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2013年5月 3日 (金)

公害大陸中国その13 水銀、ヒ素まで飛んで来る!中国飛来汚染物質大調査

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わが国に対する中国の公害の伝播について、参考になる記事がありましたので転載します。

滋賀大などの調査では、「富士山頂や屋久島など山岳部の大気中から高濃度の水銀が検出された。最大で市街地の平均の10倍以上もの濃度だった。」そうです。

また、東北大の調査では十和田湖の水銀、アンチモン、インジウムの急増や、滋賀大学ではヒ素、そしてウイルスも検出されているようです。

有害物質は想像がつきましたが、ウイルスも検出されているようです。
「長年、黄砂を研究してきた先の岩坂氏によれば、中国の内陸部・敦煌の上空と日本の北陸地方の上空で、それぞれ採取した微生物のDNAを比較したところ、ほぼ同じだったという。」

実は私は、ウイルスは生きた生物の気管支に生息するものなので長時間移動が可能なのだろうかと疑問もあったのですが、この記事の中で市瀬氏はこう言っています。

「大気中の微生物は紫外線などによって死滅すると一般的には考えられていますが、ある種の黄砂には微生物が生存するためのミネラルや水分を含んでいるものがあります」。

中国の風下にあたるわが国は、PM2.5や放射能にとどまらず、ありとあらゆる有害物質、ウイルスのしわ寄せを受けているようです。

詳しいコメントは後日といたします。では、以下引用を御覧ください。

                .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

水銀、ヒ素まで飛んで来る! 中国飛来汚染物質大調査
(週刊朝日2013年5月3日・10日合併号)

中国から飛んでくる有害物質は微小粒子状物質(PM2・5)だけではなかったようだ。

 まずは水銀。滋賀県立大学などの研究チームによって、富士山頂や屋久島など山岳部の大気中から高濃度の水銀が検出された。最大で市街地の平均の10倍以上もの濃度だった。

 中国大陸から気団が入ってくるときに濃度が上昇していることなどから、研究チームは中国で排出された水銀が飛来すると考えている。

 水銀は中国やインドなど新興国での使用が増えており、国連環境計画によると、大気への排出量は世界全体で年間約1960トン(2010年)と推定され、このうち約3割を中国が占めるという。

 そもそも水銀は水俣病の原因物質として知られているが、金の採掘などでも広く使われている。常温では液体だが、気化しやすい特徴がある。

「大気中の水銀が酸化すると雨に取り込まれ地上に落ちてくる。水域に入ると植物プランクトンなどに取り込まれる。そして食物連鎖を通じて高濃度に濃縮されたものが最終的に人間の口に入ってしまいます」(滋賀県立大の永淵修教授)

 こうした過程で水銀がメチル水銀に変化し、胎児や乳幼児に脳神経細胞の発育障害などの健康被害をもたらすことが世界的に問題視されている。

 いったん大気中に排出されると世界中に拡散してしまうため、水銀の排出を国際的に管理する「水俣条約」の採択に向け、現在、政府間で交渉しているところだ。さらに、先の永淵教授によれば、液晶パネルなどに使われるレアメタルのインジウムやアンチモンなども日本に流れてきているという。

 インジウムはじん肺の原因となる。液晶パネル工場などで働く人の肺の一部が繊維状になることがある。

 東北大学などの調査によって、青森県、岩手県、秋田県にまたがる十和田八幡平国立公園の湖の泥に含まれるインジウムやアンチモンなどの金属が急増していることが昨年12月、明らかになったばかりだ。研究チームは、こうした中国由来の金属汚染が東北全体に及んでいる可能性もあるとする。

 まだある。滋賀県立大の岩坂泰信理事は「ヒ素にも警戒を要する」と言う。

 ヒ素といえば、粉ミルクに混入して多数の死者を出した「森永ヒ素ミルク事件」(1955年)や、「和歌山毒カレー事件」(98年)などで有名だ。

 中国ではヒ素を含んだ地層からくみ上げた水が飲料水としても使われているといわれる。水が蒸発するとヒ素がほこりや砂粒に付着して空気中に巻き上げられ、拡散する……一部の研究者の間ではこうした懸念が持たれているのだ。

「中国では経済発展とともに水の需要が高まっています。地下水をくみ上げすぎたため水位が下がり、いままで掘っていなかった深さまで井戸を掘るようになったのです」(岩坂氏)

「春の風物詩」として有名な黄砂も厄介なようだ。洗濯物や車を汚すだけではない。中国の砂漠地帯を起源とする黄砂自体、アレルギー疾患を悪化させるが、最近の研究で、黄砂の一部には砂漠で生息する微生物、すなわち細菌の一種までくっついていることがわかった。

 長年、黄砂を研究してきた先の岩坂氏によれば、中国の内陸部・敦煌の上空と日本の北陸地方の上空で、それぞれ採取した微生物のDNAを比較したところ、ほぼ同じだったという。

「大気中の微生物は紫外線などによって死滅すると一般的には考えられていますが、ある種の黄砂には微生物が生存するためのミネラルや水分を含んでいるものがあります」(同)

 黄砂のアレルギー疾患への影響を研究している大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授もこう指摘する。

「黄砂は『生きた微生物を運ぶ箱舟』といわれています」

 市瀬氏によれば、北陸地方で気球を上げて採取した黄砂を調べた結果、キノコ菌の一種が含まれていたという。

「動物実験で、この菌がぜんそくやアレルギーを悪化させることがわかりました」(市瀬氏)

 黄砂に付着している別の微生物が、8週間以上もせきが続く「慢性咳嗽(がいそう)」の原因になっているとも疑われているそうだ。

 このほか、牛などの家畜がかかる伝染病・口蹄疫(こうていえき)ウイルスも、海上では250キロも風で飛んだという海外の研究報告もある。黄砂に付着して中国から飛来する可能性を指摘する研究者もいるという。

 中国大陸の東に位置する日本は、中国から偏西風に乗って飛んでくるさまざまな物質の影響を常に受ける運命にある。有害物質の排出における“厄介な隣人”の意識の低さは問われなければならないが、日本においてもまだまだ危機感が足りないようだ。

 なにしろ、「越境」する汚染物質にどのようなものがあるか、いまとなっても全貌がつかめていない。研究態勢の充実が望まれる。

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コメント

ヒ素汚染井戸は、中国大陸だけでなく、東南アジア、各地に存在します。

ベトナム ホーチミン近郊で、手動の井戸掘りボランティアに参加したとき、100本掘っても、日本のように、そのまま、飲用可能な井戸は、少なくて、ヒ素以外にも、重金属の何かが、含まれている場合が結構ありました。

掘ってみないと解らないし、掘ったあとの水質検査で、サンプルを日本で分析し、問題があるので、使用禁止なり、飲用禁止で、雑水としてのみ、使用可に広報しても、結局、家畜等などに、使われてしまい、ろ過装置も、メンテナンスする意識もないので、困ってしまいます。

ネパールなど、手を洗う習慣を、覚えさせることだけでも、大変で、日本人が、帰国すれば、どうなってしまうか、検討もつかない状況にある井戸も多いです。

また、チベット自治区の湖は、有名な青海湖以外は、塩湖ばかりで、露天堀の岩塩製造工場=湖と言う事で、湖の湖面には、岩塩運搬用SLの線路が、できている状態です。

どうしても、サンプルを、日本で、分析しない限り、ヒ素中毒する井戸かどうかは、現地での証明が出来ません。

それは、現地住民も、中国政府も、ヒ素のような、見た目で、解らないものは、生活上、使ってしまうと言う地域の実態があり、せっかく作った井戸を閉鎖することも、国際協力の費用や、NPO、ボランティアの費用を使っているため、簡単に、埋めてしまうことも、やりにくいのです。

ヒ素やアンチモンは、化学の周期表で、同じグループですので、毒性は、強く、実験室レベルでは、気化した重金属を、呼吸しないため、窒素ガスを使った、負圧ドラフターを使って、防護服、手術用手袋、防護めがねなど、日本では、使いますが、現地では、そのような設備もなく、翌月、現地に行ってから、違う場所で、安全な飲用可能井戸を作らないと、砒素入り井戸の埋め立てや使用禁止は、現地では、理解できないでしょうね。

もっと、深い井戸を提供できれば良いのですが、現地人の雇用も含め、深井戸の機械掘りは、出来ませんし、一応、現地スタッフに、人力で掘る浅井戸を、自分達で、掘れるように、教育する必要もあって、なかなか、難しい問題では、ありますね。

有機メチル水銀は、大変怖いのですが、いわゆる赤チンと言う、水銀を利用した消毒薬を、輸入しているのは、実は、日本なんですね。

あらゆる意味で、日本国内での危険作業を、中国、東南アジアに、やらせて、製品を輸入しているのは、日本と言う現実にも、少なからず問題があると思ってます。

なお、日本の自治体運営の一般廃棄物最終処理場ですら、水銀をはじめとした、重金属の含有チェックは、自主検査がメインですので、ほとんど、検査をしていないのが、日本の現状でもあります。日本の河川での検査項目は、上水道の基準である厚生労働省の飲用可能レベルより、かなりいい加減ですので、産業廃棄物最終処分場における雨水のオーバーフロー水による放流指定河川は、ノーチェック状態であるのは、今でも、日本でさえ、そんなところではないでしょうか。

タイ東北部は、濁った水に、ミョウバンを入れ、透き通った上澄みを飲用にするのが、一般的ですので、無味無臭無色のヒ素を、現地人に、危険だと、理解してもらうには、相当大変では、ありますね。

機械を持ち込んで、深井戸にすれば、はるか昔、海であった地層を超え、安全な水脈を探せると思うのですが、そういう場所は、電気がないので、近隣の河川で、小型水力発電して、くみ上げポンプを動かし、くみ上げる以外には、手押しポンプでは、難しいと思います。

沙漠が、チベット自治区に多くて、砂漠は、ウイグル地区に多いのですが、日本人は、広大な沙漠を余り見ないので、どう手を出して良いのか、そういう場所は、中国軍の管理地域が多いので、手が出せない地域であると思ってます。

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