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2012年10月31日 (水)

原子力規制庁早くも馬脚を露す・拡散シミュレーション間違いだらけ

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つい先日出したばかりの原子力規制委員会の放射性物質拡散図が、はやくも間違いだらけであることが分かりました。実にみっともない。

規制委員会の事務機関の原力規制庁は、フランス原子力安全院(ANS)のようになることを期待されている国家機関なはずです。いくらなんでも馬脚を露すのが早すぎます。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-7217.html

        http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-7217.html       
       
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-6.html

原子力規制委員会は29日、24日に公表した各原発の事故時の放射性物質の
拡散予測結果について、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)など6原発で方位などが間違っていたと訂正した
。」(時事通信10月29日)

私は初めこのニュースを見た時に、公表した予想図とSPEEDIシミュレーションとの大きな差に規制庁が気がついたのかと思いましたが、もちろんそんなはずもなく信じられないような単純ミスです。

間違いであることを指摘されたのは以下です。(欄外「東京新聞」切り抜き参照)

①志賀原発(石川県)・・・予想地点が時計回りに22.5度ずれていた。

②敦賀原発(福井県)・・・予想地点が反時計回りに22.5度ずれていた。

③柏崎・刈羽(新潟県)・・・予想地点が時計回りに22.5度ずれていた
(下図参照 TBS朝6時ニュースより・青線が公表時。赤線が修正後・魚沼市が圏外に)

④玄海原発(福岡県)・・・予想地点が時計回りに22.5度ずれていた。距離もほとんどの地点で間違っていた。

⑤川内原発(鹿児島県)・・・予想地点が時計回りに22.5度ずれていた。距離もほとんどの地点で間違っていた。

⑥東海第2原発(茨城県)・・・予想地点が反時計回りに22.5度ずれていた。

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間違いが分ったのは、26日に北陸電力の担当者が、実際の計算を担当した(独法)原子力安全基盤機構(JNES)に間違いを指摘したからだそうで、自分ではわからなかったようです。いかに内部チェックができない官庁か分かりますね。

原子力規制庁の森本次長は「緊張感をもった取り組みができていなかった。関心が高く、自治体が防災計画の参考にする資料だ。ミスをお詫びする。」とのコメントをしました。

まぁ、私もニュースで見ましたが、非常に恥ずかしい記者会見でしたのでお気の毒なことです。発足当初の初仕事で「緊張感がなくてすいません」と謝罪するとは森本氏も思わなかった。

こんな程度の計算は規制庁内部でしていたと思ったのですが、原子力安全基盤機構に丸投げしていたのですね。このようなデータ作りや避難計画といった事務局機能を果たすために規制庁があるんでしょうに。まぁ原子力の素人集団だから仕方がないのか。

規制庁は、原子力安全・監視のための国家機関です。そのための安全監視計画を策定するシンクタンクの役割も果たさねばなりません。その自覚も、能力もないからこのような簡単なミスを連発するのです。

そういえば、森本次長の出身母体の環境省は大変に研究の丸投げが好きな省庁でした。

その森本次長も認めるように、このような自治体の避難計画を決定づける基礎の基礎のデータで、方角を22.5度ずらして取るという中坊並の凡ミスをやらかしては、今後自治体は規制庁のいう安全基準や避難計画などもうのみにしなくなることでしょう。

こんな原子力規制庁などというくだらない機関は穀潰しです。さっさとつぶしてほんとうに「内閣からの独立を保証された」新組織に作り直すべきです

この修正で圏外になったと胸をなで下ろす自治体もあるかと思いますが、先日の記事でも書きましたように、規制庁シミュレーションはそもそもあまりあてにできるシロモノではありませんので妙に安心しないで下さいね。

■関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-f9a6.html

■写真 秋の早朝の朝の湖。風がさわやかです。

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■東京新聞10月30日

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■拡散予測、6原発で誤り=要避難の最遠地点は長岡市―計算結果の方位にミス・規制庁
時事通信10月29日(月)20時32分配信

 原子力規制委員会は29日、24日に公表した各原発の事故時の放射性物質の拡散予測結果について、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)など6原発で方位などが間違っていたと訂正した。当初の公表では、柏崎刈羽原発から東南東に40.2キロ離れた新潟県魚沼市が避難が必要な最遠地点だったが、正しくは東側で、同県長岡市内だった。
 規制委の事務局機能を担う原子力規制庁の森本英香次長は「科学的な見地から防災対策に資するシミュレーションをつくるという委員会の事務局として、このようなミスをしたのは大変申し訳ない」と謝罪。関係する自治体には連絡と謝罪を終えたという。

ミスがあったのは、柏崎刈羽原発のほか、日本原電東海第2(茨城県東海村)、北陸電力志賀(石川県志賀町)、日本原電敦賀(福井県敦賀市)、九州電力玄海(佐賀県玄海町)、川内(鹿児島県薩摩川内市)の計6原発。

 いずれも、処理を担当した原子力安全基盤機構(JNES)が、各原発の風向データを入力する際、方位を表すコード番号が原発ごとに違うことに気付かずに入力。計算結果の方位が、南南西が南に、東が東北東にずれるような形で誤っていた。
 また、玄海、川内両原発では、気象データの中で欠落した部分についての処理を誤ったため、一部の地点で拡散距離が最大300メートル長くなったり、短くなったりした。

 

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コメント

地形や気象条件など、問題だらけながら、初めて仕事したと少しは評価したかったんですが…あまりに杜撰。
しかも基盤機構に丸投げの丸呑みって…。

それにしても、規制庁だけならず基盤機構ですら16方位が分からない学者が沢山いるのかと思うと…頭痛いです。

連投失礼します。
NRCの計算なんか使ってシミュレーションするくらいなら、我が国が誇るSPEEDIを動かして季節(できれば月単位データ)で、全原発のシミュレートしてデータ公開すれば良かろうに。
数日~数週内でできるはずですよね。

たぶん、それでは都合の悪いデータになるのでしょうけど…。

例えば、一昨日から昨日に影響範囲でマスコミが大騒ぎだった柏崎刈羽原発など、真冬の北西風の吹雪だったら…物凄いことになるでしょう。

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