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中島紀一先生のTPP講演その1 日本が進むべき遣は「開国」=「通商国家」ではない 

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今日は私の農業の師とでも言うべき中島紀一先生のTPPについての講演記録を転載いたします。

先生は今回の放射能禍において、先頭に立って福島や茨城の農業者を支援なされました。私はこの1年間集中して中島哲学を学んだような気がいたします。

講演記録を掲載された「まほろばブログ」様に感謝いたします。
http://www.mahoroba-jp.net/blog/2011/04/post_912.html

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日本が進むべき遣は「開国」=「通商国家」ではない

―TPPの喧曝のなか、いま改めて農と食と地域の結び合いの意味を考えたいー

                          中島紀一(茨城大学元農学部教授)

菅首相の昨年9月の国会での所信表明演説で、突然、TPP(環太平洋連携協定)への参加検討を表明して以来マスコミではTPP参加…「第三の開国」の大合唱が続いています。

TPPの実態、TPP参加交渉とはどんなことなのか、は依然として不明なところだらけなのですが、「環太平洋」と言っても、結局はアメリカ主導の強烈な自由貿易協定です。

そこに参加するためには、日本が丸腰、丸裸になることが前提とされた結果として、日本はアメリカの言いなりの自由市場となり、アメリカ主導のグローバル化の仕組みの中で、
日本は国家主権の放棄に近い事態に陥っていくだろうことがはっきりしてきました。
恐らくそのことで中国との関係は厳しいものとなっていくでしょう。

食料主権の回復こそ課題

たとえば、食の安全性の分野では、アメリカはすでに「輸入牛肉の月齢緩和」、「遺伝子組み換え食品の表示義務の緩和」「食品添加物規制の緩和」、「残留農薬基準の緩和」などの、安全性無視の要求を日本政府に突きつけています。

TPPへの参加交渉の前提として、
アメリカはまずこれらの事前要求を受け入れることを求めるでしょう
TPPに参加し、第三の開国をすれば、100円の牛井が実現する、そのために日本の農業が潰れても仕方がない、と主張されています。
とんでもないことです。

現在の食料自給率はカロリーべースで41%、穀物自給率は28%、農地の自給率は27%という日本の現実を素直に直視すれば「食料主権の回復」.「国土主権の堅持」こそが日本が取り組むべきもっとも重要な課題であることは明らかだと思います。

農地規制緩和は何をもたらすか

政府は農地流動化のために農地市場の規制緩和策を強行しようとしています。
全国の遊休農地情報をネットで公開し、全国どこからでも農地の権利取得にアクセスできる仕組みが動き出そうとしています。

インターネットは世界に開かれており、日本の農地法には国籍条項は明記されていませんから、このままでは海外からのアクセスを遮断することはできないでしょう。

日本の食料生産の73%が海外の農地に依存し、国内農地の利用率が90%に過ぎないという現実からさらに進んで、日本の農地や林地が海外企業に押さえられていくという事態すら予測されます。

韓国企業はすでに16国で66件の海外農業開発に取り組んでいると報じられています。
世界の農地争奮がいま激しく戦われているなかで、日本政府の対応はあまりにも暢気すぎると思います。

                                               (続く)

*太字は「まほろばブログ」様の原文ママです。

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コメント

全国の遊休農地情報をネットで公開し、全国どこからでも農地の権利取得にアクセスできる仕組みが動き出そうとしています。

>>>>良く存知あげていないので、教えていただきたいのですが、都市計画法調整区域で、地元農水委員会の承認がないと、なかなか地元民以外の人や法人格の農地取得や農地転用は、許可されないように、思ってましたが、外国人も含め、規制緩和で、耕作放棄地の取得は、誰でもできるようになったのでしょうか?

もちろん、日本の商社も、海外農地を獲得するような動きは、しているようですが、中国、韓国などに比べれば、日本の海外農地取得は、進んでいないようですが。。

投稿: りぼん。 | 2012年5月 4日 (金) 16時56分

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