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祝・菅直人先生「エコカンハウス」完成!その1       電力格差社会を作った当人がその恩恵を

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菅直人先生、ご新築おめでとうございます。 

細部まで気を配られた豪華エコ住宅とのこと。さぞかし菅様の「脱原発思想」が存分に盛り込まれていると拝察いたします。

メディアによれば、先生は「反原発で市民運動家の原点に戻り、非常にすっきりして」おられるそうで、菅様自身のブログでは新宅をこのように紹介していらっしゃいます。 

「新居のエネルギー自給ができるかどうかは少しデータが蓄積されないとはっきりしないが、二重ガラス窓の断熱効果は顕著で」、「引っ越して一か月余り。(略)一応光熱費ゼロが達成されている」とのことです。

単に住むだけではなく、バックデータ採取にまで挑戦する先生の意気込みと情熱が行間からメラメラと伝わってくるような一文でございます。 

ところで雨水を貯めたり、換気も地中の熱を使ったりするシステムもさることながら、なんといっても先生が力こぶを入れたのは、再生可能エネルギーの中心的存在である太陽光発電パネルだろうと思います。

たぶん、家庭用ですから、3キロワットから4キロワットくらいでしょうか。相場では150万円というところでしょうか。

あるいは,全量パネルで電力自給してしまったようなことをおっしゃっておいでですから、この倍の出力サイズをお使いなのかもしれません。

いずれにせよ、電器店などは営業で8年ていどで償却などと言っていますが、それはあくまで100%カタログデータ(定格出力)を出せた場合のことです。

現実には、曇ったり、雨が降りするとたちまち発電効率は定格出力の10%前後まで急落してしまいます。時にはゼロにすらなります。

菅先生は売電で「プラスが出た」とお喜びになっているのが3月ですので、水を差すようで恐縮ですが、先生が計測されたはもっとも太陽光が安定して、しかも暑すぎない太陽光発電のいわば旬なのです。

他の季節ではなかなかそこまで発電してくれません。私は僣越ながら、太陽光パネルは初期設置者としてもう16年間やっておりますので、梅雨や盛夏、雨続きの冬などの悲惨なまでに貧弱な発電量は承知しております。 

野菜ではあるまいに「旬」があるエネルギーとはなんぞやと思うのですが、再生可能エネルギーはそのような電源なのだと納得して使うしかありません。

ですから、ベース電源としてよりも、地域でうまくはまるような場所を見つけると活きる補完的な電源なのです。

このような再生可能エネルギーの性格をご納得の上で、原発の代替だなどと変に気張らずに、エコカンハウスに楽しくお住まいになるのがよろしいかと思います。

さてここで問題なのは、償却の問題です。先生のような富裕な方はさることながら、一般ピーブルがやるとなると、償却まで最短で十数年、悪くすると20年近くかかってしまうことになります。

その間は延々と決して安くはないパネルのローンを払い続けるわけですから、はて、儲かるのはいつの日か、というのが実情です。

それにしてもさすがは先生、この年度末に間に合うように新築を滑り込ませたとを聞いた時には、さすがと膝を打った次第でございます。

まさにこれは、初年度「48円/kWh10年固定」という法外な高価、はっきり申せば世界一の買い取り価格を制度設計した当時の首相ならではのご判断だったと思うわけでございます。 

釈迦に説法でございますが、このFIT(全量固定価格買い取り制度)は、太陽光発電システムの有無にかかわらず、泣いても笑っても基本料金の値上げという形で全世帯が負担します。

ですから、先生のようなエコカン豪邸を建てられない貧困層の国民からも「公平に」徴収されてしまうことになります。

先生の売電で儲かった金は実は、他の買えなかった国民から収奪しているのです。

太陽光パネルを乗せられる富裕層は儲かり、乗せられない人は損をするという、まさに悪しき平等主義の典型でございます。その意味で、格差拡大法が、このFITなのです。 

先生が尊敬されている「脱原発先進国」ドイツでは、とうとう80万所帯もの大量の「電力貧困層」さえ生まれてしまったのは、ご存じのとおりです。

ドイツの平均的な所帯の電気代は年間225ユーロ(2万6550円)増加し、来年には300ユーロ(3万5400円)にもなってしまいました。 

特に低所得者層への影響は大きく80万所帯が電気代の滞納をし、電気を止められそうになっています。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8.html

ドイツなどは悪平等だとして憲法違反の訴訟を起こされているほどです。

先生、「脱原発」の大義ためとはいえ、ほんとうに罪造りなものをお作りになりましたね。

このような悪法は早晩潰れます。ですから、ドイツの例をみるまでもなく、FITの売電価格は下がらざるをえないのです。

その格差拡大法のおこぼれに滑り込むとは、先生、さすがでございます!

 ※http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-20a5.htmlへ続く

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コメント

「売電で儲かった金は実は、他の買えなかった国民から収奪しているのです」・・・、あまりに当たり前の話だと思うのですが、どうして誰も言わないのか不思議でなりません。一番悲しいのは御本人たちは「いいこと」をしている気満々なことで、善意ほどの凶器はないと改めて思わざるをえません。
震災後、電力の地産地消とか訳の分からないことを言っていた知事がいましたが、電気は本来個人が自給するものでもないし、できるものでもない、という当たり前の前提から議論を組み立てられないものでしょうか。

投稿: 東風 | 2013年5月 9日 (木) 17時30分

うちの県知事も「卒原発」「地産地消エネルギー」と、早くから言ってました。
聞こえはいいけど、FIT制度の矛盾の通りセットにしちゃうからおかしなことになるんです。

投稿: 山形 | 2013年5月 9日 (木) 20時33分

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