やった!わが茨城県が瓦礫処分支援に大きく乗り出しました!
茨城県議会はみずからも被災県であり、瓦礫処理も終了していないにかかわらず、東北の被災地瓦礫受け入れに踏み切る英断を下しました。
しかも、県のみならず、茨城中央都市部の土浦市と、鹿行郡の中心である鹿嶋市も名乗りを挙げました。反対は共産とみんなの党だけです。(欄外切り抜き参照)
県レベルでの瓦礫受け入れは、反対運動によって中座していたために、これで大きな弾みとなります。
また、わが県は東北の隣に位置しており、他県と較べて比較にならない距離の近さがあり、運送コストが飛躍的に安くなり、いっそう瓦礫処理の進捗が進むでしょう。
私は自分の住む県が誇らしい。茨城県民であることに胸を張れます。
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さて、瓦礫反対運動の資料を読むと、もはや眼を覆うばかりです。
ここに東京で反対運動をしている「ストップ!放射能汚染がれき首都圏ネットワーク」という団体のチラシがありますので、Q&A式で彼らと対話してみましょう。
■Q 放射能汚染物質の広域処理は、(略)全ての移動経路と移動先の都内に放射性物質を拡散・飛散させることになります。
●A なりません。そもそもこの論理の第一歩であなた方は間違えています。それはまず第1に、現在、瓦礫受け入れを希望している宮城県、岩手県の震災瓦礫計2045万トンは、放射性瓦礫ではありません。
この両県は極めて限られた地域(一関など)を除いて被曝から免れています。その被曝量は東京都東葛地域、千葉県柏市、松戸市などより低い線量です。
空間放射線量を比較してみます。(11年9月現在)
・宮城県・・・・・・・・・・・・・・・・・0.061μSv
・岩手県・・・・・・・・・・・・・・・・・0.023
・茨城県・・・・・・・・・・・・・・・・・0.083
・東京都・・・・・・・・・・・・・・・・・0.056
・神奈川県・・・・・・・・・・・・・・・0.049
岩手県など東京都より低い線量ですらあります。
第2に、都市の舗装道路や一般排水が集積された下水処理場の放射線量を見てみましょう。
下図は、東京都が発表している下水汚泥の放射線量です。(11年5月~12年2月)http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/5d3f50de7493da6ec265e580615c08e5
外部被曝がひどかった東葛下水処理場などは未だ1万bq/㎏を超えています。
ちなみに、同じ反対運動がある神奈川下水処理場の放射線量は以下です。
・相模川流域と酒匂川流域のそれぞれ2施設・・・、焼却灰1024bq(12年1月16日現在)
100bqの震災瓦礫受け入れを拒否して、自分の処理場はそれをはるかに凌ぐ放射線量ですか。
■Q 放射線防護の国際合意は“あらゆる種類の汚染された食品やゴミを汚染されていないものと混ぜたり、拡散・移動したりして「危険でないもの」に希釈することを禁じています。ドイツ放射線防護協会は、放射線防護の基本原則を無視することは許されないとして、地震と津波の被災地からでた瓦礫の分野での「希釈政策」を直ちに停止するよう日本に対し緊急勧告を発していることをわすれてはなりません。
●A まさにこじつけ、味噌もクソも一緒とはこのことです。おまけに日本人の大好きな拝外根性丸出しで、ドイツ放射線防護協会とやらの「緊急勧告」とやらを持ち回っています。
まず、このドイツ放射線防護協会はECRRなどと一緒で、公的な機関ではなくただの反原発団体です。なにか外国の公的機関の勧告のように装って権威づけするのは止めたほうがいい。
プレスリリースhttp://www.foejapan.org/energy/news/pdf/111127_j.pdf
私もこれを読みましたが、徹頭徹尾カン違いの産物です。あの「緊急勧告」とやらは、日本が避難地域などの放射性瓦礫を、被災地の一般瓦礫と一緒に混ぜ込んで処分しようとしている、という誤解から発しています。
日本国民の7割(*世論調査賛成数)が理解しているように、わが国においてそのような「希釈政策」をとっている事実はありません。根も葉もないとはこのようなことを言います。
ドイツ放射線防護協会が言っているのはあくまでも、「汚染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて危険でないとすることは禁止されている」(同プレスリリース)という国際的な放射性廃棄物処理の一般原則であって、一般ゴミと同等、ないしは、それ以下の放射線量しかない一般瓦礫のことではありません。
■Q 岩手県、宮城県両県の災害廃棄物(瓦礫)は、住民が生活を営んでいる場所の近傍にある災害廃棄物仮置き場へほぼ100%搬入済です。したがって今、瓦礫を全国に搬出し処理することが両県の復興を直接促進するわけでも、急を要しているわけでもありません。
●A 唖然となる言い分とはこのことです。「急を要しているわけではない」ですか。
被災地の瓦礫の総量は約2,045万トン(茨城県廃棄物対策課)、うち広域処理分は約400万トンで残りの約1900万トンは被災地自身で処理されています。
宮城県の瓦礫だけで、通常の19年分に相当します。これの8割以上は既に被災地地震でなんとか必死に処理している事実を知らないのでしょうか。
そして処理しきれない瓦礫は「仮置き場に100%搬入済」(反対派チラシ)だそうですが、その結果、放置されたことによる汚濁、汚臭、再汚染などがひどい状況です。
そのために復興はおろか、復旧すら進まないのです。それを「急を要さない」とはどの口で言えるのか。
第一、そんなに低線量セシウムが怖いのなら、野積みになっている現況をどう考えているのでしょうか?あ、そうでした。自分はガンになるからイヤだが、被災地の人間はいいんでしたね。
■Q 被災現地で廃棄物処理の為の予算を使い、安全処理、雇用創出・自治を強化することが大事です。
●A よくI恥ずかしくなくこのようなことを言えますね。このような言いぐさを世間ではおためごかしと言います。 親切そうな言い方をして、実は単なる自分のエゴ。
さきほども述べましたが、震災瓦礫の8割以上は被災地で処理されています。
では、この人たちが移動すら危険だと叫ぶ瓦礫によって、東北の人間が「被曝」してもいいわけでしょうか。わずかの協力で我が身が「汚染」されるのはいやだが、東北の人々はかまわない、とでも。たいしたヒューマニズムです。
■Q 射性物質が炉中で増加すると炉が使えなくなってしまう危険性さえあります。受け入れ災害廃棄物の汚染度が都内の一般ゴミと同程度であるとしても、以上の危険性が増すことに変わりはありません。総放射線量の増加が問題となるのです。
●A では、反対派は東京都や神奈川県の下水処理場の放射線量が、震災瓦礫より高い線量なのは知っているわけですね。そこで困って、持ち出したのが「総放射線量」というキテレツな新概念です。
きっと彼らは、「今ある東京の放射線量に瓦礫分の放射線量がオンされる」ということを思いついたのだと思います。
いうまでもなく、これはこの人たちの思いつきであって、「総放射線量」などという概念は放射線防護には存在しません。これで、この人たちが放射能防護のことを何も知らないことがバレてしまいます。
似た響きを探せば、原子力施設の放射線防護に使用する「集団放射線量」という概念ですが、これすらICRPは今は使用しなくなってしまいました。
要するに、一定の条件下にある作業者集団の個体線量の積算量が一定限度を超えないことを目標に作られた概念です。
ですから、この「総放射線量」なるものが、仮に「集団放射線量」だとしても東京都などという1317万人ものメガロポリスに適用されることは絶対にありえません。
こういう新発明の「総放射線量」という概念を使えば、人間はカリウム40、ルビジウム87、炭素14などの自然放射性物質を大量に体内に蓄えた「放射性物質」だとも言えます。
その人体放射線量は、実に体重60㎏として7000bqにも登ります。私たち人類は、7000bqの放射性物質ですぞ!
冗談ですが、この瓦礫反対派も発言していた「3.11原発はいらない!福島集会」は16,000人の参加者があったそうですから、その狭い会場の「総放射線量」は1億1千200万bqという高濃度汚染地帯だったわけですね(笑)。
彼らの論理を使うと、こんな危険な集会は止めるべきでしたね。というか、人体という7千bqもの放射性物質は、地下室に閉じ込めておくしかないですよね。集まるなんいてもってのほか。
この人たちは低水準すぎる。もう少し放射能について勉強してから反対運動をしたほうがよろしいのではないでしょうか。
■Q チェルノブイリ事故を継続して調査しているベラルーシでは、事故後10年、25年経つ今でも小児ガンなどが発症しています。23区内の公園や学校でもホットスポットが沢山発見されていることを考慮すれば、災害廃棄物焼却は、こうした低線量内部被爆の危険地域を更に拡大することになります
●A これについてはここ数回調査記事を書いています。「ベラルーシででる10年、25年後に出る小児ガン」の原因は、高濃度汚染地帯のキノコを大量に食べたことによります。(下図参照)
(ベルラド放射能安全研究所作成)
上の図を見れば、10月12月など、キノコが大量に食卓に登る森林地帯の季節が飛び抜けて高いのが分かります。これによってキノコを大量に食べるベラルーシ森林地帯特有の食習慣が「10年、20年後の小児ガン」の原因だとわかります。
裏付けとして、一般のベラルーシの小児ガンの発生動態と比較します。このように対象地域を「汚染地域」、「一般地域」に分けて、その両者を較べれば、多発した原因がつかめるわけです。
このような手順を踏まずに、自分の主張に合う都合いい統計だけ持ってくるからこの人たちの言うことはプロパガンダだといわれるのです。
では一般地域を見ます。(上図)ベラルーシの小児甲状腺ガン(14歳以下)は、チェルノブイリ事故4年後の1990年頃から有意に急増しているのがわかります。(*中央山型の青線)
そして1995年にピークを迎えて、16年後の2002年に事故以前の平常数値に戻っています。
これからわかるのは、持続的、継続的な低線量被曝による被曝が原因ではなく、1986年の事故直後に大量の放射性ヨウ素131を被曝したことが原因であることを示しています。
(詳しくは3月20日のブログ記事をご覧ください。)
ちなみに福島では1万人超の内部被曝調査がなされています。
12月末までの時点で、福島県避難地域15市町村の11,816人がホールボディカウンターで測定を受けています。優先的に児童、妊婦が測定されています。
この結果は以下です。
・福島県預託実効線量測定結果(2010年6月27日~12月31日)
・1mSv以下 ・・・11.792人 (99.8%)
・1mSv以下 ・・・ 12人
・2mSv以下 ・・・ 10人
・3mSv ・・・・・2人(0.00025%)
合計 11,816人
一見すれば分るように99.8%は1mSv以下です。この被爆量は一般地域の預託線量と同等です。
したがって、「10年後、25年後」にわが国で小児ガンが多発可能性はかぎりなくゼロです。
以上、瓦礫反対派の言い分を見ましたが、私はこれほど論理構築がズサンな「運動」を知りません。
単なる、「東北は汚染されていてコワイから関わりたくない」という無根拠の地域エゴが、脱原発運動もどきの衣装を凝らして登場したものだと私は思います。
原発に疑問を持つ皆さん、絶対に彼らを支持してはいけません。彼らと一緒にされると、脱原発という道筋自体に皆、疑問を持つようになることでしょう。
このような人災のような反対運動に惑わされることなく、各県、特に東北と隣接する関東の県、自治体は受け入れを積極的にしてほしいと思います。
流れは変わりました!わが茨城がその先頭にたったことを心から誇りに思います。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
■震災がれき受け入れ、茨城県議会が決議 知事も前向き
朝日新聞 3月22日
茨城県議会は22日、東日本大震災で発生した東北地方のがれき受け入れに関する決議案を可決した。県には市町村や民間処理業者と協力してがれきを受け入れることを、国には安全性の保証や処理費の財政的支援を求めている。
最大会派・いばらき自民党の白田信夫政調会長は「被災地・茨城が受け入れを表明することで、被災地を支援していく使命感を全国に発信することになる」と決議の意義を強調。橋本昌知事も「(約80万トンにのぼった)県内のがれき処理も間もなく終わる。受け入れを前向きに検討する」と述べた。
茨城は震災で24人が死亡、約2万7千棟の住宅が全半壊した。
■がれき受け入れ 土浦市議会決議
朝日新聞3月22日
土浦市議会は21日、東日本大震災で発生したがれきの広域処理について、市に受け入れを要請する決議案を全会一致で可決した。
決議案は議員7人の連名で提出。がれきの受け入れに際しては、放射能の影響を科学的に検証し安全性を確認したうえで、がれきの処理支援に積極的に取り組むよう求めている。あわせて、市民への情報開示と説明責任を果たすことも求めた。
●余白がコピーしたデータのせいでやたらあいてしまいました。修正が効きません。すいませんがメモ欄にでもしてください。ならんか(笑)。
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