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政府原発事故調査国際会議が厳しい指摘。「危険だという情報もすべて公開を」

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政府の原発事故対応の検証のための原発事故調査国際会議が25日に2日間の日程を終了しました。 

この会議は昨年12月に出された政府の中間報告書について海外の5人の専門家の意見を聞いたものです。

海外の専門家からは日本の原子力事故対応について、「透明性や独立性が必要だ」という厳しい指摘が相次ぎました。 

米国NRC(原子力規制委員会)の元委員長であったリチャード・A・メザーブ元委員長
日本政府や事業者は国民の信頼を失っている。意思決定の根拠を明らかにし、透明性を確保する必要がある。」
 

スウェーデン保健福祉庁のラーシュ・エリック・ホルム長官
危険だという情報もすべて提供しなくてはならない。」
 

「(津波対策が不十分だった点は)起きそうもないことも怒りうるると考える安全文化を醸成し、原子力を扱う必要がある。」 

韓国科学技術院チャン・スンファン教授
「(政府の冷温停止状態宣言について)原子炉内の現状が評価できていないなか、どうして安全だといえるのか。」

特に政府の放射性物質の拡散を予測するSPEEDIの隠蔽工作が、強く批判されました。 

この放射性物質拡散予想の隠蔽は政府が意図的に行ったことです。 

このことにより政府が当時定めた20キロ同心円的避難区域の設定がまったく無意味であり、現実には放射性物質の飛散は北西方向の飯館村、相馬市方向に向かっていたことを握りつぶしました。 

たとえば赤木地区は20キロ範囲からそれていたためにひなんしませんでしたが、NHK取材班が独自計測で高線量に気がつき、とどまっていた住民に退避を勧めたたようなことも起きました。
(ソース NHK ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」)
 

原子力保安院は、ベントによる放射性物質の拡散をこのSPEEDIで事前予測していたにもかかわらず、それの公開を伏せました。 

政府は、3月11日以降出した避難命令をこの放射性物質拡散予想と、リアルタイムで知り得ていたはずのモニタリングポストからの数値に基づいて区域を設定すべきなのにもかかわらず、それをしませんでした。 

この同心円退避命令は、菅前首相が、福島第1原発からの「陣頭指揮」からの帰りのヘリの中でノートにクルリと輪を書いてできた素人の思いつきから始まっていることもわかっています。

同時刻、米国INRC(原子力規制委員会)は、独自にグアムからグローバルホーク無人偵察機を派遣し、福島第1原発上空の放射能サンプリング分析を開始していました。

そしてそれにより、直ちに80キロ圏内のすべての米国人の退避と、東京の米軍家族、大使館員家族などを横田から脱出させています。

それを聞いた日本政府は、それではメンツ丸潰れなので止めてくれと泣きついたそうです。恥の上塗りです。

このNRC情報を日本政府は知りながら、あいかわらずSPEEDIすら隠蔽し続け、一切の警告を国民に与えることなく、同心円避難にこだわり続けたのです。

菅政権が、国民の生命をどう考えていたのかよくわかります。

このことによる被曝した地域は、福島県中通り地域、茨城県、群馬県、栃木県、千葉県、東京都の一部という広域に及びました。

放射性雲の通過する下にいた国民だけで約1万人とも言われています。

今後、この国際会議を経て事故報告書の作成が最終段階に入るわけですが、事故対応関わったすべての政府関係者の当時とった行動、言辞、命令などか詳細に明らかになることを望みます。

しかしこれも、政府は対策本部の会議のほぼすべての議事録を「急場のことで作っていなかった」(!)そうなので、望み薄かもしれませんが。

もし中間報告書のような国民をバカにしたものが再度出てくるのならば、これにより被害を受けたすべての国民は、行政訴訟、民事訴訟などの法廷の場に政府を引きずり出さねばならなくなるでしょう。

 

 

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■ 原発事故、海外専門家から厳しい指摘  

 東京都内で24日から2日間にかけて行われていた、政府の東京電力福島第一原発事故・調査委員会の国際会議。昨年暮れに508ページにわたって報告された中間報告書の内容を受けて、アメリカやフランスなど5か国の専門家らの意見を聴取しました。 

 会議では、大量の放射性物質の放出や炉心溶融について、原因究明や国際社会への情報開示が不十分ではという声が相次ぎます。 

 「どの段階で炉心溶融に気づいたかが重要。情報公開や国際社会への連絡は、より適切に行われるべきだった」(韓国科学技術院教授 チャン・スンフン氏) 

 「日本の政府や事業者に対する社会の信頼が、明らかに欠如している。政府は透明性の確保に努力すべきであり、どのように意思決定が行われるのか明らかにすべきだ」(IAEA安全諮問グループ議長 リチャード・メザーブ氏) 

 会議を通じて繰り返し指摘されたのは、チェルノブイリや東海村の事故、インド洋の津波など、これまで何度も原発の安全性を見直すチャンスがあったのにその努力を怠ってきた日本政府と、日本人の「甘さ」に対する批判です。 

 「日本では人的被害を受けるような事故が、5年ごとに起きてきた。福島以前のことも考えて検証しないと前に進めない」(フランス原子力安全庁長官 アンドレ・ラコステ氏)
 この夏までに最終報告を取りまとめる政府事故調査委員会は、国際社会から大きな疑問符を突きつけられた格好で、重い課題を背負った形となっています。(25日19:33)

 

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