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« 福島の子供たちを守れ!子供を守れるのは私たち大人しかいないのだから | トップページ | 茨城大学の専門家をお招きして、地域農地の放射線量測定と除染研修の集まりを開催します! »

2011年8月 3日 (水)

新米が棄てられ、古米が栄える。A5の和牛は死に、オージービーフが栄える。これが「放射能の夏」の風景なのか!

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ありとあらゆる農産物が放射線量測定を受ける時代になったようです。 

牛肉は、既に全国規模で行われています。私の良くない予想が当たってしまったようです。

おそらくはBSEの時以上に深刻な被害を日本畜産に与えることになるでしょう。

今は牛肉だけですが、セシウム藁は乳牛も食べていますから、もう少し時間がたてばその全容がわかるはずです。

農水省が屋外藁の警告を出さなかったばかりに、直接に被曝した福島、茨城で食い止められた被害を全国規模まで拡げてしまうことになりました。

いったん失われた信頼回復には、百倍のコストと手間がかかることになります。

これは補償金でどうなるというものではなく、和牛がもっていた国際的にも最上位とされたブランド力の棄損です。

和牛は冬の時代に突入してしまいました。 

一方、和牛と並んで世界最高峰の食味と品質を誇った米にも、放射能禍が襲いかかろうとしています。

東北、関東、北陸全域、甲信越、京都、兵庫、奈良などの西日本まで含む19都道府県で放射線量測定が行われることになりました。 

米は、3段階に分けて放射線量測定をするようです。 

❶作付け前土壌検査・・・・平成大合併以前の地域割りで土壌サンプルを採るという建前ですが、ほとんどの自治体は手つかずのはずです。

私が3月以来あれほどやれと口酸っぱく言っていた土壌放射線量測定ですが、こんな形で始まるとは。

暫定規制値5千bq/㎏以上が検出された場合、次の段階に移ります。 

➋収穫前サンプル調査・・・ちょうど早場米ならただ今現在という時期ですが、出荷予定のコメのサンプリング調査を行います。

これは500bq/㎏が暫定規制値です。、稲穂を採取して検査します。超える数値が出た場合、最終段階に移ります。

➌出荷前重点検査・・・収穫後の出荷直前のサンプリング検査です。ここで再度、暫定規制値を超えれば、市町村単位で出荷制限がかかります。 

私の村でも早場米の収穫直前になって「検査をするまで収穫を暫時待つように」、という通達が県から来たために大きな動揺が起きています。

早場米はもう穂がはち切れんばかりで、これ以上収穫が先に延ばしされれば、実割れによる規格外が続出してしまうことでしょう。

ちょうど今、和牛が出荷直前で足止めめをかけられて肥満の極になり、これ以上飼育すればビタミン欠乏などで死亡する危険がある個体が出始めた状況に似ています。

こうなることは分かりきっていたのに、どうしてもう少し早く手を打てなかったのかと、農家は憤っています。いいよな、どんなでっかいヘマしてもボーナスもらえるお役人さんは、とも。

一方米相場は、昨年度収穫の古米があれよあれよという間に急上昇するという前代未聞の珍現象が起きています。

たとえば新潟産コシヒカリの場合、2011年1月に18,200円だったものが、現在7月末の時点で26、800円にまで値上がりしてしまいました。

先日の豪雨による新潟県の被害もこれに拍車をかけるでしょう。

しかし、古米ですぜ!
しかも収穫から1年間もたったやつですよ。普通だったら卸業者に持っていっても、ふふんと鼻で笑われて、「新米持ってきなよ」と諭されるようなしろものです。

それが新米もびっくりの2万6千円ですって!5割弱の値上がり。もう笑うしかないですね。

さぞ、去年のうちに売らなきゃよかったと思っている農家も多いことでしょう。(苦笑)

おそらくは今年は、九州、四国、山陽、山陰、北海道の米相場が急騰するのは間違いありません。

既に、現時点で米卸業者の争奪戦の場となっていることでしょう。この世界は現金勝負の世界で、いやはや・・・。

新米が棄てられ、古米がもてはやされ、A5のブランド和牛は出荷できずに殺されてしまい、ダンボール味のオージービーフが全盛となる・・・もう時代が狂っているとしか言いようがありません。

葉が沈み、石が浮く時代。これが今私たちが生きている「放射能の夏」の風景です。

           ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

茨城県放射能実地測定の集い

❶茨城大学教員3名を講師として農地放射線量測定します。

➋空間線量と土壌線量測定の実測方法の実地研修

➌農地の測定

➍除染の講習

➎まとめと座学

❻場所 茨城県行方市 

❼日時未定ですが8月中旬から下旬の大学夏休み期間中に予定しています。

❽土壌サンプルをお持ちいただければ、測定致します。

茨城県、千葉県農業者、市民の皆さん、ぜひご参加下さい。

参加資格は問いません。農家を問わず消費者の方も遠慮なくお越し下さい。

このブログのプロフィール欄に私のメルアドがありますので、ご一報下さい。詳細が決定次第メールでご連絡いたします。

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原子力事故」カテゴリの記事

コメント

500Bqが本当に安全な基準なのでしょうか?
400Bqと40Bqと4Bqでは、同じ「基準値以下」といっても、桁が違います。
産地偽装。違法なブレンド、など、過去に起こったあらゆることが再現されそうな気がします。さらに、中食、外食、、と呼ばれる産業への信頼問題になっていきそうな予感があります。

栃木県の牛肉がセシウム問題で出荷停止になりましたね。
A牧場の経営不振、配当不払い問題を今NHKが放送していました。

 bluemo様。野菜や土壌の暫定規制値ですが、私は一貫して高すぎると書いてきました。

今厚労省が食品の暫定規制値の見直し作業に入っています。生涯被曝限度を100ミリシーベルトにしたいようです。とすると年間1.25ミリシーベルトですか。微妙ですね。子供のうちだったらたかいでしょうしね。

土壌だったら4999bqでもいいわけで、数値基準というのはそもそもそういうものですが、私からみれば異常に高いと言わざるを得ません。これについては先日書きました。

野菜にしてもそうですが、現行の規制値が高すぎるので、あなたのおっしゃるような疑問が芽生えてしまいます。

いかに除染をしていくのか、作物に放射性物質を吸わせないのかを真剣に私たち農業者が実践研究するためにも、この規制値の抜本的見直しは必須でしょう。

放射線以外で生産者側として心配なのは、農畜産品の需給バランスが崩れた時に、「利益」を優先した「偽装・不正」が必ずどこかで発生します。
さらに何らかの補償金(補助金)等が絡むと、より発生する確率が高まります。
その事は、一般国民の信頼を裏切るだけではなく、生産者にも打撃を与える事に繋がります。

今回はそんな事が起きない事を祈ります。

なんかとんでもない状況になってきましたね。
ちょっと前はいくら減反しても古米・古古米が貯まりまくって困ってるのがニュースになってたもんですがね…。

私も野菜や肉に比べて絶対的に食べる量の多い米が、同じ500ベクレルでいいのか?という疑問があります。


A牧場は11年度3月期決算で前年よりかなり財務悪化していたようなので、補償金に関してはどう計算されるのか揉めるかもしれないと、TBSに出てた若狭弁護士が言ってました。
やはりシステム的に無理があったんでしょう。
この手の高金利を謳う商品にありがちな、あとで粉飾決算やら乱脈経営とか出てくるんじゃないですか?
政治的にも色々と裏でグチャグチャな噂はありましたし…。

セシウム値がギリギリでアウトだったのを横流ししてヤミ米(古い言葉だ!)や、他産地のとブレンドして不正をするとか、有りそうで怖いです。
もしそんなケースが発覚した場合、セシウムそのもの以上に「農産物全体の信頼低下」が怖いことです。

廃棄する場合の完全な監視と、十分な補償金が受け取れるという早いアナウンスが必要と思いますが、
悪いヤツっていますからねえ…。

いよいよコメが来ましたね。
私の趣味の園芸で米ぬかを使うので、秋以降、米ぬかの確保をどうしようか悩んでいます。油粕もどうなるのかなあ。

米の世界は見えないアンダーグラウンドの部分が多いのですよ。
かつての統制経済が崩れてからこっち、仲買が現ナマをトランクに詰めて現地に行き、農家の頬を叩きまくるという風潮があります。

おそらくは・・・今既に新潟や九州で見られる風景が拡大するのでしょう。

価格面だけならいいのですが、北海道様がおっしゃるようにいちばん警戒せねばならないのは産地偽装です。これは今でも存在しますから、この抜け穴から全国に飛び火して、全国の米が検査対象になどならないでほしいと思っています。

それと米ぬかです。米ぬかにはセシウムが溜まります。ここから飼料や堆肥に行くと、またセケシウム藁の二の舞です。

全くもって残念ながら不透明な部分が多いのが、我が国が誇る米の流通の実態。だからこそコシヒカリBLなんてのが強行導入されたわけだし。
かつてあの大手の東京パ〇ルライスですら不正でガサ入れありましたね。

で、現代に即した農家や産地の米屋のネット通販なんてのが広まってるわけですが…昨日のニュースでは、一応まだ十分な古米を確保しているけど「新米いらないから去年(猛暑で品質最悪)のを当分確保してくれ」とか要望が入ってるそうです。
また、「一般顧客には値上げできないけど、実は業者から卸しの引き合いが沢山来ていて、販売価格ではそりゃ儲かるはずなんだけど頑として断ってる。
個人名義でも新規で何俵も注文してくるところがあるので、ネットで住所調べると米屋だったりで…」と閉口してました。

また藁や籾殻同様に米糠問題もありますね。
これは理髪店の業務用米糠シャンプーや化粧品にも使われたりもしてますから、なんかとんでもないところへ問題が飛び火しそうな予感。
セシウム洗顔料なんてみんなイヤだろ?


茨城や千葉ではもう早稲の収穫時期なんですね。検査体勢の確立が期待されます。待ってる間に身割れ起こしてクズ米扱いになるのは、それこそいたたまれません。
東北にいると、その辺の実感が伝わってこなくて、7月末に出穂時期ですから。極端な早稲品種はどこもやってないし。


北海道様見てらしたら…
ド貧乏旅行した92年夏に「きらら397」には驚きましたよ。あんな極早稲であれだけ美味い!
愛車でフェリーに乗って行ったので、10キロほど買わせていただきました。
今じゃきららも山形のはえぬきみたいな微妙な扱いで、世代交代しつつありますね。
今年はミルキークイン初め、北海道の稲作には大チャンスですよ。原因が原子力災害なのが複雑ですが。

私の住む十勝では、米のウエイトはそれほど高くありません。昔は多かったですが、減反政策によりほとんど見られなくなりました。
北海道では、札幌市から旭川市にかけて(胆振・石狩・空知・上川地域)がメインとなっています。
温暖化の影響も少なからずあるとは思いますが、品種改良の成果だと考えます。
価格の事はともかく、東北一帯の米どころの米が万一出荷制限や、出荷自粛となった場合、米不足が非常に心配です。今のところ北海道では、豊作基調で推移していますから、ある程度は期待できると思っています。(この先台風とか早霜等が無ければ・・)
牛乳の方は、年度当初から前年度を下回る生産が続いていましたが、7月下旬も前年度を下回っているものの徐々に上向いてきました。(全道の4月~7月累計は前年比97.7%です)
何とか私の町は7月末累計で100.7%と前年以上をキープしています。昨年の受胎状況から推測すると、今後は前年を上回る生産になってくるものと思われます。
ただ、都府県の生産が予想を超える減産となっている為、生乳を都府県に移出する量が多く、バター・脱脂粉乳向けが生乳不足により、中々在庫が積み上がらない状況が継続しています。
10月以降のバター需要期には、品不足になる可能性があります。
業務用については輸入で補うとは思われますが、家庭用含めて品薄感は出てくると思っています。

今願う事は、どこの都道府県であっても、牛乳からセシュウムが検出される事が無い様にと言う事ですね。
基本的に乳牛に稲藁を与える事は少ないので、安心はしていますが、一方で心配もしています。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110802ik1

国は、大人、こども、関係なく、生涯被爆量を100mSvにしたいらしいですが、もちろん、諸外国に比べ、一致しないというか、かなりアバウトな規制に感じておりますが。。。

こめぬか問題も、大変だろうと思います。本来食用でない米を食用に流した事件は、記憶にあたらしいです。そもそも米ぬかを監督するのはどこの省庁なんですかね?

1993年の冷夏では、知り合いの鮨屋さんのご主人は、銀行から現金おろして米屋に行き、ありったけの米を買って自宅に保管したそうです。戦争体験者なので、米屋は信用できない。って。家族には、絶対米のある場所の暖房いれるな。米の味が落ちる、、。って冬を乗り切り、南半球のお米が取れるまでそれでがんばったようです。

今回も、南半球でお米が取れる時期になれば、今年の新米がセシウム問題でどうかなっても、商社が、なんとかするんじゃないかと思いました。農家のライバルは、国内だけではありません。

TPP問題以前に、農産物のセシウム問題は、対応をあやまったら農家を殲滅させていくように思います。

牛肉同様、実はコメも海外から市場開放をせまられています。海外には国産には到底及ばないものの、それなりの味のジャポニカ米があるのですよ。
国産品の今後が危ぶまれます。これに対抗するには、やはり輸入品に負けない品質の確保と周知しかないでしょう。その点からも、(実質、商品の質を低下させる)現在の暫定基準は足かせになりそうな気がします。

Wさん。平成5年の冷害による米不足の時に、おいしい米が外国から日本に入ってきましたか?
外国は日本の危機のために農業をしているわけではありません。

日本市場を狙うことと日本の危機に対応してくれることは全く別ものです。

日本人の口に合うコメは、輸入米では難しいでしょうね。お金に任せて無理やり輸入した平成5年の不足時でも、日本人に受け入れられたコメは少ないと思います。
私も当時「タイ米・中国米」にお世話になりましたが、
限られた期間だったから何とかしのぎきりました。

新米が出た時の嬉しさとありがたさは今でも思い出します。
ただ、あれから20年弱経ちますので、外国米もそれなりに改良されているとは思いますが、諸外国が自国の民を飢えさせて、他国の為に輸出するかは難しいのではないでしょうか?
南の島様が仰る通り、被災救援(支援)と商売は別です。
その点では、クールなビジネス対応になると思います。

南の島さん

書き方が悪かったのかもしれませんが、私の意図が伝わっていないように思います。

もう一度コメントをよく読んでいただけたらありがたいです。

また、平成5年から状況は大分変わっています。10年程前に北米の西海岸にいましたが、"それなり"のジャポニカ米を食べていました。その後スシ・ブームや日本食ブームがあり、もっと美味しくなったとの話を聞いています。

現在、"それなり"のオージービーフに誰もが飛びついている状況が、米には起きないんでしょうかね?(強い保護政策があるから大丈夫なのかもしれませんが・・)

愛好者であるばかりでなく、自給率の点からも国産品の保護を願うものとして感じた、多少の懸念を書かせてもらいました。

ついでに書かせてもらうと、ゆるい「暫定基準」があるせいで、全国の農地の放射能対策が後手後手にまわってしまっているような気がします。

初めまして。初コメントです。古米の価格急騰というニュースを見て検索したところ、こちらにたどり着きました。

私は「簡易ブログ」と分類されるブログしか書いておらず本格的なブログにコメントするのは初めてなので、もし失礼があったらすみません。URLは自己紹介という意味で記載したので、この問題に関する日記を書いているということではありません。
またコメントの内容が知識不足のために取るに足らないかもしれませんが、この点もご容赦頂ければ幸いです。

放射線量測定ですが、地形や風向きなどによりホットスポットが生じており、住民の避難などでは一軒ごとの計測なども行われている場合もあります。

東京などでもビル風が吹いてそれが大きなビルに遮られるような場所では、いわば落ち葉の吹き溜まりのように放射線量が高いのではないか、と心配したりしています。

農地ではビル風はないわけですが、山や林、水流などやはり放射性物質が溜まりやすい場所が存在すると考えられ、消費者としてはこの問題がきちんと説明されない限り「どこどこで安全だった」とのアナウンスがあったとしても、自分や家族の身を守るために「風評被害だ」と非難されようとも買わない選択をする人も多いでしょう。

牛肉に関し基準量を超えた食べ物が流通に乗って消費者に売られてしまったという負の実績が出来てしまった以上、「今後は大丈夫だから」というアナウンスを信じろというのが難しいと思います。

おかしくないです。これが原発事故国の
当然の姿です。

匿名の人。気軽に「当然の姿」だというが、これが正しい姿だということなのだろうか。
あるいは、間違っているが「当然の姿」になってしまっていることに対して何か考えることがあるのか?

もし前者なら君はやりきれないほど愚か者だ。後者なら、゛もっと自分の考えを書くべきだ。

日本国民の家計金融資産1,400兆円の分析で、国民の預金額が総額で427兆円あるというデータを見ましたが、そんな所を民主党連中の政府が眺め、今回の増税案を出しているのではないかと思っております。こうしたデータも日本国民の一部でしょうけれどもね。

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