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2012年6月20日 (水)

オキナワン・チルダイ

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私が当時住んでいたヤンバルの山の中から、用事があって那覇まで行こうとすると、コースはふたつありました。

ひとつは名付けて、ウェストコースト・ゴージャスルート。もうひとつは、イーストコースト裏街道ルートです。

西海岸は道もきれいに整備されていて、なんと途中から高速道路なんてもんまでできていました。基地も多いのですが、アミューズメント施設も多く観光道路といった雰囲気です。

一方、東海岸裏街道は、上り下りの激しい道がウネウネと続く道でした。ひと昔前は、越すに越されぬ久志の峠として難所でした。基地移設で有名になってしまった辺野古崎(ひぬくざき)はここにあります。

店はただ一軒、辺野古集落の手前の河口付近に一軒「カメスバ」という店がポツンとありました。

どうやらカメさんというおバァがやっている店らしく、看板にあるとおりスバ、つまり沖縄そばしか置いていないという店です。

看板と書きましたが、沖縄では建物に直にペンキで書いちゃいます。看板なんか出していたら台風で飛ばされますから。字も店主が書いたもののようです。

この「スバ」という表記がスバらしい。沖縄の表記は徹底した原音忠実主義の島。曲がったことは大嫌い、聞いたままに書くのです。

ですから、コーヒーショップは「コーヒーシャープ」、アイスクリームは「アイスクリン」、海兵隊のマリンコーは、兵隊さんの発音どおり「ムリンコ」と潔くよく書いてしまいます。

「スバ」は、沖縄語の母音oがuに変化しますので、sobaはsuba となります。それをまんま書いちゃうんですね。島内で「そば」といえば問答無用にこれです。これしかありません。

島の人が本土に行って「そば下さい」と言ったら、真っ黒で驚いたというホントかウソか分からない話もあります。

沖縄そばは、蕎麦粉などは耳掻き一杯も入っていません。 蕎麦粉はその気になればヤンバルでできそうなものですが、私がいた当時には、日本そばの店などただ一軒那覇の松尾に「信濃」という店があったきりです。

島の人向けではなく、ヤマトゥの人向けです。そこそこに美味い店でしたが、今でもあるのかな。

島の男は、だらだらと「沖縄そば下さい」なんて言いません。きっぱりと決意を眉間に込めてひとこと「スバ!」。これが島の男ってもんさぁ(←てなもんかいな)。

冷しそばなどありませんから、酷暑の夏でも大汗をかきながらズルズル食べて、テーブルの上の無料のアイスコーヒーをグビっと飲んで、そのまま昼寝をしてしまいます。

この無料アイスコーヒーは、当然のこととしてインスタントですが、沖縄の市場に行くとインスタントの粉にクリームから砂糖まで全部入っている便利な大瓶を売っていました。本土では見かけませんなぁ。

沖縄の大衆食堂には中上がりというような畳があって、昼下がりには男どもが満腹の水牛よろしくいぎたなく爆睡している姿を見ることができます。今思うと、勘定も済ませない客を寝かせてしまっていいでしょうかね。

それはともかく、勤め人はあきらめてもらうとして、正しい沖縄人はまっ昼間に働いてはいけません。ノーテンパーになります。

まっ昼間は、涼しい室内か、デパートに行って過ごします。沖縄で東日本が去年やったような大節電をやったら暴動が起きます。

デパートは、台風の時とまっ昼間には異様に客が多く、家に居ても暑いしやることもないからという程度のことで、家族連れでわざわざ遊びに来るのです。当然なにも買わずに、涼んで試食だけしてうれしそうに帰ってしまいます。

昨日は沖縄に早々と台風が来たようですから、さぞかしデパートは買わない客でにぎやかだったことでしょう。

こんな亜熱帯の島のチルダイな昼下がりが、私が知っている素顔の沖縄です。チルダイとは、なんて訳すかなぁ、けだるいでしょうか、かったるいかしら。

あんまり暑いので、脳味噌が煮え煮えで、昼寝でもしてやり過ごしましょうかね、外はまぶしいし、ヤマトの観光客は元気ですねぇ、などと言いながらタダのアイスコーヒーをズルズル飲むのです。

ああ、チルダイ、チルダイ・・・。

しかし、これでは発展しねぇぞと、本土に帰って真面目な百姓になった私は思うこともあるんですがね。

写真 ヤンバルの食品店。冷凍品と標準語で書いてありますが、「冷しもの」などという表記もあります。魚もコチコチ。本土ではめったに食べられない冷凍鯖の刺身などが置いてあったりします。
店の横のポスターは沖縄大衆演劇で、下町の玉三郎のようなもの。ただし、全編沖縄語なので、本土の人間やウチナーのニセター(若い衆)には理解不能ですが。

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コメント

カメスバ食いてえ!

やはり本島でも東部~北部は別世界なんですね。
山形にも「沖縄そば(ソーキ)」を出す店が1つだけありますが、東北人に合わせて出汁もアレンジしてしょっぱいので、沖縄経験者には『別物』だそうです。
同じく「博多『風』とんこつラーメン」を出す店は多いですが、大抵豚骨の濃いだけ。本物で勝負してるのは1店舗のみです(ライバルがいないので、そこそこ繁盛してるようです)。

まあ、地域性で味つけなんてそんなものなのでしょうかね。
なんだかアメリカで変な『和食』を出す韓国人の店を笑えないような話ですが…。

りぼん。さん。
無事なフライトで良かったです。
山形では午後の大阪便が欠航になって、JALがまさかのナイトステイでした。去年の震災直後の、緊急24時間運用以来の珍事です。

小牧近くですか。
私にしてみりゃ羨ましい限りです。

それにしても、食い物の話になるとテンション上がります(笑)

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