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外国から来るであろう汚染水流出賠償請求。東電に責任を全面的に認めさせるしかない!

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原子力事故処理は大きな「地雷」を抱えています。政府が、福島第1原発から大量に放出することを許してしまった放射能汚染水の賠償問題です。 

汚染水の放出は前後3回にわたって行われています。 

1回目は、4月4日~10日にかけて、高濃度汚染水が溢れだしてきそうだったために、低レベル汚染水の入った集中処理施設から放出しました。東電発表で10393トン、150ギガベクレル(1500億bq)です。 

2回目は、この1回目放出の最中の4月2日に2号炉に注水していた冷却水が海に流れだしていたことが判明しました。これは1回目と違い、意図した放出ではなく流出が判明していなかったのです。 

このときに流出した放射線量は520トン、推定4700テラベクレルという途方もない高濃度放射性物質の放出でした。
(東京電力HP東京電力HP 
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11042102-j.html

そして3回目は、隣の3号機にも及び、5月10日から11日にかけて流出した高濃度汚染水の量は250トン、20テラベクレル(20兆bq)という量となりました。 

これ以外の流出はとうぜんあると思われますので、1万2千トン以上にも及ぶ汚染水が流出したことになります。 

もはや「漏洩」というべき量ではなく、「流出」という意図せざることでもなく、「放出」という言葉をつかうべきでしょう。それは、これらの放出、特に第1回目の集中処理施設からの放出は、東電が政府の許可を得て行ったものだからです。 

政府対策本部長の菅前首相の許可を得た正式な放出だと諸外国は認識しています。これが原発事故処理で残された「地雷」です 

この高濃度汚染水は潮流に乗って東北沿岸を汚染したのみならず、遠くロシア、中国の沿海部にまで及んだと考えられます。 

よりによってこの政治的に厳しい関係が続いている諸国にまで汚染が及んだとすれば、国内漁業者に対する賠償とは別に、私たちはそう遠くない将来に中国、ロシアから巨額な賠償金請求を突きつけられることになります。 

今は震災復興期ということで政治的判断で見合わせているのでしょうが、ある専門家の試算では賠償金額は数百兆円にのぼるとされています。 

実はこの外国からの賠償金額に根拠は不要です。これだけ被害が出たのだ、と強く主張すれば、私たちには反駁できる材料はありません。 

私たちと流儀を異にする社会体制の国だからです。私たちはその白紙の小切手にサインをさせられるだけです。 

もう今更という感がありますが、菅直人前総理はとんでもない許可を出してくれたものです。彼の残した置き土産は超弩級の「地雷」でした。

さて、この諸外国の請求書はどこに来るのでしょうか?ぼんやり考えると日本政府かと思いますが、実はそうではなく東京電力に行くべきです。ただし、東電が事故責任を認めればの話ですが。

東電が事故責任を自社にあると認めさえしたならば、請求は政府にではなく東電という一民間会社に行きます

ところが東電救済という大命題の下に原子力災害の処理が進められたために、東電の責任はあいまいにされ、政府が責任を認めた形で無制限に税金を投入できる枠組みを作ってしまいました

まったく愚かなことをしたものです。東電に貸し込んでいた某銀行が経産省に圧力をかけたとも噂されますが、今後来る可能性が高い外国からの巨額賠償と較べればそんなものははした金に過ぎません。

東電に完全に責任をとらせよ、という私の主張は単なる被曝地の感情論ではなく、今後くるであろうこの外国からの巨額賠償に対して言っているのです。

政府はすべてをあいまいなぁなぁにしたまま東電救済至上主義で突っ走っています。東電など単なる一民間企業でしかないにもかかわらず、です。

東電に事故責任を認めさせ、完全に解体してから政府支援に乗り出すべきです。

それをしなければ、今年、あるいは来年に外国の裁判所に外国法人、あるいは外国政府が日本政府と東電を相手に損害賠償請求に乗り出すでしょう。

■写真 雪のうっすらと積もった村の田んぼの朝。

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原子力事故」カテゴリの記事

コメント

まあ、なんというか敗戦以降の弱腰外交のツケでもありますね。
ニッポン?あそこには恫喝的に迫っとけば折れるから…というイメージが定着してるでしょうから。

国民の血税で賠償するのは理不尽ですが、原発で作られる電気を使って反映を謳歌してきたのは国民自身ですし、そんな政府や電力政策を支持してきた責任もあります。
先日、原子力保安院の会議に乱入したバカどもも含みます。
彼らの逃げ口上は「今までずっと騙されていた」ですが、単に無知のなせる業です。

そして辺野古移設問題すら滅茶苦茶にした民主党が政権を握った時に、今回の惨事が起きました。
当時菅直人という一生ニートの活動家が総理だったという悲劇。

哀しいかなこれから外国からの圧力は激しく高まることでしょう。
捻れ国会で機能不全の中で、政府がこれからどんな国の舵取りをしていくのか、注視し続ける必要があります。

投稿: 山形 | 2012年1月23日 (月) 08時34分

日清・日露・第1次世界大戦と勝ち続け、第2次世界大戦で敗北、その後アメリカの占領下での憲法樹立、色々経緯はあったにせよ日米安保の庇護の基、主にアメリカを相手として貿易で経済発展して来ました。
戦後60年経過し、幾度か話題となりましたが、憲法改正もままならずここまで来てしまった・・・。
様々な要因で本格的な政権交代がなされました。にわか作りの政権では、アッチコッチ綻びだらけですが、何とか2年半綻びを繕いながらヨロヨロと政権運営しています。その中での震災発生と原発事故、対応に万全を期す・・・なんてどだい無理な話です。
国内(民)向けの国家賠償(東電賠償)も組み立てられないのに、国際賠償なんて全然眼中と言うか頭にないのではないでしょうか?
露・中・韓・北朝・加・米及び東南アジア諸国・・・
簡単に話がまとまる相手では無いですね。
日本沈没!昔映画がありました。
内容は違いますが、財政含め沈没に向けてひた走っている気がします。

投稿: 北海道 | 2012年1月23日 (月) 11時52分

私はこの原子力災害賠償問題を、外交や安全保障の問題、あるいは政局としてではない次元で考えています。

これは素朴に「被曝地」の住民として、なぜ農地や住宅地の除染が賠償対象にならないのか、という疑問から発しています。

そして代替エネルギーなどを論じる時に何がネックなのか、ということも合わせて考えていきたいと思っています。

現在の東電救済スキームでは、これらに回答できません。いったん東電の持つ送電網を解体売却して賠償に当てねばなりません。

このあたりを少し考えてみたいと思っています。よろしく一緒にお考えくだされば幸いです。

投稿: 管理人 | 2012年1月23日 (月) 15時34分

原発 地雷 で プログ検索中です
テレビ 新聞で 自民党 圧勝の支持率ですね。
このままだと 自民が 過半数を 決めて、衆議院を 決めたところは 参議院も 決めるという説もあるとか?
そうすると 自民党の公約の政策を 始める日本ですね。
民主党に関しては ネット見ていると 不人気かなぁ?
少し ホローしたいけれど やめときます。
第3極も 今のところ 議席過半数に なる ことは ない支持率ですね。
第3極で 終結するとしたら 未来の党になるかなぁ
消費税増税反対 TPP反対 脱原発 
脱原発に関しては ある程度の政党は 脱原発かなぁ
オザワさん 岩手県出身 亀井さん 広島出身 滋賀県には 3つ原発があるのかなぁ。
TPPにしても 国防費についても 20年か30年前から 政治で やっていますね。
今すぐ 政策に進むというのも 心の準備が できていない私です。
国防軍とか 老人達に 聞きたいです。
消費税増税も TPPも 失業者が かなりでるのかなぁ?
国の税収(歳入)は やれるのかなぁ?もっと増税~ないと願います。
このままいくと 自民党政策ですね。

投稿: 村石太ダー&コピペマン&ザード | 2012年12月13日 (木) 21時37分

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