ですから毎年計ってみることをお勧めします。

さて、地下水といえば、福島第1原発の水はどこに行ったのでしょう。そう、あのTVでも盛んに見た大量放水の行方です。

5月13日に東電は1号炉に作業員を入れて、初めて実際の調査をした結果1号炉が空で、メルトダウンしているのが分かったと発表しました。

これでチェルノブイリの石棺ならぬフクシマの水棺計画は冒頭から破綻してしまいました。

それにしても1号炉が空ですと?ゲッ!

すると、2カ月間続けた数千tともいわれる放水はどこに消えてなくなったのでしょうか?

008_2

                   (YouTubeアニー・ガンダーセンより)

原発構内に残された瓦礫にすら高線量の放射性物質が付着して作業を手こずらせているくらいですから、この破損した原子炉そのものを洗った水は、あまり考えたくないほど汚染されていると思われます。

こんな汚染水が数千t消えてなくなっていたとは。

行き先は、1号炉の圧力容器、格納容器を貫いて、さらに最後の砦の建屋コンクリート床をも貫通し、一部は地下水に出続けている可能性が高いと思われます。

構内に溜まった水はトレンチから排水プールに入って浄化されるはずでしたが、すべてを受け入れる容量がないので、これも一部は海洋に出続けています。

077

                  (YouTubeアニー・ガンダーセンより)

2号炉、3号炉も同じように格納容器から漏れだしてトレンチから一部が溢れています。

この高濃度汚染水は地下水に入り、やがて井戸などから汲み上げられることになります。川や湖、海などの水系も汚染していきます。

ただし水の浄化は大変に難しいのですが不可能ではありません。

セシウムはバーミキュライトやゼオライトで吸着することができます。むしろヨウ素のほうがこれらを通過してしまい活性炭に少量付着するだけですのでやっかいです。

ただ、ヨウ素は半減期が8日間ですので地下水にまで沈降する間に半減期を迎えてしまうのが慰めでしょう。

一般の浄水器では放射性物質の除去は期待できません。逆浸透膜タイプの浄水器でヨウ素を除去できるだけですが、このタイプは大変に高い(数十万円)ので出回っていません。

地下水系というのは地下で複雑に入り組んでいますから、ぜひ福島県の原発に近い地域の方は井戸水を調べられてから飲むようにお願いします。

私たちは放射能という魔物を檻から出してしまいました。この魔物を再び無害に閉じ込めるまで気が遠くなるような時間がかかります。

毎度同じことを言って恐縮ですが、国はまったく頼りになりません。再生エネルギーなどという先の話をフワフワしているだけで、目の前にある国民の放射能の脅威に無関心です

だからこそ私たち国民が自ら調べて、自ら除染するしか方法はないのです。よく調べて、納得がいったものだけをお子さんに与えて下さい。

« 福島第1原発4号炉が倒壊しないことを祈ります | トップページ | 土壌暫定規制値の5千bq/㎏は、旧ソ連なら「永久管理区域」に相当する »

原子力事故」カテゴリの記事

コメント

意外と浸透スピードって遅いもんなんですね。
とはいえ、やるなら早いほうが圧倒的に楽なはず。
南相馬市では避難区域外の生活圏で、保育園や学校などを中心に8月9月を除染強化月間として集中してやると発表したとたんに、また未明の地震。
ハラハラものです。

書き忘れ連投失礼。

以前から怪しげな(ブラック会社)浄水器の訪問押し売りは問題になってますが(私の知り合いで、かつてノルマ報酬が良い仙台の会社に転職したものの、あまりに酷い騙しマニュアルに唖然として、引っ越し済ませて1ヶ月で逃げ帰ってきました)、
最近は不安に漬け込んで「セシウム完全除去」とか出鱈目な説明でバカ高く売り付ける悪徳商法(ヤ〇ザ絡み)が横行しているとの話もあります。
皆様ご注意下さい。

冷却水は地下水系及び大部分は海へ流れ出たと考えた方が合理的と思います。
水素爆発やその後の建屋からの放射線は、今あちこちで発生している様々なものに降り注ぎました。
その範囲も、濃度も一部では測定されているものの、ほとんど汚染実態も判らない状況です。
政府は、後だしジャンケンを決め込んでいますし、毎日生活や営農を余儀なくされている大勢の人々は、何をしてよいか、何をすれば消費者が信じてくれるのか、その方法を手さぐり状態です。
測定・・・と言っても測定機器はほとんど無いし、あっても測定時間に限りがあり、数をこなせません・・・
等と嘆いていても仕方ありませんから、やれるだけの事を地道に実行し、情報発信していくしか出来ないのでしょう。 
まだまだ真っ暗なトンネルの入り口付近であり、出口ははるか彼方と言った所でしょうか。
でも一歩一歩進まないと出口には近付きません。

東電の遮蔽壁案、やっと出ましたね。5メートル沖合い?に鉄板打ち込むのが2年係り。後に原発敷地全て囲むとか。
特に海上のは、またちょっとした津波で凶器となって建屋を襲いそうな気がしますが…浜岡も同様。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 福島原発からの高濃度汚染水はどこに行ったのだろう?:

« 福島第1原発4号炉が倒壊しないことを祈ります | トップページ | 土壌暫定規制値の5千bq/㎏は、旧ソ連なら「永久管理区域」に相当する »