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« 田んぼはコメ生産を行いつつ、水利事業を行う多目的な存在なのです | トップページ | 北朝鮮農業失敗の研究 金正日「将軍」の死に際して »

2011年12月19日 (月)

誤解だらけの日本農業

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TPP賛成派の人たちの意見を聞いていると、いつもなじめないものを感じます。「分かってないな」という気分でしょうか。 

いや、別にJAの組織率がなん割だとか、関税率がどうのという細かい話ではなく、農業の現場を分かっていないというか、わかろうとする想像力がないみたいです。 

その人たちは、農業は取り残された前近代的分野という強烈な刷り込みがあります。 

今の農業団体に来て、大卒の社員が泥だらけになって大型トラクターを乗り回したり、IT管理をとっくに導入していたりしていることを目の当たりにするとゲッという顔をします。 

なぜか農業は老人だらけだそうで、先がないそうですから、中堅どころの家族農家にはほとんど若い後継者がおり、収益計算をしっかりとした農業経営をしていることを知ると、なにかの間違いで例外に違いないと思うようです。 

農業者は脳味噌を使わないでただ黙々と鍬で畑を耕していると思っているので、農業分野ほど新しい生産技術や機械が取り入れられている所がないことがわかると、ウソだろうという顔をします。 

日本農業の各種野菜、果樹の生産性の高さを知るとだいたいびっくりします。なぜか農業はぬるま湯に漬かっていて既得権の鬼だからのようです。 

現実にはそんなぬるま湯産地などはたちどころに立ち行かなくなり、どんどん脱落して行っています。産地によっては同業者視察を断る所もあるほどで、その産地間競争たるやちょっとやりすぎだろうと私も思うくらいです。 

こんなに国内競争が激しいので、もちろん弊害もありますが、どんどんと規格は厳しくなり、食味はよくなり、鮮度はよくなっています。ジャパン・プレミアムと外国の農業団体からイヤミを言われるほどです。 

外国農産物の関税は5%前後ですが、よしんばゼロ関税にして上陸しても私たちと同じ土俵で闘うのは困難でしょう。輸入農産物の多くは、まずくて、規格がひどく、質が悪すぎます。 

私たちは、米国はそのうちISD条項でこのジャパン・プレミアムを関税外障壁だと言ってくるだろうなと笑っています。 

補助金漬けだと思っているので、今の気の利いた農業者はそんな農水省補助金など使うとかえって高いモノにつくので、自分で工夫して経費削減していることを知りません。 

民主党が票目当てで「農家戸別所得保障制度」などという、人聞きの悪い制度を作ってしまったので、農家は所得すら政府が補償してくれるのか、というトンデモな誤解がはびこっています。 

あれは減反奨励金の変形パージョンだと説明するのがメンドーなので、遠からずなくなるでしょうから放ってありますが。 

減反といえば、だいたいの都会の人は兼業農家(官称「自給的農家」)と、専業農家(官称「主業農家」の見分けがつきませんから、いつもは町に働きに行って、その上米の収入ももらえて普通の勤人よりリッチだ、というどこで聞いたのかわからないような話もよくされます。 

兼業農家は「村の人」でアマチュア、専業農家がプロの農家だからね、と言うと、なんで農家に二種類あるんだと問われます。 

農水が勝手に区分けしているので知ったことではありませんが、これは稲作の水系を協同で利用しているために兼業でもやってもらわないと荒れて困るのだと事情を言っても、いや補助金をくすねるためだろうと勘ぐられます。 

有機農業というと、なぜか小規模で草むしりをしていなければなりません。草むしりはしますが(笑)、大規模な有機農家や団体もたくさんあります。 

大規模がいい悪いというのではなく、それぞれの条件で選べばいいだけです。ただ、農業技術は家族労働の中で継承されていくものだという原則を逸脱せねばいいのです。

大規模経営こそが日本農業前進のための条件ではないだけです。小規模でも付加価値の高い渋い農産物で勝負している農家もいっぱいあります。

耕地がヨーロッパの20分の1で狭過ぎて非効率的だから農産物が高い、と評論家によく言われますが、ヨーロッパは連作が効かない麦類が耕地の輪作の3分の2を占めています。

だから使っている正味は、日本とさほど大きな差はありません。生産効率でいえば互角でしょう。温帯なぶんだけ日本のほうがいいかもしれません。

農産物価格は、為替レートが変動しますので安易な比較はできませんが、先進国の所得に対しては、特に安くはないでしょうがごくフツーの先進国相場です。ドイツでキャベツを30円で売っていたら買って帰ってきて下さい。 

ただひとつだけ言えるのは、日本農業ほど誤解を受けて、敵意を向けられている国は先進国では稀であることは確かです。

なにせ昨日も「農家はテロリスト」とまた言われましたしね(苦笑)。ああ、しつこい。なんだあの粘着質は。

福島県農家が放射能の数値を知っていてわざとやったのならば責任の一端はあるでしょう。しかし。現実には農家が再三に渡って田植え前から調査の厳格化を求めたのに対して国も県もその要求に答えなかった結果なのですから、農家に責任があるはずがありません。

「シンガポールの背中がまた遠くなりました」と聞いた時には5分ほど笑いが止まりませんでした。

あの~、私たち日本の農業者はシンガポールなど眼中にまったくないですから。あそこに教えることは多々あっても、教えてもらうことなどまったくありませんから。いや、熱帯鳥類飼育は習わにゃならんか(爆笑)。

このような誤解とも言えないことの積み重ねに反論してこなかった私たちにも問題があるのは、今回のTPP騒動でよく分かりました。「もの言う農家」は生意気で嫌われるようですが、止めるわけにはいかないようです。

■写真 わが村の小学校。今回の震災で壊れて廃校となりました。もう通学の子供の姿はみらられなくなって寂しいかぎりです。

  

 

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コメント

一般的に補助事業で導入するものは高くなります。
例えば定価1,000万円のトラクターを導入するとしたら、直接購入すれば800~850万円で購入可能ですが、補助事業による導入だと、定価の1,000万円が基準になり、50%の補助があっても手出しは500万円となります。それでも300~350万円低いのではないか・・・と言う事になりますが、実際は現金一括ならそうなりますが、大抵は5年程度のリースによる年賦払いとなり、差額の300~350万円分の大半はぶっ飛んでしまいます。若干はおかげがある事は確かですが、農業補助金は、農業者そのものと言うより、周辺産業を潤すものとなっているのが実態です。
これが、建物(施設)なら周辺産業への貢献がもっと顕著に現れます。
例えば、家畜糞尿を保管する「堆肥舎」でも、確認申請が必要になりました。
倍とは言わないまでも、それに近い坪当り単価となり、補助金を受けても受けなくても、同額程度の負担で建設する事ができます。(強度などは違いますが、北海道の様な積雪があっても耐えられる強度は当然あります)
また、補助事業には「会計検査」が必ず付いてきますから、その対応の為の事務処理などを考えると、安易な補助事業には飛びつかない事が賢明です。
・・・と言った具合で、全ての農業は補助金漬けと言う事は、現実とは違うと言う事を知って欲しいです。

北海道さんのおっしゃるように、国の補助金行政は、どの分野でも、補助金もらうより、値切った方が、はるかに、安くつくことは、本当です。ただ、どこの業界の人も、補助金行政の中身について、特に、問題点を、一般国民に知らせない状況は、ありますので、国民が、誤解をしていることは、事実でしょうね。もともと、国は、民間に、2分の1を超えて、国費を出してはならない。と言う法令上の規制と、補助金という名称の「うそ」や、補助金受給者の管理経費は、補助対象にはならないなど、行政の本質を、ご存知ない国民は、誤解をしつづけるでしょうね。
これは、補助金行政は、基本、政策誘導資金であり、また、補助金という名前から、経営に苦しい事業者に、出してくれるのかと思えば、過去3年間の決算上、利益が上がってない事業者には、補助金という名の投資をしません。
また、会計管理経費も、相当掛かります。うちも、税理士はもちろんのこと、1部上場企業と同じように、2人以上の公認会計士の監査報告書を、毎年、提出しています。公認会計士さんの監査証明書のはんこ1個は、最低大体80万円/年くらいが、相場でしょう。

このような経費は、補助対象外経費と言って、国も自治体も、面倒みてくれません。では、なぜ、補助金を貰うのかと言えば、結局、それぞれの事業者は、それぞれ事業者団体を持っていて、政策誘導について、発言力を維持したいと言う意味の方が、近年は強いと思います。例えば、国の資金が、1円でも入った建物は、その建物の減価償却満了までは、解体できません。このように、いわゆるひも付き補助金ですので、そういうことを、承知で、補助金申請しないと駄目なんですよね。

消費税の逆進性と同様に、貧乏事業者には、不利と言うか、つぶしの利かない補助金行政なんですよね。

もちろん、建物で言えば、簡易な建物で、充分と思う建物も、補助金が絡めば、耐震強度も含め、非常に、建築基準法だけでなく、消防法から何から、クリアーして、検査合格しなければ、補助金はもらえませんし、何より、補助金を貰うまでは、自前で立て替えて支払い、その後、補助金が降りるのですから、事業者に、資金体力が無ければ、補助金申請は、無理です。

つまり、国の政策誘導に、協力してくれたら、国の決めた補助対象経費の2分の1以下で、協力金を出しましょう。
政策誘導する訳ですから、倒産しそうな事業者は、相手にしませんよ。という意味なんですが、一般サラリーマンが、どこまで、自営業者の立場と経営内容を、本当に理解しているのか、多分、理解できないでしょうね。
サラリーマンもサービス残業はありますが、自営業者は、休日もなく、実際の実労働時間で、算出すれば、時間給は、おどろくほど、安い事業者も多いです。

ただ、愛知で言えば、名古屋近郊の知多半島あたりの農家さんは、年収1千万円超えは、あたり前ですが、嫁さんは、あまり来ないですね。

ただ、1千万円超えでも、不作の年は、収入が激減しますし、農機具のローンとか、膨大な経費もかかりますので、本当の可処分所得は、サラリーマンの方が良いかもしれませんね。

例えば、少子化で、民間保育所などに補助金を出しますが、実際、なぜ補助金を出すけど、国営や県営、市営の保育所などが、増えないかというのは、民間にやらせた方が、安いからです。補助金漬けが、儲かると言う発想なら、是非、補助金の出る事業に、参加してほしいですね。
保育所を建設すれば、建設費の70%くらいは、補助金出ますよ。ただし、運営費、つまり、人件費が、年間、億を超えますから、億単位の補助金を、建設時1回だすだけなら、国は、儲かるということです。

大体、補助金で、政策誘導するってことは、その事業スタイルは、儲からないから、補助金誘導しているってことですので、儲かるなら、みんな補助金など、あてにしないで、参入する業者が続出するでしょうね。

なんか、国別の全農薬使用量を耕地面積で割って、日本が突出して多いので、日本の農産物は農薬まみれだ!と喚いておられる人がいます。
統計学の嘘と思います。
どなたか御説明願います。

管理人さん、それ程国産の生産物に自信があり、関税をゼロにしても輸入品が売れないと確信しているのであれば、どうして国内の農業団体、農水省はTPPに反対するのですか?米、麦、乳製品に超高関税を何故現在でも掛けてるのですか?前にも書いたようみんなの党の渡辺党首の地元の農家はTPP推進者の渡辺氏を熱烈支持してるのですよ。

ウルガイラウンドでコメ市場一部開放で5兆円を超える事実上の補償金がばら撒かれたことはご記憶でしょう?このカネは北海道さんが指弾する農業土建屋や農協など農業に寄生する輩を潤すだけの結果に終わり、日本の農業が強くなった訳ではありません。

TPPについても声高に反対して「柳の下の二匹めのドジョウ(野田ではない)」を狙っているとしか思えません。農業にも徹底した市場原理を導入することは良いことです。世界の農産物輸出(金額)で第二位のオランダを僅差で追うのはフランスです。小国オランダが農業大国とのイメージが高いフランスに勝っているのは、オランダが市場原理、フランスが保護主義だからです。

日本の財政破綻も近い将来に迫って来てます。IMFの保護管理に入れば、真っ先に農水省予算に大ナタが振るわれるでしょう。戦後の農地改革も米軍だからこそ出来ました。(結果的には零細農家が増えて悪い結果となりましたが。)外圧がないと改革が出来ないのは残念です。競争こそが強くするのです。学問、芸術、科学、スポーツ、競争があるからこそ進歩があり強くなるのです。農業も例外ではありません。ましてや、能力に自信のある人は競争を恐れる理由はないはずです。何を恐れてるのですか、大の男が?

keikoさん。昨日というか、今朝の私のコメントはまたまたスルーですか。

私(たち)とまともな討論をしたいのなら礼儀をわきまえなさい。
論点をさまざまな方から論破されるたびにズラして、その都度逃げ回っているのはあなたです。今度は一周してまた初めの関税ですか。
きっとこれが論破されると、またなにか別のことにホッピングするのでしょうね。
とうとう、沖縄独立⇒シンガポール理想国家などという奇想天外なことまで持ち出しましたが、いずれも論理破綻しています。

もうあなたの底の浅いことにつき合わされるのは辟易です。おそらくほとんどの人がそう思っているのではないでしょうか。
なにか素人なりの新鮮な切り口があれば面白いのですが、手垢にまみれたよくある日本農業悪玉論か、弱体論です。
素人がいけないのではなく、現場をまったく見ないで、聞いたようなことを言うのが片腹痛いのです。

もちろん日本農業には欠陥や矛盾もあります。それを認めることはやぶさかではありません。小麦や豚肉の関税問題はかつてこのブログでも批判しています。
小麦と豚肉関税は省益であって、真実農民のためではありません。
私の記事を読んでみたらいかが。
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-8d84.html
酪農製品は地域の基幹産業保護です。酪農国家でもよくかけています。
サトウキビとコンニャクは山間僻地、離島の地域経済支援です。
一口に保護関税といっても種類が違うのです。こんなことは私たちには常識ですが、それをミソもクソも一緒にして、日本農業過保護論を言うあなたは、不勉強ですね、としか言い様がありません。

ここまで執拗なら、少しは過去ログでも検索してみるべきじゃないですか。それもしないで有利になりそうなことを引っ張りだしてくる。

私たちは日本農業になんらかの責任を持っている立場です。あなたのような聞きかじりのペーパーの知識ではないのです。まだわからないのですか。

あ、そうそう日本がIMF管理になるですって爆笑ですな。あ~あ、もう。そんなどこかの週刊誌(週刊現代?)で読みかじったことを前提にして日本農業を批判せんで下さい。

 都会人はいまだに農民のことを「お代官様、年貢をまけて下せえ」と泣きついている哀れな人たちと思ってるのでしょうか? なかなかどうして農家の人達は意外と「しぶとい」し、農学・薬学・経済学・気象学のセミプロですよ。農家同士の話を脇で聞いていると面白いです。

 私はマスコミの取り上げ方にも問題があると思います。ことさらに「弱い農民」を強調しすぎるのではないでしょうか。たとえば福島県民の室内インタビューで今でもマスクを着用して応じている姿は、同じ県民として「ほんとかよ?」と思ってしまいます。郡山市や福島市では6月で外でのマスク着用者は、ほとんどいなくなりました。暑くて息苦しいしインフルエンザも終息したので。マスコミとしてはマスクをしていたほうが「原発被害者」の姿がリアルでいいのでしょうが。

 「もの言う農家」は必要だと思います。ただ黙々と作っているだけでは産地間競争にも負けてしまいますし、「岩瀬のキュウリ」や「布引の大根」にしても、しつこい中央市場への売り込みがあったればこそと聞いています。ただ気をつけなければならないのは「もの言う団体」が既得権益擁護者として、逆に利用されてしまうことです。

 小泉政権の郵政改革に特定郵便局長会とかが反対していましたが、これで「郵政改革賛成」にまわった人も多いかと思います。私もそうでした「こいつらは既得権益を守ろうとしているだけなのだ」と判断して、深く改革の功罪を考えてみなかったのです。

 バラバラにあちこちから声が沸きあがる、のが一番いいかと思います。ただマスコミには載らないでしょうね。農協の集合体が国に圧力をかけるの構図は、政府とマスコミとしてはもっけの幸いでしょう。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol5/index.html

ガット、ウルグアイラウンドからWTOドーハラウンドに、すでに移行しています。TPPも、ドーハから派生して出てきたものとおもいます。

全農とかJAとか、はたまた、特定郵便局長会など、農業団体や政治団体の既得権益保身主義と、個々の農家の考えとは、別物でしょう。農林水産省の管轄でさえ、米農家、野菜農家、果樹農家、漁業者、肉牛、肉豚、酪農など、それぞれで、まったく違います。

ここのブログでも、話題になった口蹄疫問題と言う畜産家禽関係の病気についてだって、牛屋と豚屋では真っ向から、意見が正反対だったんですよ。いろんな意見があって、当然なんですが、教科書に書いてあることと、実際とは、かなり違うことだけは、理解しないと、頭で考えただけで、何でもうまくいくなら、霞ヶ関に、任せておけば、すべて良いはずなんですが。。豚の差額関税制度は、個人的には、悪法と思いますし、豚1頭の飼育面積基準も、日本は、狭いと思います。
実務者の発言は、実際自分も体験すれば、理解が深まるはずです。都会に住もうが、田舎に住もうが、実体験者でしか、解らないことは、多いと思います。農家さんでも、栽培種が違えば、やはり解らないので、経験者に聞くしかありません。特に、今の日本農業は、ハウス栽培など、管理農業なので、余計にわからないと思います。気象、気候や市場の流通量を見て、逆算して栽培し、出荷するわけですので、難しいと思います。
別件ですが、マスコミは、必ず演出します。まあ、やらせですよね。それも、田舎から少しでも東京に情報発信したいなら、東京のプロデューサーやディレクターの演出に付き合わないと放送されないでしょうし。。

そういう意味で、農家さんのブログは、まだ少ない中で、管理人さんの情報発信力は、すごいと思ってます。寝る時間がないのではと、心配してますけど。。

TPPは、ガットと違い、関税だけでなく、知的財産権の保護などを、重視しています。つまり、農業で言えば、種の権利を米国が持てば、世界中、米国支配の農業になりかねません。それでは、各国の主権が守られない可能性が高いですよね。単純に農業だけの問題ではないのです。実際、農業は、作業部会で言えば24分の1のことですから。。該当作業部会の各産業界から、反対、賛成の意見が出てこない日本は、おかしいですよ。マスコミは、TPP=農業だと言ってますが、おおうそですよね。

コメの自由化と引き換えに6兆円規模の補助金が出されましたが、私の所属する組合には、米作農家が居なかったからか、1円も補助金は受け取っていません。
keiko様は農協が農協がと言いますが、農協と言う組織に対する補助金はほとんどありません。少額の事務費が入りますから、ゼロではありませんが、事務的作業量から見れば、雀の涙ほどです。(表現が古いですね)
私の担当している部門でも、補助金申請を行っていますが、3,000枚以上ある圃場の写真撮りや、申請用紙の整理等で、2人で2ヶ月以上かかります。でも事務費は1戸当り2,000円ですから、10万円ほどです。
一事が万事、この様な状況ですし、会計検査受検の準備なども考えると、補助事業自体を積極的に行いたいと思う担当者は居ないでしょう。
現実はそんなものです。

農業輸出額の多い少ない=農業の優劣という考え方が、短絡的でお粗末な思考だということに、なんで気が付かないのだろうか?

オランダは狭い国土で内需も大したことないので園芸等の輸出で儲けることに特化した農業、フランスは広い国土で土地利用型の農業を行い小麦等の穀物をヨーロッパの人々に安定供給することを目的とした農業をしています。
その二つの違うタイプの農業を輸出額で優劣を付けるのはナンセンスです。
フランスはもっと値段が高く買ってもらえる小麦を作ってヨーロッパの人々に高く売りなさい、そうしたら輸出額が増えて素晴らしい農業国ですとでも言いたいのでしょうか?

輸出で儲けることを目的とするオランダが自由化するのも、安定供給が使命のフランスが保護政策を取るのも、どちらも当然の合理的な理由があることを考えられないのでしょうか?

極端なことを言えば、オランダが自由に稼いで農業輸出額が世界一位になろうと二位になろうと、おそらくヨーロッパの人々の生活にはたいして重大なことではないでしょう。
しかし、フランスの小麦が凶作か豊作か値が高くなるか安くなるか供給が少ないか多いかは、ヨーロッパの人々には大問題です。

もうひとつ言えば、オランダと経済自由協定を結んでも日本の野菜や園芸農家はおそらく脅威を感じないでしょう。しかし、フランスと自由協定を結び小麦が自由に入ってきたら日本の小麦生産農家の脅威となります。

あなたなら、それではフランスの農業の方が優れているのですか?と質問しそうですね。
タイプの違う農業国に優劣を付ける事自体がナンセンス、さらにどちらのタイプが優れているかなどという事自体ナンセンスです。

農業を知っているかどうかという以前に、一般的な考える力の欠如の問題のような気がします。


こんなコメントの後ですみません。八目山人様、「国別の全農薬使用量」でググッて見たらいかがでしょうか。

青空です。

keikoさん
お気づきにならないのでしょうか。
あなたが書き込みをする時間、頻度、様々なネットでの情報ソースのはりつけ、大型掲示板が好んで使う罵倒文句の「噴飯」などからあなたの年や経験、実社会での位置づけは想像がつきます。
このブログの常連の方々はそれぞれ、実社会で長い経済情勢を生き抜いてきているタフネスの猛者達が集っています。

あなたの浅はかさや、その無礼なものいいをあきれて見ていることと思いますし、実際多くの人がそのようにコメントしています。

あなたの論旨に同意をする人が見られません。
なぜならあなたが軽々に語る多くの課題はこのブログで長く議論されている題材だからです。
声高に主張すればするほど、あまりにも拙い主張に失笑しているのですが、それすらも気づかず「恥ずかしげ」もなく主張を繰り返す。
あなたの主張を真っ当な礼儀をもち肯定する人がなぜ一人もあらわれないのか。
それを見つめることができない段階で既に致命的ですが。

確かに何人かは初コメントで無礼な振る舞いをしつつあなたを肯定する方もいますが、それを見るたびに安心します。
いかにネット上とは言え、反対意見を述べる方に無礼な振る舞いをする方は実社会には存在しません。
少なくともサラリーマンにも見ませんし、個人経営も含む経営者にも見たことがない。
つまり、社会的に責任を持たない人がいかに吠えても、私には安心する意外の何者もありません。

あなたのしていることは、武道の達人にご丁寧に武道の講談をたれるはなたれ小僧に見えるのですが。

一つ一つの主張が続く度、毎朝通勤電車で笑いをこらえるのが大変だったのですが。
そのうちあなたのコメント全てをまとめてTPP賛成者且つ早川教授私事の差別主義者の典型として人物分析をしてみたいと思います。

しかしこれ以上通勤時間で笑いを誘う文面をつづけられると私の常識を疑われてしまう。困ったことです。

無礼な言いぶりでしたが、あなたがされている無礼は被災地に身を置き、農業を愛する私に向けられた無礼に比べればあってなきがごとしですから問題ないでしょう。

いいですか、私は相当に怒り狂っていますので。
失礼しました。

「同業者視察を断る所もあるほどで」って書いてあるように、同業者にすら秘密にしていることを外部の人間、それも農業に対してさして興味も持たない一般人に知れってのは、無茶振りも良いところだと思います。知ってほしいのなら、知ってほしい側が、そうなるように努力するべきでしょう。農業は、これまで政治家ばかりに目を向け、国民に対して何かを開いてきたでしょうか?

貴方のように、個々人でブログなどでアピールしている人はいるでしょう。しかし、個人のブログというのは、Googleなどで検索して飛んでくる人しか基本的には見ません。芸能人のブログだって、その人のファンでもなければ基本的には見ません。

そうやって検索してくる人は、多少なりとも農業について知っているか、興味をいだいているわけであり、アピールする意味はもちろんありますが、効果は限定的です。もっとアピールすべきは、農業にほぼ興味を持たない人間であり、そういう人達はそもそも農業関係の単語で検索をするわけがありません。

こういった広報活動は、やはり大規模な組織で、何十年にもわたって継続し、あらゆる媒体を使わなければ、一般まで浸透しません。

話は変わりますが、この震災で、被災者が最も勇気づけられたのは、自衛隊の救助活動だそうです。戦後数十年、常に邪魔者扱いされ、不祥事も度々起こしながらも、彼らがここまで国民から信頼されるようになってきたのは、現場の隊員の努力は勿論ですが、常に地道な、組織だった不断のアピール・広報活動があったからです。

農業も、これを機に何らかの広報組織を作ってみてはいかがでしょうか?

南の島様
それ見ました、知ってます。
それで見ると、確かに日本は突出して単位面積当たりの農薬使用量が多いのです。
それを元に、だから日本の農産物はアメリカ、オーストラリアと比べて危険だと言っている人が居ます。
私は統計の嘘だと思います。
それで農業をやっている人から何か一言無いかと思って・・・。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0540.html
http://www.k5.dion.ne.jp/~kanky-pa/kuusan01.pdf#search=

ATM様
私の地域では農業関係の広報と自衛隊の広報を比べれば農業関係のほうが圧倒的に多いのですが…、まあローカルな印象は否めませんね。

たとえば
先日種子島から300㌔の安納芋が東北の被災地に向け贈られました。
これは種子島の子供たちの「被災地の方々に暖かいサツマイモを食べてもらいたい」と言う気持ちから
震災後に子供たちの手で植え付け、草取りや収穫までも子供たちの手を入れながら行ったものです。
もちろん農地は農家の方の善意で借りたものですし普段の管理作業等は大人が行います。
農協は食育の観点からも全面的にバックアップしています。

尤も、この程度のニュースならおそらく全国に無数にあるでしょうし、ローカルなニュースにしかならないでしょう。

前に管理人様も書かれていましたが、農業新聞は都会の方にこそ読んで欲しいものです。

農地には牧草地や放牧地も含まれるはずなので、農薬を必要としない広大な農地を持ってる国は平均的には薄くなりますよね。

また、輪作を行う畑であれば、年間使用量は増えるかもしれません。

日本の農薬の使用基準は世界的に見てもかなり厳しい部類に入りますし、その基準を無視して農薬を使用するケースはほとんどありません。

種子島の馬鈴薯で言えば、
植え付け前に数種類、植え付け後は疫病の予防、治療に一回するかしないかですし、
豆類や、青果用甘藷などもJAで使用できる農薬の種類や回数等を明記したポジティブリストを各農家で管理して余分な農薬は使わないようにしています。

ATM様
ごもっともなご意見です。農業団体がテレビ局を買い取るなんて夢の様ですが、衛星で多チャンネル化した現在、地上放送のキー局買収は難しいにしても、可能性はあるかも知れません。しかし、ネットと同じで興味(関心)のある人しか見ないと思います。
その興味ですが、基本的に目の前に起きた事象によって興味(関心)を持ち、ググると思います。
農業関係サイトをググらないのは、まだまだ食料に関し危機感が無いからだと思います。
農業関係者も閉鎖的に行っているものもありますが、伝染病のリスクを抜きにすると、概ね開放していると思います。
グリーンツーリズム・ファームスティ・修学旅行での農業体験等など、都会の人たちから見れば、僅かな人数ですが、きっかけ作りは行っています。
農業に興味(関心)を持ってもらえないのは、農業者の責任ですか・・・・それも一理あるとは思いますが、食料危機にでもなれば否応も無く一般人の全てが興味持つのでしょうね。
本当はそうなってからでは遅いのですが、健康な人に病気の話をしても興味は持ってもらえません・・・

種子様ありがとうございます。
私のところも米は8月に殺菌剤と殺虫剤を混合したものを一回ヘリで撒くだけです。だから稗茫々のところも多いです。
また乾燥は農協のカントリーエレベーターでやるため、変な農薬を使ったら農協が受け入れてくれません。
FANCLが発芽米を出すに当たって全国から米を取り寄せて残留農薬を調べたところ、全て未検出だったそうです。

ただ昔と違ってリンゴや桃が無袋栽培になり、殺虫剤を何回も撒くようになり、しかもスピードスプレイヤーを使うため量が多くなっているのではないかと思っています。
いぜれにしても催奇性、発がん性、残留性がどの程度かを比較しないと、単に農薬の量の多さだけでは、なんとも言えない気がします。

私の担当している「牛乳」でもポジティブリスト制度に係る農薬等の残留検査を抜き打ちで実施しています。
①塩化ジデシルジメチルアンモニュウム
②モノ・ビスアルキルトルエン
③DEP(トリクロルホン)
④フェニトロチオン
⑤ベルメトリン
⑥カナマイシン
⑦ジヒドロストレプトマイシン・ストレプトマイシン
以上の検査結果は、それぞれ検出限界や基準値は違いますが、全て基準値以下が確認されています。(平成23年11月実施分)
農産物同様畜産物も検査は行っております。
尚、今回はヨウ素・セシュウムも検査しましたが、未検出でした。

私たちは東京都品川区青少年委員会というものです。
今、私たちは、「被災地復興支援」として、
イベントをやろうと計画をしています。

そこで、ポスターを作っているのですが、
この記事の一部(福島農業家~最後まで)をポスターに
写させてもらいます(まだ、決定はしてませんが)

そのことを一応、著者である主さんに許可というか…
報告というか…、まあ、そのようなことを、
一応伝えておこうと思いまして…。

それで連絡を差し上げました。

きゃん様。了解しました。どうぞお使いください。
ご健闘をお祈りいたしております。

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