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2013年5月

他県より長寿を実現した「ヒロシマ」の事実

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投下直後に亡くなった方を除いて、大部分の被爆者(被曝者)はいわゆる「入市者」という被爆直後に救援のために市に戻った人たち、家族、知人の安否を求めて帰った人々、そして映画にもあった「黒い雨」という煤煙を含んだプルーム(放射能雲)からの雨を浴びた2キロ圏内の人々です。 

図表3グラフの外縁の-●-が「入市者」という先ほど述べた被爆直後に救援や捜索で市内に戻った人たちのその後です。  

女性、男性の平均寿命(左側)ともに、一目でお分かりのように、全国平均を上回っています。三大疾病、つまりガン、心筋梗塞も全国平均より下です。

そして広島市の病床数、病院従事者数は全国を上回っています。広島市の平均寿命は女性で全国一です。日本一ということは世界一ということです。  

世界一の長寿の県、これが「60年間草木も生えない」と言わしめた広島の現在の姿です。 

これは、被爆に対する日本政府がとった対策が正しかったことによります。この核心となったのが被爆者手帳の存在です。  

さて、原爆生存者のうち、1950年から2000年までに白血病とがんで死亡した人の数の統計も合わせて見てみましょう。(図表1、2参照) 

これを見ると、白血病では200ミリシーベルト(mSv)以上で死亡、がんでは100mSv以下の水準の被曝では放射線の増加による健康被害は観察できません 

この結果は、一般的に低線量被曝における健康被害の可能性が少ないことを示すと理解されています。 

被曝のしきい値(※それを境にしてある現象が増える数値)は100mSv程度と推定されることの証拠として、各国の政策決定者、医療関係者はこれをゴールドスタンダード(黄金律)としています。

ちなみに福島第一原発事故では、事故の被曝によって一人の人も100mSv以上の被曝を受けた報告はありません 

原発構内で戦っていた作業員の被曝値は吉田所長が70mSvです。 

民主党政府時に作られた「低線量被曝のリスク管理にかんするWG報告書」のうち、広島原爆被害の部分のみ抜粋します。

私は、福島の被曝を軽く見る気は毛頭ありません。国連科学委員会最終報告書はガンの出る可能性を否定しましたが、かつての広島被爆者手帳のように未だ長い期間のモニタリングが必要なことには変わりありません。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-091c.html

しかし、一方でセシウムが大半を占めた福島事故に対して、プルトニウム、ウラン、ストロンチウムが核種である広島原爆は、はるかにシビアな状況であったことは確かです。

にもかかわらず、「ヒロシマ」はたくましく復興し、全国有数の健康優良県となった事実を私たちは忘れてはならないでしょう。

広島の「その後」は、福島事故の「その後」にとって忘れてはならない道標なのではないでしょうか。

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[1]内閣府「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ報告書(P13-16)
2011・12・22 
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/111222a.pdf

1・低線量被曝を受けた原爆の被害者について

広島、長崎の被爆者の医療調査は、各国の医療、放射能対策の政策に利用されている。これは50年にわたり約28万人の調査を行った。
 
ここまで大規模な放射線についての医療調査は類例がない。

オックスフォード大学名誉教授のW・アリソン氏の著書「放射能と理性」(※)、また放射線影響研究所(広島市)の論文[3]を参考に、原爆の生存者の間では低線量の被曝による健康被害がほぼ観察されていないという事実を紹介する。

■調査の背景
放射線衛生研究所の調査によって、次のような事実が把握されている。原爆が投下されたときに、広島と長崎の人口は合計42万9000人だった。熱と放射線の影響で、即座に10万3000人以上が死亡した。爆発直後の情報は欠落が多いが、1950年以降は生存者28万3000人の医療記録が存在している。

記録で判明した人のうち1950年から2000年までにがんで亡くなったのは原爆投下時の全人口比7.9%、がん死亡者の中で放射線由来のがんで亡くなったと推定される人は0.4%とされている。これは、以前に考えられていたものよりも、かなり低い割合だ。RERFは約8万7000人の被曝量を推定している。行動データ、その後の検査などから、推計した。


またRERFはLNT仮説と被曝しなかった日本人の死亡データを参考に放射線の被爆線量による、白血病、固形がんの発症予測も行っている。LNT仮説(しきい値なし直線(Linear No Threshold:LNT)仮説)とは、「放射線はたとえ僅かな線量であっても有害であり、がんにかかりやすくなる度合いは、浴びた放射線量に比例して高くなる」というものだ。

被爆者の調査結果


原爆生存者のうち、1950年から2000年までに白血病とがんで死亡した人の数だ。白血病では200ミリシーベルト(mSv)、がんでは100mSv以上で死亡者数は予想値よりも実際の数の方が多い。それ以下の水準の被曝では放射線の増加による健康被害は観察できない。

この結果を低線量被曝における健康被害の可能性が少ないこと、被曝のしきい値(それを境にしてある現象が増える数値)は100mSv程度と推定されることの参考情報として、各国の政策決定者、医療関係者は受け止めている。またこの結果は、LNT仮説が低線量被曝で成立しない例証としても、取り上げられている。
(図表1)原爆の生存者のうち1950年から2000年までに白血病で死亡した人の数
被爆線量のレンジ(mSv)生存者数(人)死亡者数(実際)(予測)
5未満 37403 92 84.9
5-100 30387 69 72.1
100-200 5841 14 14.5
200-500 6304 27 15.6
500-1000 3963 20 9.5
1000-2000 1972 39 4.9
2000超 737 25 1.6
合計 86955 296 203
(図表2)原爆の生存者のうち1950年から2000年までにがんで死亡した人の数
被爆線量のレンジ(mSv)生存者数(人)死亡者数(実際)(予測)
5未満 38507 4270 4282
5-100 29960 3387 3313
100-200 5949 732 691
200-500 6380 815 736
500-1000 3426 483 378
1000-2000 1764 326 191
2000超 625 114 56
合計 86611 10127 9647
図表1、2 アリソン「放射能と理性」などからGEPR作成より引用
※参考文献広島原爆“黒い雨”にともなう放射性降下物に関する研究の現状(Adobe PDF)
http://city.youth-service.com/01publication/0301BlackRain2010.pdf#search='%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%88%86%E5%BE%8C%EF%BC%91%E5%B9%B4%E5%86%99%E7%9C%9F'
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え

※下図は、統計母集団は約20万人。期間はその人の終生、約40年間です。 

これほどまでに長期・大量の統計データは世界に存在しません。いや、今後永久にこのような記録をとることを起こしてはなりませんが。 

これらの人々は誘導放射能(*原爆から出た放射能が土壌に当たってはねかえて出る放射線)やフォールアウト(*放射性降下)によって被爆しました。 

その数は、被爆直後に亡くなった人々より多い37万2千人(昭和55年度)にも及びます。  

広島・長崎と福島と安易に同列に扱うことは憚られますが、しかし初期における劇症の外部被爆を除けば、あるていどの時間がたった後の土壌や食品、水などを介しての間接的な内部被爆という構図は一緒だと思われます。  

言うまでもなく、広島・長崎のほうが福島よりはるかに大きな放射線量を日常的に浴びていたり、吸収していたと言っていいでしょう。  

投下から2か月たった広島市内には相当量の放射線が残留していたと思われます。当時の土壌放射線量のデータが見つかりませんが、現在の福島県避難地域以上の線量であったことは確かです。 

このような過酷な状況下での「その後」の記録だということを念頭において御覧ください。

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※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/cowbo.html

       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-8595.html

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1945年8月6日午前8時15分、広島でなにが起きたのか

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爆発点直下には数十万気圧の超高圧が作られ、周囲の空気は煮えたぎり、上空に爆風として吸い上げられ、この時起きた激しい風は風速280mにも及びました。
 

これに乗って爆風はまず外側方向に向かい、わずか30秒後には11㌔遠方まで衝撃波と熱線、そして放射線を延ばしたました。 

この外側に向かうエネルギーが去った後に襲ったのが、内側に向かうキノコ雲です。

Photo_4写真 広島に投下された原爆によるキノコ雲(米軍機撮影)。キノコ雲の下に見えるのは広島市街、その左奥は広島湾。Wikipediaより)

爆発で形勢されたこの禍々しい火球は、摂氏数万度にも及び、これにより爆心地から3.5キロ以内に無遮蔽でいた人々は致命的熱傷を受けました。 

同時に爆心地から半径2キロ以内にいたすべての人は、直接放射線により急性放射線障害により即死しました。 

この高エネルギー放射線を照射された地表は土壌の放射化現象を起こし、広島市民は頭上のみならず地表からも超高線量を浴びることになったのです。 

かくして広島において、原爆の熱風、熱線、放射線によりその年の12月までに14万人が死亡しました。 

さらにこの悲劇は終わったのではなく、急性放射線被曝のみならず、放射線による晩発性障害が引き起こされました。 

核爆発後に発生した超高温のキノコ雲は、上空で冷却されて雨となり、これが「黒い雨」として人々の頭上に降り注いだのです。 

雨が、木造家屋の火災による煤を含んでいたために、黒い雨になり、爆発後北西方向の風に乗り、30㎞遠方まで放射性物質を大量に含んだ雨がフォールアウト(放射性降下)しました。 

北北西に伸びた「黒い雨」のエリアは、長径19キロ、短径11キロに及び、約1時間以上激しい雨となりました。 

この「黒い雨」の範囲内では、直後から急性放射性障害による脱毛、下痢が始まり、長い時間に渡って人々は白血病などの放射性障害、「原爆症」に浸食され続けていくことになります。 

この「黒い雨」のエリアにいた人たちは、毎日のように続く野辺送りを経験せほばなりませんでした。 

そしてそれだけではなく、放射能に対する社会的偏見にさらされ、社会的交際、就職、結婚にまで「黒い雨」は暗い翼を伸ばした。それは放射線被爆地の人々にとって「三度目の死」といっていいでしょう。

そして・・・

広島の原爆投下後に、人は70年間住めないと言った物理学の権威がいたそうです。というと、2015年までダメというわけですから、今も広島は無人の荒野というわけです。

もちろん私たちはこの間違いを知っています。今の広島は、中国地方一の大都市です。

広島は、原爆投下から2カ月後の10月には既に仮設住宅が立ち始めています。

同じく10月には市電が運行を再開しました。あの広島名物のゴトゴト走る可愛い路面電車です。

11月に恵比寿神社が再建されて復興祈願祭が執り行われ、人々の気持ちを明るくさせました。

翌46年1月には、広島復興局が開設され、行政と一丸となった復興が本格化します。原爆投下からわずか5カ月後のことです。

そして4月には復興都市計画が策定されました。ものすごい速度で復興を果たしていたのがわかります。ほんとうに広島の人たちはエネルギッシュです。

同じ4月には都市ガスが再開しました。都市インフラの復旧がすごい勢いですすんでいることが分かります。

46年の水道の復旧率が、なんと7割です。人口は46年末のデータで、15万人にも達しました。

人類史上最悪のジェノサイドからわずか1年半たらずで、広島市は蘇ったのです。これを広島市民と私たち日本人は誇りに思うべきです。

私たち日本人は原爆に勝ったのです。

この非道な原爆によって生命を失われた広島・長崎合わせて約21万人の犠牲者の御霊が、とこしえに安らかならんことをお祈りします。

 

 

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なぜ広島に原爆が投下されたのか?

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1945年8月6日午前8時15分広島市島病院上空で何があったのかをみていきましょう。

上空580メートルで炸裂した原爆から照射されたガンマ線、中性子線を中心とする高エネルギーの放射線は、直下の人々の頭上に降り注ぎました。TNT換算で15キロトンでした。 

その結果、当時の広島市の人口35万人(推定)のうち約半数に当たる9万から16万6千人が被爆後2カ月から4カ月以内に死亡したとされています。

ではなぜ、この広島に原爆が投下されたのでしょうか。もちろん韓国中央日報キム・ジン記者が傲岸に言うように「神の懲罰」などではありません。 

1945年(昭和20)年6月の検討会議で、原爆の使用については、「労働者の住宅に囲まれた軍需工場に、事前の警告無し」で投下すべきだと決定されました。 

この会議では開発に携わった科学者の一部から無警告の原爆投下に反対する発言が相次ぎましたが、結局押し切られてしまいました。

後に、これに関わった多くの科学者は終生、良心の咎めを受け続けることになります。

実際、当時の我が国には継戦能力はほとんど失われており、政府、軍部内にも和平を模索する動きが強くなってきていました。

軍事的に見ても、まったく広島・長崎への2発の核攻撃は不要なものだったのです。

もし軍事的な攻撃目標が必要ならば、広島の近隣にある呉軍港を標的にすればいいのであって、非戦闘員が大部分を占める都市に対しての核攻撃にはいかなる正当性も見いだせません。

百歩譲って軍事的圧力により日本を降伏に追い込みたいのならば、後にさんざん核実験をしたような無人島で実験してみせればいいのです。それだけで、当時の日本政府は降伏を決意したでしょう。

米国は、大戦の後にくるであろう対ソ戦に備えて核兵器の実戦データを欲していました。砂漠などの実験では威力が読みきれなかったからです。

ですから、現実に人が大勢住む都市で、無警告に落としてみる「必要」があったのです。このようなことを人体実験といいます。

広島・長崎合わせて約21万人の犠牲者は、生きながらにして人体実験に供せられたのです。

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さて、上の写真を御覧ください。Google Earthによるものですが、広島は海に面して三方を山によって塞がれている地形だとお分かりいただけると思います。 

このような地形は、もうひとつの被爆地・長崎にも共通していますが、核爆弾の数十万気圧の超高圧と、数万度に達する超高温、そして風速280メートルもの爆風を効果的にするにはうってつけの地形でした。 

鍋の中で爆発させるほうが、広い場所でするよりも効果が高められると計算したのです。

また、市街地範囲が直径3マイル(約4.8㎞)以上あることも条件でした。この規模ならば市民の人口が30万人ていどに及び、殺傷力の測定が容易になるからです。 

5月11日の第2回投下目標検討会議で、このような条件を持っていた京都、広島、横浜、小倉、新潟(※)、長崎、京都などが挙げられ、これらの都市は広島が第一目標となるまで空襲が差し控えられました。 

空襲してしまうと、核兵器の威力が測定できなくなるからです。この空襲禁止指示は5月28日に出されています。 

余談ですが、京都が空襲されなかったことが米国の文化的配慮という説がありますが、米国は京都を原爆投下対象にしていたために空襲しなかっただけです。

こうして8月6日の当日、小倉は近隣の八幡製鉄への空襲の煙て視界が閉ざされており、広島は晴天でした。この瞬間、広島の運命は決まりました。

照準点は市内中心部にあるT字型の相生橋。午前8時15分に投下された原爆は、相生橋の南東約300メートルにある島病院の上空約600メートルでさく裂しました。

それは人々が、夏の暑い日差しの中で一日の平和を祈りながら職場や学校へ急いでいる時間でした。

※ 新潟だけは平野部にあって例外です。おそらく日本海側の都市を投下候補の予備で考えていたものと思われます。

                                            (続く)

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速報! 国連科学委員会 福島事故最終報告書       「福島はチェルノブイリではない」

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「朝日新聞」(5月27日)1面記事の最終国連科学委員会(※)福島事故最終報告について、私のコメントなしで転載いたします。

最近朝日新聞はデジタル化は抄文のみで、記事全体は会員制にしたために全文はスキャンのみとなりました。
いずれ国連科学委員会の福島事故報告書全文が出ると思われます。

[報告書要旨]
①日本国民の総被曝線量(集団線量)は、甲状腺がチェルノブイリ原発事故の約30分の1
②全身が10分の1
③チェルノブイリと比べて、放射性ヨウ素131の総放出量は3分の1未満
④セシウム137は4分の1未満
⑤ストロンチウムやプルトニウムは「非常に微量」
⑥(がんが増加しても非常に少ないために)見つけるのは難しい
⑦「福島はチェルノブイリではない」

国連科学委員会 正式名称「原子放射線の影響に関する国連科学委員会
: United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation: UNSCEAR)は、電離放射線による被曝の程度と影響を評価・報告するために国連によって設置された委員会である[1]。略称はアンスケア(UNSCEAR)。Wikipedia

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-9c73.html

                   ~~~~~~~~

■福島事故の甲状腺集団線量「チェルノブイリの1/30」
朝日新聞デジタル 5月27日

東京電力福島第一原発事故について、国連科学委員会が報告書案をまとめた。集団でみた日本国民の総被曝(ひばく)線量(集団線量)は、甲状腺がチェルノブイリ原発事故の約30分の1、全身は約10分の1と推計した。個人の被曝線量も推計し、多くが防護剤をのむ基準以下で、健康影響は「(6千人の甲状腺がんが出た)チェルノブイリとは異なる」「(がんの発生は少なく)見つけるのが難しいレベル」と結論づけた。

 報告書案は、国連科学委員会の専門家ら約85人が2年かけてまとめた。27日からウィーンで始まる科学委員会総会で議論され、9月の国連総会に提出される。

 朝日新聞が入手した報告書案によると、事故は、米スリーマイル島などの事故より「はるかに深刻」とした。ただし、チェルノブイリに比べて、放射性ヨウ素131の総放出量は3分の1未満、セシウム137は4分の1未満で、ストロンチウムやプルトニウムは「非常に微量」と評価した。

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日韓、憎悪の応酬はやめろ!中央日報「原爆は神の懲罰」記事について

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日韓のヘイトスピーチ(憎悪発言)の応酬は、もはや限界を越えて危険水域に入っています。 

新大久保などで毎週繰り広げられている嫌韓デモは、「行動保守」を名乗っていますが、今では軍歌をガナっているただの街宣右翼と同じです。 

私は彼らの「ゴキブリ朝鮮人は出て行け」というようなシュプレッヒコールには、心底げんなりします。この人たちは、 一般日本人の多くが眉をひそめているのに気がつかないのでしょうか。

彼らの主張が正しいとしても、そのような言い方には嫌悪感すら覚えます。 

私のブログにある時押し寄せて来た「脱原発」を名乗る者たちの品性のかけらもない罵声と、立場は真逆ですが、何ら変わりありません。

彼らは「日本人の誇りを取り戻す」と考えているようですが、その前に日本人の徳性であるはずの慎みと礼節を投げ捨ててしまいました 

聞くに耐えないというレベルではなく、もし何かこの充満した憎悪のガスに点火する者があれば予測がつかない事態なりかねません。

現に、カウンター・ヘイトスピーカーとの小競り合いも頻発していると聞きます。 

私は彼らを民主党国会議員A氏のように法的に規制することには反対です。

この民主党議員A氏はかねてから朝鮮総連や民団との深い関係が指摘されていた人物であり、日本を批判することには熱心だが、ヘイトスピーチの発生源である韓国を批判しようとは絶対にしません。

これでは片手落ちであり、かえって対立構造がひどくなるだけです。

さて、今まで私は韓国からのヘイトスピーチを聞き流してきました。彼らの反日病は病膏肓であり、いわば国是も同様で、今に始まったことではないからです。

今まで何十年と続けられてきた愚劣な反日パーフォーマンスの数々は、 昨日今日始まったような日本とは年季が違います。

日本の嫌韓デモは、どんなに過激な発言をしていようと、警察に事前に届出を出­し、合法の枠内での抗議であるのに対して、韓国の反日デモは、他国の国家の首相や、果ては天皇の写真や国旗までも「火刑式」と称して燃やしたりするのは日常的に行われています。(下写真 安倍首相と国旗を「処刑」している様子。この後に燃やされた。)

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大統領すら率先して人気取りで「日王(天皇)はひざまずいて謝罪しろ」と国際常識では考えられないようなことを平気で言うような国です。

ただ、日本国民の多くがそれを知らず、事実上ほぼ完全に無視してしまったために、この韓国発のヘイトスピーチは彼ら内部で空回りしていたにすぎません。 

しかし、今回の韓国発ヘイトスピーチは、その一線を越えてしまいました。それを発したのが、街頭で叫ぶ過激な人たちではなく、大手紙の論説委員だからです。 

その論説コラムは韓国中央日報(5月20日)で、我が国でいえば、読売、朝日、毎日という格に当たります。この中で、「(日本に対する原爆投下は)神の懲罰」だというのです。(欄外抜粋参照) 

この記事は、「極右軍国主義者」である安倍首相が東日本大震災の被災地視察で航空自衛隊松島基地を訪問した際に座った、ブルーインパルスの機体番号が「731」だったことを取り上げ、細菌兵器を研究したとされる旧日本陸軍の部隊名称と同一だとして、「反省が足りない」と非難しています。 

私を含めてほぼ100%の日本人が唖然とし、一瞬後に失笑する内容でしょう。こじつけというのも愚かな笑えるような子供じみた非難です。

仮に「731」部隊について韓国の主張が正かったのならば、日本にとっては触れたくない忌まわしい過去であり、国民にニコニコとポーズをつけるような時に使うわけがありません。

ならば米大統領は、「806」という番号の乗り物の上で写真を撮ることが永遠にできなくなるでしょう(苦笑)。

というか、こういう反論すら馬鹿げているほどナンセンスです。

しかしそれに止まらず、広島、長崎の原爆投下はこの「731」の「神罰」だというのですから聞き捨てなりません。

正気を疑います。こんなことを酒場やネットの放言ではなく、「大韓言論賞」とやらを取ったキム・ジン論説委員という報道人が堂々と「一流紙」で書きなぐるのです。

彼は、大戦末期の15万人の非戦闘員が一夜で殺戮されたドレスデン空襲を「ユダヤ人の復讐」と呼び、広島14万人、長崎7万人が亡くなった原爆投下については「日本軍国主義へのアジア人の復讐だった」と書いています。

むしろ、神による歓迎すべき「過酷な刑罰」であり、無辜の市民への無警告、無差別の大規模虐殺という事実すらも「国家を改造して歴史を変えた」と述べています。 

ならば、原爆を作った米国人は「神」で、B29エノラゲイは「神の使者」ということになります。

韓国自らは万能な「神」に罰してもらって手を打って喜ぶ信徒という構図になるのでしょうか。虎の威を借りる狐のように誇りのかけらも見えません。

そして、過去に止まらず現在の日本に対しても、「日本に対する懲罰が足りないと判断するのも神の自由だろう」と締めくくっています。

どうやら広島、長崎だけでは飽き足らず、日本に北朝鮮の核ミサイルが撃ち込まれてほしいようです。

このキム記者は、きっと東日本大震災や福島第1原発事故にも狂喜したことでしょう。

はっきり言いましょう。これは狂人の言説です。これに対して中央日報(ちなみにサムスン財閥系メディア)は、「記事は論説委員個人の見解」と逃げを打っていますが、ぶざけるのもいいかげんにしていただきたい。 

論説委員の記事が社論であるのは自明で、掲載した以上は編集責任が問われるのは当然のことです。 

改めていうまでもなく、広島は世界で最初に戦争目的での核兵器使用をされた都市です。

広島市上空580mで核爆発は一瞬にして、広島市は半径2㌔にわたった爆風と熱線で壊滅しました。

そして、広島は四度殺されます。 

一度目は、煮えたぎる数万度の熱風と熱線、急性被曝により殺され、二度目はキノコ雲から伸びた「黒い雨」の下で晩発性障害によって、三度目はその子供たちもが社会的な差別に会うことによって、そして四度目には心ない「懲罰」発言によって 

その犠牲者の中には3万人の在日朝鮮人(当時は「日本人」)も含まれていました。キム記者は彼らも「懲罰」されたというのでしょうか。

これは「神の懲罰」などではなく、戦争が作り出した紛うことないジェノサイドです。

日本人はその政治的立場を問わず、今もなお原爆をもっとも最も許しがたい犯罪だと思っています。

いわば、民族の鎮魂の聖域なのです。そこをこのキム記者は泥足で踏み込み、唾を吐き散らし、あろうことか「懲罰が足りない」とまで言いました。

この韓国人は民族的憎悪に盲いて、知性と徳性を欠落させてしまったようです。

私は、この言辞を許すことができません。それはジェノサイドの積極的肯定というだけにとどまらず、現在日韓に双方に貯まったヘイトスピーチのガスに点火する行為だからです。

それにしても、誰か橋下徹というバカ男を黙らせて下さい。もう耐えられない。猿ぐつわでもかましてください。

なんで日韓関係が史上最悪な時期に、燃料を撒いて点火するようなまねをするのか。

※広島原爆資料館
http://www.hiroshima-spirit.jp/ja/hiroshima/shiryoukan/http://www.pcf.city.hiroshima.jp/virtual/VirtualMuseum_j/exhibit/exh1202/exhi_top.html

※広島原爆については韓国問題とは切り離してもう少し続けます。

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■中央日報論説コラム(抜粋)
キム・ジン論説委員・政治専門記者
 

安倍、丸太の復讐を忘れたか
神は人間の手を借りて人間の悪行を懲罰したりする。最も苛酷な刑罰が大規模空襲だ。歴史には代表的な 神の懲罰が2つある。第2次世界大戦が終結に向かった1945年2月、ドイツのドレスデンが火に焼けた。
 

6カ月後に日本の広島と長崎に原子爆弾が落ちた。これらの爆撃は神の懲罰であり人間の復讐だった。ドレスデンはナチに虐殺されたユダヤ人の復讐だった。広島と長崎は日本の軍国主義の犠牲になったアジア人の復讐だった。 

特に731部隊の生体実験に動員された丸太の復讐であった。同じ復讐だったが結果は違う。ドイツは精神を変え新しい国に生まれた。だが、 日本はまともに変わらずにいる。
(略)
ナチとヒトラーの悪行が絶頂に達した時、英国と米国はドレスデン空襲を決めた。軍需工場があったが ドレスデンは基本的に文化・芸術都市だった。ルネッサンス以後の自由奔放なバロック建築美術が花を咲かせたところだ。3日間に爆撃機5000機が爆弾60万個を投下した。炎と暴風が都市を飲み込んだ。市民は火に焼けた。子どもはひよこのように縮んだ。合わせて3万5000人が死んだ。 

満州のハルビンには731部隊の遺跡がある。博物館には生体実験の場面が再現されている。実験対象は丸太と呼ばれた。真空の中でからだがよじれ、細菌注射を打たれて徐々に、縛られたまま爆弾で粉々になり丸太は死んでいった。少なくとも3000人が実験に動員された。中国・ロシア・モンゴル・韓国人だった。

丸太の悲鳴が天に届いたのか。45年8月に原子爆弾の爆風が広島と長崎を襲った。ガス室のユダヤ人のように、丸太のように、刀で頭を切られた南京の中国人のように、日本人も苦痛の中で死んでいった。放射能被爆まで合わせれば20万人余りが死んだ。神の懲罰は国を改造して歴史を変えた。
(略)
ところが日本は違う。ある指導者は侵略の歴史を否定し妄言でアジアの傷をうずかせる。新世代の政治の主役という人がは必要なものだと堂々と話す。安倍は笑いながら731という数字が書かれた訓練機に乗った。 

その数字にどれだけ多くの血と涙があるのか彼はわからないのか。安倍の言動は人類の理性と良心に対する生体実験だ。いまや最初から人類が丸太になってしまった。  安倍はいま幻覚に陥ったようだ。円安による好況と一部極右の熱気に目をふさがれ自身と日本が進むべき道を見られずにいる。 

自身の短い知識で人類の長く深い知性に挑戦することができると勘違いしている。  彼の行動は彼の自由だ。だが、神にも自由がある。丸太の寃魂がまだ解けていなかったと、それで日本に対する懲罰が足りないと判断するのも神の自由だろう。

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週末写真館 薫風の田園

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再生可能エネルギー・送電線奪い合い始まる       孫さん、自分で送電線敷きなさいよ!

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やはり、再生可能エネルギーの普及にとって送電網がボトルネックとなっているようです。

菅元首相の盟友である孫正義社長率いるSBエナジーも、北海道電力から接続を拒否された模様です。(※参照)
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-20a5.html

私は再生可能エネルギー法が通過する前から、再生可能エネルギーにも立派にバックエンド(※参照)問題が存在すると言ってきました。

福島事故後、原発の問題点として廃炉にかかる膨大なコストや、被害賠償コストなどのバックエンド・コストが電力会社の総括原価方式では費用として計上されていないことが大きな問題とされました。

まったくそのとおりなのですが、ではそれに替わると主張された再生可能エネルギーではバックエンド問題がないのかといえば、当然ですがあります。しかもハンパではなくあります。

発電所で作られた電気は、貯めておくことができません。(※参照)電力会社は所有する送電網を通って消費地に届けようとします。要するに、送電網がなければ、いくら電気を起こしてもなんにもならないということです。

なにを当たり前のことをと思われますが、再生可能エネルギーは幾つかの理由で既存の送電網に接続することが難しいのです。

ひとつは私が再三取り上げてきた再生可能エネルギーが、晴れたら発電しすぎ、雨ならゼンゼンだめという定常性のなさです。これについてはしつこく書いていますので、過去記事をお読みください。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/jaxa-a7dd.html

そしてもうひとつは、既存の送電網不足のために接続を拒否されるケースが増えると予想しました。やはりそのようなことになっているようです。(※参照)

たとえば「毎日新聞(13年4月12日)には今の現状をこう報告しています。

「津軽海峡を隔てて青森県・下北半島と向かい合う北海道函館市に、巨大スピーカーのような三つの建物がそびえる。「Jパワー」(電源開発)の海底ケーブルの端末だ。東京電力福島第1原発事故後の電力逼迫(ひっぱく)時、ここを介して北海道と本州間で電気を融通し合った。ところが、ここが再生エネ拡大の「ボトルネック」となっている。」

この記事にある北海道と本州間の接続が最大のネックだということは、かねてから予想されていました。

というのは、メガソーラー発電事業者は再生可能エネルギー発電の最適地である本州北部と北海道に殺到するのは当然予測しえたことでした。

蓋を開けてみたら全国の太陽光発電のうち、実に3割が北海道に集中してしまったというのですからハンパではありません。

北海道に集中したのは、発電業者が土地の安い北海道に目をつけたことがあるのはたしかです。

太陽光発電の買取価格は全国一律で42円/kWhな以上、土地代を安く上げればコストは大きく下がって儲かるという仕組みです。

そのために、北電の設定した買電枠2メガワット分は早くも1年目で受け入れ可能量を越えてしまって、接続拒否とのことで、切り捨てられた業者は不満たらたらです。

孫社長など「日本の再生可能エネルギーはここでストップしてしまう」と、いかにも「愛国者」らしい大見得を切って見せました。

ちなみにSBエナジーのメガソーラー基地は、帯広と苫小牧にあります。
※http://www.softbank.co.jp/ja/news/sbnews/sbnow/2012/20120213_01/

というのは北海道や東北はズバ抜けて「発電埋蔵量」とでもいうべきポテンシャルが大きいのです。

下図をご覧ください。これは風力ですが、グラフの左端が北海道です。

これを見ると風力の「埋蔵量」は、青森県、北海道、鹿児島県、福島県、静岡県、秋田県、鹿児島県などが適地となっています。

これらの県は平均風速6.7メートル/秒以上の条件を備えており、しかも、大面積の用地買収が容易だからです。

風力だけではなく、全国のメガソーラー(1000kW以上の太陽光発電)設置の半分が北海道に集中し、発電事業者が送電網に接続できる希望量が限界に来ていることからも分かるように太陽光にとっても北海道、東北は魅力ある地域なのです。

しかしここに大規模な風力発電所を導入しても、北海道や東北だけでは作った電力を消費しきれませんから、結局のところ工業地帯のある関東地方にまで電気を輸送するには、南北に串状に基幹送電網を新たに建設せねばならないということになります。

Photo_2         (独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構・NEDOによる)
※都道府県別の風力発電設備導入状況。棒グラフは出力合計、線グラフは発電設備の数を表すhttp://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1209/14/news125_2.html

具体的にいえば、大規模な風力発電の展開が可能な地域の北海道北部名寄地区、東北の下北・津軽半島、秋田沿岸、酒田・庄内(山形県)地域などからの送電網や海底ケーブルの新設が必要となるというわけです。

ところが我が国が送電網を作るとなると、平べったいフランスなどとは違い、海を越え、険しい山谷を越えてエンヤコラと送電ケーブルや海底ケーブルを敷かねばなりません。建設費用は覚悟してください。

試算として出ている数字としては、生産地の北海道と本州を結ぶ北本連系線などの基幹送電網が1兆1700億円かかるとされています。(北海道電力、東北電力の試算による)

というわけで、いま、この再生エネルギーのための送電線不足が焦点になっているようです。

要は、いくら発電してみても送電量オーバーなのですからどうしようもない。「では誰が送電するの?」という話です。

「環境省などの試算によると、北海道には太陽光と風力による発電を開発する余力が約2850万キロワットあるとされる。毎冬500万キロワット台の道内ピーク電力を補って余りあるが、海底ケーブルの容量は60万キロワットしかない。発電所をいくら増やしたとしても、この容量を超えて本州の消費地へ送ることはできない。」(同)

経産省も、北海道・東北地域内送電網整備として、3100億円を投入する枠組みを作ろうとしています。

現在のところ、Jパワーは90万キロワットへの増強も検討しているが、再生可能エネルギーの発電ポテンシャルは北海道だけで2850万キロワットだそうですから、それでもまったく足りないのは明らかです。

では誰が新たな送電網を作るのかというやっかいな問題につき当たります。送電網は莫大な建設コストを要求するからです。

法律的には、電力会社に接続が義務づけられています。しかしこのような逃げ場も作ってあります。

円滑な供給の確保に支障が生ずる恐れがある時」には接続拒否できる特例が儲けてあります。

ドイツがそうであるように、天候がよければ太陽光はガンガン発電し、強風ならば風車はズンズン回る・・・、のはいいのですが、送電網や、変電所の許容量を上回ってしまえば拒否するしかありません。受け手の送電線や、既存の発電所群が不安定になってしまいますからね。

そこで、送電網側はこの特例条項を楯にして拒否するわけです。、

しかし一方、発電側からすれば、送電網の実際の許容量がどれぐらいあるかの情報は、送電網を管理する電力会社が持っていて、公開されていないという不満もあります。

この毎日新聞記事には、都内のある太陽光事業者が、昨年12月に1000キロワット弱の発電所を計画して、電力会社に申請したところ、「既に2件の申請があり容量オーバー」と拒否されたということもあるそうです。

この太陽光発電業者は、たかだか1000キロワット弱で本当に不安定になるのか、外部からは検証できない。おかしいじゃないか、と怒っているそうです。

こんな話もあるそうです。同記事によれば、九州を中心に太陽光発電などを展開する芝浦グループホールディングスの新地哲己会長によれば、福岡県みやま市でメガソーラーを計画し、近くの変電所まで送電線の敷設を九州電力に申請したそうです。

ところが、「半年以内に敷設したければ、明日までに約2億円を振り込むように指示された」といいます。

指示通りこの会社は支払いましたが、「金額は言い値。断る理由も勝手。接続できるかは電力会社の気持ち一つだ」とのこと。

なるほど、九電からすれば、そんな不安定なものを持ってこられてはたまらんという気持ちがありありで、嫌がらせまがいのことになってまったのでしょうか。

まぁ、毎日新聞の記事では電力会社が悪役にされていますが、買電側からすれば、できるならこんな文字通りのお天気屋に付き合いたくないというのが本音でしょうね。

メガソーラーや大型風力にはバックアップ火力をつけねばならず、その出力調整だけで大変な思いをしている上に、そんな電力会社の苦労も知らずにFIT価格で超高額買い取りをしてもらっているのに、その上に巨額な送電網まで敷けって、冗談もほどほどにしろというのが電力会社の偽らざる声です。

しかしいくら新規発電会社が怒っても、発送電分離していない現状では送電網を所有している側が圧倒的に有利な現状には変わりありません。

経産省としては、風力関係の民間事業者が過半を出資し、残りは一般電気事業者が出資するSPC(特定目的会社)を設立し、風力発電事業者が支払う利用料で投資を回収する計画を検討中とのことです。

ただこのようなわざわざ辺鄙な場所にある再生可能エネルギー発電所に送電網を引っ張る奇特な企業が現れるかはなはだ不安なので、呼び水として国が総事業費3100億円の半分を補助することも考慮しているようです。

とりあえず経産省は、2013年度予算案として、250億円を要求しているようですが、そのような予算額ではまったく不足。なにせ1兆1700億かかると今までさんざん送電線を敷いてきたプロの送電屋の電力会社が言うのですから。

よく安易に発送電分離が特効薬だという人が絶えませんが、ならばその接続拒否されて怒っている業者が自分でやればいいじゃないですか。止めやしません。

私が見るところ、そのようなSPC(特定目的会社)が現れるどうかさえわからず(なにせ送電事業は儲かりませんから)、仮に現れてもそれで必要な送電網のどれだけをカバーしていけるか不透明なように思われます。

孫正義社長はたぶん、安い太陽光パネルで電気を作りさえすれば、FIT(固定価格全量買い取り制度)でバカ高く売れると考えていたのでしょう。

ですから送電網などは初めは意識になかったか、仮にあっても電力会社が作ってくれるもんだろうていどで参入したはずです。

ところが、待っていた現実は電力会社による接続拒否でした。

ならば、そうです。「送電事業にはうまみがない」」(「孫正義のエネルギー革命」)などと言っていないで、ご自分でSPCを作って送電鉄塔と海底ケーブルも敷いたらいかがでしょうか。携帯電話の基地局を作ると思えばいいじゃないですか。

そうして頂かないと、孫社長のような身勝手な要求を通すとなると、新たに送電網と海底ケーブルを巨額なコストで電力会社が負担して敷設せねばなりませんが、そのコストは結局電力料金の値上げという形で消費者に転化されるはずです。

私は孫社長の金儲けの尻拭いをするなどまっぴらですね。

それがイヤならば、発電コスト自体を下げるために原発の再稼働をせねばなりません。

原発はライフサイクルでみれば決して安い電源ではありませんが、現時点ではプラント建設が終了していますから、有利なことはたしかです。

さぁ、どちらを選びますか?頭が痛い問題かまたひとつできましたね。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-9dc0.html

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バックエンド 原子力発電所で、燃料製造・発電所建設・運転などの「フロントエンド事業」に対し、原子  炉の廃炉費用や放射性廃棄物の処理、核燃料サイクルにかかわる事業を「バックエンド事業」と呼んでいます。

※経済産業省は再生可能エネルギー発電支援として、現在電力会社が保有する変電所に、数万kW級の大型蓄電池を設置する実証事業に着手することも表明しています。

※オーバーしたのは2メガワット以上の大規模な設備の枠だけで、0.5メガワット~2メガワットの申し込み枠については許容範囲に納まりました。

メガソーラー建設中止も 北海道でソフトバンク
産経 5月21日

2013.5.21 13:44 ソフトバンクは21日までに、北海道安平町の2カ所と八雲町の計3カ所で計画していた大規模太陽光発電所(メガソーラー)について建設計画の見直しを決めた。中止も含め検討する。北海道電力が売電申請を認めなかったため。関係者によると、3カ所で18万キロワット以上の発電を予定していた。

北海道電は4月、固定価格買い取り制度導入に伴う大規模な太陽光発電の受け入れは出力2千キロワット以上で40万キロワット程度が限度と発表。天候で出力が変わる太陽光発電の割合が増えると電力供給が不安定になるためと説明していた。北海道電によると、2千キロワット以上の売電申請は4月末時点で87件、156万8千キロワットに上り、7割以上が実現困難な見通しとなっている。

ソフトバンクの孫正義社長は16日、東京都内で開かれた会合にビデオメッセージを寄せ、「北海道電力だけでなく他の電力会社も同様に上限を設け拒否する構え。日本の再生可能エネルギーはここでストップしてしまう」と批判していた。

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公害大陸中国16 大河流域から内陸部へ拡大 まさにガン細胞の如く全身に転移

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長年中国の農業と公害研究に携わった高橋五郎先生の本のタイトルに、「農民も水も悲惨な中国農業」という好著がありますが、まさにその書名どおりです。

私はここまで水と土と人が汚染され尽くした国を知りません。ここまで汚染が放置された国土を知りません。

公害は多かれ少なかれどの国も経験してきたことです。しかし、それがかくも長期間にわたって国家から「ないもの」とされた国はなかった。

下図(Lee Liu2010年論文「Made in China: Cancer Villages「メイド・イン・チャイナ・ガン村」)は、「ガン村」(別名「死亡村」)の散布状況を集計したものです。

明らかに黄河と長江流域、珠江デルタに沿って支流域や下流域まで伸びています。この流域こそが中国の先進地域です。

画像

Major rivers and counties with cancer villages, China, 2009 「主な河川に沿ったガン村および郡」) 

この長江デルタの貴重な土壌汚染データが存在します。Photo          (「週刊文春」による。参考のため転載いたしましたありがとうございます。)

この表の右端が我が国の環境基準値(02年制定)です。我が国の基準値と比較してみます。 

・水銀 ・・・244倍
・鉛   ・・・3500倍
・ヒ素・・・1495倍
・カドニウム・・・4.2倍
・BHC   ・・・59倍
(※DDTと並んで国際的に検出されてはならない使用禁止農薬)
 

このような地域で生活すれば、水銀を原因とする水俣病が、大量に発生しているはずです。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-b202.html

やがてこのガン村は従来の大河流域から、内陸部へと大きく展開するようになり、全国に散在するようになりました。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-dcb6.html

沿岸部と違って、鉱業と農業しかないと思われていた貧困な地域です。内陸部にも赤い地域があるのが確認できます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-7319.html

たとえば内陸部「ガン村」のひとつである広西チワン族自治区陽朔県興坪鎮思的村はこのような地形です。(下図参照)

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               (Google Earth 広西チワン族自治区陽朔県興坪鎮思的村)

思的村は険しい山あいの村で、流れが急な思的河が流れています。この村の水田は思的河を水源としているが、村の上流15キロメートルに鉛・亜鉛工場があり、これが汚染源です。

同工場の規模は大きなものではないのですが、1950年代に採掘を開始した頃にはほとんど環境浄化施設がなく、カドミウムを含んだ鉱山廃水を思的河に垂れ流しました。 

それを知らずに下流の思的村が灌漑用水としたことで、土壌にカドミウムが蓄積されていきました。

因果関係は明白です。この村ではイタイイタイ病が大量に発生しています。

中国内部情報紙サーチナ(2011年10月14日)はこう伝えています。

内陸部の湖南省では

「湖南省国土資源規画院基礎科研部の張建新主任によると、同省住民7万人の25年間にわたる健康記録を調べたところ、1965年から2005年にかけて、骨癌や骨に関係する病気の発生率が上昇傾向にあった。重金属が深刻な株洲地区住民の血液や尿に含まれるカドミウムは通常の2-5倍に達した。」(同)

ガン村のひとつ湖南省株州市馬家河鎮新馬村はGoogle Earthでみると、思的村と同じく河川付近にあります。

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                    (Google Earth 湖南省株州市馬家河鎮新馬村)

この写真に見える新馬村から1キロメートルの距離にある湘江は、中国で重金属汚染が最も激しい河川と言われています。 

新馬村の対岸や湘江上流には多数の工業団地があり、重金属を含む廃水を垂れ流し続けていました。 

この新馬村でも、湘江の水を引いて灌漑していたために、新馬村の土壌はカドミウム汚染されました。 

南京農業大学の潘根興教授が2008年4月に行った新馬村で生産されたコメの分析結果では、カドミウムの含有量は米1キログラム当たり0.52~0.53ミリグラムで、国家基準値の2.5倍でした。

また、村内にある自動車部品のクロームメッキ加工を行っていた株州龍騰実業有限公司が工場廃水を垂れ流したことにより、地下水汚染が引き起こされました。 

この井戸水を飲んだために、2人が死亡し、村人1800人中の1100人がカドミウム中毒と判定される事件にまで発展しました。

もっとも内陸深部にある内モンゴル自治区ですら

「内モンゴル自治区河套地区(※下図参照)の地下水は砒素(ひそ)などで汚染されている。砒素中毒患者は2000人を超えた。砒素中毒者が多い地域では癌を発症して死亡する人が多い。
同自治区フフホト(呼和浩特市)のトクト県一帯では、フッ素中毒が深刻だ。住民のほぼ全員に中毒症状がみられる村も複数ある。」(同)

Photo_3             (Google Earth 内モンゴル自治区河套地区)

「包頭地区では、穀物から希土類やフッ素が検出された地域がある。地下水が原因と考えられ、血管関係の病気、癌、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が多発している。10歳になっても、歯が1本も生えない子どももいる。」(同)

そして二大大河以外の沿海部でも

「遼寧省の錦州市(※下図参照)や葫蘆島市では、土壌がカドミウム、鉛、亜鉛が汚染している。汚染源は亜鉛の精錬所で、従業員の間で「イタイイタイ病」は、「普通に見られる病気」という。」(同)
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-7319.html

Photo_4                     (Google Earth 遼寧省錦州市)

「中国では、難病の多発地域が「癌の村」、「死亡村」などと呼ばれている。ほとんどの場合、土壌や地下水の汚染が原因と考えられている。現地当局は実態をよく把握していないので、たとえ発表したとしても「漠然(ばくぜん)とした表現にとどまっている」という。住民も慣れてしまった。「対策を何度も求めても、結局は何の反応もない」からという。」

「騒いでも状況は改善されず、土壌汚染や地下水の汚染で難病が多発している事実が広まると農産物や家畜が売れなくなるので、「外部には知られたくない」と考える農村部住民もめずらしくない。」(同)

公害は、発生初期で抑えねばなりません。それを怠れば取り返しのつかないことになります。今やまさにガン村は、癌細胞のごとく中国全土に拡がっているようです。

■写真 朝もやの中の筑波山と田植えが終わった水田

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公害大陸中国その15 わずかな範囲しか公害「認定」しない中国司法

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前回触れた中国人研究者による「「中国環境司法の現状に関する考察~裁判文書を中心に~」(PDF)が全国規模で収集した裁判文書によれば、公害病と認定している範囲が極めて狭いことがわかります。

中国司法当局(人民法院)が認めた公害分野は、水質汚染、騒音問題、近隣関係等に限定されています。

となると、水質汚染と大きな関連を持つ土壌汚染、あるいは工場や自動車からの空気汚染、廃液などからの重金属汚染、産業廃棄物処理汚染、薬害、開発汚染など膨大な分野はその司法認定の枠の外に出てしまいます。

昨日も見ましたが、わが国の4大公害病は以下です。
①熊本水俣病(1956年・水質汚染 有機水銀)
②新潟水俣病(1964年・水質汚染 有機水銀〕

③四日市ぜんそく(1960年~1972年 大気汚染 亜硫酸ガス)
④イタイイタイ病(1910年代~1970年代前半 水質汚染 カドミウム)

これはわが国でいえば、水俣病やイタイイタイ病はかろうじてカバーするものの、排出されたカドミウムが米を経由して市場に出回り、食害に変化した場合にはフォローされなくなってしまいます。

あるいは、亜硫酸ガスによる四日市ゼンソクや西淀川訴訟のような硫黄酸化物による空気汚染公害は、中国にとっても現在深刻な状況のはずですが、蚊帳の外のようです。

また、中国には医療体制と医療保険の不備によって、膨大な領の医薬品が野放しに販売されたり、闇薬局、闇医院も多いと聞きます。

これらの野放図な医療薬事体制からは、かつて日本のようなサリドマイド禍のような薬害がでる可能性は、わが国の比ではなく高いと思われます。

このようなまさにザルの環境司法に対して前出報告書は、「環境司法への道のりはなお様々な凶難が待ち受けていることを意味する」としてこう述べています。

人民法院と裁判官の環境司法への保護意識が欠如し、環境保護理念が裁判官の『内心の確信』要素として定着していない。」

つまり、司法当局は、その環境司法の肝心な「魂」とでもいうべき被害者保護の精神、すなわち「謂われなき苦しみの中にいる患者を救済する」という根本理念が、司法に欠落しているからです。

イタイイタイ病の死亡患者遺族の法廷証言には、「父は悶え、苦しみ、犬のように、猛獣のように狂い死にました」とあります。

このような患者の苦しみに背を向けた「人民」法院は、真正面から苦しむ「人民」を見つめなければなりません。

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公害大陸中国その14 中国・公害病患者の裁判受理数わずか255分の1!

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とうとう中国政府の環境保護部が「がん村(癌症村)」の存在を公式に認めました。このこと自体は、いままでの中国を知る者にとってはそれだけで大変な前進です。

「ガン村」は、 100カ所以上、あるきはさらに200カ所以上とも報道されています。

非公式報告を含めると全中国で459カ所、河北省から湖南省までの東側ベルト地帯だけで396カ所と東部に集中しながら内陸に進んでいくのがわかります。

下図はセントラル・ミズーリ大学のリー・リウ(Lee Liu)氏作成の2010年論文「Made in China: Cancer Villages」「メイド・イン・チャイナ・ガン村」にある地図です。

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Figure 1. The cancer-village phenomenon by province, China, 2009.(ガン村現象省)

「ガン村」のひとつで、典型的なイタイイタイ病発生地である「遼寧省葫蘆島市(※下図)に住む劉鳳霞さんは今年2月2日、夫を亡くした。46歳だった。劉さんは「日本で(原発事故による)核汚染が発生したとのニュースを聞いた時、だれも恐ろしいとは思わなかった。ここの汚染は、日本よりよほどひどい」と述べた」。(サーチナ2011年10月14日)

この遼寧省葫蘆島市は上の「ガン村」発生図でみると、やはり多発している地域に入っています。

Photo_2                        Google Earth

「認めた」のはけっこうなことですが、問題はこれらの絶望の淵にいる公害被害者を、司法などが救済をしている数です。

日本の科学研究費で中国人研究者呂忠梅、張忠民、熊暁青の各氏が行った研究中国環境司法の現状に関する考察~裁判文書を中心に~(PDF)によって、その救済状況が次第に明らかになっています。  

このレポートは中国公害をと数量的に捉えたもので極めて貴重なものですが、この中で、で、中国政府による「2006年全国環境統計公報」から推定した公害事件数は以下です。  

①環境紛争総数                 ・・・61万6122件
②行政手続受付済の事案数・・・・9万1616件
③司法手続受付済の事案数      ・・・2418件
※①÷②=約7
※①÷③=約255
 

なんと、中国においては環境紛争は表沙汰になっただけで約61万6千件あり、それを地方政府が受理すると7分の1になり、さらに司法が受理するともっと減ってわずか255分の1にまで急減したことがわかります。  

このようなことを世の中でなんと言うのか中国政府に教えて上げたい。それは「棄民」と呼ぶのです。

おそらく、私は紛争で浮かび上がった61万6千件という数自体が、現実の数百分の1程度にすぎないと思っています。数千万件の単位でもおかしくはない。  

日本においても初期の公害である有機水銀系農薬による健康被害は、「日本農夫病」という奇病扱いにされた過去があります。  

熊本水俣病ですから、風土病だと思われていました。中国人記者のルポの中に出てくるイタイイタイ病患者は、自分を脚気だと考えていたことが伝えられています。
※関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-7319.html
        

特権階級の豪華な病院を尻目に、農村部では無医村が果てしなく続く現状であり、適切な診療はおろか、その前段の保険制度の不備や集団検診すらなされていない現状です。

このような中で、自ら症状を申し出た人は貴重であり、実態はそれを数百倍してもなお足りないと考えるべきでしょう。

参考までに、我が国の4大公害病患者数は以下のとおりです。
熊本水俣病(1956年・水質汚染 有機水銀)
新潟水俣病(1964年・水質汚染 有機水銀〕
●①+② 公害患者数 最低5万人以上

(うち、認定患者約3000人 ①2,200人 ②700人)
四日市ぜんそく(1960年~1972年 大気汚染 亜硫酸ガス)
●公害患者数 数千人 うち認定患者1,700人)
イタイイタイ病(1910年代~1970年代前半 水質汚染 カドミウム)
●公害患者数約500人~数千人(うち認定患者196人)

我が国の4大公害病だけで、軽く6万人を突破してしまいます。これ以外に多くの公害病があったわけですし、人口比からみても中国の規模はこの十数倍の100万人を越えると推測されます。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-5d1f.html
 

しかし、中国は対外的な近代国家の外観だけ整える為に、建前上は日本と同じ「公害無過失責任追及」(※1欄外参照)という司法概念を採用しています。  

これは、我が国が長年の公害病患者の戦いの中で1972年に勝ち得た重要な司法概念で、公害病裁判のゴールドスタンダード(黄金律)とまで呼ばれているものです。  

一般の司法事件では、「過失があるから責任が生じる」という考え方をして、それを無理やり公害事件に適用すると、企業側は「それは当時の技術水準では予見できなかった。故に無罪である」という論理が成立してしまいがちでした。

それは、被害者側に加害者企業の違法性の挙証責任(※2)があると考えられていたからです。 

これでは、企業が内部情報を社内的に隠蔽してしまうことにもつながって過失立証が困難になる上に、裁判の長期化によって被害者側は生活がたちゆかなくなるるケースが頻発しました。 

この転機となったのが、改正前年の1971年の新潟水俣病地裁判決です。その主文でこのように述べられています。  

「化学企業が製造工程から生ずる排水を一般の河川等に放出して処理しようとする場合においては、最高の分析検知の技術を用い、排水中の有害物質の有無、その性質、程度等を調査し、これが結果に基づいて、いやしくもこれがため、生物、人体に危害を加えることのないよう万全の措置をとるべきである」。 

最高技術の設備をもってしてもなお人の生命、身体に危害が及ぶおそれがあるような場合には、企業の操業短縮はもちろん操業停止までが要請されることもあると解する」。 

ここで判決文が言っているのは、仮に企業が当時の技術的水準で予見し得ないとしても、それが生物、人体に危害がおよはないように万全の備えをするべきで、それが冒された場合は企業の操業短縮や停止や操業停止まで命じることが出来るという画期的なものでした。  

中国は改革開放路線による公害病の多発を受けて、この「公害無過失責任追及」という司法概念を受け入れたと公称していました。  

しかし、その実態たるや、わずか255分の1しか司法裁判に受理されないというとんだザルぶりが明らかになったのです。   

 

※1公害無過失責任  
故意、過失の有無に関わらず、損害が発生すればその賠償責任を負うことをいい、無過失責任ともいいます。汚染原因者としての企業責任について、大気汚染と水質汚濁に係る健康被害に関しては企業の無過失賠償責任が法制的に確立しています。
かつて、公害の被害者が加害者に対し損害賠償を請求するには、不法行為の成立要件を充足させることが必要でした。しかし、公害の特殊性を考えたとき、違法性や故意又は過失を立証し、因果関係を確定することが非常に困難であり、被害者が公害発生者の責任を追及することは、決して容易なことではありません。
このため1972年に整備された「公害関係法」においては、伝統的な不法行為理論を修正し、無過失賠償責任論に基づく原則が採用されました。                                        (環境用語集)

※2挙証責任
裁判基礎となる事実存否についてすべての証拠資料によっても決めかねる場合でも,裁判所は裁判をしなければならない。そこで,いかなる事実は当事者のいずれが立証すべきかを定めておき,その立証ができないときは,その者に不利益に裁判をすることにしている。                                          (マイペディア)

 

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ガンバレ、茨城漁業! 3港でシラス出荷始まる!

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ほんとうにうれしい息吹です。

福島事故の後、長期に渡る風評被害に苦しんできた茨城漁業にようやく春が訪れようとしています。

私たち農業は未だ立ち直っていませんが、後に続きたいとがんばっています。

ガンバレ、茨城漁業!

※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-825f.html

■大津・平潟・川尻3漁協 原発事故後、シラス初出荷 築地評価に手応え
茨城新聞2012年8月21日
 

茨城市の大津漁協など県北3漁協が水揚げしたシラスが20日、福島第1原発事故後初めて、東京都中央区の中央卸売市場(築地市場)に出荷され、取り引きされた。3漁協は今回の競りの結果などを踏まえ、21日にも本格操業に踏み切るかどうか協議する方針。

今回の出荷は、原発事故の影響で休漁していた大津、平潟(北茨城市)、川尻(日立市)の3漁協が、市場の動向を見極めようと実施した。大津港水産加工業協同組合が今月初旬の試験操業で漁獲したシラスを「かちり」(ちりめん)や「しらす干し」に加工して約1トンが出荷された。

午前5時40分に競りが始まると、しらす干しは相場価格よりやや安めの1キロ当たり800円前後で競り落とされた。シラスが入ったケースには放射性物質検査の結果報告書が添えられ、安全性をアピール。仲卸業者らは検査結果に目を通しながら、品質を入念にチェックしていた。

出荷されたシラスを購入した浅野冷凍の浅野稔さん(41)は「風評被害を払(ふっ)拭(しょく)する風穴が開けられれば」と話した。

シラスを扱った卸売業者・綜合食品の行方孝造係長は「それなりにちゃんとした評価で売れた」とし、「(シラスを)買ってくれる人がいることで、茨城の復興につながるのでは」とエールを送った。

大津漁協の坂本善則参事は「それなりの評価をしてもらったと思う。他県のシラスよりも安かったのは想像していた通りだった」と話した。


今回の競りの結果を受けて、3漁協は21日にも、本格操業に向けた協議を行うと決めた。

原発事故をめぐり、3漁協は昨年春から週1回、シラスのサンプリング調査を実施してきた。いずれも、昨年度の暫定基準値を下回った。これまで築地市場の卸売業者と協議を重ね、今回の出荷が実現した。

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週末写真館  霞ヶ浦の夜明け

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日本がTPPを止める!米国議員に日本の主張を伝えよう!

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米国議会はわが国に広範なTPP反対があることを知らないようです。

ましてや6原則5品目など、どこの世界の話かというかんじなようです。これでは、米国内部のTPP反対派と手をつなげないばかりか、そのままいいかげんな妥協をされてしまうかもしれません。

私が恐れるのは、むしろ、TPP本交渉より事前の米国との並行協議です。ここで米国は一気にかつての年次要求書=日米構造協議のようなものを突きつけていると思われます。

たとえば、保険、貿易円滑化、投資、知的財産権、規格・基準、政府調達、競争政策、急送便及び衛生植物検疫措置などの分野で、並行協議の交渉中とのことです。

私は特に農業者として食の安全に関わることに大きな危惧をもっています。ある意味、中国の食の脅威より、こちらのほうが大きいかもしれません。

並行協議自体が、「日本がTPPに入る」参加容認交渉とバーターにしているためにわが国にとって分が悪い交渉です。

ですから、米国の弱みである自動車や、かんぽ保険についても日本側が一方的に譲歩してしまいました。非常によろしくない流れです。

このような後退が起きないために、米国議会と世論に訴えかける必要があります。そのための米国議会への呼びかけ文です。

私も賛同者になりました。みなさんも参加いたしましょう!

■関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-b7d1.html

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【日本がTPPを止める!】米国議員に日本の主張を伝えよう!

日本がTPPを止める!】米国議員に日本の主張を伝えよう!
http://notpp.jp/sn.html

お知らせ★第一目標1,000筆達成いたしました。(10May, 2013)

日本の交渉参加阻止のために、まだできることがあります!

米国議員に自民党の決議文、衆参農林水産委員会決議文の英訳を送り、日本が現行のT
PP交渉を丸のみするつもりはない
ことを伝えましょう。
その送り状の署名欄に名前を連ねる人を募集します。

米国議員に自民党の決議文、衆参農林水産委員会決議文の英訳を送り、日本が現行のTPP交渉を丸のみするつもりはないことを伝えましょう。
その送り状の署名欄に名前を連ねる人を募集します。

現在米国議会は、日本をTPP交渉に参加させるかどうかを議論するとともに、政府に通商条約を結ぶための権限を与えるかどうかを検討中です。2007年に失効している大統領貿易促進権限(Trade Promotion Authority)、略してTPAを米国議会が政府に認めるかどうか、注目が集まっています。TPAを取れない場合、アメリカはTPP協定締結を諦めなければならないからです。

年内に締結を目指すというTPPですが、ここに至っても、米国の議員たちは、ごく一部の推進派を除き、TPPについてはあまり意識が高くはなく、ただ日本がTPPに参加したいがために、ついに農産物を全面的に開放してくれて良かったね、などと考えているようです。

報道ではまるで政府が議会に通告したら、90日後には自動的に日本がTPP協定交渉に参加が決まるような書き方をしていますが、実際は90日以上かけて議論すること、となっていますので、審議に90日以上かかることもあれば、日本の交渉参加を否決されることもあり得ます

ですから、日本の主張をしっかり伝え、米国議員に日本がTPP協定交渉に参加する意味を考えてもらい、ひいては現在USTRが行っている背信行為を認識し、TPP協定が、一部多国籍企業を除いては米国国民自身にとってもメリットの少ないものだということを理解してもらうきっかけになることを期待します。

TPPに反対する日本の国会議員の皆さまを後ろから応援することにもつながることでしょう。

賛同してくださる方は、メールまたは下記フォームよりお申し込みください。
上手くフォームで送れない、インターネットができないご家族・ご友人の分も代理で送りたい、グループでまとめて送りたいという方は、お名前(お住まいの都道府県)という形でメールにてお申し込みください。
メールのあて先は
signature@notpp.jpです。
一次締め切りは5月15日(第一目標1,000人)とします。
このプロジェクトに関するお問い合わせは
info@notpp.jpまでメールでお願いします。

2013年5月1日

呼びかけ人:鈴木 宣弘(東京大学教授)
以下略

日本語訳:

関係者各位

私たちは日本のTPP協定交渉参加を心配する日本のグループです。240人以上もの自民党国会議員が日本の国益を守れない場合は批准を認めないとしています。先の衆院選で自民党が掲げた選挙公約には、TPP協定参加の条件として6項目が挙げられていますが、それらは3年間に及ぶ交渉の結果まとめられてきた現在ある条文の内容と反するものです。
これらの項目には、米、麦、牛肉、乳製品、砂糖等の農林水産物の重要品目の除外、食品安全規制、原産地表示規制、さらにはかんぽ・ゆうちょ・共済などの日本社会に適した金融サービスの維持含まれます。
詳しくは自民党のオフィシャルウェブサイトをご参照ください。

http://www.jimin.jp/english/news/120422.html
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/120315.html

また、自民党に加えてほとんどの野党も明確にTPP交渉に反対しています。衆参両院の農林水産委員会から提出された決議文もご参照ください。

もしオバマ政権が安倍政権に対し、日本国民との約束に矛盾する形でのTPP交渉参加を強要するなら、最終的に日本の批准ができなくなるばかりでなく、反米感情が起こり、結果として日本人がアメリカ製品を避ける原因となるでしょう。

実際、安倍首相が交渉参加を宣言したことにより、日本国内でTPPに対する関心が強まり、既にここ数年に渡る国論を二分する議論を経て、安全上の理由により特に牛肉やフルーツなどの米国産食品を避ける兆候が見られます。ご存知のように日本人はあまり大きな声を上げることはしません。不買運動などもしませんが、相手の国益を尊重しない、信頼できない国のものを単純に買わなくなるだけです。
日本のTPP交渉参加を承認する前に、ぜひとも添付した自民党の日本国民に対する約束の翻訳をお読みになることを強く推奨いたします。

敬具

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中国食品公害その4 中国食品汚染の原点・メラミン混入粉ミルク事件

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この数年、中国人旅行者が日本や香港で大量に買い占めていくのは何かご存じでしょうか。

それはブランド品ではなく、ただの粉ミルクです。それも日本製品か欧米製品に限られています。

あまり買い占めがひどいので、香港では社会問題化し中国人に対して、一人1ツの個数制限までできたほどです。

その原因となったのが、2008年9月、赤ちゃん用ミルクにメラミン汚染があったためです。 それ以来、中国人は自分の国の粉ミルクをぜんぜん信用しなくなってしまいました。

三鹿集団という会社の粉ミルクから検出されているメラミンは、最高値6196.61 mg/kgで、数年に渡ってタンパク質含有量を上げる目的で入れられていたと思われます。

出生して間もない生まれたばかりの赤ちゃんは、胎内の臍帯から栄養をもらっていたために消化器官が未熟で、繊細です。

だから離乳食まで母乳などで育てねばならないわけですから、この代替の粉ミルクに含まれてはならない化学物質が混入していたら大変なことになるのはわかりきったことです。

ですから、通常多くの国では赤ちゃん用ミルクについては普通の食品とは次元の違う厳しい食品基準を設けて規制しています。

このあってはならない乳幼児用食品汚染のために、中国の公式発表だけで、5万3000人を超える被害者のほとんどは3才以下で、4人が腎結石で死亡したとされていますが、実態は30万人を越えていると中国メディアは報じています。

実はこのメラミン混入粉ミルク事件の前の2003年に、悪質粉ミルクにより乳児が死亡するという事件が起きていました。

それは、小麦粉やでんぷんなどを適当に混ぜて色をつけただけのもので、乳児に必要な栄養のわずか6%しか栄養を供給できないという代物でした。

この粗悪粉ミルクは、翌年04年に米国FDA(食品医薬品局)が、中国製ミルクのたんぱく質含量が米国基準の14%以下しか含まれないため危険であるとして警告を出して、米国では中国製粉ミルクは排除されていくようになりました。

そのような動きにトドメを差す形になったのが、この2008年のメラミン混入粉ミルク事件だったのです。

ところが、このメラミン食品混入は同じことがその前年の2007年に、米国で起きていたのです。それがメラミン混入ペットフード事件です。

米国製ペットフードが使った中国産コムギグルテンが、実は小麦粉にメラミンやメラミン類似体を混ぜただけの汚染食品だったことから、それを食べたイヌやネコが急性腎不全になっていたのです。

急性腎不全は粉ミルク事件にも見られた、典型的なメラミン中毒の症状です。

そして米国FDAが、病気の原因物質としてメラミンを特定して、一挙に米国を揺るがす事件に展開していきます。

その後も続々と中国製ライスグルテンを食べたイヌから腎不全が報告され、中国製食品の安全性への信頼は地に堕ちました。

この事件は、日本にも報道され、同じ時期の2007年に日本を震撼させていた天洋食品毒餃子事件もあって、中国の輸入食品に対する警戒感が高まって行ったことは覚えておいでの方も多いと思います。

ちなみに、調査の結果、工業用化学物質のメラミンが入っていたのは最初に報道された三鹿乳業集団だけではなく、酪農家の間では一般的にタンパク質の検査値を高めるために常用されていたそうです。

そのため、結局このメラミン事件で潰れたトップ企業の三鹿集団以外に、光明、伊利、蒙牛などの製品からも続々と検出されて、中国全土と世界を震え上がらせました。

メラミンを入れると、タンパク値が上がるために乳製品のコクが出るような口当たりになるとかで売れゆきが伸びたのだそうです。

日本の酪農では、ジャージー種などを導入して、乳脂肪分を上げるなどの改良をするのですが、そんな面倒なことをせずにメラミンで竹馬を履かせたというわけです。

この中国製乳製品は英国にも大量に輸出されており、安価が呼び物でスーパーでは一頃国産品を駆逐する勢いでした。

この事件に接して、英国で起きたパニックを鎮静化するために、 マンデルソン大臣がメディアの前で中国製品の一気飲みをしてみせたところ、あえなく6日後に腎結石で緊急入院という笑えない笑い話までついています。

このマンデルソン大臣を褒めちぎっていた温首相は、あわてて中国メディアの国内報道を禁止するという、これもまたいかにも中国らしい対応をしています。

米国消費者は、中国産食品や製品に対する不信感の高まりに対して、中国産食品や原材料を一切使っていないという事をアピールするため、自社製品に「CHINA FREE」と記したシールを貼るような動きが始まりました。

この動きは、初めは食品業界が中心でしたが、やがて低賃金で過酷な労働を強いられている若い女性民工たちによって作られているグローバル企業のアパレル製品にも飛び火していきます。

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中国食品公害その3 白菜の保存にホルムアルデヒド、キュウリに有機水銀

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中国野菜の危険な実態が中国系テレビの取材で鮮明になりました。

ここで取り上げられた山東省はわが国向けの委託生産も大量に行われており、日本にも寿司のガリや紅生姜などを大量に輸出しています。

回転寿司のガリや、牛丼屋の紅生姜などは食べるのはお止めになったほうがいいかもしれませんね。

中国国内の野菜の大産地であるので今回大騒ぎになったようですが、ここに出てくる農薬は、日本ではとうの昔にすべて禁止です。

中国でも建て前上は禁止なようですが、なにぶんあの国のことですから監視体制がなきに等しいようです。

ホルムアルデヒドはかねてから、日本国内で輸入中国産乾しシイタケから検出されてきたもので、ああやぱりね、という感じです。

ホルムアルデヒドは溶けるとホルマリンとなり強烈な刺激臭を発します。シックハウス症候群の原因物質となっている接着剤、防腐剤の成分です。

いうまでもありませんが、そもそも食品にかけていいものではありません。

また、このニュースの中にある「水銀」というのは有機水銀農薬のことです。水俣病の原因物質で、わが国では70年に販売そのものが禁止されています。

まさに絶望的なまでの化学農薬の危険性に対しての無知です。

いや、正確には「自分では食べない」と言っている農民もいるようですから、同じ農民としてなんともやりきれない気分になります。

昨日取り上げた病死肉販売にしても、ここまでモラル・ハザードが進行すると一体どこから手を打っていいのか頭を抱えたくなります。

このニュースにもありますが、地下水系への重金属汚染は凄まじいと予想されます。その汚染された水でまた栽培し、また汚染させるという無限地獄です。

この負のスパイラルを断つには、農民がその化学汚染の深刻さを自覚せねばなりません。

それに「神農丹」とは、なんとブラック・ユーモアな。神農とは中国道教の農業の神様なんですが。

これ一振りで神がかり的に虫が涌かなくなるということでしょうが、まるで魯迅が描いた阿Q正伝の世界そのままです。

これを読んでも、まだ安いから中国野菜がいいわ、という方はまぁお好きにして下さい。

                ○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*

【新唐人日本2012年5月18日付ニュース】
http://www.youtube.com/watch?v=XVBaSUwgYbM

中国山東省で、白菜の保存に発がん性物­質のホルムアルデヒド(中国名:甲醛)を噴射していたことが先日報じられましたが、新­たに、生姜の保存にも有毒農薬が使われているのがわかりました。この類の農薬は洗って­も完全に取り除くことができないそうです。

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山東省青州市東夏鎮は白菜の名産地で、有機生姜の生産拠点でも有名です。近日、この町­の農家が生姜の鮮度を保つために、猛毒の農薬「BHC」(中国名:六六粉)やジクロル­ボス(中国名:敵敵畏)を使っていると報じられました。これらは販売が禁止されている­農薬です。Dscn0048
山東省沂水県生姜卸商 秦さん
「去年の秋頃、9月に収穫した生姜です。保鮮剤は農薬販売店なら売っています。砂と一­緒に混ぜて、生姜を埋めます。量も結構使います。防虫のためです」

中国メディアによると、農家は地下貯蔵庫に生姜を保存する際、生姜1万kg当たりに瓶­入りジクロルボスを8本、BHC 60kgを使用。ジクロルボスは瓶のふたを開けて貯蔵庫の周囲に置き、BHCは生姜に­ふりかけます。市場価格が上がるまで、生姜はこの状態で保管されます。卸商の斎さんは­、自分のところは生姜を山の洞窟の中に保管しているため、BHCは使わず、ただ虫駆除­だけやっていると述べました。

山東省沂水県生姜卸商 斎さん
「我々は六六粉(BHC)は使いません。毒性が強いので今は使っていません。蚊を駆除­する薬を噴射するだけです。問題ありません」

記者
「身体に害を与えることはありませんか」

山東省沂水県生姜卸商 斎さん
「少量ならかまいません。水に漬けておけば大丈夫です」

東夏鎮では、4月末に白菜の保存にホルムアルデヒドが使われていた事が報じられたばか­りでした。地元の販売業者によると、このような事は3~4年前から続いているそうです­。

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山東省寿光市民 宋さん
「キュウリ農家は水銀を使います。そうすると虫がわきません。ニラも植える前に残留期­間の長い猛毒の農薬を使います。キュウリ農家はキュウリは食べせんが、ニラは食べるで­しょう。ニラ農家は ニラは食べなくても、キュウリは食べるでしょうから、互いに害を与えるだけです」

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深刻化を辿る中国の食品安全問題。主な原因は社会全体のモラル低下のほか、政府の無責­任さが大きな要因に挙げられます。

新唐人テレビがお伝えしました。

What's New in 広州

山東省で生産されている生姜に劇毒の農薬が使われていた疑いがあると東方早報が伝えている。
 劇毒農薬の使用が疑われているのは山東省灘坊市の生姜畑で、ここの生姜生産の際に劇毒の「神農丹」が使われていた可能性があるとのこと。
 「神農丹」にはアルディカーブという劇毒成分が含まれており、体重50キロの人間の致死量が50ミリグラムと極めて強力な毒性がある。
 しかも植物はこれを吸収しやすいという特性があるため直接口に入る野菜や果物の栽培には直接使えず、主にタバコや綿花の栽培の際に使われ、甘藷の栽培などにも使われることもあるが、害虫状況が酷い時に限定されしかも使用方法などは乱用しないよう農薬の袋に厳格に記されているとのこと。
 しかし現地の農家の話では、以前から害虫退治にこの神農丹は使われており、使わないと収穫量が半分以下になってしまうため、栽培期間1回に一度しか許されていないにも関わらず、複数回にわたって神農丹が使用されていたという。
 現地の農民なども神農丹の危険性は十分承知しているが、自分たちではこの生姜を食べることはないため、使い続けているようだ。
 この地で生産される生姜は主に国内外への輸出用となっており、無論非常に厳しい残留農薬検査があるものの、検査用サンプルは農民たちが自ら選んで検査場へ送っており、農薬の使われていない僅かばかりの生姜で検査をパスしているのだという。
 また国内向けの製品の検査は年に数回あるだけで、非常に緩いのが実態だとのこと。
 今回の事態発覚を受け、北京市内の市場では灘坊市産の生姜の残留農薬検査を抜き打ちで実施しているが、今のところ基準値を超えるような生姜は発見されていないという。
 ただこの件について専門家は、神農丹が長期間にわたって大量に使われていたとすれば、現地の地下水も汚染されている可能性があり、生姜以外の農産物や動植物にも影響が出ることが懸念されると指摘している。 

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中国食品公害その2 中国伝染病の温床・病死肉販売を根絶しろ!

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偽装肉も大変な問題ですが、ある意味それ以上に危険なのが病死肉の流通です。 

もちろんネズミ肉が使われているのは論外として、偽装肉は食品表示上のことだといえなくもありません。 

それに対して、病死した家畜肉を ちゃんとした処分をしなかったり、ましてや販売することなどすれば二次汚染がとんどん拡がっていってしまいます。

中国で、常識はずれの大量の薬剤、抗生物質、ワクチンが濫用されているにもかかわらず家畜伝染病が猖獗を極めているのは、この患畜(※)の処分のデタラメさのためです。(※発病した家畜のこと)

飼育業者は、病気で死んだ家畜の処分など一文にもならないので、近くの河に投棄することを頻繁に行います。

特に冬期は豚インフルエンザなどの呼吸器病が流行するので、頻繁に不法投棄が行われることになります。

投棄するのはもったいないと、専門で病死家畜を集めて、市場に流す業者も存在します。

「(福建省南靖県で逮捕された)3人は、路上に捨てられている病死豚を拾い集めたり、農家から病死の豚を1斤(約500グラム)あたり0.1元から0.8元程度の安価で買ったりして、人を雇って解体、20キロずつ袋詰めにして、販売していた。」(福島香織氏による)

捨てる飼育業者も手間が省けて幾ばくかの金になるし、集荷業者も安い肉が手に入るので互いにいい関係というわけです。

このような病死肉は、もともと粗悪の極みな上に、普通の屠殺で行われる放血や内蔵の冷却、洗浄が行われないために、ひどい味だと思われます。

きっと中華料理のコッテリした味と油でごまかしてしまうか、ミンチにして他の肉に混ぜ込んでしまうのでしょうが、日本の畜産家としては絶句するしかないですね。

それを食わされる消費者こそいいツラの皮ですが、安い肉には理由があるということです。

現在パンデミック前夜の様相を呈しているトリインフルエンザも、政府当局は殺処分をしていると公表していますが、たぶんWHO係官の前でお印だけ処分するか、したとしてもその後に病死肉市場に流れていると思われます。

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                                             (hina / Padmanaba01)

そして病死体から、次の群に感染が移り、そしてまた次の・・・、と果てしない連鎖を続けます。そのどこかの過程でヒト感染が発生するのです。

上の写真は中国の典型的な家禽市場ですが、生きたままのニワトリが並び、その手前では解体しています。このような場所にウイルスか進入した場合、たぶん数時間で感染は拡がっていきます。

このようなことをストップするには、家畜伝染病が発生したその地点で、かわいそうでも殺処分をして封じ込めるしか方法はありません

私が住む茨城地域において7年前のトリインフルエンザ事件で、1名のヒト患者も出なかったにもかかわらず、40農場 鶏約568万羽の殺処分が行われました。

国当局は33万羽殺処分したと得意気ですが、まっとうな防疫を知る者にとってはお笑いの数字です。20数名もの死者が出て、たった33万とは!

防疫手段については、世界一律なものはなく、各国の自由裁量に任されていますが、もし中国に日本の家畜伝染予防法のような法律があったとすれば、以下のような処分がされるはずです。

下図(筆者作成)は、最初の患者の死亡が発生した上海市上海閔行区を中心に半径30キロの円を描いたものです。(赤丸部分)この赤い範囲の家禽類はすべて殺処分対象となります。 

次に、この閔行区の家禽市場に出荷した養鶏場の地域も殺処分対象となります。

仮にそれが上海の食料供給基地である嘉興市であるとしたら、2番目の緑丸の範囲が殺処分対象となります。 

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この赤丸、緑丸の範囲で新型トリインフルエンザを封じ込めおけば、このような全国的拡大はなかっはずです。

そうでなければ、当局はヒト-ヒト感染を否定している以上(私はしていると思っていますが)、あんな拡大の仕方はしません。

ですから、このような中国社会の構造に深くから絡まっている限り、中国大陸からは半永久的に家畜伝染病がなくなることはありえません。

さて、病死豚が捌けないと、やむをえなく河に捨てるわけです。

もちろん建前上は違法ですが、たまに不運な病死豚流通団が捕まると、そこには必ず地方政府の清掃作業員が混ざっていたりします。          

 今回、2000件以上の衛生管理の問題のある業者を摘発されましたが、その中には肉関係の業者が380件以上おり、地方政府の役人もいるようです。 

たとえば、3月に1万6千頭もの病死豚が上海の黄浦江にプカプカと浮いて世界を驚かせましたが、特に珍しい風景ではないようです。

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                       (写真 ロイター3月10日)

「嘉興市南湖区新豊鎮で最も養豚が盛んな竹林村では、昨年末から今年春にかけてブタの死骸投棄事件が頻発している。今年1月には1万78頭、2月は8325頭、3月に入ってからも毎日300頭を超えるブタの死骸が投棄されて」います。(レコードチャイナ3月12日) 

この死体を片づける役人が、日常的に闇市場に病死豚の肉を下ろしているのですから不法投棄がなくなるはずがありません。 

この病死した豚は、当初サーコウイルスと発表されていましたが、サーコウイルスは致死率が低い病気なので、たぶん豚インフルエンザではないかと思われます。 

不思議とこの投棄犯は捕まりませんでしたか、さすが日本のメディア(週刊文春)は中国の公安当局より優秀とみえて、上海郊外の嘉興の養豚場と突き止めてしまいました。 

この病死豚肉は病死肉市場と、一部がトリの飼料に廻されていたようです。

またこの病死豚は当局が「凍死」として簡単な調査で発表して済ましてしまいましたが、上海現地の日本人駐在員は、成長促進剤に使用されるヒ素ではないかと見る人も多いようです。

「豚は成長時に少しのヒ素を加えると、わずか3カ月で丸々と成長し、肉の色艶も良く、出荷し頃になるという。春節時の宴会用として大きな需要を見込んでいた豚飼育業者は、例年通りヒ素を加えて大量の豚を飼育していたが、政府が節約令を出したために、宴席が急減。屠殺処分もできずに飼育を続けていたところ、ヒ素の毒が回り豚の大量死につながった」。(日経BP財部誠一氏による) 

成長促進剤は家畜飼育や、野菜栽培にまで広く使用されています。

野菜では「畑で爆発するスイカ」や、「冷蔵庫でどんどん大きくなるキュウリ」といったホラーのような話は中国でよく聞くそうです。

なお、豚インフルエンザは人獣共通感染症です。ヒトに感染した場合はA型インフルエンザと同じ症状が出るようです。
※厚労相HP
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/anzen/ 

ところで、病死豚食用転用事件は、中国ではなにも特別なことではなく、食肉流通の一角で存在しています。 

この5月上旬には、福建省南靖県で地元鎮政府から「病死豚の無公害化処理」業務を請け負った業者3人が実は病死豚肉の流通に加担していたことが発覚した事件が報道されました。 

この摘発された3人はわずか3カ月の間に40トンの病死豚肉を広東省や湖南省地域に流通させ、約300万元相当の売り上げを得ていたとのことです。

現地取材をしたジャーナリストの福島香織氏によれば、
「3月に地元警察が「タレコミ」をもとに地元鎮政府の冷凍車を抜き打ち検査すると、確かに病死豚肉7トンが押収され、冷凍車に乗っていた運転手と3人の業者を逮捕した。
また3人が借りていた冷凍倉庫からも約32トン相当の病死豚が押収された。
地元動物検疫当局によると、この倉庫内の豚肉からは俗称「青耳病」(豚繁殖・呼吸障害症候群・PRRS)と偽狂犬病(オーエスキー病・AD)のウイルスが検出された。」
 

また、「逮捕された3人は鎮内の各村で病死の豚の検死を行い、その死骸を安全に処理する仕事を請け負っていたが昨年8、9月ごろから、病死豚の肉を横流しで売り始めたところ、よく売れたため、今年1月から本格的に倉庫を借りて、病死豚専門に大量販売を行うようになったという。」(同) 

「これの流通先はまだ調査中だが、広東や湖南の食肉業者に転売され、最終的には食卓に並んでいる可能性もあるという。逮捕者はさらに増える見込みだ 」(同)とのことです。 

今の時期になっていきなたこのような摘発事件が頻発するのは、もちろん突然食肉業者が悪質化したからではありません。

2008年の粉ミルクメラミン混入事件以後、北京や上海の富裕層には、自国の農産物や加工食品を買わない動きが発生していました。

悪い冗談のようですが、なにより共産党幹部の家族がまっ先に「チャイナ・フリー」になってしまったのですからなんともかとも。

この圧力を受けて、習政権は中国政府は対策を迫られ、食品安全監督が地元政府官僚の政治成績向上のためと張り切ってきたので、いきなり報奨金目当ての密告、メディアによる潜入取材が激増したという裏事情があるようです。

そしてそれに連れて中国食品の拝金主義と伝染病の温床の実態が浮び上がってきたのでした。

このような病死肉転売が常態化している以上、中国では伝染病は半永久的になくなることはないでしょう。

 

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中国食品公害その1  ネズミ肉混入肉というグロテスクな実態

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今さらこのていどでは驚かなくなった自分にも、驚きですが、中国製の羊肉表示の肉にネズミ肉が使われていたことが発覚しました。

「中国の公安当局は2日、警察が食品安全の取り締まりを行い、ネズミや小型哺乳類の肉を「羊肉」と偽って  取引していた犯罪組織を摘発したと発表した。
取り締まりでは、ネズミやキツネなどの肉に添加物を加え、上海と江蘇省の市場で販売した容疑で1人が拘束された。
犯罪組織に関与した疑いで63人が拘束され、同組織の2009年以来の取引額は1000万人民元  (約1億6000万円)に上るとされている。
また公安当局はウェブサイトで、表示を偽ったり汚染されたりした肉を販売・製造した容疑で、 1月末から計904人を逮捕したと明らかにした。 」
(ロイター通信5月3日)

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ちなみにご丁寧にも、ラベルには「ニュージーランド産羊肉」と書かれていたそうです。 

この中国テレビ局の取材に、この偽装肉を売っていた店の中年女性は、悪びれる様子もなく、「金をもってそうもない人には偽装肉を、ありそうな人にはホンモノの肉を売っていた」とのことで、「ネズミだろうとキツネだろうと、羊油をまぶせばわからなくなるよ」とのことでした。

上海の「解放日報」によれば、
「この大手精肉グループは2009年以降、山東省からネズミ、狸、イタチの肉を仕入れ、羊肉として販売し1000万元(約1億2千万円)以上の売上を得ていた」そうで、キツネ肉は安い上に羊肉に味が似ているとのこと、さすが「四足は机以外皆食べる」と言われる中華民族らしいことです。
 

それと、この「解放日報」の記事によれば、偽羊肉にはキツネやタヌキ、カワウソ、果てはネズミなどまで含まれていたことがDNA検査で判明したそうです。

ちなみに中国は食用としてネズミや猫までを繁殖させていますが、今回摘発されたものはただのドブネズミだったそうです。う~、気持ちが悪い。

これが一部の不心得者なら、世の中にはとんでもない奴がいるものよ、で済むのですが、2010年以降摘発されただけで実に2万トン(!)。ある人の暇な計算では、並べると東京-ハノイ間にもなるそうです。 

2013年に入って発覚した中国「十大食肉流通犯罪」と中国メディアが名付けた事件だけでこれだけあります。

・内モンゴルで大腸菌に汚染された偽ビーフジャーキー14トン以上を押収
違法添加物入りの貴州省貴陽の「鳳爪(鶏の爪)」製造拠点を摘発
・食品に使用を禁じている工業用松脂を使って脱毛処理した豚の頭を原料に豚肉加工品
を製造していた江蘇省鎮江市の闇工場摘発
農薬の混じった飼料を食べて死んだ羊を調理して販売、多くの中毒者を出し1人を死
亡させた陝西省鳳翔の事件
・遼寧省瀋陽市の病死鶏2万羽を加工、販売し、市場やレストランに販売
・四川省自貢市の水増し豚(解体する前に大量の水を飲まして肉の重量を増した豚)加
工拠点を摘発
・安徽省宿州の病死豚肉を加工し20トン以上を売りさばいていたヤミ工場を摘発

この摘発は、習首席のお声掛かりで大都市周辺で重点的に行われているもので、地方に行けば未だまったくの野放し状態だと思われます。

それにしても、明日触れますが、病死豚や鶏の違法流通が余りに多いことに改めて驚かされます。

この摘発グループが流していたのは上海だったとか。このGWで上海にバカンスにいかれた方は食べてしまったかもしれませんね。 

今後、中国に旅行する場合は日本から食料を持参いたしましょう。新型インフルとPM2.5対策のN95マスクもお忘れなく。

山東省では、この偽装肉を食べたために集団死亡事故まで起きていて当局が因果関係を調査中のようですし、ロシア連邦消費者権利保護・福利観察局が「中国旅行時に中国の航空会社で提供される機内食の肉を食べないように呼びかけている」とも報じていますから。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-6da5.html

                                             (続く)


 

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週末写真館 月面から見た地球の出

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JAXA月周回衛星「かぐや」から見た月面の地球の出。アースライト。
おそらくこの世界でもっともはかなげで、神々しいばかりに美しい光景ではないでしょうか。
JAXAの公開日にかじりついて撮ってきました。

・2007年9月14日 10時31分01秒H-IIAロケット13号機にて種子島宇宙センターより打ち上げ
・2007年10月4日 5時55分 - 6時20分 月周回軌道へ投入
・2007年10月9日 9時36分リレー衛星分離
・2007年10月12日 13時28分VRAD衛星分離。遠月点高度800 kmの月周回楕円軌道へ投入
・2007年10月19日 かぐや本体が月の両極をまわる高度約100 kmの月周回観測軌道へ投入されたことを確認
・2007年11月7日:地球の出、地球の入り(プラスケット・クレーター)をハイビジョン撮影
・2007年12月21日 - 2008年10月31日 定常観測運用を実施
・2009年2月12日午後7時46分ごろ おきなのミッションを完了。月の裏側に落下
・2009年6月11日午前3時25分 本体を月の表半球南側、ギル・クレーター付近へ制御落下させ、かぐや主衛星の運用を終了
・2009年6月29日午後9時08分ごろ おうなが停波され運用終了

                                       (Wikipediaより抜粋)

 

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H5N1トリインフルエンザが大流行!

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私たちがともすればH7N9トリインフルエンザに気を取られて、忘れてしまいそうになるのがH5N1トリインフルエンザです。  

今年もアジア、アフリカを中心にして猛威をふるっています。特にカンボジアでは感染者28名、死者26名に登っています。これは大変な数字です。  

またH7N9が大流行している中国でも、同時にH5N1の死者が1名出ました。  

特に感染者に対しての致死率の異常な高さが気になります。これは抵抗の弱い子供たちが中心に発生しているためと思われます。  

カンボジアで、今年1月下旬から2月末までに亡くなったのは
(1)17歳女性(タケオ州)

(2)35歳男性(コンポンスプー州)
(3)17カ月女児(コンポンスプー州)
(4)9歳女児(カンポット州)
(5)5歳女児(タケオ州)
(6)3歳女児(カンポット州)
(7)2歳男児(カンポット州)
(8)35歳男性(コンポンチャム州)
 

いずれも痛ましいことに17カ月から9歳の乳幼児です。  

死者が2名出たコンポンスプーは、カンボジア南部の田園地帯です。

Photo_2                      Google Earth 

8人目の犠牲者で、2月25日に亡くなった35歳の男性はコンポンチャ州で、それまでのら南部の州から首都プノンペンをはさんで北側に位置しており、トリインフルエンザの感染範囲が北へ拡大していると思われます。  

「カンボジアでは2005年に最初の鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染が見つかっており、その年に国内で4人が死亡した。以降、ヒトへの感染は毎年確認され、これまでに27人が死亡しているが、死者数が単年で8人に上ったのは11年以来で、最悪のペースとなっている。」(産経新聞3月13日) 

中国でもH5N1の発生は継続しており、H7N9とあいだで遺伝子交換が起きないかと心配です。

■写真 ベトナムのメコンデルタの入り組んだ河川です。 

            ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。 

■鳥インフルまた2人死亡 カンボジア、死者23人に
産経新聞2013.1.29
 

カンボジア保健省と世界保健機関(WHO)は29日、同国で新たに鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染者が2人確認され、ともに28日に死亡したと発表した。  

 カンボジアでは21日に同ウイルス感染で2人が死亡したばかり。これまでの感染者は今回の2人を含めて26人、うち死者は23人となった。  

今回死亡したのはコンポンスプー州の1歳5カ月の女児と、カンポート州の9歳の少女。女児は13日に高熱やせきなどを発症、少女は19日に同様に発症し、治療を受けたが助からなかった。(共同)  

カンボジア国内で、今年に入ってから、鳥インフルエンザウイルス(H5N1)の「トリからヒト」への感染が急速に広がっている。1月下旬に最初の死者が出てからわずか1カ月余りの間に9人が感染、このうち8人が亡くなっている。  

 国連の世界保健機関(WHO)によれば、2月末現在、世界で鳥インフルエンザの人への感染が報告されているのはカンボジアのほか、エジプトと中国の2カ国だけ。中国では2人、エジプトでは1人が亡くなっている。  

■H1N1型の新型インフルでも死亡者 
日テレ2013年4月4日 9:05
 

中国中国東部で感染が確認されている鳥インフルエンザとは別の、H1N1型の新型インフルエンザに感染した男性が死亡していたことがわかった。  

 中国国営・新華社通信によると、H1N1型の新型インフルエンザで死亡したのは、湖南省岳陽の男性(50)。男性は湖北省武漢に出張後、先月26日から高熱や咳(せき)などの症状が出て検査で感染が判明、1日に病院で死亡したという。  

 H1N1型の新型インフルエンザは09年に世界中で流行した弱毒性のウイルスで、ヒトからヒトに感染する特徴がある。  

■鳥インフルエンザ。すっかり慣れて、報道での扱いが小さくなってしまったが、カンボジアの死者数8人は突出して多く、実は世界最悪の状態なのだ。 

 幸いなのは、いずれのケースもまだ「トリからヒトへの感染」にとどまっており、「ヒトからヒトへの感染」が起きていないことだ。だが、毒性の高い鳥インフルエンザウイルスが、いつ「ヒト・ヒト感染」を引き起こす新型ウイルスに変異するか、だれにもわからない。  

 ウイルスに国境はない。ヒト・ヒト感染がいったん始まれば、世界的な爆発的感染(パンデミック)の恐れもあるのだ。言うまでもなく、パンデミックは政治、社会、経済のすべてに致命的な影響を与える。カンボジアの感染拡大について、政府もメディアも国際機関も、もっとアラームを鳴らしてもいい、と思うのだが、それは煽りすぎなのだろうか。 

 カンボジアで、今年1月下旬から2月末までに亡くなったのは、(1)17歳女性(タケオ州)、(2)35歳男性(コンポンスプー州)、(3)17カ月女児(コンポンスプー州)、(4)9歳女児(カンポット州)、(5)5歳女児(タケオ州)、(6)3歳女児(カンポット州)、(7)2歳男児(カンポット州)、(8)35歳男性(コンポンチャム州)。1月上旬に感染が判明した男児は回復している。 

 カンボジアの地図を広げて見ていただければわかるが、1番目から7番目の犠牲者の居住地は、いずれも首都プノンペンから南下した州の農村地帯。同じ村や、1~2キロしか離れていない地区から死者が出たケースもある。  

 ただ、8人目の犠牲者、2月25日に亡くなった男性はプノンペンより北のコンポンチャム州在住。明らかにこれまでとは離れた地域だ。トリへの感染が、南部にとどまらず、広がっている可能性は高く、さらなるヒトへの感染拡大が懸念される。 

 こうした農村地帯では、養鶏といっても庭先で数羽を放し飼いにしている場合が多い。病気になったニワトリを、それとは気づかず子供たちが触る可能性は高く、鳥インフルエンザ感染の死者には子供が多い。カンボジアでは、2005年に最初の犠牲者が出てから今回も含めて27人が死亡しているが、そのうち約7割が14歳以下の子供という。今回のケースも死者8人中5人が子供だ。
木村文)http://diamond.jp/articles/-/32931
 

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祝・菅直人先生「エコカンハウス」完成!その2     送電網のことも知らないで「電力自給」とはさすが!

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(昨日からの続き)
先生はエコ豪邸をお建てになって、「これで東電から電気を買わずに済む」と胸を張っておられるとか。失礼ながら、
幼稚なことを言わないで下さい。

ではお聞きします。先生の家に来ている送電線は誰が引いたのでしょう。先生は昼間売電しているはずですが、誰が電気を買っているのでしょうか。そして夜はどこの電気を買っているのでしょうか。 

申し上げるまでもなく、先生の「東電本店殴り込み事件」、もとい、「市民活動家に戻られた」先生の今流に従えば、首相による「東電撤退阻止直接行動」のあの電力会社でございます。

先生が、これで「東電と縁が切れた」なんて思っていらっしゃっても、送電網のことまでお考えにならないと、お釈迦様の手のひらの上なのです。

送電網のことを考えず再生エネルギー、いやエネルギー問題は語れません。

現に、再生可能エネルギーでは、送電線付近の立地を求めてバイヤーが狂奔しています。風力発電はまさにこの送電線問題で行き詰まっています。

イツは風力を北海から国を縦断して敷設せねばならず死ぬ思いをしたあげく、燐国から脱原発などやめてくれと言われる始末です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-55cc.html

先生は、エコカンハウスをお作りになって電力が「ナマ物」であることに気づかれたでしょうか。「光熱費ゼロ」だなんて言っておられるようですから、まったく無自覚みたいですね。

電力は、今使う分の使用電力量と発電量が均衡せねばなりません。

ですから、先生が夜電気が欲しい時には系統電力、つまり東電から電気を買っているわけです。

先生が「いや、オレは昼売っているんだから、夜買う分はチャラだ」と思っても、あくまでそれはバーチャールな理屈の上でのお話なのです。

本気で「東電と袂を分かつ」ためには、家庭用蓄電装置を設置して昼の余剰電力を蓄電し、電信柱から延びる電線を切断せねばなりません。

ということで家庭用蓄電器を調べてみました。

パナソニックの2,300Whリチウム電池で160万円見当でございます。パネルと合わせると300万から400万円などいかがでしょうか。

ただこれとても、かんじんのパネルの発電量が低いと蓄電のしようがないわけですから梅雨の時など、点灯するのは夕方の1時間くらいになるかもしれません。

あるいは、真夏は発電の転換効率が下がりますから、電気切れで冷蔵庫が溶けだすかもしれません。

曇り空が続く冬などにPCを使っていると突如停電して、一瞬にして数時間の仕事がパーになるかもしれません。

というわけで、梅雨時や冬には、電気の欠乏は必至で、ご自慢のエコカンハウスが半分麻痺状態になると思われます

縁起でもないことを言うようですか、これはすべて私が経験したことで、使いたい時に電気がないのは当たり前。それもまた楽し、これが再生可能エネルギーライフなのです。

そしてもうひとつ。こんな不安定な電源を系統電源網に入れるにはどうしたらいいのでしょう?答えは別の定常性をもった発電所がバックアップしているのです。 

風力発電所のように大規模になると必ずペアになるバックアップ火力発電所が系統内で割り振られて、発電のデコボコを埋めています。

好天に恵まれて再生可能エネルギー発電所の発電量が多ければ、バックアップ発電所は出力停止(ランプダウン)します。

逆に少なければ、出力増加(ランプアップ)するというわけです。 このバックアップ発電所との連携がうまくいかず、発電量の増減に失敗すると瞬間停電が起きることになります。

現代の工場の製造設備はコンピュータ管理のために、瞬間停電すると、一瞬で製造ラインが停止し、オシャカの山を作ることになります。

今やドイツではこの瞬間停電が頻発していて、この保険まで作られる始末です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/jaxa-a7dd.html

先生の自宅程度なら系統の中で紛れ込みますが、それとて、メガソーラー基地規模になれば同じです。

だから、ドイツでは他の売電事業者たちから再生可能エネルギーはたいそう嫌われました。

火力のバックアップなしでは自立すらできないハンパなエネルギー源なのに、政府からメチャクチャに高く買ってもらえ、しかも自分の不安定な発電量に他の発電所を合わせろという特権が与えられたからです。

国内のみならず、燐国からも勝手気ままで、はた迷惑な再生可能エネルギーは止めてくれという要望が来たほどです。

先生は、私たちのようなただの一般ピープルではありません。原発事故の対応の最高責任者であり、かつ、その後の再生可能エネルギー法を強引な政局がらみで通した当事者でした。

ならば、そこまで徹底しておやりになるべきではなかったかと思います。

そうすれば、いかにエネルギーを個人自給することが大変なことなのか、再生可能エネルギーがいかに不安定で補完的な存在なのか骨身に染みてお分かりいただけたはずだと思います。

失礼ながら、たかだか一カ月の収支でほくそ笑んでいる先生を見ると、逆に一国の指導者がこんな程度の理解で再生可能エネルギーを原発代替の中心だとぶちあげ、自らの辞任の条件としてあの悪法そのものの再エネ法を通したのかと唖然とする思いです。

最後になりましたが、震災と原発事故により、今なお約31万人が避難し、11万人以上が狭小な仮設住宅で不便な生活を強いられていることを、先生は自らの責任として一瞬たりともお忘れになったことはないと思っています。

先生が今回お作りになったのがこのようなエコ豪邸ではなく、仮設住宅とまったく同じ粗末なプレハブの建物だったならば、国民が先生に向ける侮蔑の視線も多少は和らいだのにという気が致します。

先生は「市民運動家に戻った」と仰せですが、 たしかに先生の本質は政治家ではなくただのアジテーターという意味で薄っぺらな「運動家」だと、今回あらためて思った次第です。

 

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-2cda.html
        
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-c3aa.html
        http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-3e3b.html
        http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-06c5.html

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祝・菅直人先生「エコカンハウス」完成!その1       電力格差社会を作った当人がその恩恵を

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菅直人先生、ご新築おめでとうございます。 

細部まで気を配られた豪華エコ住宅とのこと。さぞかし菅様の「脱原発思想」が存分に盛り込まれていると拝察いたします。

メディアによれば、先生は「反原発で市民運動家の原点に戻り、非常にすっきりして」おられるそうで、菅様自身のブログでは新宅をこのように紹介していらっしゃいます。 

「新居のエネルギー自給ができるかどうかは少しデータが蓄積されないとはっきりしないが、二重ガラス窓の断熱効果は顕著で」、「引っ越して一か月余り。(略)一応光熱費ゼロが達成されている」とのことです。

単に住むだけではなく、バックデータ採取にまで挑戦する先生の意気込みと情熱が行間からメラメラと伝わってくるような一文でございます。 

ところで雨水を貯めたり、換気も地中の熱を使ったりするシステムもさることながら、なんといっても先生が力こぶを入れたのは、再生可能エネルギーの中心的存在である太陽光発電パネルだろうと思います。

たぶん、家庭用ですから、3キロワットから4キロワットくらいでしょうか。相場では150万円というところでしょうか。

あるいは,全量パネルで電力自給してしまったようなことをおっしゃっておいでですから、この倍の出力サイズをお使いなのかもしれません。

いずれにせよ、電器店などは営業で8年ていどで償却などと言っていますが、それはあくまで100%カタログデータ(定格出力)を出せた場合のことです。

現実には、曇ったり、雨が降りするとたちまち発電効率は定格出力の10%前後まで急落してしまいます。時にはゼロにすらなります。

菅先生は売電で「プラスが出た」とお喜びになっているのが3月ですので、水を差すようで恐縮ですが、先生が計測されたはもっとも太陽光が安定して、しかも暑すぎない太陽光発電のいわば旬なのです。

他の季節ではなかなかそこまで発電してくれません。私は僣越ながら、太陽光パネルは初期設置者としてもう16年間やっておりますので、梅雨や盛夏、雨続きの冬などの悲惨なまでに貧弱な発電量は承知しております。 

野菜ではあるまいに「旬」があるエネルギーとはなんぞやと思うのですが、再生可能エネルギーはそのような電源なのだと納得して使うしかありません。

ですから、ベース電源としてよりも、地域でうまくはまるような場所を見つけると活きる補完的な電源なのです。

このような再生可能エネルギーの性格をご納得の上で、原発の代替だなどと変に気張らずに、エコカンハウスに楽しくお住まいになるのがよろしいかと思います。

さてここで問題なのは、償却の問題です。先生のような富裕な方はさることながら、一般ピーブルがやるとなると、償却まで最短で十数年、悪くすると20年近くかかってしまうことになります。

その間は延々と決して安くはないパネルのローンを払い続けるわけですから、はて、儲かるのはいつの日か、というのが実情です。

それにしてもさすがは先生、この年度末に間に合うように新築を滑り込ませたとを聞いた時には、さすがと膝を打った次第でございます。

まさにこれは、初年度「48円/kWh10年固定」という法外な高価、はっきり申せば世界一の買い取り価格を制度設計した当時の首相ならではのご判断だったと思うわけでございます。 

釈迦に説法でございますが、このFIT(全量固定価格買い取り制度)は、太陽光発電システムの有無にかかわらず、泣いても笑っても基本料金の値上げという形で全世帯が負担します。

ですから、先生のようなエコカン豪邸を建てられない貧困層の国民からも「公平に」徴収されてしまうことになります。

先生の売電で儲かった金は実は、他の買えなかった国民から収奪しているのです。

太陽光パネルを乗せられる富裕層は儲かり、乗せられない人は損をするという、まさに悪しき平等主義の典型でございます。その意味で、格差拡大法が、このFITなのです。 

先生が尊敬されている「脱原発先進国」ドイツでは、とうとう80万所帯もの大量の「電力貧困層」さえ生まれてしまったのは、ご存じのとおりです。

ドイツの平均的な所帯の電気代は年間225ユーロ(2万6550円)増加し、来年には300ユーロ(3万5400円)にもなってしまいました。 

特に低所得者層への影響は大きく80万所帯が電気代の滞納をし、電気を止められそうになっています。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8.html

ドイツなどは悪平等だとして憲法違反の訴訟を起こされているほどです。

先生、「脱原発」の大義ためとはいえ、ほんとうに罪造りなものをお作りになりましたね。

このような悪法は早晩潰れます。ですから、ドイツの例をみるまでもなく、FITの売電価格は下がらざるをえないのです。

その格差拡大法のおこぼれに滑り込むとは、先生、さすがでございます!

 ※http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-20a5.htmlへ続く

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だから言っでしょう。FITなんかやったら大変なことになるって・・・!その2

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(昨日からの続きです)

太陽光も維持コストが大変 
太陽光パネルは、商売でやるとなるとすぐに汚れて変換効率が悪くなるし、経年変化も予想以上でした。
パワーコンデショナー(インバーター)は定期的交換しないとならないので、メンテナンス費用がバカにならないのも少しずつわかってきました。

ソーラー・パネルは中国製が完全制圧。しかしその経営の内実は・・・
ソーラーパネルは原理が簡単なので、中国のサンテックパワーがシェアをにぎりましたが、過剰生産で倒産。
パワーコンデショナーの世界シェア4割を握っていたSMAソーラーも、太発電関連資材の暴落を受けて売り上げ激減で、株価大暴落で風前の灯火状態。
もう中国でもソーラー発電企業100社くらいが乱売状態です。
太陽光発電資材メーカーのGCLも倒産寸前で、在庫したウエハーだけで2億枚といいますから、とてつもない規模です。
これらが日本市場向け製品としてで叩き売られているのですから、まっとうな競争原理は通用しないはずです。
かつて世界一だったドイツのQセルズは会社更生法、シャープも同じようなもの、日独米を合わせてもたった35%で中国一国にもかないません。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-37e2.html

これで電気料金が上がらなかったら奇跡
これらのバカ丸出しのFITで吊り上げられた売電価格は、別に国が買い取るわけではなく、電力会社が買い取ることになります。
電力会社は、これを末端ユーザーたる消費者の私たちに電気料金値上げで転化します。
つまりは、私たちが電気料金の値上げに泣くことになります。
なんのことはない、おいしい初期の超高額価格のうま味は、外国人投機筋が吸い尽くし、国産メーカーは不況にあえぎ、中国製だけが支配し、電気料金は値上がりを続けるといったことになります。
実際、ドイツはまさにこのコースを忠実に辿りました。80万所帯もの電力貧困層を生んだ結果、FITからの離脱する方向です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-19d4.html
        http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8.html

このまま電気料金の上昇が続けばドイツのように企業が外国に逃げていく
ドイツ商工会議所がドイツ産業界の1520社を対象に行なったアンケートによれば、エネルギー・コストと供給不安を理由にして、5分の1の約300社が国外に出て行ったか、出て行くことを考えているという衝撃的数字が出ました。
日本でも、経団連が会員企業を対象に同様のアンケートによれば、以下の回答が寄せられています。(経団連タイムス2012年4月26日
・「生産が減少または大きく減少する」           ・・・72.8%
・「国内における設備投資が減少または大きく減少する」・・・55.3%
・「海外における設備投資が増加または大きく増加する」・・・38.9%
・「収益が減少または大きく減少する」           ・・・96.5%
 
このまま電気料金の上昇が続けば、日本の製造業は外国に逃げ出すことでしょう。それはドイツでは現実になっています。Photo_2
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-19d4.html

ドイツとの薄氷をふむような供給事情
ドイツとわが国のFITの大きな差は、ドイツは原発が停止していないことです。
ドイツは未だ原発が稼働していますし、ヨーロッパ送電網からの電力供給も受けています。ですから、電気代もFITの圧力をそのまま受けるわけではないのです。
それですらドイツは薄氷をふむような供給事情でした。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-19d4.html

自民党政権はFITの見直しに入れ
わが国は、ドイツのような有利な条件がありませんから、売電価格の上昇はそのまま電気料金に反映されてしまいます。
そうなった場合は、国として民主党政権が作ったこの愚かな制度の見直しに進むことをためらわないでしょう。
段階的に売電価格を切り下げるか、思い切った打ち切りすらありえます。下図はドイツの売電価格の下落を示したものです。

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そしてハゲタカ外資は逃散し、メンテもされない施設の廃墟だけが残る
そして地元の心配どおり儲からなくなれば、外国の投機筋はさっさとソーラー設備を捨てて逃げ出すかもしれません。私はそうなると思っています。買い切り価格が下がれば、わが国になど用はないのです。
安物の中国製パネルなどは捨てて逃げ出す外国資本が沢山でることでしょう。

電力の自由化は、「ドイツの失敗に学べ」
・・・それにしても未だに、「電力自由化をしろ。ドイツに学べ!」と言っている人か大勢いるのですからなんともかとも。
「ドイツに学べ」はホントですが、正確には「ドイツの失敗に学べ」だったのですから。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-d2f0.html
        http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8f2d.html

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東北メガソーラー、外資が触手 エネルギー安保に影
産経新聞 5月1日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130501-00000088-san-bus_all

 

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だから言っでしょう。FITなんかやったら大変なことになるって・・・!その1

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脱原発と再生可能エネルギーは別概念なのに
覚えていませんか、ちょっと前まで、再生可能エネルギーは脱原発の切り札、代替エネルギーの本命と目されていました。
それどころか、次世代を担う成長戦略のようにもてはやされていました。
私はこのブログで、脱原発と再生可能エネルギーは別次元の概念であって、切り離して考えるべきだと主張し続けてきました。
しかし、民主党菅内閣はこのふたつをムード的にゴッチャにして、再生可能エネルギーというあまり出来のよくないエネルギー源にゲタを履かせる政策を決定してしまいました。
私は、当時全盛だった「ドイツに学べ」の正反対に、「ドイツに学ぶな」と叫んできました。
だってドイツは、惨憺たるFIT(電力全量・固定買い取り制度)の失敗をしているんですから

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-9e98.html

原発事故に乗じたショックドクトリン(火事場泥棒)
災害や戦争の後に、そのショックに乗じた「改革」が来る場合があります。
福島事故の後に、原子力に対する恐怖と反省が生まれたのは当然です。私も「被曝地」の住民のひとりとしてよく理解できます。
しかし、原子力とは本来なんの関係もないはずの再生可能エネルギーの全量買い取り制度をたいした国民議論もなしに決めたり、果ては電力自由化などに進むのは、大規模災害の利用主義です。
ましてそれを復興計画とは無縁に、被災地に持ってくるなどは意地汚さにもほどがあるというべきでしょう。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-d2f0.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8f2d.html           

FIT(全量・固定買い取り制度)を開けてみたら、メガソーラーの8割は中国製
悪い予想に限って当たるもの。実際、再生可能エネルギー法の蓋を開けてみたら、案の定出てきたのはメイド・インチャイナのパネルばかり。
性能的にはたいした差がないので、価格的にかなわない国産勢はとうに放逐されて市場の隅でうずくまってしくしく泣いています。
社運を賭けたシャープなど倒産寸前です。
設置も既製品を鉄骨のフレームに載せるだけですから、設備屋もあまりに簡単な工事すぎて儲かりません。
「資源エネルギー庁新エネルギー対策課によると、国内で稼働するメガソーラーのうち、8割は中国・台湾などの海外製品」(欄外参照・産経新聞5月1日)だといいます。

国内産業の競争力対策をしてから始めるべきだった
「国内メーカーの競争力底上げをなおざりにしたまま、急速に門戸を開いた国の施策に、東北大学大学院の桑山渉特任教授は『国内メーカーを中心とした仕組みを作らず、中途半端な施策を進める国のあり方には疑問。電力料金でまかなわれる買い取り制度は、国民の税金を投入しているようなもので、それが海外メーカーに吸い取られるのは問題だ』と指摘している。」(同)

ソーラーパネルはたこ焼きのように出来てしまうローテク産業だった
しかし、太陽光に関してはこの競争力の底上げも難しいでしょう。なぜでしょうか。理由は簡単。
太陽電池は要するにシリコン製品です。このポリシリコン、メタルシリコンの世界的産地が中国で安価に入手できるのですから、輸入に頼るしかない他国はかなうはずもありません。
しかも製造工程はこれ以上ないくらいの簡単さ。ターンキーと呼ばれる一貫生産ラインを作ってしまえばジャカスカ出来ます。
太陽光発電装置は、一見ハイテクに見えますが、実はn型シリコン、p型シリコンに2ツの電極を付けただけの簡単な半導体デバイスです。バカデカイので、半導体と呼ぶのはちょっとというだけのシロモノです。

大過剰生産で自滅する中国ソーラー業界
こうなったのも、今、世界の太陽光発電の需要は、セルベースで25ギガワットですが、供給能力はその倍の50ギガワット以上あると言われ、過剰生産となっているのが根本原因です。
なんのことはない、FITによって、我が国は巨額の税金で中国企業を儲けさせ、その中国企業も過剰生産で片っ端から潰れているのです。まことに非エコ的風景です。

巨額の税金目当てに、砂糖に群がる蟻のような中国人バイヤーの群が押し寄せた
誰が儲かっているのかさっぱりわからないが、巨額の税金をつぎ込んでくれるというのだからなんとかなるだろうと、後から後から新規参入者が絶えないという奇怪な業界がひとつ誕生したわけです。
よりによってこの太陽光発電の大過剰生産・大不況時に、42円の世界一の超高額買い取り価格を設定したら、とんなことになるのか、国産保護もなしでそれをやったらわが国が好餌になるのは見えていました。
「岩手県では県内の未利用地50カ所を選定したリストを作成。県が把握する限り18カ所で契約締結、少なくとも4カ所の主体は海外資本という。」(同)
この再生エネ法を書いた役人は、まるで世界の太陽光市場のマーケティグをしなかったとみえます。
地道にいろいろな種類の再生可能エネルギー源を拡げ、それをつなげていくというオーメドックスな道を取らず、一挙に国単位でドカーンっとやった挙げ句、投機筋と中国製パネルとバイヤーに牛耳られるはめとなったのです。
こんなことはFITの先行事例のドイツを見れば、分かりきったことでした。

地方はソーラー発電狂想曲
地方にはメガメーラーの空き地を求めて、バイヤーが徘徊し、高圧線の付近に空き地があれば吹っ飛んでくる風景がそここで見られるようになりました。
電気量販店は、大きな屋根をみると直ぐにセールスに押しかけ、農家の納屋の上にもソーラーが重そうに乗っているのが珍しくなくなりました。屋根貸し商法も大流行のようです。
なにせ、太陽光はドイツの2倍という法外な価格で20年間買い取るという、経済性を度外視したのがFITですから。
しかし、冷静に考えれば、150万くらい投資して、ほんとうに儲かるのは十何年先なんですがね。

地方経済への貢献ゼロ
あれだけマスコミが持ち上げた「メガソーラー発電所」といっても雇用はまったく生まず、設備関係もたいした経済波及効果が期待できず、地域経済への貢献度はゼロ。
地元はただ土地を貸しているだけで 、それすらも目をつけられたのが耕作放棄地のように利用されていなかった土地や、被災でできた空き地ですから土地代は二束三文。
部品が地場調達されるわけでもなし、ギラギラ光るパネルが増殖するだけで、地元はまるでメリットがありません。
 

被災地を食い物に
「海外資本の進出なんて、これまでなかった岩手県金ケ崎町の担当者の表情は複雑だ。同町では、国が太陽光発電の固定価格買い取り制度を開始した平成24年7月前後にメガソーラー事業が急増。民有地4カ所で事業契約が締結され、うち1件が大手中国企業の子会社だった。同町のケースは民有地への進出のため、細かな契約内容に町が介入できない。」(同)

被災地の復興計画とは無縁、不採算になればさっさと撤収か
「契約満了後の土地利用も更新か撤退かで大きく変わり、まちづくりの長期ビジョンは不透明となる。「採算が合わずさっさと企業が撤退、ということも…。被災地が食い物になる」。地域に不安がくすぶる。」(同)

 

                                           (続く)

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 東北メガソーラー、外資が触手 エネルギー安保に影
産経新聞 5月1日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130501-00000088-san-bus_all

【用語解説】再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度

 太陽光や風力、地熱など再生可能エネルギーの電力を最長20年間、電力会社に買い取らせることで、再生可能エネルギーの利用促進をはかる。昨年7月1日から始まった。太陽光発電の価格は1キロワット時42円と、1990年代から同様の制度を取り入れているドイツの約2倍の高水準だったが、今年度は38円に引き下げられた。ドイツでは、ユーロ圏経済の停滞や電力料金高騰に対する批判などから、価格が段階的に引き下げられるなど制度見直しが進む。

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週末写真館 どこにでもある村の景色

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村のよろず屋です。いつも店の前の椅子で、ご老人が時間を気にすることもなく話をしています。

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ケロケロ農園とはいい名前です。私たちの地域は、筑波山のガマで有名ですもんね。裏はいちご園になっていていて、新鮮ないちごが店に並びます。

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ちょっとした服や小物を売っている店だと思います。実は私も近寄りがたくて入ったことはないんですが、そのうち入ってみたいものです。

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中古車屋です。この芸も曲もない「くるま屋」という店名がかえって新鮮。

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簡易郵便局です。毎朝7時前には局長というより店主が、念入りに掃除をしているのが見られます。

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畳屋も健在です。きっとこの家のたたづまいのような親父がいるのでしょう。

今回は村のなんということもない風景を撮ってみました。村内からはもっとモダンなものさ撮れといわれそうですが。

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公害大陸中国その13 水銀、ヒ素まで飛んで来る!中国飛来汚染物質大調査

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わが国に対する中国の公害の伝播について、参考になる記事がありましたので転載します。

滋賀大などの調査では、「富士山頂や屋久島など山岳部の大気中から高濃度の水銀が検出された。最大で市街地の平均の10倍以上もの濃度だった。」そうです。

また、東北大の調査では十和田湖の水銀、アンチモン、インジウムの急増や、滋賀大学ではヒ素、そしてウイルスも検出されているようです。

有害物質は想像がつきましたが、ウイルスも検出されているようです。
「長年、黄砂を研究してきた先の岩坂氏によれば、中国の内陸部・敦煌の上空と日本の北陸地方の上空で、それぞれ採取した微生物のDNAを比較したところ、ほぼ同じだったという。」

実は私は、ウイルスは生きた生物の気管支に生息するものなので長時間移動が可能なのだろうかと疑問もあったのですが、この記事の中で市瀬氏はこう言っています。

「大気中の微生物は紫外線などによって死滅すると一般的には考えられていますが、ある種の黄砂には微生物が生存するためのミネラルや水分を含んでいるものがあります」。

中国の風下にあたるわが国は、PM2.5や放射能にとどまらず、ありとあらゆる有害物質、ウイルスのしわ寄せを受けているようです。

詳しいコメントは後日といたします。では、以下引用を御覧ください。

                .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

水銀、ヒ素まで飛んで来る! 中国飛来汚染物質大調査
(週刊朝日2013年5月3日・10日合併号)

中国から飛んでくる有害物質は微小粒子状物質(PM2・5)だけではなかったようだ。

 まずは水銀。滋賀県立大学などの研究チームによって、富士山頂や屋久島など山岳部の大気中から高濃度の水銀が検出された。最大で市街地の平均の10倍以上もの濃度だった。

 中国大陸から気団が入ってくるときに濃度が上昇していることなどから、研究チームは中国で排出された水銀が飛来すると考えている。

 水銀は中国やインドなど新興国での使用が増えており、国連環境計画によると、大気への排出量は世界全体で年間約1960トン(2010年)と推定され、このうち約3割を中国が占めるという。

 そもそも水銀は水俣病の原因物質として知られているが、金の採掘などでも広く使われている。常温では液体だが、気化しやすい特徴がある。

「大気中の水銀が酸化すると雨に取り込まれ地上に落ちてくる。水域に入ると植物プランクトンなどに取り込まれる。そして食物連鎖を通じて高濃度に濃縮されたものが最終的に人間の口に入ってしまいます」(滋賀県立大の永淵修教授)

 こうした過程で水銀がメチル水銀に変化し、胎児や乳幼児に脳神経細胞の発育障害などの健康被害をもたらすことが世界的に問題視されている。

 いったん大気中に排出されると世界中に拡散してしまうため、水銀の排出を国際的に管理する「水俣条約」の採択に向け、現在、政府間で交渉しているところだ。さらに、先の永淵教授によれば、液晶パネルなどに使われるレアメタルのインジウムやアンチモンなども日本に流れてきているという。

 インジウムはじん肺の原因となる。液晶パネル工場などで働く人の肺の一部が繊維状になることがある。

 東北大学などの調査によって、青森県、岩手県、秋田県にまたがる十和田八幡平国立公園の湖の泥に含まれるインジウムやアンチモンなどの金属が急増していることが昨年12月、明らかになったばかりだ。研究チームは、こうした中国由来の金属汚染が東北全体に及んでいる可能性もあるとする。

 まだある。滋賀県立大の岩坂泰信理事は「ヒ素にも警戒を要する」と言う。

 ヒ素といえば、粉ミルクに混入して多数の死者を出した「森永ヒ素ミルク事件」(1955年)や、「和歌山毒カレー事件」(98年)などで有名だ。

 中国ではヒ素を含んだ地層からくみ上げた水が飲料水としても使われているといわれる。水が蒸発するとヒ素がほこりや砂粒に付着して空気中に巻き上げられ、拡散する……一部の研究者の間ではこうした懸念が持たれているのだ。

「中国では経済発展とともに水の需要が高まっています。地下水をくみ上げすぎたため水位が下がり、いままで掘っていなかった深さまで井戸を掘るようになったのです」(岩坂氏)

「春の風物詩」として有名な黄砂も厄介なようだ。洗濯物や車を汚すだけではない。中国の砂漠地帯を起源とする黄砂自体、アレルギー疾患を悪化させるが、最近の研究で、黄砂の一部には砂漠で生息する微生物、すなわち細菌の一種までくっついていることがわかった。

 長年、黄砂を研究してきた先の岩坂氏によれば、中国の内陸部・敦煌の上空と日本の北陸地方の上空で、それぞれ採取した微生物のDNAを比較したところ、ほぼ同じだったという。

「大気中の微生物は紫外線などによって死滅すると一般的には考えられていますが、ある種の黄砂には微生物が生存するためのミネラルや水分を含んでいるものがあります」(同)

 黄砂のアレルギー疾患への影響を研究している大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授もこう指摘する。

「黄砂は『生きた微生物を運ぶ箱舟』といわれています」

 市瀬氏によれば、北陸地方で気球を上げて採取した黄砂を調べた結果、キノコ菌の一種が含まれていたという。

「動物実験で、この菌がぜんそくやアレルギーを悪化させることがわかりました」(市瀬氏)

 黄砂に付着している別の微生物が、8週間以上もせきが続く「慢性咳嗽(がいそう)」の原因になっているとも疑われているそうだ。

 このほか、牛などの家畜がかかる伝染病・口蹄疫(こうていえき)ウイルスも、海上では250キロも風で飛んだという海外の研究報告もある。黄砂に付着して中国から飛来する可能性を指摘する研究者もいるという。

 中国大陸の東に位置する日本は、中国から偏西風に乗って飛んでくるさまざまな物質の影響を常に受ける運命にある。有害物質の排出における“厄介な隣人”の意識の低さは問われなければならないが、日本においてもまだまだ危機感が足りないようだ。

 なにしろ、「越境」する汚染物質にどのようなものがあるか、いまとなっても全貌がつかめていない。研究態勢の充実が望まれる。

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中国新型インフルエンザ事件第14回 新型トリインフルは社会矛盾の縮図

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2例目の患者は病院にも行けなかったために、兄弟で感染死亡した
では、比較的、農民や民工と違って「優遇」されている都市戸籍の人たちはどうでしょうか。
2例目の上海の老人は、病院に行く金がないために薬局で漢方薬を買い、まるで効かないのでもぐりの闇医院にかかりましたが、手遅れで亡くなってしまいました。
同じ症状で子供の兄弟が発症していますから、こちらも同じ感染をしていたと考えられます。
 

入院費用が払えず家と家財道具を売ろうとした女性患者
2003年のSARSではヒトからヒトに感染が確定したために医療費は無料でした。
しかし、今回の新型トリインフルでは、ヒト・ヒト感染がいつまでも確定しないたために、「個人の衛生観念の問題」で処理されています。(上海など一部では無料化されています。)
南京市で重体になった45歳女性は、集中治療室での費用が1日1万元(約16万円)請求され、10日間の入院しただけで160万円にも達したために支払い不能となってしまっいました。
切羽詰まった家族は貯蓄をとり崩しただけでは足りず、自宅も売却しようとしましたが、「伝染病の家の家など買えるか」と言われて、売れる見通しはたっていません。
この患者女性は、病院には経済的にいられない、かといって自宅にも近隣からいやがられて戻れなくなったわけです。一体今どうしているのでしょうか。
このような病院にかかれない人の数は膨大だと推測されます。
 

医療保険制度はなきに等しい
中国は型新型は統制経済から、開放改革経済という異形の市場経済に移行する際に、医療福祉制度を置き忘れてきてしまいました。
かつての統制経済下では、医療、教育、年金は、国家が提供するものでした。
都市部では国営企業が、農村部では人民公社がそれを提供してきました。
しかし、市場経済への移行と共に、人民公社は解体され、国有企業は民営化が進みました。

そしてその後に新たな医療・福祉制度が出来上がらないうちに患者負担のシステムだけがのさばっていくようになります。 

実際には使えない保険制度
「医療保険は2003年から農村にも導入が始まり、11年末までに国民の95%が加入した。ただ、いったん自費で前払いする必要があり、補償範囲も狭く、かさむ医療費をまかなえない。10年のある調査では、過去1年間で保険を使った高齢者は、都市で3・2%、農村で4・3%しかいなかった。」(朝日新聞2月27日」)
前回でも触れたように農村部では医療機関が普及していない上に、農村戸籍にしはられて都市部に出稼ぎに行った農民工には医療サービスは受けられません。そのような民工層だけで2億3千万人もいると言われています。
一方、都市部でも認知度も低く、ほとんどない状態だと言われています。
中国において充実した医療を受けられるのは、専用の病院がある共産党員と、軍病院が付属している軍隊だけのようです。
 

医療機関も政府支援がない
医療機関にとっても政府の資金援助がないため、中国の病院はその収入源の大半を薬代と検査代で得ています。
それは日本のような医療保険による薬価制度がないために、薬が一番儲かる安定した収入源だからです。医療保険のない薬価をご想像ください。
中国で盲腸になった人の話では、入院費用だけで百数十万円請求され、手術代と薬代、検査費用などで、結局数百万円に登ったという話を聞きます。
 

地方政府、「貧乏人は漢方薬を飲め」
治療費自体が高い上に、下手してトリインフルで隔離病棟に入れられようものなら破産してしまう庶民は、しかたなく市販の「板藍根 (ばんらんこん)」という怪しげな漢方薬にすがる有り様です。
12袋入りの箱が5元(約80円)程度で購入できてお得だとのことです。ただし、新型インフルエンザにはオロナミンCていどの効果しかありませんが。
「上海市中心部の薬局では板藍根の特別コーナーが設置され、40袋入りの箱が山積みに。女性店員は「普段の倍ぐらい売れている」と話した。」(共同通信)
この漢方薬が爆発的に売れだしたきっかけは、「多数の感染者が確認されている江蘇省の衛生当局が4日、地元メディアに対し予防効果があると板藍根を紹介したことだった。上海や南京、広州など全国で購入の動きが広がった」(同)そうです。
地方政府がこんなことを言っているようでは、いかに手に負えない数の患者が各地に潜在しているのかお分かりになるだろうと思います。
 

運良く病院に入院できても、インフルエンザ検査キットがない
その上この貧弱な医療体制の上に、問題を難しくさせているのが初期診断の難しさです。関西福祉大学・勝田吉彰教授によれば、日本の病院にはどこにでもある簡易インフルエンザ検査キットがないために、新型インフルエンザだと認識されないケースも多かったようです。
結局、運良く前金を払って病院に入院できても、生理的食塩水の点滴や抗生剤の投与をされているうちに亡くなってしまったというケースも多いようです。
※日経メディカルオンライン

http://bylines.news.yahoo.co.jp/dandoyasuharu/20130420-00024492/ 

中国政府がヒト、ヒト感染を認めない理由は、新型トリインフルが社会矛盾の縮図だからだ
実は中国政府が感染患者を支援しない理由は、このヒト・ヒト感染の確定と絡んでいると私は考えます。
「ヒト・ヒト感染が確認されていない。SARSほど危険な病気ではない」というWHOお墨付きの公式見解がある限り、政府はフェーズ3対応の検査、監視と消毒ていどでお茶を濁すことができます。
しかしいったんヒト・ヒト感染を認めてしまえば、パンドラの箱を開けることになります。
 

ヒト・ヒト感染を公認すると数十万の人が無償治療を要求することになる
この無償治療には、当然、数十万の人が押し寄せることになるでしょう。
ことに農民戸籍の人たちで発症している人たちは、農村で養鶏や養豚に従事している人たちの中に大勢いて、未だ医療の手が差し伸べられていませんから、一斉に医療支援を要求するでしょう。
そうでなくとも、農民戸籍に縛られたままで、公害や共産党官僚による土地収奪に苦しめられている農民は爆発寸前です。
 

中国政府は流民と化した民工と、農民の不満が大爆発することを恐れている
農民の多くは、村を離れて都市に民工として手稼ぎに行きました。
しかし大勢の民工に生活の糧を与えていたのは、中国の高度成長を支えてきた対外輸出の急成長と 、住宅不動産バブルでした。
しかしこれが、2011年の後半から、世界的経済不況と中国国内の生産コストの上昇が原因で      中国の対外輸出が大幅に減速してしまい、やがて不動産バブルの崩壊が始まります。
多くの農民工が輸出産業と建設現場からクビになって、村に帰ることになってしまいました。この失業民工と不満を溜め込んでいる農民層こそが、中国政府のもっとも恐れる暴動予備軍なのです。

習政権はウルトラ・ナショナリズム・ウイルスに変異させようとしている
事実、習政権発足後わずか10日間で、大規模な農民暴動が3件も起きています。
この沸騰寸前のマグマを手なずけるために習近平政権は、江沢民以降の伝統的な対外強行路線政策を推し進めることによって、国民の目を外にそらせようとしています。
それが日本に向けられていることはご存じのとおりです。
かくして、中国社会には、新型インフルエンザが深く根強くはびこって潜在化し、ウルトラ・ナショナリズム・ウイルスに変異して、中国と周辺国を攻撃していくことになります。

 

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中国新型インフルエンザ事件第13回 新型インフルエンザの火薬庫・農民と民工を切り捨てるな!

035
感染者約120人、死亡者約20人という小規模なわけがない中国の現実
多くの日本の医療・防疫関係者が、今の中国新型トリインフルの感染者数や死亡者数が、当局発表の10倍以上だと秘かに考えるのには理由があります。
それは中国の悲惨極まる医療制度のためです。
中国に病院がないわけではありません。むしろ、富裕階級用の病院などは先進国並の先端医療施設を持っています。
しかしこの高級病院に入れる人間たちはほんの一握りです。

民工の賃金は月収1万円以下
農村から上海などの大都市に出稼ぎに来て底辺労働に従事している民工(農民工)は、国家人口計画生育委員会の「中国流動人口発展報告2012」によれば2011年末に中国全国の流動人口が史上最高の2億3千万人に達しており、その8割は農村戸籍を持つ者で、平均年齢は28歳です。
実に
わが国の人口を優に上回る人口が、職を求めてさまよっていることになります。
一般に中国の農村は都市部と収入で3倍以上の大きな格差があります。
たとえば上海や蘇州の3Kの底辺労働を担う人たちは、湖南や四川など農村部出身者が大半を占めています。
これら農村部から来る外部労働者数は、蘇州などでは地元の人口を越えているそうです。蘇州市区は人口約538万人ですから、それほど大量に流入しているのです。

20歳くらいの民工の平均月収は600元(約8000円)ていどです。彼らが帰郷するための費用は3000から4000元なので、2年に一回くらい帰れたらいいという所のようです。
帰郷シーズンは年に2回で、2月の春節と、5月初めの労働節です。
この時期にSARSは爆発的に感染拡大しました。まさに今ですが、今年もそうなるのではないかと心配です。

Photo_3            (写真 民工が集まる広州駅周辺、南都週刊より)

民工の医療は闇診療所だけ
この膨大な統計に出てこない闇労働者たちには、国家による医療が与えられていません。民工は、農村籍しかないので出身の農村で医療を受けるしかありませんが、そもそも農村部は医療が大幅に都市より遅れている上に、帰るキップ゚代が半年分の収入なので、もぐりの医院に診てもらうしかないのです。

ロイター(2013年3月27日)はこう書いています。
「中国政府が医療制度の改革を掲げる中、闇診療所は相変わらず繁盛している。
北京の街の片隅、裸電球一つの粗末な「部屋」は出稼ぎ労働者である張雪方(ジャン・シュエファン)さんからすれば「一番いい病院」である。環球時報(電子版)が伝えた。
北京市民ではない張さんは市内の公立病院でもっと安い治療も受けることができず、遠く離れた故郷の医療補助金を受け取ることもかなわない。
病気になった時には、北京に暮らす数百万人の出稼ぎ労働者同様、不衛生で無秩序な「闇診療所」に頼るしかないのだ。 」

原因は差別的な農村戸籍制度
中国には、江戸時代のような農村戸籍と都市戸籍があります。農村戸籍が10億人、都市戸籍が3億人、特権階級の共産党員戸籍が7000万人といったところのようです。
農村籍は農村に住んでる人達を、一生農村にしか住めなくする隔離政策の為にあります。
農村では一人っ子政策の適用外で子供を沢山作れますが、働ける所が制限されているために、都市で働くには闇の民工になるしかありません。
あまりの前近代的制度のために批判が多く、政府も改革を約束していますが、具体的には変化はみられません。
また、今、感染の危険性が一番高いのは養鶏や畜産に従事する農民ですが、農村にはまともな病院が少ないためにしっかりとした治療を受けることは不可能に等しいと言われています。
この農村部に住む農民と、都市に出稼ぎに出ている民工階層が最大の感染の闇の部分です。

■感染の火薬庫となっている農民と民工階層を見ないで、中国新型インフルエンザを語るべきではない
「北京の首都経済貿易大学の教授は「闇診療所は中国の医療制度の暗部である。
出稼ぎ労働者が闇診療所の常連客となるのは、医療制度に欠陥があるからだ」と指摘する。
北京市政府の公式データによると、2010年以降、約1000カ所に上る闇診療所を閉鎖してきたが、多くは閉鎖から数日後には営業を再開しているという」(同)

この2億3千万人の医療を受けられない底辺労働者層こそが、新型トリインフルの火薬庫なのです。
この階層を調査することなく、病院に入ることができる裕福な階層だけを調べているのが、今の中国当局とWHOです。
真に恐ろしいのは、この地下に潜っている悲惨な農民と民工階層なのです。この当局が公表しない彼らを切り捨てて、中国新型インフルエンザを語るべきではありません。

※ 写真 緑風にすっくと立つタンポポ。

                。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚

横浜でカラス17羽、鳩1羽の死骸が見つかりましたが、血を吐くなどの症状を呈しているそうです。H7N9トリインフルに感染しても鳥類は症状が出ないことや、吐血もありえないことから、なんらかの毒物を飲んだのではないかとみられています。今日中には検査結果が出るはずです。
一部で渡り鳥が中国からインフルを持ちんだというデマが流されていますが、現時点では中国大陸の渡り鳥は北へ帰っている時期で、日本に飛来する可能性は考えられません。

追記 「30日朝、横浜市中区の繁華街の路上で、カラス20羽とハト1羽が死んでいるのが見つかり、カラス4羽について横浜市衛生研究所が検査を行った結果、鳥インフルエンザウイルスは検出されなかったことが分かり、警察は引き続き詳しい原因を調べています。」(NHK4月30日午後6時34分)

上海市、江蘇省、安徽省、浙江省にGWに渡航するのは非常に危険です!できる限り渡航は自粛してください!

 

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