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2012年6月24日 (日)

霞ヶ浦放射能汚染の実態その1  河川流域が短いほど汚染濃度が高い

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毎日、梅雨ともいえない激しい雨にたたられております。雨はともかくとして、日照時間が少ないのがいやですね。作物の生育にもよくありません。かといって農業にとって、梅雨がなければ、そのほうがよほど大変なのですが。

暑いときには暑い、寒いときには寒い、雨が降る時期には降る、台風は稲刈りの後にしてほしいなどと、われら農家は天気に注文が多いことよ。

さて、霞ヶ浦の放射能汚染の詳細なデータを入手しましたので掲載いたします。計測者は、茨城県内水面試験場元場長の濱田篤信氏です。

氏とはたまたま同姓というご縁もあって、親しくご教示頂いたことがあります。長年にわたって霞ヶ浦を愛し、研究を重ねられた優れた研究者です。

霞ヶ浦は多数の流入河川が広域に分散している特殊な構造のために、測定箇所が多く大変な作業です。

そのために本格的な調査にはまだまだですが、この苦境の中、ひとりの民間人として手弁当で測定して回られた濱田篤信氏の功績には頭が下がります。

この濱田篤信氏の報告書を読むと、霞ヶ浦の放射能汚染の実態が浮き上がってきます。以下、濱田氏のレポート拠ります。
*「霞ヶ浦の放射線汚染」 濱田篤信http://www.kasumigaura.net/asaza/images/kasumigauranohousyanouosen.pdf

流域面積が小さい川(短い川)ほど高濃度を示す

下図は環境省が2011年9月から10月の霞ヶ浦に流入する河川の川底のモニタリング数値を高濃度順に並べたものです。

003     環境省  2011年 9-10 月の 各河川底質モニタリング調査結果の高濃度順

河川流量が大きいほど汚染濃度が高まる

では、なぜ湖までの距離が短い河川のほうが汚染濃度が高いのでしょうか?

それは河川流量は流域面積の大小によります。そして河川流量が多いほど速やかに下流、つまり霞ヶ浦に向かって流れ込むことになります。

したがって、河川流域が大きく、流量が多い河川ほど河川内にとどまらずに、短期に霞ヶ浦に流れ込んだことがわかります。

つまり、短い川(河川領域の少ない川)は、流れる水(流量)が少ないために河川内に放射性物質を溜め込みやすいといえます。

一方、長い川(河川領域が大きい川)は、流れる水の量が多いために、常に下流に放射性物質を移動し続けるために河川内濃度は低くなります。

霞ヶ浦水系の農業潅漑用水の汚染濃度は高め

また、霞ヶ浦流域の河川は農業用潅漑としても利用されています。田んぼに水を河川や湖から取り入れる潅漑時期(3月下旬~9月)には流量が大きく、冬季には流量が落ちます。

水量が多い春から夏は線量は少なめで、冬季は多め

流量が落ちた分だけ、河川内に溜まることになりますから、冬季には同じ河川でも放射能濃度が高めに出ます

農業用水路は、河川や湖から引き込まれるわけですが、河川と違って水路底の高低少なく平坦な構造をしています。そのために農業用水路は放射能汚染を溜め込みやすいといえます。

長くなりましたので、次回も続けます。

■関連過去ログ
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-2057.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-78e3.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-c07b.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-cc65.html

■写真 霞ヶ浦の舟溜まりです。中央の遠くに霞ヶ浦タワーが見えます。

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コメント

こんな地味な作業をひたすら続けている「もう一人の濱田さん」に、心より敬意を表します。
濱田さんが取り組んでいる農民としての取り組み同様に大切ですね。
新潟大学や富山大学の先生も、福島県内の河川水の測定の定点観測を続けています。
霞ヶ浦なら、茨城大や筑波大にJAXA等のの優秀な研究者の協力は受けられないのでしょうか?
分担して測ったデータ集めたら、一気に揃うのではと思います。
→そして、分析データは、除線方法とは言わないまでも、霞ヶ浦の漁業再興のマイルストーンではないでしょうか?

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