• 20250113-133232
  • 20250113-134354
  • 20250113-134844
  • 20250113-135719
  • 20250112-044948
  • 20250112-050804
  • Dsc_1204
  • Dsc_1204_2
  • Dsc_1206_2
  • Dsc_1210

« トンボ三景 | トップページ | 私たちが作るものに放射能が混ざっていたら、私たち農業者は命ではなく汚染を手渡してしまう »

2011年7月21日 (木)

新たに宮城県、岩手県からもセシウムわらが検出される!

002_2

宮城県でも登米市、涌谷町、美里町、大崎市、栗原市で相次いで県産藁にセシウムが検出されました。

放射性物質拡散図(中川由紀夫群馬大教授作成)を見ると、これらの検出サレ地域はいずれもフォールアウトが少なく、空間線量の測定も少ない地域だと分かります。

これらのいわば「安全地帯」からの藁に出たことは、ある意味福島県白河でセシウム藁が出たことより深刻かもしれません。

福島県白河は拡散図の黄色、つまり0.5μSv/h以上地域であり、フォールアウトした放射性セシウムも多かったはずです。

私自身この薄緑地域(0.25μSv/h)の農家なのでこのような表現をお許しいただきたいのですが、福島県で検出されたのはある意味当然としても、なぜ宮崎県の無印地域で出たのか理解に苦しみます。

しかも、宮城県はこの牧草検査も5月から行っており、今のところ検出例はありません。牧草で出なかったものがなぜ、藁で出たのでしょうか。

もし無印地域での藁から今後も検出が続くとなると、福島近隣の諸県で検出される可能性が高まりました。(* 文科省のヘリによる計測結果ではフォールアウトが検出されていま。欄外をご覧ください)

茨城県などはまだ保管された藁の検査は行っていないようですが早急に行わないと出荷された後では手遅れになります。

そして悪いことには、宮城県産藁は青森、山形、福島、新潟、茨城、群馬の各県に既に販売されてしまっています。福島県産藁と相まっておそろしいほどの事件の拡がりをみせることになるでしょう。

蛇足ですが、自分の地位にしか関心のない首相は19日の衆院予算委員会で「事前に防止できなかったという意味で、私を含めて責任をかんじており、大変もうしわけなく思っている」と答弁しました。

また枝野官房長官も「価格の問題を含めて、最終的に国の責任でしっかりと補てんしていく」と答えています。

まぁ、4カ月以上たってやることはとうに出来たのに、なにを今さらですが。金出せばいいのではなく、この仕事をしない政府自体が人災なのです。

いよいよこの福島第1原発の事故は、ありとあらゆる農業の分野を巻き込んだ複合汚染にとなってきました。

■追記 脱稿した時点で新しいニュースが飛び込んできました。

岩手県一関市と藤沢町からもセシウムが検出されました。これで福島、宮城、岩手の3県からの藁からセシウム検出がされたことになります。

またセシウム牛が出荷されたのは沖縄を除くほぼ全国となりました。

■記事の修正

おとといの記事の中で「ブルーシートはβ線を透過して、その際に放射性物質を藁の内部に残留させた」という風に解説しましたが、どうやら誤りなようです。

β線は透過してたとしても、細胞を傷つけることはあっても放射性物質そのものには転換しません。したがって、放射能雲(プルーム)の通過時に照射された放射線は、ブルーシートを透過したに止まったと思います。

しかし、フォールアウトした放射性物質は雨などで劣化したシートの穴などから侵入したり、藁を集める時に一緒に土が入ってしまうために、それと一緒に藁に入ったのではないでしょうか。

またシートのかけ方も上だけの雨除けだった場合も考えられます。いずれにせよ、シートがけてしてあっても野外では放射性物質の浸透は防げなかったということになります。

ただし・・・、どうやら大部分の藁はシートかけがされていなかった可能性が高いのではないでしょうか。シートがしてあるにしてはあまりにも放射線量が高すぎます。

おそらくは大部分は裸の状態で放射性物質を浴びたと考えたほうが素直です。

さて、もう一点。通常の年は、藁は越年することは稀です。

だいたいは年末まで乾燥させて収拾し、倉庫に納めてしまいます。しかし、去年に限って藁の倉庫入れが遅れたところに、大震災に会ったために4月中旬まで作業がズレこんでしまったようです。

そして3月12日、15日の水素爆発による放射能雲の発生、空間線量の増大の中で、この藁は野外に放置された格好になりました。

藁の乾燥は、地方によって違いがありますので一概には言えませんが、拡げてはざかけしてあった場合は表面積が大きくなって放射性物質の吸収が高まります。

初期に放射性物質がひんぱんに検出された野菜のホウレンソウは、野菜の中で被曝する可能性が高い野菜です。

というのは葉が拡がって生育するため暴露する表面積が増えるためと言われています。これと同じことが藁でも起きたと思われます。

そして、その藁を買った牛農家の藁の保管の仕方です。牛農家は古い藁から倉庫の奥に置いていったことでしょう。

すると奥には被曝していない事故前の藁が眠り、手前の入り口近くには春藁、つまりは被曝藁が置かれていたと思われます。そして、牛農家は手前の被曝藁から使っていき、放射性セシウムが牛に移行したということになります。

■お断り 修正部分をカットして編集し直しました。((午後4時)

 

         ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■文科省のヘリによる放射線量調査図
(NHK7時のニュースより引用しました。ありがとうございました)

栗原市は被曝範囲に入っているのがわかります。

003

■早川由紀夫群馬大教授作成による放射能雲の移動図
(参考のために引用させていただきました。ありがとうございます。)
Photo
緑色と黄色のエリアに注目。緑色は0.25μSv/h(毎時マイクロシーベルト)以上、黄色は0.5μSv/hから1μSv/hのあいだです。
爆発以前の関東地方の放射線量はだいたい.05μSv/h前後ですから、5倍から20倍は高い数値が観測されています。
岩手県の稲わらからも高濃度の放射性セシウム
 
岩手県は20日、同県南部の畜産農家5戸が、飼育していた肉用牛に与えていた県内産の稲わらから、高濃度の放射性セシウムが検出したと発表した。
 
この5戸からは肉用牛19頭がすでに東京都に出荷されていた。稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出されたのは、福島、宮城に次いで3県目。

 岩手県によると、高濃度の稲わらを牛に与えていたのは、一関市の3戸と隣接する藤沢町の2戸。1キロ・グラムあたり最高値で5万7000ベクレルの放射性セシウムを検出した。水分を含んだ状態に換算すると国の規制値(300ベクレル)の43倍に相当する。 

 県畜産課の調査では、大部分は一関市、藤沢町の稲わらで、3月の東京電力福島第一原発事故当時は、田んぼなどで乾燥、保管されていたらしい。 

 このほか、同じ2市町の7戸が、原発事故後、同様に屋外に置かれていた稲わらを肉用牛に与えていたという。この稲わらは使い切っていて、調査できなかった。この7戸からは3~7月、62頭を県内のほか、東京都と神奈川県にも出荷しており、県は厚生労働省を通じて情報提供を行った。 

(2011年7月20日20時10分  読売新聞)

10県で目安超え稲わら確認

NHK 7月21日 5時53分

餌の稲わらから国の目安を超えた放射性セシウムが検出された問題で、20日、新たに静岡県などでも目安を超えた稲わらが確認され、こうした地域は10の県に広がっています。稲わらの多くは宮城県内の業者から仕入れたもので、各自治体は引き続き調査を進めています。 

この問題は、福島県などで肉牛に与えていた餌の稲わらから国の目安を超える放射性セシウムが相次いで検出されたものです。

20日、新たに静岡県富士宮市の農家で、牛に与えていた稲わらを調べたところ、国の目安のおよそ7倍の放射性セシウムが検出されました。さらに、秋田県や岐阜県などでも目安を超えた稲わらが確認され、こうした地域は、岩手県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、群馬県、埼玉県、静岡県、岐阜県、茨城県の、10の県に広がっています。

稲わらの多くは宮城県内の複数の業者から仕入れたもので、各自治体は引き続き調査を進めています。一方、こうした農家から出荷された牛の肉の流通先は、鳥取県と沖縄県を除く全国45の都道府県に広がっています。

福島の生産者 牛全頭検査要望

NHK 7月20日 21時10分

政府が福島県のすべての牛の出荷停止を指示したことを巡り、福島県の生産者団体が20日、鹿野農林水産大臣と会い、消費者の信頼を回復するためにはすべての牛の検査を行うよう要望しました。しかし、生産者団体によりますと、鹿野大臣からは全頭検査の実施について明言はなかったということです。 

福島県内の畜産農家が牛に与えていた稲わらや、出荷した牛肉の一部から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが相次いで検出されたことを受けて、政府は19日、福島県内のすべての肉牛の出荷停止を指示しました。

この問題を受けて、県内の農協や畜産団体の代表者およそ30人が20日、上京し、農林水産省など関係省庁を訪ね、出荷停止の間に出荷時期を迎えた牛は国が買い上げることなど支援策を要望しました。

このうち、農林水産省では鹿野大臣と会い、出荷停止を解除する要件を巡り、すべての牛の検査を行う対象が計画的避難区域と緊急時避難準備区域に限られていることについて、「消費者の信頼を回復するには、県内のすべての牛と出荷されたすべての牛肉の検査を実施すべきだ」と要望しました。

これに対し、鹿野大臣は「原発事故のあとの稲わらの情報を周知できていなかったことを反省している。市場に出回っているものは安心だと言える態勢を築きたい」と述べましたが、JA福島中央会によりますと、鹿野大臣からは全頭検査の実施について明言はなかったということです。要望のあと、JA福島中央会の庄條徳一会長は「福島の農畜産物の信頼回復には徹底した検査が欠かせない。国はBSEや口てい疫に対応した経験を生かして、どうすれば全頭検査を実現できるかを考えてほしい」と述べ、あくまで全頭検査を国に求める姿勢を強調しました。

汚染疑い牛、1485頭に…出荷新たに6県から

高濃度の放射性セシウムに汚染された稲わらが肉牛に与えられていた問題で、岩手、秋田、新潟、群馬、静岡、岐阜の6県は20日、各県内の畜産農家が汚染の疑いのある稲わらを肉牛に与え、637頭を出荷していたと発表した。

 これで山形、宮城、福島、新潟各県で判明している約850頭を含め、汚染された疑いのある稲わらを食べた牛の出荷数は9県で約1485頭になった。各県などは牛の流通経路を調べ、残っている肉については放射性物質の検査をする。

 秋田、群馬、静岡県で与えられていた稲わらは宮城県産で、岩手県では同県産だった。稲わらから高濃度のセシウムが検出されたのは、福島、宮城に次いで3県目。岩手県では、一関市の3戸と隣接する藤沢町の2戸が計19頭を東京都に出荷。稲わらからは1キロ・グラムあたり最高値で5万7000ベクレルのセシウムを検出した。水分を含んだ状態に換算すると国の規制値(300ベクレル)の43倍に相当する

 

 

 

読売新聞 7月21日

« トンボ三景 | トップページ | 私たちが作るものに放射能が混ざっていたら、私たち農業者は命ではなく汚染を手渡してしまう »

原子力事故」カテゴリの記事

コメント

全頭検査は現在正直なところ検査機関と装置の数が足りず、苦慮してるところと思います。
是非実現してほしいし、福島県の担当者は騒ぎが始まった直後から「有無を言わさずやるしかない!」と、テレビの電話インタビューで訴えてました。

稲藁は中空構造で多孔質。セシウムやセシウムを含んだ雨水を吸着しやすいことでしょう。
また栗原市はあの日震度7。周辺も6クラスの大揺れで広域停電と深刻な燃料や物資の不足。
家や建物の復旧にかかりっぱなしで、稲藁に構ってる暇はなかったかもしれませんね…。


山形食肉市場も昨日から「当分の間」閉鎖だそうです。

私の思うところでは、今回の原発事故による放射能雲の影響は、かなり広範囲なようです。地面から観測される放射性物質は雨や雪で地表に落下したもののような気がします。したがって、地表の放射性物質が少ないところでも、他の物にも何らかの影響が出ているかもしれません。
検査体制が整っていない現状では、出荷後に発見されてから対策をってことになるのかもしれません。

震災後の混乱(停電や後片付け)で、行政が情報を出していたとしても、届かなかった可能性は大きいと思います。国は県に、県は市町村に、市町村はJAや関係者(農業者)に通知したとしても、確実に届いたのか?理解されたのか?までは確かめようがありません。市町村行政やJAも混乱しているし、停電だったかも知れません。
国は指示したから云々は、平常時なら通るかも知れませんが、大混乱時に一枚のFAXを送った、届けた、通知したなんて事は通用しません。
国も混乱していた事は仕方無い部分もありますが、数ヶ月経ってこのような問題が出てくる事自体、関係省庁の怠慢としか言いようがありません。
十勝でも23日(土)枝肉市場があります。
どのような影響が出てくるのか、休日ですが見て来ようと思っています。

肉牛生産農家が丹精込めて育て上げた牛、出荷時期を過ぎてしまうと肉質が落ちることくらいは理解しておりますが、
どの程度なのか、また牛の健康にどんな影響があるのか、誰か詳しい方にご教示いただけるとより理解が深まると思います。
政府は極力保障するとは言ってますが…。
しっかし3月~4月のあの時期は政府は「20キロ圏外は安全だ」と枝野は言い続け、初期対応を誤り「輪の外なら安全なんだ」という決定的な齟齬を生じさせてしまいました。始まりはあそこだったと思います。

山形さんへ
私は、繁殖農家なのではっきりとはいえませんが、恐らく、3ヶ月程度は許容範囲ではないでしょうか。
それを越えると、肉質低下というより、突然死(心筋梗塞?)の危険性の方が深刻だと思います。
黒毛和牛の場合は、やはり「ビタ欠」状態の牛が多いので、そう言ったリスクが高まることは、間違いないです。
出荷前の黒毛和牛は、いわば、メタボ状態ですから。
無論、そうなる前にビタミン剤の投与はするでしょうが。しかし、そうすれば、やはり、肉の色にとって、悪影響が出るでしょうし、難しいところだと思います。個々の肥育屋さんの判断でしょう。

cowboyさま。出荷を引っ張って3カ月ですか・・・。ということは大変なことになりますね。3カ月以内に解決の見込みはほぼゼロです。

生物学的半減期がおそらくは2~3カ月。それで再度尿検査して規制値を超えるか超えないか。

もし超えてしまったら、とんでもない数の肉牛が出荷停止のまま斃死したり、売り物にならないまま飼うことになります。

飼育農家はこのまま飼ってあてのない肥育を無駄な金を毎日使いながら続けるのか、あるいは薬殺でもするのか、悪魔の選択をすることになりかねません。

なんたること!

私たち繁殖農家にとっての問題は、肥育農家が出荷できないと、牛房が空かず、物理的にも子牛を肥育農家に販売できなくなってしまうことです。
それ以前に、金銭的に肥育農家は厳しい状態に陥ってしまっているのですが、例え金銭的な補償や援助を得たとしても、牛を出荷できないと肉牛産業のサイクルが回らず、各所で問題が生じてきます。

止まったサイクルを、いかに早く復活できるかどうかは、少なくとも東日本の肉牛業界の死活問題になります。


更に、東京の枝肉市場の価格は、九州など地方の枝肉価格決定に連動する指標になってます。自動的に全国的な暴落にならないような対策も必要です。

東京の枝肉市場の価格は、九州など地方の枝肉価格決定に連動する指標になってます>>>>
これを、何とかしてほしいですよね。東京のせり値が、横浜、大阪、名古屋の値段に直接影響するシステムは、どうなのかな~。

今の連動システムでの、値決めだと、せりの意味がないような気がします。

本来、市場ごとで、せり値が違ってよいと思うのですが。。。

Cowboy様
なるほど、3ヶ月程度ですか…厳しい。
たいへん分かりやすい説明ありがとうございました。

南の島様
肉牛のサイクルのお話もごもっともです。こちらも分かりやすくて助かります。

りぼん様。
横浜、大阪、名古屋などの全国の主な食肉市場では、連動ではなくせりによって価格が決まっています。

しかし、例えば鹿児島の食肉市場では、東京と大阪のせり値に連動しています。鹿児島は日本一の食肉生産地であり、市場での取扱量もとても多いのですが、おそらくその多さ故に、連動性になっていると思われます。

コメント遅れましたが、出荷間際の肥育牛はパンパンに膨らんだ風船の様なもので、いつ爆発(死亡)するか分からない状態です。
超メタボ状態ですから、当然肝臓なども相当ダメージを受けていると思われます。(いわゆる脂肪肝による肝硬変?状態)
出荷停止や自粛と言われ、飼養を延長する場合、餌の給与を減らしたりストップさせたりする事はしますが、壊れた肝臓ですから、「ポックリ」と突然死する可能性は非常に高くなります。
当然個体差はありますので、全てが死亡するとは言えませんが、大半の牛は調子を落とします。
ビタ欠状態ですから、ビタミンを投与すれば牛によっては助かるものもあるかも知れませんが、肉色云々より、命がもたないと思います。

以上の事から、出荷直前牛の飼養延長もせいぜい1ヶ月~3ヶ月(3ヶ月は無理かな~)程度ですし、仮にその先で出荷可能となり販売するとしても、肉質(色・きめ・しまり)なんてのは期待できなく、投げ売りの状態になると思います。
とにかく出荷間際の出荷停止は、肥育牛(肥育農家)にとって命取りの事態である事に間違いはありません。

横浜、大阪、名古屋などの全国の主な食肉市場では、連動ではなくせりによって価格が決まっています。

>>>>建前は、個々の市場で、せり値が決まることになっているようですが、せり値の結果を見る限り、価格が連動しているようにしか、思えません。結局、購入者が、東京のセリ値を、頭に入れて、ボタンを押す訳ですので、東京の市場価格が、全国のセリ値に、強い影響を与えていると思ってます。

少なくとも、見た限り、鹿児島や宮崎のセリ値は、結果的に、東京のセリ値とほぼ同じ動きをしていると思われます
セリと言う名の下に隠れながら、購入者は、東京のセリ値に、合わせているとしか、思えませんが。。

建前だけでは、畜産農家は、経営できていかないでしょう。

1000円を切った時点で、もう、採算が割れているのだと思ってますが(畜産農家でもないし、黒毛和牛の値は、ずいぶん、価格幅が広いので、素人では、断定的に発言できませんが、セリ値のトレンドラインは、一致しているように、思えます。)

通常肉重量100kg増やすのに穀物飼料1㌧必要と言われています。黒毛和種の枝肉重量は500kg前後ですから、飼料5㌧必要になります。飼料価格1㎏50円とすれば25万円です。これに生後10ヶ月齢の肥育素牛が45万円とすれば、合わせて70万円となり、枝肉1㎏1,400円でペイする事になりますが、実際はこれに人件費や牛舎の償却費、機械、水道光熱費、敷き藁代等々経費がかかりますので、1,400円/kgでは赤字となります。
都道府県毎に状況が若干は変わると思いますが、概ねこのような感じではないでしょうか?

1頭の肥育にかかる経費(素牛価格以外の)、ざっくり、40万円程度ではないでしょうか。
600円/日という値も聞いたことがあります。
肥育期間は、およそ、600日程度ですから、
600円/日×600日=360,000円
これに、素牛の価格400,000円として、それが加われば、
760,000円で、とんとんです。
枝肉単価1000円なら、枝肉重量500kgでも、
500,000円ですから、
500,000-760,000=△260,000円で、大赤字です。
ですから、枝肉単価は、この場合、1,520円でないと、赤字になるわけです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新たに宮城県、岩手県からもセシウムわらが検出される!:

« トンボ三景 | トップページ | 私たちが作るものに放射能が混ざっていたら、私たち農業者は命ではなく汚染を手渡してしまう »