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2012年1月 8日 (日)

福島県米作り農家からのSOSレター 福島県農業の未来は今年にかかっている!ガンバレ!

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福島の米作り農家たちからの訴えを転載します。自殺者すらでているとのことで痛ましい限りです。欄外をご覧ください。 

この福島有機ネットの呼びかけ文には数十トンとありますが、これは現状で福島有機ネットが把握している一部だと思われます。 

というのは、私の知る茨城の有機農家の現状ですら売れていない在庫は数百トンを超えているのが現状です。おそらく福島全体ではこの数十倍に登ると思われます。 

このような状況でもっとも心配されるのが、もう間近となったこの春のコメの作付けです。このような膨大な在庫を抱えるとなると、作らないで放棄してしまうかということになります。 

いったん放棄された田んぼは名目上は休耕田ですが、1年放置した田んぼは草が生い茂り、床土は抜けて、再生するまでに大変な労力が必要です。 

転作奨励の大豆や麦に走ることになる農家も激増することでしょうが、多くは放棄される危険があります。 

また、仮に作ったとしても、福島米という全国有数のブランド力を誇った優良な米が果たしてこの状況で生き残れるかが問われる事態になりました。 

福島県は全出荷袋(30㎏)の検査を開始しましたが、ベルトコンベアー式の検査では下限値がどうしても高くなるために、これで消費者の中に根強く浸透してしまった低線量被曝への恐怖をやわらげられるかどうか難しいところです。(欄外資料参照)

かといって低線量被曝を恐怖する消費者が要求するような5bq以下の全量測定は不可能です。30bq以下は一検体の測定は、デルマニウム半導体検出器での長時間測定しか方法はなく、星の数ほどあるコメ袋すべてを測定することなどはできる相談ではないからです。

仮に技術的にできたとしても莫大な予算がかかってしまいます。このベルトコンベア式計測器も一台百数十万円もする上、県は数十億円の予算を組んでいますが、例によって国の支援はなきが如しです。 東電はそしらぬ顔を決め込んでいます。

また福島県伊達市は、すべての水田にゼオライトと、セシウムが稲に取り込まれるのを抑える珪酸カリウムを撒くことに決定しました。(日本農業新聞1月7日) 

これは去年発生した暫定基準値500bqを超えるコメを検出した水田についての福島県と農水省合同調査の中韓報告において、以下のことが明らかになったことを受けた対応です。(日本農業新聞12月26日) 

農水省・福島県報告書によるセシウムが暫定規制値を上回った米の発生要因
❶土壌のカリウム濃度と野間に相関関係
❷空間放射線量が1.4マイクロシーベルト/時超
❸トラクターでの深耕が難しい田が多かった
➍セシウムの固定力が強い粘土質が少ない
➎沢水などを使う山林に囲まれた狭い田んぼが多い
 

この農水省・福島県中韓報告は、私たちが去年10月時点から指摘してきたことそのままです。(過去ログhttp://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-f6d1.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-1d1a.html 

このような地形の水田をしらみ潰しに計測するしか術はありません。

そもそも去年の春段階で農業者が福島県や農水省に対して、「このまま田植えをして大丈夫なのか。もっときめ細かく測定してほしい」という声を無視するようにして、作付けのゴーサインを出した結果がこれです。

そして収穫前1週間の検査の対象は、予備土壌測定調査(200bq/㎏以下)は各市町村で1カ所(* 平成合併以前の区割り)だけでは、ザルのようなものであることは明らかです。

今回の検出されたケースでも、周囲の水田の土壌測定値が低いのに、沢口の一枚だけが高いというケースでした。その基準値超の一段下の水田では基準値をはるかに下回っています。

しかもそれを見つけたのは、農家の自主測定の結果です。行政は恥ずかしくないのですか。

この事前測定方法では絶対にホットスポットは見つかりません。はっきり言ってザルもザル、大ザルです。

私がかねてから提唱しているのは、比較的安価なシンチエーションベロメータ(*一台20~30万円。3.11以降、国内メーカーの改良が進み、より高性能で安価になってきている)を各区、各JA、各改良区に大量配布し、ホットスポットになる諸条件のある地域を徹底的に測定することです。

今年こそホットスポットを見逃しては、福島農業の来年ない、と思って下さい。今年こそ、寝ボケた農水省の指示を待つことなく、各JA、各農業団体が持てる力のすべてを出して事前測定をしてください。

現状で福島県は雪の地域が多いと思われます。雪は測定を困難にするばかりか、雪は降雨より放射性物質の降下に強い影響を与えることがわかってきつつあります。

ほんとうに大変なことでしょう。悔しいことでしょう。不条理に胸をかきむしられるでしょう。隣県の農業者として、同じ放射能禍をかぶった者として心から同情します。

しかし、単に「安全です。食べて下さい」では都市の消費者にはまったく納得してもらえないのが現状です。それほどまでに都市生活者の見る視線は私たちに対してひややかです。

私たちが自分で自分の安全を科学的に証明するしか方法はないのです。今こそ、農業の共同の力で、コミュニティの力でこの暗雲を吹き飛ばすしかありません。

福島の農業者の皆さん、がんばって下さい。私たち茨城農民も同じ「被曝」仲間として応援しますから!

■写真 田植え前の稲しろかき風景。菜種が咲き始める時期にやります。今年は茨城でも農水省の決断の鈍さで丸々2~3週間遅れました。 この決断は遅く、そして杜撰でした。そのつけを農業者が払わされています。

             ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

 

年の瀬にあたり、ふくしま有機ネットからの訴え~有機農業者・減農薬生産者のコメの支援をお願いします~

 

・11大震災・原発事故に揺れた2011年の年末にあたり、この1年の温かいご支援、ご協力に心から感謝を申し上げます。

年の瀬のこのときに、伊達市(霊山町)のイチゴ農家、二本松市(東和町)のりんご農家が自ら命を絶ちました。もうこれ以上農民から犠牲者を出さないでください。福島県の米は農協の倉庫に業者の倉庫にそして農家の納屋に生き場をなくして年を越す状況にあります。

とくに消費者との産直で取り組んできた有機米、減農薬米の生産者の「これでは年を越せない」との悲痛な声に耳をかたむけてください。

すでに報道されているように、検査の結果100ベクレル以下は95%(不検出は85%)であり、基準値を超えたのは0・3%です。もちろん検査し、不検出の米のみの支援をお願いするものです。出荷停止となっている伊達市小国地区などの地域は特異な例であり、それてすべての福島県産米が否定されることは悲しくてなりません。セシウムの米への移行が極力少ないことが検証され、来年の米づくりに光りが見えてきているこのときに、この希望の芽に心を寄せて下さい。

責任は東電にあり、農民を責めることができるでしょうか。

原発のない新しい時代を創るために今こそ、都市と農村の新しい関係を構築していくこと、私たち農民も農の営みを続けて、さらに安全安心なふくしまを再生していくことを約束して、緊急に米のご支援を訴えさせていただきます。


                         2011年12月30日

                         
NPO法人福島県有機農業ネットワーク

                                        理事長  菅野正寿

※支援を求めている農家は多数あり、販路を求めている米は数十トンにのぼります。詳しいお問合せ・連絡はふくしま有機ネット事務局(齊藤登 yuuki@farm-n.jp TEL0243-24-1795【二本松農園事務所を兼ねる】)までお願いします。
※二本松農園を応援いただいている皆さん、ぜひこの内容をツイッターなどで広げてください。お願いします。

 

■福島県は6日までに、今年秋に収穫される県産米について、放射性物質の検査を全袋で実施する方針を明らかにしました。測定機器を導入するJAや流通業者に対しては、購入費を全額補助する意向です。

 県産米をめぐっては、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムを相次いで検出。4月からは規制値が同100ベクレルに引き下げられることもあり、県は消費者の信頼回復には全袋検査が必要と判断しました。 

 県農林水産部によると、測定機器は機械メーカーが開発中のベルトコンベヤー式の機器を想定。導入台数は百数十台、補助総額は数十億円を見込んでいます。規制値を下回ったコメに関しては、セシウム濃度を示すQRコードを付けて出荷することも検討しています。 

 県は現在、計20台の測定器を使うなどしてコメの検査を行っていますが、1日の処理量は約1200袋が限度。全袋検査にはJAや流通業者の協力が不可欠として、全額補助することにしました。(新聞赤旗1月6日)

 

 

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コメント

ああ、なんということか。隣県住民として涙が出ます…。
「福島の農家は金儲けの作物作るな!あいつらは殺人者・テロリストだ」などという中傷がネット上に飛び交う中で、これ以上農家の自殺者など絶対に出してはならない!彼らには罪はないはずだ。

JA福島では全袋検査を実施するとのことですが、残念なことにコンベア連続式の場合には精度が限られます。5bqオーダーなんてとても…。


私とは全く関係ありませんし宣伝するわけでもありませんが、ホットスポット割り出しで一昨日のこちらのローカルニュースで「ヤマガタ共同」社さんのホットスポット探索用の新型線量計が出ていました。
あくまで手のひらサイズの一般ユーザー向け空間線量計ですが、低線量の計測精度をアップして「設定した基準値をゼロとして、上がった下がったを表示・警告する機能」を付加した物のようですが、高価なシンチレーションメーターの代用として屋外のスポット観測に役に立たないかと思います。

定価35000円。先着1000台は採算度外視の28000円だそうです。

参考までに
http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-319.html
8/1 富士電機の開発した放射線測定器は段ボール箱のまま12秒で測定可能!
約12秒で米類なら約90Bq/kg(精密測定時120秒 約35Bq/kg)
数十億円なら500台かって問題なく処理できそうな気がします。

さらに、5−10Bq/Kgを問題にするなら、そういう機械が開発され、販売されるでしょう。市場経済ですから。機器については、売れればどんどん価格が低下すると思います。

http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-543.html
1/7 福島市の定時降下物の急増の理由は? 続編です

ここに福島市の定時降下物を文部省のHPからエクセルのデータにまとめられた方がいらっしゃるのですが、7月の福島市の降下量は、結構な量ですね。土壌の問題、肥料の問題、水の問題、耕す深さの問題などが話題になりますが、誰もセシウムが降り続けていることを問題にしないのが不思議です。

>このような膨大な在庫を抱えるとなると、作らないで放棄してしまうかということになります。

実に喜ばしいことですね。 \(^^)/万歳。
毒撒きを止めさせるには買わないのが一番という
消費者としての信念の大事さを感じるところです。


>転作奨励の大豆や麦に走ることになる農家も激増することでしょうが

どのような加工食品に毒が入ってしまうのか。
消費者として、醤油・豆腐などには気をつけないと。


>星の数ほどあるコメ袋すべてを測定することなどはできる相談ではない
BSEの時には「全頭検査しろ」と仰ったであろう農家のホコリ様は都合のよいダブスタ。

>作付けのゴーサインを出した結果
>行政は恥ずかしくないのですか
おやおや、あらゆる都合の良い論理を振り回し
毒米を作ったのは生産者自身であるのに。
今更、行政に責任転嫁ですか?見苦しい。
農家のホコリ(笑)の為に作ったんでしょ?w
それともナカジマ先生の教えでしたっけ?


「作るのは止めとけ」とわざわざ声高に叫んだ人も居たのに。
耳も傾けず「サベツだ」と分けの解らん逆ギレ起こして。
「農家のホコリ」の為に毒撒いたんでしょ?


>都市生活者の見る視線は私たちに対してひややかです
田舎の消費者だったら文句言わずに食べるとでも?
馬鹿にしてますなぁ。


ホコリの為に毒撒いて自分でブランドを傷つけて、
自分で首絞めて、自分で首吊って、被害者アピール。

コントにしたって全然面白くないですね。

見てますよ。あなたが「ホコリの為に作る(笑)」と書いておきながら、
都合が悪くなると「行政が作れと言った」などと
行政の責任にして、税金から補償を掠めようとしているところを。


見てますよ。散々被害者アピールはすれど、
一言も消費者への毒撒き行為の反省が無い文章を。

消費者は見ていますよ。

この人間のクズめ!お前はそれでも人間か?お前のコメントをきょうの記事でさらした。恥を知れ。

IPアドレス219.185.248.98。次回、真面目な放射能に対するコメントなら受ける。しかし、こんな低劣な中傷コメントならば、無条件削除の対象とする。

風が吹く時さん。

今でもセシウムが降り注ぎ続けているという根拠は?
福島第一がいまだに不安定である可能性と、4号機燃料プールが危険であることは否定しませんが、空間放射線データなんぞいくらでもモニタリングデータが毎日出てますが。

また、先日の同名の方でしょうけど、HNリンクでAmazon書籍を貼るのは常識を疑います。
あんなの学生時代に映画も観ましたしサントラLPも持ってるほどです。
絵本の作者は「寒がりやのサンタ」を幼い頃見てからのファンです。
しかし、核戦争を英国から描いたのを混同する、もしくはミスリードするのはいかがなものか?


guiltyさん。
この前の方でしょうか?
お前さん問題外。現代に生きる人類の恥。

guiltyと名乗る者に対しての警告。
青空様の示唆により、IPアドレスからお前のプロバイダーを調べている。現在、そちらの発信元を調査中であり、分かり次第結果を報告する。
このような者はぜったいに許さない。

農地は放射能で汚染されまくってるってことぐらい農家も十分予想できるはず。
それでも平然と作物作って売るなんて
「人でなし」と非難されてもしょうがないだろう。

被災地・「被曝」地の人間の不幸を手を叩いて笑っていることは「言論」ではない。

この記事は福島の農民への支援の記事だ。今日本でもっとも支援を与えられなければならない人のためのものだ。

なにが「言論弾圧」だ。福島の農民を支援することのどこが「言論弾圧」なのだ。

私は低線量被曝で悩む消費者たちに対して一貫して連帯を呼びかけている。
よく読んでから来い。

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