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安倍さん、日和るな!   付録 TPPに関する自民調査会決議・全文

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TPPについての最近のテレビ、新聞の報道ぶりは、「農業改革待ったなし」といったバッカじゃなかろかというかんじです。 

私は今回のTPP交渉で、むしろ農業は「救済」されるのではないかとすら思っています。7月参院選という政治決戦前に、自民党が1人区をすべて敵に回すようなことをするはずがありません。 

コメの輸出は米国精米業者も熱望しているわけではなく、彼らの政治力などタカがしれています。コメの「聖域化」は八分方守られるでしょう。 

「八分」というのは、交渉参加が現実のものとなりそうな状況のなかで、満額回答を求めるのは石破幹事長が言うとおり交渉に入ってしまえば、「約束できない」からです。

私たちはここに至って、コメ58品目のうち、なにを重点的に守るのか、具体的に考えておいたほうがいい。

他の砂糖や乳製品、畜産品なども、米国も同じ品目を重要品目に入れたいわけですから利害が一致します。 

これらについてもコメと同じく細かい条件闘争が始まるでしょう。総論反対という入口論の時期は終わったと思います。

問題はアチラです。皮肉にも私たち農業者が経団連へこう言ってやらねばなりません。

「むしろ大変なのはそちらの方ではないですか。」

日米共同声明が出て、直ぐに三バカの自動車産業ビックスリーが大騒ぎをしました。どうしようもない連中です。
 

連中は、本気かどうか自分たちの車が日本で売れないことを、なにか日本が卑怯な「関税外障壁」で堅く門戸を閉じているせいだとしています(笑)。 

かつての日米交渉で、日本側から「自動車関税はとっくにゼロですが」と言われて以来、あることないこと「関税外」で攻撃してくるようになりました。 

まともな脳味噌だとは思えません。ディラー網も作らないからメンテナンスも不安、第一どこで売っているのかさえ分からないようで、関税外障壁もあったものではありません。 

ドイツ車がわが国市場に完全に食い込んだのは、その緻密なディラー網と、完璧なメンテナンス体制です。それさえあれば、多少高くても日本人は買います。 

米国車は右ハンドル仕様を申し訳程度しか作らず、ヘッドライトや安全基準においてまったく日本市場に対応していません。 

第一、日本の若者が買いたいカッコイイ車がゼンゼンないのに何言ってんだか。 中産階級に買わせたかったら、燃費が30キロ超える車作ってから出直してこい、つうの。

そのような自助努力をとうにあきらめて、軽自動車の優遇税制を見直せとか、安全基準を緩和しろとか、国内の閉鎖的(爆笑)なディーラー制度を改革しろとか、もはやヤクザのいいがかりです。 

そしてジタバタした結果売れなければ、ISD条項を引っ張りだして来るでしょう。

こんなことほんの始まりにすぎません。ともかくオバマ氏は、アメリカは製造業分野の復活を構想しているわけて、そのためにはなにがなんでも輸出を増やしたいわけです。

TPPは、アメリカ議会の承認がないと交渉に参加できません。日本は「入れてもらう」立場なので、ひたすらアメリカの三バカのたわごとのような要求でも受け承るしかない立場です。

今後、TPPは投資協定として、外国人投資家に対して「内国民待遇」を求めてくるでしょう。

とんでもないことで、この拡大解釈をされると、農業分野への外国法人の参入などや、保険などへの参入が激化すると考えられます。

そして日本企業すら、迂回生産で人件費の安いベトナムやマレーシアに工場を移す企業も増えるかもしれません。既にその兆候は現れています。

経団連のボスたちのグローバル企業にとってそれが望みなのでしょうが、一般の国内企業にとってそれがどのようなことになるのか、農業、農業と言っていないで、もっと真剣に工業サイドも考えたほうがいい思います。 

安倍首相が「聖域なき関税撤廃はありえないという公約を守る以上、交渉に参加できない」という大原則をオバマ氏の前でかましたのは素直に評価します。

この部分が、実務者同士のテーブルだけて隠されてしまうと、国民の世論の後押しをしようがないわけです。

私が言いたいのは、「安倍さん、日和るな!」という一語です。

交渉参加するというなら、欄外の自民党外交・経済連携調査会 の決議文に書かれた内容を死守する覚悟で望んで頂きたい。

自民党調査会決議を転載します。整理されていてしっかりとした内容です。この線を守り通してほしいものです。

これらの自民党が選挙で掲げた6原則が実行されるのならば、誤解を呼ぶ表現かもしれませんが、TPPは「無害化」したとも言えます。

自民党は5日に「TPP対策委員会」を立ち上げました。これは安倍首相の直属機関という位置づけです。ここが今後の主戦場となります。

ここでTPPの危険な「芽」は除草しておかねばなりません。そのためには今になって「交渉参加反対」などという硬直した入口論的方針ではなく、具体的に絞り込んだ議論をする必要があります。

それをしないと、いったん外交交渉となれば相手国との関係から、「アンダー・ザ・テーブル」事案が増えていくからです。

さぁ、これからが正念場です。

            ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

http://ameblo.jp/tpp-tekkai/entry-11479976348.html

本日開催された、自民党の正式な会議体である「外交・経済連携調査会」に、「TPP参加の即時撤回を求める会」所属議員が多数出席し意見表明を行い、長時間にわたる議論の末、下記のとおり決議が採択されました。
 特に「守り抜くべき国益」については、22日に本会として決議した内容が反映されました。

    TPP交渉参加に関する決議
              平成25年2月27日
             自由民主党政務調査会
             外交・経済連携調査会
 

TPPに関する自民調査会決議・全文

自民党外交・経済連携調査会が27日採択した「TPP交渉参加に関する決議」の全文は次の通り。
 1、先の日米首脳会談を受けて、依然としてTPP交渉参加に対して慎重な意見が党内に多く上がっている。
 2、政府は、交渉参加をするかどうか判断するに当たり、自民党における議論をしっかり受け止めるべきである。
 3、その際、守り抜くべき国益を認知し、その上で仮に交渉参加の判断を行う場合は、それらの国益をどう守っていくのか、明確な方針を示すべきである。
 4、守り抜くべき国益は別紙(TPPに関して守り抜きべき国益)の通り確認する。

 ◇TPPに関して守り抜くべき国益
 ▼政権公約に記された6項目関連
 (1)農林水産品における関税=コメ、麦、牛肉、乳製品、砂糖等の農林水産物の重要品目が、引き続き再生産可能となるよう除外または再協議の対象となること
 

 (2)自動車等の安全基準、環境基準、数値目標等=自動車における排ガス規制、安全基準認証、税制、軽自動車優遇等のわが国固有の安全基準、環境基準等を損なわないこと、および自由貿易の理念に反する工業製品の数値目標は受け入れないこと 

 (3)国民皆保険、公的薬価制度=公的な医療給付範囲を維持すること。医療機関経営への営利企業参入、混合診療の全面解禁を許さないこと。公的薬価算定の仕組みを改悪しないこと 

 (4)食の安全安心の基準=残留農薬・食品添加物の基準、遺伝子組み換え食品の表示義務、輸入原材料の原産地表示、BSE(牛海綿状脳症)基準等において、食の安全安心が損なわれないこと 

 (5)ISD(投資者・国家訴訟制度)条項=国の主権を損なうISD条項は合意しないこと 

 (6)政府調達・金融サービス業=政府調達および、かんぽ、郵貯、共済等の金融サービス等の在り方についてはわが国の特性を踏まえること 

 ▼医薬品の特許権、著作権等=薬事政策の阻害につながる医薬品の特許権の保護強化や国際収支の悪化につながる著作権の保護強化等については合意しないこと 

 ▼事務所開設規制、資格相互承認等=弁護士の事務所開設規制、医師・看護師・介護福祉士・エンジニア・建築家・公認会計士・税理士等の資格制度についてわが国の特性を踏まえること 

 ▼漁業補助金等=漁業補助金等における国の政策決定権を維持すること 

 ▼メディア=放送事業における外資規制、新聞・雑誌・書籍の再販制度や宅配についてはわが国の特性を踏まえること 

 ▼公営企業等と民間企業との競争条件=公営企業等と民間企業との競争条件については、JT・NTT・NHK・JRをはじめ、わが国の特性を踏まえること 

(2013/02/27-13:43)

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コメント

アメ車はなあ…
ジャパンバッシングの激しかったバブル期から「日本の道路や車庫に合ったサイズと、好まれるデザインと品質で当然右ハンドルで売れ」と、散々言われてきたんですがねぇ…。
最近はかなり欧州的なクルマ造りで良くなってきてるようですがね。
コルベットやキャディラックなんか乗ってると「ああ、そういう趣味の金持ちか」くらいに見られるだけですし。

欧州メーカーはずっと努力してきたし、ヤナセやトヨタや日産(ルノーは売れてないけど)と提携して長年地道にやってます。

フォードなんか、欧州では「ヨーロッパフォード設計・生産」のクルマは昔からかなり評判いいのに。
かつてマツダの大株主だった頃にはせっかくAutoRamaという販売チャンネルまで構築したものの、ショールームにあるのは「プローブ」や「サンダーバード」。んなもんロクに売れるわけないっての。
出るのはマツダ製の「フェスティバ」ばかりでした(笑)。20年以上前でそんな状態でしたから…いったい何を学んだのか?設計も販売も。
そりゃそんなもんに高いカネ出して「買え」なんて傲慢にもほどがあります。

バブル崩壊後不況の90年代以降、クライスラーNEONとかSaturnみたいな安っぽいお手軽車を展開しましたが、「分かってねーなぁ!」と。
その間に高いアウディや、よく壊れるプジョーやアルファロメオがどれだけ売れたんだか。

日本でそこそこ売れる可能性があったのはフォード・フォーカスくらいなもんですかなあ。すでにオートラマ実質消滅してましたが…。
コンパクトでバランスも良かったのですが、VWや日本のハイブリッドがずっと先に行ってしまいましたからねえ。

と、クルマ好きの戯れ言ですいません。


ちなみに、VWゴルフはワールドスタンダードだとジャーナリストには絶賛されますが、ディーラーマンの話だとだいぶマシになったとはいえ、いまだによく壊れます。
パサートは論外だとか。

投稿: 山形 | 2013年3月 6日 (水) 08時22分

農業者は、約800品目ある農業関税について、どの部分が、JAとして、反対なんでしょうか?

交渉と言う事であれば、100%お互いの国の事情をのませるのは、無理でしょう。

それでは、交渉になりませんからね。

800品目の農業関係関税と非関税障壁に、順位をつけたり、検疫などの条件付き、関税撤廃とか、具体的に、農水省やJAは、シュミレーションしているのでしょうか?

今日現在は、正式参加以降しか、省内で、検討しないと、農水は。言ってますが、それでは、交渉の入り口で、終わってしまうのでは、、

投稿: りぼん。 | 2013年3月 6日 (水) 14時52分

青空です。大変ご無沙汰しておりました。
購読は続けているのですがなかなかコメントする時間がなく不義理しました。

TPPで一番戦々恐々としているのは
郵便局と簡保、保険会社と銀行です。

従来日本の金融分野は1円の勘定が合わなくても許されない以上な管理体制をとっています。
これは日本人の性格によるものではなく、
外資金融機関が構築のしようがない非関税障壁なのだと気づかされました。

検査の基準が以上であり、原則対面営業と書類の面前自署を要求しすべての10年保管を要求することで外資の国内参入をくい止めていたようです。

この検査態勢も非科学的ということで排除するのが
米国の狙いであり、今回のTPPの本丸でしょう。

農業分野はこの金融、そして医薬品の市場参入の引き合いとして使われるでしょうが、結果は守られると思います。

しかし過去60年に渡る米国の影響下にあって、
未だ日本で米国の主力商品が市場を独占できた分野はありません。唯一陸空の軍備だけでしょうか。
飛行機ですら欧州とシェア割りです。

戦後米国が想定した
インフラ、鉄道、発電所、送電網構築、輸送機、
金融、農業、医薬品、通信
の独占。

日本は上記の一つも米国にシェアを譲りませんでした。
表面は大幅な譲渡を見せながら政府、官僚、消費者とも外資参入を排除し続けてきた化け物です。
今回の交渉でいきなり弱くなるとも思えない、
という点で期待しているのですが。

ひさびさの長文失礼しました。

ps 北海道様ご無事で何よりです。
自然の猛威の前では無力です。
恵みと暴力の両面を自然は厳然と有していることを
思い出させます。
亡くなった方々の冥福をお祈りします。

投稿: 青空 | 2013年3月 6日 (水) 21時40分

青空さま
お久しぶりです。
ご心配をおかけしました。有りがとございます。
青空様のブログもチエックしていますが、更新も久しぶりの様ですね。
政治をはじめとして、年度末を迎え色々と多忙と思いますが、お身体大切にお過ごしください。
私の職場は2月末決算の為、決算事務真っ最中ですが、担当の部署の決算はそれほど処理事項が多くないので、通常の業務となっています。
ただ、色々と仰せつかっている委員などの出張が2月から3月にかけて多くなっています。
上京も2月1回、3月2回予定されていますし、明日から札幌です。
少し忙しいくらいが丁度良いかも?です。
今週の十勝は、朝夕は-5~-10℃ですが、日中はプラスの気温となっており、天候も比較的安定しています。
先週の土日はまさに悪夢のような状況で、被害に遭われた方も、まだ実感として受け止められないのではないかと想像しています。
いつ・どこで・なにが起きるか判りません。
備えだけは万全に!!で、いきたいですね。

皆さまも本当にお気を付け下さい。

投稿: 北海道 | 2013年3月 7日 (木) 00時35分

青空様、おひさしぶりです。いままでも何回か貴兄の的確で、情報量の多いご意見を聞きたかったことか。本当にうれしいです。

さて、いよいよTPP本番です。今後もぜひ金融業界や保険などの反応をお聞かせください。

北海道様。ご無事でなによりです。今年の冬は大変でした。ご自愛下さい。
今後、TPPがらみで乳畜産が焦点のひとつになると思います。現場の声などありましたら、お聞かせ下さい。

投稿: 管理人  | 2013年3月 7日 (木) 05時29分

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