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2012年9月14日 (金)

再生可能エネルギーには送電ロスがない地域分散型発送電網が似合う

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昨日から「節電」について考えてしまいました。3.11以来、東日本の住民にとって節電はもう二夏めです。 

今年8月のピーク消費電力をみると東電管内でマイナス8%ですから、庶民や企業の節電意識は褒めてもらってもいいのではないでしょうか。 

もう乾いた雑巾状態。これを来夏もやるのかい、といった気分です。 

で、「節電」のもうひとつの側面である供給サイドから見てみようと思ったわけです。すると、1次エネルギーから電気に転換する発電コストが悪い電源は「節電意識が低い」といえます。 

この発電コストが悪い電源に属するの、原子力と太陽光発電です。悪役と今をときめくヒーローが共に悪いほうに入ってしまいました。 

原子力は大きな発電量を定常的に出力するのですが、いかんせん危ない上に廃炉などのバックエンド問題が解決不可能です。これにはもう説明がいらないでしょう。 

その上、もうひとつの欠点は消費地から遠いということです。遠いということは電気の致命的欠点である送電ロスが出てしまうことになります。 

送電ロスは距離に比例し、送電電圧が高くてなるほど小さくなる性格かあるそうです。そこで日本の電力会社は遠くの発電所にせざるをえない原子力や水力発電所からの送電線を世界最大の100万ボルトにするという荒技をしてしのいでいます。 

それでもなお総発電量の5%もの送電ロスが出るそうで、それだけで1年間約458.07億kWhの損失となるとのことです。100万kW級大規模原発の実に6基分です。 

原子力発電所が東電の場合、直線距離にして福島第一・第二、柏崎刈羽原発で東京都心から約200km、東通原発に至っては本州最北端から持ってくるので550kmもの距離があります。

柏崎刈羽は世界最大の原発ですから、 年間原子炉1基分ていどはロスっているのでしょうね。

だから広瀬隆氏ではありませんが、送電ロスを防ぐには「東京に原発を」というのが正しいのです。

「お台場第1原発」などをフジテレビの横に建てるというのも私のような原発立地県住民としてはオツな眺めですが、都民は生きた心地がしないでしょうな。 

こう考えると、原発の代替エネルギーは送電ロスが少ない電源が望ましいことになります。

これは電力消費地と発電所が近隣にあることがベストです。なんなら、発電所と事業所や住宅と混在して建っていれば送電ロスが限りなくゼロですから申し分なしです。

これをかなえる電源を絞りこんでいきましょう。まず風力はダメです。大型風力発電みたいなモノ騒がせなものは海岸か、海上に持って行ってほしいものです。

水力も小型水力は隅田川でも回りますが、本格的なものはやはり山間部が舞台でしょう。第一、水力はもう設置場所に限界がきています。

地熱も山間地限定です。バイオマスはゴミ処理と組み合わせると可能性かあります。

太陽光は住宅屋根やビルの屋上、壁面での発電が可能ですので、この点は点数が高いといえます。

この送電ロスに気がついてから私は全国規模のスマートグリッドに消極的になりつつあります。だって、いくらITで発電情報のやりとりをしても、かんじんの電気の物理的対応能力には限界があるからです。

つまり、再生可能エネルギーの本質的性格である定常性のなさが災いして、常に天候に合わせてバックアップ電源が控えてなければなりません。

全国規模でそんなバックアップのやりとりをしたり、クソ高い上に寿命が短いリチニウム電池をつけたりするより、いっそうのこと分散型発送電網を作るほうが金はかからないし、送電ロスもないからです。 

再生可能エネルギーを活かすには、地方都市レベルで小規模の分散型発送電網を作って、それに二酸化炭素の排出が少ない天然ガスのコジェネを付設しくてやるというのはなかなかいい電力供給サイドの「節電」モデルなのかもしれません。

■写真 私はコスモスが好きです。コスモスは宇宙と言う意味もあったかと。

■ひさしぶりに今朝震度4がきました。私の住む地域のすぐそばでした。このところなかったので、さすがにびっくり。
あすあさっては定休日です。月曜日にお会いしましょう。

 

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コメント

メガソーラー計画や「政商」呼ばわりされてブチキレた孫社長のソフトバンクが、このタイミングで、「稚内~増毛」一大風力発電計画だそうです。

以前から宗谷岬ウインドパークや、サロベツウインドパークが存在しており、人口密度も少なく発電側としては立地条件適地なのですが…
いかんせん、札幌のような大消費地からは遠いなあ。


ちなみに大型風車の増設計画は本県日本海岸地域でも進んでおりますが、酒田・鶴岡といった10万都市程度に数キロ~30キロメートルが供給圏です。
ちなみにバードストライク問題に関しては、昨年の原発事故以来ほとんど話題に上がらなくなりました。

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