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中国新型インフルエンザ事件第14回 新型トリインフルは社会矛盾の縮図

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2例目の患者は病院にも行けなかったために、兄弟で感染死亡した
では、比較的、農民や民工と違って「優遇」されている都市戸籍の人たちはどうでしょうか。
2例目の上海の老人は、病院に行く金がないために薬局で漢方薬を買い、まるで効かないのでもぐりの闇医院にかかりましたが、手遅れで亡くなってしまいました。
同じ症状で子供の兄弟が発症していますから、こちらも同じ感染をしていたと考えられます。
 

入院費用が払えず家と家財道具を売ろうとした女性患者
2003年のSARSではヒトからヒトに感染が確定したために医療費は無料でした。
しかし、今回の新型トリインフルでは、ヒト・ヒト感染がいつまでも確定しないたために、「個人の衛生観念の問題」で処理されています。(上海など一部では無料化されています。)
南京市で重体になった45歳女性は、集中治療室での費用が1日1万元(約16万円)請求され、10日間の入院しただけで160万円にも達したために支払い不能となってしまっいました。
切羽詰まった家族は貯蓄をとり崩しただけでは足りず、自宅も売却しようとしましたが、「伝染病の家の家など買えるか」と言われて、売れる見通しはたっていません。
この患者女性は、病院には経済的にいられない、かといって自宅にも近隣からいやがられて戻れなくなったわけです。一体今どうしているのでしょうか。
このような病院にかかれない人の数は膨大だと推測されます。
 

医療保険制度はなきに等しい
中国は型新型は統制経済から、開放改革経済という異形の市場経済に移行する際に、医療福祉制度を置き忘れてきてしまいました。
かつての統制経済下では、医療、教育、年金は、国家が提供するものでした。
都市部では国営企業が、農村部では人民公社がそれを提供してきました。
しかし、市場経済への移行と共に、人民公社は解体され、国有企業は民営化が進みました。

そしてその後に新たな医療・福祉制度が出来上がらないうちに患者負担のシステムだけがのさばっていくようになります。 

実際には使えない保険制度
「医療保険は2003年から農村にも導入が始まり、11年末までに国民の95%が加入した。ただ、いったん自費で前払いする必要があり、補償範囲も狭く、かさむ医療費をまかなえない。10年のある調査では、過去1年間で保険を使った高齢者は、都市で3・2%、農村で4・3%しかいなかった。」(朝日新聞2月27日」)
前回でも触れたように農村部では医療機関が普及していない上に、農村戸籍にしはられて都市部に出稼ぎに行った農民工には医療サービスは受けられません。そのような民工層だけで2億3千万人もいると言われています。
一方、都市部でも認知度も低く、ほとんどない状態だと言われています。
中国において充実した医療を受けられるのは、専用の病院がある共産党員と、軍病院が付属している軍隊だけのようです。
 

医療機関も政府支援がない
医療機関にとっても政府の資金援助がないため、中国の病院はその収入源の大半を薬代と検査代で得ています。
それは日本のような医療保険による薬価制度がないために、薬が一番儲かる安定した収入源だからです。医療保険のない薬価をご想像ください。
中国で盲腸になった人の話では、入院費用だけで百数十万円請求され、手術代と薬代、検査費用などで、結局数百万円に登ったという話を聞きます。
 

地方政府、「貧乏人は漢方薬を飲め」
治療費自体が高い上に、下手してトリインフルで隔離病棟に入れられようものなら破産してしまう庶民は、しかたなく市販の「板藍根 (ばんらんこん)」という怪しげな漢方薬にすがる有り様です。
12袋入りの箱が5元(約80円)程度で購入できてお得だとのことです。ただし、新型インフルエンザにはオロナミンCていどの効果しかありませんが。
「上海市中心部の薬局では板藍根の特別コーナーが設置され、40袋入りの箱が山積みに。女性店員は「普段の倍ぐらい売れている」と話した。」(共同通信)
この漢方薬が爆発的に売れだしたきっかけは、「多数の感染者が確認されている江蘇省の衛生当局が4日、地元メディアに対し予防効果があると板藍根を紹介したことだった。上海や南京、広州など全国で購入の動きが広がった」(同)そうです。
地方政府がこんなことを言っているようでは、いかに手に負えない数の患者が各地に潜在しているのかお分かりになるだろうと思います。
 

運良く病院に入院できても、インフルエンザ検査キットがない
その上この貧弱な医療体制の上に、問題を難しくさせているのが初期診断の難しさです。関西福祉大学・勝田吉彰教授によれば、日本の病院にはどこにでもある簡易インフルエンザ検査キットがないために、新型インフルエンザだと認識されないケースも多かったようです。
結局、運良く前金を払って病院に入院できても、生理的食塩水の点滴や抗生剤の投与をされているうちに亡くなってしまったというケースも多いようです。
※日経メディカルオンライン

http://bylines.news.yahoo.co.jp/dandoyasuharu/20130420-00024492/ 

中国政府がヒト、ヒト感染を認めない理由は、新型トリインフルが社会矛盾の縮図だからだ
実は中国政府が感染患者を支援しない理由は、このヒト・ヒト感染の確定と絡んでいると私は考えます。
「ヒト・ヒト感染が確認されていない。SARSほど危険な病気ではない」というWHOお墨付きの公式見解がある限り、政府はフェーズ3対応の検査、監視と消毒ていどでお茶を濁すことができます。
しかしいったんヒト・ヒト感染を認めてしまえば、パンドラの箱を開けることになります。
 

ヒト・ヒト感染を公認すると数十万の人が無償治療を要求することになる
この無償治療には、当然、数十万の人が押し寄せることになるでしょう。
ことに農民戸籍の人たちで発症している人たちは、農村で養鶏や養豚に従事している人たちの中に大勢いて、未だ医療の手が差し伸べられていませんから、一斉に医療支援を要求するでしょう。
そうでなくとも、農民戸籍に縛られたままで、公害や共産党官僚による土地収奪に苦しめられている農民は爆発寸前です。
 

中国政府は流民と化した民工と、農民の不満が大爆発することを恐れている
農民の多くは、村を離れて都市に民工として手稼ぎに行きました。
しかし大勢の民工に生活の糧を与えていたのは、中国の高度成長を支えてきた対外輸出の急成長と 、住宅不動産バブルでした。
しかしこれが、2011年の後半から、世界的経済不況と中国国内の生産コストの上昇が原因で      中国の対外輸出が大幅に減速してしまい、やがて不動産バブルの崩壊が始まります。
多くの農民工が輸出産業と建設現場からクビになって、村に帰ることになってしまいました。この失業民工と不満を溜め込んでいる農民層こそが、中国政府のもっとも恐れる暴動予備軍なのです。

習政権はウルトラ・ナショナリズム・ウイルスに変異させようとしている
事実、習政権発足後わずか10日間で、大規模な農民暴動が3件も起きています。
この沸騰寸前のマグマを手なずけるために習近平政権は、江沢民以降の伝統的な対外強行路線政策を推し進めることによって、国民の目を外にそらせようとしています。
それが日本に向けられていることはご存じのとおりです。
かくして、中国社会には、新型インフルエンザが深く根強くはびこって潜在化し、ウルトラ・ナショナリズム・ウイルスに変異して、中国と周辺国を攻撃していくことになります。

 

上海市、江蘇省、安徽省、浙江省にGWに渡航するのは非常に危険です!できる限り渡航は自粛してください!

 

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