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原発立地自治体は原子力行政に権限を持て

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今日であの大震災からちょうど1年半です。東北被災地の一日も早い復興をお祈りします。

さて、私が3.11以後なんどとなく感じたことは、地方分権、道州制などと言われながらなんという地方権力の無力さだろうか、ということでした。 

無力さとは、100年に一度の非常時においては県民を保護しない不作為を意味します。砂丘に頭を突っ込むダチョウの如し。それは端的に放射能対応に現れました。 

怖いから見ない、見ないからないものとする、あると分かれば対策をたてねばならないが、国が何も指示してこないから結局なにもしない。

もういちいち例示するのも疲れるほどです。激動の1年間は懐手して農民を放置し、農地や霞ヶ浦すら計測せず、最後に私たち有機農業者が窮状を訴えに行けばナントカフェスのパンフを与えただけで恬として恥じない。まったくたいした人たちだと思いました。
(漁業に対しては農業よりはるかにまともな放射能対策がなされました。)
 

なぜ県行政はこうなるのでしょうか。それは原発行政に関して地元行政がなんの椅子も与えられていていからです 

わが茨城県はもっとも古い原発立地県でありながら、東海村第2原発の運営に関しては国と電気事業者に一任されてきたために、地元自治体というもっとも重要なステークホルダー(利害関係者)でありながら、事実上なんの発言権もありませんでした。 

立地地域住民、いやいったん過酷事故が起きれば県全域が地獄の釜に放り込まれるというのに、その釜の蓋が開かない限り自治体首長はなんの発言権もないのです。 

その発言権すら、国にとっては法的に聞かねばならないというものではなく、「世論がうるさいからいちおう聞くポーズだけはしておこう」ていどのものでしかなかったのは再稼働問題で明らかになりました。 

今のように原子力保安行政になんのタッチもできない現状から、すべてに国頼み、国の指示待ちという地方自治体のスタイルが生まれてしまったのです まさに馴れ合いです。

再稼働に対しても、意見をお聞きしましたという国のガス抜き同然のヒアリングではなく、安全に瑕疵があればいつでも稼働を停止できる強い権限を立地自治体に与えるべきです。 

そして原発立地自治体は、財政的には電源開発促進税を手にすべきです。これを県が主管することで、これから長く続くことが予想される稼働停止状態の中でも、一定の税収を確保していける法的権限が生まれます。 

今の電源開発促進税は、税の一部が国の一般会計に消えてなくなるという本来の税の意味のはき違えが生じてしまっています。 

現状の電源開発促進税の使われ方は、立地自治体の大きな社会施設などに費消されており、ほんとうに県民を放射能から守るためにはごく一部の金しか使われていないありさまです。 

このような立地自治体に対する宣撫工作まがいに促進税を使うのではなく、立地県全域の放射能測定体制の充実、除染活動の支援、非常事態における備え、新エネルギー開発への支援などに使用すべきでしょう。 

この電源開発促進税と原子力保安行政への参画を県が握ることで原発の運営の首根っこを抑えることが可能です。 

先日来述べている地域自足型発送電網もこのような原子力行政への地方自治体の参画なしではありえません。

今、県行政は3.11の真の総括をしていたきたい。なにができなかったのか、何ができたのか。できなかったとしたらなにが原因だったのか、胸に手をあてて考えることです。

■写真 湖岸の田んぼでもいっせいに稲刈りが始まりました。 

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原発を真面目に終りにする方法」カテゴリの記事

コメント

財源も権限も放したがらない官僚と、それに巣食う政治家が、長年かけ構築した構図は簡単に壊す事できません。
一昨日のNHKの番組で、「復興財源」で沖縄の道路建設やその他、復興とはまったく関係の無い事業が次から次と行われている事が放送されていました。
まるで、砂糖に群がる蟻の様なものです。
(沖縄の道路建設を悪いと言うのではありませんから誤解なきようお願いします)
話はずれますが、福祉目的で上げられる消費税も、同じように食いつぶされて行くのでしょうね?

投稿: 北海道 | 2012年9月11日 (火) 13時10分

もっともだp(^_^)q

投稿: アパマン | 2015年9月 6日 (日) 17時52分

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