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2013年2月26日 (火)

原子力規制委員会 中国の原発事故も想定

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原子力規制委員会が、近燐国の原子力発電所のシビアアクシデント(過酷事故)のシミュレーションを開始しました。(資料1参照)
これは今までまったく視野に入れてこなかった、近燐国である中国や韓国の原発大増産政策を初めて視野に入れたものです。
中国の全国人民代表大会代表(全人代)は2011年に、4年前の計画に比べ倍増になる原発大増設計画を打ち出しました。
これは20年までに設備容量で8000万キロワットに増設するというものです。これは07年の計画が同じ20年までに4000万キロワットとすることと比較すると、一挙に倍の規模にしたわけです。
日本原子力産業協会によると、中国政府が計画している51基(5980万キロワット)は大半が冷却用に海水を取り込める沿岸部に集中しています。
福岡-上海間の距離は890キロしかなく、今後10年で世界中の原発の総数に等しい原発が燐国に雨後の竹の子のように林立し、うち100基近くは北部九州の東1000キロ前後にあることになります。まさに悪夢です。
ところで現時点で稼働している原発は11基で、1700万キロワットです。(下図参照) Photo_2

東北部で紅沿河原発(遼寧省)が福島原発事故後で初の新設原発が稼働したと伝えられました。これはフランス製軽水炉の中国改良型だということです。

Photo_4                    紅沿河原発(赤点) Google Earth

中国が言う「改良型」とは、他国の製品を無断でコピーして、部品を安物に替えたりするスペックダウン・モデルを指すので、中国新幹線事故を知るわれわれにとっては、それだけで危ないと思えてしまいます。

そもそもフランス製原発には問題が多く、スウェーデンの原発幹部からは「フランスの軽水炉なんて誰が信用するか」と言われたという曰くつきのものです。

それを「あの」世界に冠たるコピー王国の中国がコピーして「改良した」と言っているのが、中国製100万キロワット級加圧水型炉「CPR1000」です。

中国では安全対策が今まで大きく遅れており、2011年12月18日の「人民網」(資料2参照)に、「2010年12月18日、中国が初めて自主開発・設計した100万キロワット級原子力発電所の運転訓練シミュレータが福建省の寧徳原子力発電所に導入」したとありますから、逆にいえば今まで20年間操業してきて、安全シュミレーターひとつなかったようです。

その上この建設中の紅沿河原発近くの唐山市では、1976年に直下型の大地震が起き、 死者24万人を出した唐山大地震があった地域で、中国当局の発表は例によってありませんが、紅沿河原発直下には大きな活断層があるはずです。

地震学上では、渤海湾周辺には中国で最も地震を引き起こしやすいとされる2つの地震帯があるのはよく知られていることで、 今までもたびたび大地震が発生した「地震の巣」です。

こともあろうにその真上に建設しているのが紅沿河原発で、07年に1号機の建設が始まり、現在4号機まで着工済みです。

中国原発事情に詳しいテピア総合研究所副所長の窪田秀雄はこう述べています。

「中国は学生時代の序列がモノを言う社会です。当然、電力会社の社員は威張っており、国家核安全局の職員が『もの申せぬ』雰囲気であることは容易に想像できますよね…」。
ここでもPM2.5事件と同じ構図である、規制当局がエネルギー会社よりはるかに格下のために、なんの権限もなく事実上放任状態であることか分かります。
国家核安全局が本来職務として検査すべき原子炉部品について、専門家は「品質にばらつきが大きく納期も安定しない」と指摘しており、これが一挙に8000万キロワット体制に大増産した場合、危険は予測不可能なほど高まるでしょう。
「日中協会が入手した中国側の資料によると、中国の原発1基当たりのトラブル件数は05年2・6件(日本0・3件)、07年2・1件(同0・4件)で、日本の5倍以上の割合で記録されている。トラブルがあった場合、日本は原子炉を止めて安全を確認するが、中国では稼働しながら故障を修理するという経済優先の対処法もみられるという。」
(資料1 産経新聞2月25日)
韓国もヨングァン(霊光)原発3号機(590万kW)の原子炉格納容器内の制御棒案内管で事故を起こしており、コリ(古里)では全電源停止という事態すら起きています。(欄外図参照)
この両国の原発が事故を起こした場合、偏西風に乗って風下の日本は大規模な被曝をすることになります。
中国は今までのやり口として、大事故は必ず隠匿しますから、私たちが気がついた時には頭上に放射能雲があるかもしれません。
そして日本側が調査を申し出た時には、「分解して埋めてしまった」とでも言うのでしょうか。

■韓国原発事故関連過去記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-93d6.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-bf68.html

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■資料1 中国の原発事故想定、対応策を検討、原子力規制委「次々原発が建設され、事故が起きた場合、日本に甚大な影響」
2013.2.25 01:26

 中国の原発で過酷事故(シビアアクシデント)が起こった場合、日本にどういう影響があるかなどについて、原子力規制委員会が事故対応の検討を始めたことが24日、規制委関係者への取材で分かった。国内の原子力規制機関が海外の原発事故を想定し対応策を検討していることが判明したのは初めて。規制委は今後、各国の規制機関とも協力、海外の原発事故対応について本格調査に乗り出す。 規制委関係者は中国を検討対象とした理由について、「次々と原発が建設されており、事故が起きた場合、日本への甚大な影響が考えられる」としている。

 具体策は今後議論されていくが、中国などの近隣諸国の原発がトラブルを起こし放射性物質が放出されると、偏西風に乗って放射性物質が日本に流れ着くことが予想される。日本はすでに、中国からの大気汚染物質の飛来に直面している。このため、放射性物質がどのような経路で日本にたどりつくかを示す拡散予測シミュレーションマップを作成することも考えられるという。

4月からは特に、これまで文部科学省で実施されていた放射性物質の測定業務が規制委に移管されることで、モニタリング態勢も強化できる。規制委はそのためのベテラン技術者の募集もすでに始めた。今月12日の北朝鮮による核実験では、文科省が放射性物質が大気中に漏れた場合の拡散予測を発表している。

 日中科学技術交流協会や日本原子力産業協会によると、経済成長とともに電力事情が悪化している中国は今年1月末現在、原発16基が稼働しており、29基が建設中。2020年までにさらに約50基増やす計画があるという。

 日中協会が入手した中国側の資料によると、中国の原発1基当たりのトラブル件数は05年2・6件(日本0・3件)、07年2・1件(同0・4件)で、日本の5倍以上の割合で記録されている。トラブルがあった場合、日本は原子炉を止めて安全を確認するが、中国では稼働しながら故障を修理するという経済優先の対処法もみられるという。

■資料2 中国、原発プラント運転訓練シミュレータの開発に成功
「人民網日本語版」2011年3月9日

中国の原子力発電技術の自主化、設備の国産化に関する嬉しい知らせが入った。中国の研究者が最近、100万キロワット級原子力発電所の運転訓練シミュレータの開発に成功したのだ。この成果は海外の技術独占状態を打破し、中国の原子力発電建設の大発展に確かな保証を提供する。

 2010年12月18日、中国が初めて自主開発・設計した100万キロワット級原子力発電所の運転訓練シミュレータが福建省の寧徳原子力発電所に導入。原子力発電の設計の自主革新力や重要設備の国産化率が高まり、原子力発電の運転員育成に重要な役割を果たした。新華社のウェブサイト「新華網」が8日伝えた。

 原子力発電シミュレーションは、シミュレーションの方法を使って「バーチャル原子力発電所」を建てる。原子力発電の分野では、資格を持つ運転員を十分確保することが、期限通りの生産、安全運転の重要な条件となるが、こうした運転員の育成には数年かかり、数百万元の投入が必要になる。運転訓練シミュレータは運転員の育成と資格試験を行うのに最適な装置だ。各原子力発電所は2-3プラントにつき、1台のシミュレータを設置するだけですむ。

 運転訓練シミュレータは今後数年間で50億元規模の市場が見込まれている。巨大な市場があるにもかかわらず、これまでこの市場は欧米先進国の限られたメーカーに独占されてきた。


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コメント

さすが新華社!

今までシミュレータの巨大市場を一部先進国に独占されてきた…

一部先進国企業しか原発の技術持ってないっての(笑)
燃料棒折損事件とかありましたが、我が国の反原発派は一切触れませんね。どういう連中なのかがよく分かります。
それでいて未だに途上国ぶったり軍事大国ぶったりと、全く我が儘な国です。
原発に関しては韓国も「我々の技術は世界最高」だとか言ってトラブル続出させる似たようなものですが。

フランス・アレバ社は、一昨年の福島第一事故では大量のホウ素や防護服など的確な緊急援助を下さったあたりは「流石だ!」と思いますが、傘下会社の高価なゲルマニウム測定器やホールボディカウンターで、どれだけ儲けたことやら。
フランスは原子力・武器・先端技術など、昔から節操なく輸出しますからねえ。

ちなみに、フランスご自慢の最新原子力空母「シャルル・ドゴール」や潜水艦での放射能漏れが酷いというのは、ミリタリー系では常識になっています。

山形さん
横から失礼します。
実はオールド・ミリタリー・マニアなんですが……(汗
仏海軍空母[シャルル・ド・ゴール]の放射能漏れは初耳なんですが、いつ頃起こった事故なんでしょうか?
もともと原潜用の原子炉をベースに再設計したまではいいが、地上での試験用炉での加圧試験で強度不足が判明し、補強改修のため就航が遅れたと記憶してい耳にしていました。(調べなおしてみると00年就航で07年に燃料棒交換で、以後交換サイクルは15年とか…。)
EU方面の原潜の原子力事故関連だと英海軍のHMS TIRELESSでしょうか? (今年、封鎖区画内の冷却系統での冷却剤(放射能)漏れ事故"small coolant leak that was contained within the sealed reactor compartment"。00年に同様の一次冷却剤の漏れ事故で1年かけて修理、00年の事故と艦齢29年とで今年退役予定だったようですが、後継艦の開発の遅れから運用延長が決まったばかりだとか)
仏海軍の原子力事故の報道は耳にしてません。

原潜の放射能漏れだと中国の原潜でしょうか? 否定してますが定説ですね。(怖


それより気になるのが、原子力規制委員会のダメコンに関するものが全く見えないことです。故意に福島第一原発事故発生の引き金となった背景を軽くみている様な気がするのです。

あれ、シャルル・ドゴールの原子炉問題って搭載前でしたか。ちゃんと調べずに書いてしまいました。
まあ、その問題の原子炉が「実績ある」潜水艦用がベースなわけで、公式発表無くても推して知るべし…といった辺りでミリヲタ系にはコンセンサス取れてると思ってました。

発電所も過去に色々漏らしてますし…。

旧ソ連よりはマシだとは思います。

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