• 20241105-053338
  • 20241111-145814
  • 20241111-153445
  • 20241110-145403
  • 20241110-145453
  • 20241110-153255
  • S-013_20241109025501
  • S-014_20241109025401
  • S-017_20241109025601
  • S-025_20241109025501

« 中国食品公害その1  ネズミ肉混入肉というグロテスクな実態 | トップページ | 中国食品公害その3 白菜の保存にホルムアルデヒド、キュウリに有機水銀 »

2013年5月14日 (火)

中国食品公害その2 中国伝染病の温床・病死肉販売を根絶しろ!

021_2
偽装肉も大変な問題ですが、ある意味それ以上に危険なのが病死肉の流通です。 

もちろんネズミ肉が使われているのは論外として、偽装肉は食品表示上のことだといえなくもありません。 

それに対して、病死した家畜肉を ちゃんとした処分をしなかったり、ましてや販売することなどすれば二次汚染がとんどん拡がっていってしまいます。

中国で、常識はずれの大量の薬剤、抗生物質、ワクチンが濫用されているにもかかわらず家畜伝染病が猖獗を極めているのは、この患畜(※)の処分のデタラメさのためです。(※発病した家畜のこと)

飼育業者は、病気で死んだ家畜の処分など一文にもならないので、近くの河に投棄することを頻繁に行います。

特に冬期は豚インフルエンザなどの呼吸器病が流行するので、頻繁に不法投棄が行われることになります。

投棄するのはもったいないと、専門で病死家畜を集めて、市場に流す業者も存在します。

「(福建省南靖県で逮捕された)3人は、路上に捨てられている病死豚を拾い集めたり、農家から病死の豚を1斤(約500グラム)あたり0.1元から0.8元程度の安価で買ったりして、人を雇って解体、20キロずつ袋詰めにして、販売していた。」(福島香織氏による)

捨てる飼育業者も手間が省けて幾ばくかの金になるし、集荷業者も安い肉が手に入るので互いにいい関係というわけです。

このような病死肉は、もともと粗悪の極みな上に、普通の屠殺で行われる放血や内蔵の冷却、洗浄が行われないために、ひどい味だと思われます。

きっと中華料理のコッテリした味と油でごまかしてしまうか、ミンチにして他の肉に混ぜ込んでしまうのでしょうが、日本の畜産家としては絶句するしかないですね。

それを食わされる消費者こそいいツラの皮ですが、安い肉には理由があるということです。

現在パンデミック前夜の様相を呈しているトリインフルエンザも、政府当局は殺処分をしていると公表していますが、たぶんWHO係官の前でお印だけ処分するか、したとしてもその後に病死肉市場に流れていると思われます。

Photo

                                             (hina / Padmanaba01)

そして病死体から、次の群に感染が移り、そしてまた次の・・・、と果てしない連鎖を続けます。そのどこかの過程でヒト感染が発生するのです。

上の写真は中国の典型的な家禽市場ですが、生きたままのニワトリが並び、その手前では解体しています。このような場所にウイルスか進入した場合、たぶん数時間で感染は拡がっていきます。

このようなことをストップするには、家畜伝染病が発生したその地点で、かわいそうでも殺処分をして封じ込めるしか方法はありません

私が住む茨城地域において7年前のトリインフルエンザ事件で、1名のヒト患者も出なかったにもかかわらず、40農場 鶏約568万羽の殺処分が行われました。

国当局は33万羽殺処分したと得意気ですが、まっとうな防疫を知る者にとってはお笑いの数字です。20数名もの死者が出て、たった33万とは!

防疫手段については、世界一律なものはなく、各国の自由裁量に任されていますが、もし中国に日本の家畜伝染予防法のような法律があったとすれば、以下のような処分がされるはずです。

下図(筆者作成)は、最初の患者の死亡が発生した上海市上海閔行区を中心に半径30キロの円を描いたものです。(赤丸部分)この赤い範囲の家禽類はすべて殺処分対象となります。 

次に、この閔行区の家禽市場に出荷した養鶏場の地域も殺処分対象となります。

仮にそれが上海の食料供給基地である嘉興市であるとしたら、2番目の緑丸の範囲が殺処分対象となります。 

Dscn0040_2

この赤丸、緑丸の範囲で新型トリインフルエンザを封じ込めおけば、このような全国的拡大はなかっはずです。

そうでなければ、当局はヒト-ヒト感染を否定している以上(私はしていると思っていますが)、あんな拡大の仕方はしません。

ですから、このような中国社会の構造に深くから絡まっている限り、中国大陸からは半永久的に家畜伝染病がなくなることはありえません。

さて、病死豚が捌けないと、やむをえなく河に捨てるわけです。

もちろん建前上は違法ですが、たまに不運な病死豚流通団が捕まると、そこには必ず地方政府の清掃作業員が混ざっていたりします。          

 今回、2000件以上の衛生管理の問題のある業者を摘発されましたが、その中には肉関係の業者が380件以上おり、地方政府の役人もいるようです。 

たとえば、3月に1万6千頭もの病死豚が上海の黄浦江にプカプカと浮いて世界を驚かせましたが、特に珍しい風景ではないようです。

Photo_3

                       (写真 ロイター3月10日)

「嘉興市南湖区新豊鎮で最も養豚が盛んな竹林村では、昨年末から今年春にかけてブタの死骸投棄事件が頻発している。今年1月には1万78頭、2月は8325頭、3月に入ってからも毎日300頭を超えるブタの死骸が投棄されて」います。(レコードチャイナ3月12日) 

この死体を片づける役人が、日常的に闇市場に病死豚の肉を下ろしているのですから不法投棄がなくなるはずがありません。 

この病死した豚は、当初サーコウイルスと発表されていましたが、サーコウイルスは致死率が低い病気なので、たぶん豚インフルエンザではないかと思われます。 

不思議とこの投棄犯は捕まりませんでしたか、さすが日本のメディア(週刊文春)は中国の公安当局より優秀とみえて、上海郊外の嘉興の養豚場と突き止めてしまいました。 

この病死豚肉は病死肉市場と、一部がトリの飼料に廻されていたようです。

またこの病死豚は当局が「凍死」として簡単な調査で発表して済ましてしまいましたが、上海現地の日本人駐在員は、成長促進剤に使用されるヒ素ではないかと見る人も多いようです。

「豚は成長時に少しのヒ素を加えると、わずか3カ月で丸々と成長し、肉の色艶も良く、出荷し頃になるという。春節時の宴会用として大きな需要を見込んでいた豚飼育業者は、例年通りヒ素を加えて大量の豚を飼育していたが、政府が節約令を出したために、宴席が急減。屠殺処分もできずに飼育を続けていたところ、ヒ素の毒が回り豚の大量死につながった」。(日経BP財部誠一氏による) 

成長促進剤は家畜飼育や、野菜栽培にまで広く使用されています。

野菜では「畑で爆発するスイカ」や、「冷蔵庫でどんどん大きくなるキュウリ」といったホラーのような話は中国でよく聞くそうです。

なお、豚インフルエンザは人獣共通感染症です。ヒトに感染した場合はA型インフルエンザと同じ症状が出るようです。
※厚労相HP
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/anzen/ 

ところで、病死豚食用転用事件は、中国ではなにも特別なことではなく、食肉流通の一角で存在しています。 

この5月上旬には、福建省南靖県で地元鎮政府から「病死豚の無公害化処理」業務を請け負った業者3人が実は病死豚肉の流通に加担していたことが発覚した事件が報道されました。 

この摘発された3人はわずか3カ月の間に40トンの病死豚肉を広東省や湖南省地域に流通させ、約300万元相当の売り上げを得ていたとのことです。

現地取材をしたジャーナリストの福島香織氏によれば、
「3月に地元警察が「タレコミ」をもとに地元鎮政府の冷凍車を抜き打ち検査すると、確かに病死豚肉7トンが押収され、冷凍車に乗っていた運転手と3人の業者を逮捕した。
また3人が借りていた冷凍倉庫からも約32トン相当の病死豚が押収された。
地元動物検疫当局によると、この倉庫内の豚肉からは俗称「青耳病」(豚繁殖・呼吸障害症候群・PRRS)と偽狂犬病(オーエスキー病・AD)のウイルスが検出された。」
 

また、「逮捕された3人は鎮内の各村で病死の豚の検死を行い、その死骸を安全に処理する仕事を請け負っていたが昨年8、9月ごろから、病死豚の肉を横流しで売り始めたところ、よく売れたため、今年1月から本格的に倉庫を借りて、病死豚専門に大量販売を行うようになったという。」(同) 

「これの流通先はまだ調査中だが、広東や湖南の食肉業者に転売され、最終的には食卓に並んでいる可能性もあるという。逮捕者はさらに増える見込みだ 」(同)とのことです。 

今の時期になっていきなたこのような摘発事件が頻発するのは、もちろん突然食肉業者が悪質化したからではありません。

2008年の粉ミルクメラミン混入事件以後、北京や上海の富裕層には、自国の農産物や加工食品を買わない動きが発生していました。

悪い冗談のようですが、なにより共産党幹部の家族がまっ先に「チャイナ・フリー」になってしまったのですからなんともかとも。

この圧力を受けて、習政権は中国政府は対策を迫られ、食品安全監督が地元政府官僚の政治成績向上のためと張り切ってきたので、いきなり報奨金目当ての密告、メディアによる潜入取材が激増したという裏事情があるようです。

そしてそれに連れて中国食品の拝金主義と伝染病の温床の実態が浮び上がってきたのでした。

このような病死肉転売が常態化している以上、中国では伝染病は半永久的になくなることはないでしょう。

 

« 中国食品公害その1  ネズミ肉混入肉というグロテスクな実態 | トップページ | 中国食品公害その3 白菜の保存にホルムアルデヒド、キュウリに有機水銀 »

中国環境問題」カテゴリの記事

コメント

上海に来ている農民工の人は、基本は、西洋薬を処方できる日本でいう、県立病院や第3次病院の敷地内には、入れません。
大体、上海ナンバーを持っている人しか、敷地内に入れてくれません。

セッコウ省の県立病院も、基本、外国人か、お金持ちか、中国共産党のIDカードを持つ人以外は、どんなに、病状が、ひどくても、基本、金持ち優先が、診察順位です。

よって、西洋式検査及び投薬治療や入院など、ほぼ不可能です。

また、蘇州市は、上海のベットタウンとして、急激に、人口が増えたため、交通インフラのみ、進みましたが、運河や水事情は、最悪で、有料ミネラルウオーターも、3星ホテルの冷蔵庫以外で、購入したペットボトル(高速道路のドライブイン等)は、安全かどうかは、解りません。

チャイナフリーは、共産党上層部では、当り前であり、国内旅行中、特級料理人を、同伴して、旅行するし、油や食材の一部は、自前で持ち込み、調理室を借りて、調理するのが、普通です。
まあ、暗殺されるかもしれないと、思っている腐敗幹部が多いのと、北京政府の派閥によって、上海市の人事が、決まる訳ですし、上海市上層部でも、運が悪ければ、政治犯として、中国公安に、逮捕されますから。。

本来は、レンダリング工場や、死亡家畜専門の処理場や焼却設備が、必要なのに、上海は、オフイスビルばかりで、そういう設備が、整っていません。

中国古代から運河が発達していますが、そのお陰で、海運は、発達しましたが、下水は、みんな川に流れますので、運河によって、北京から上海まで、続いていることが、急激な汚染拡大になっているのだと、想像します。

ある意味、米国のマスキー法がきっかけで、自動車の排気ガス規制をクリアーしてきたのと同様に、井戸、運河、河川の浄化をしないと、今の伝染病危険地帯からの脱出は、無理だと思ってます。

他の新興国の汚染より、化学薬品を多用する中国は、怖いですね。

まったく記事内容と無縁な書き込みがありましたので削除いたしました。
またそれに対応頂きました山形様のものも、申し訳ありませんが、同じ処理をさせていただきます。

コロンビア大学の分析によって、今回のH1N1新型インフルエンザの原点が見つかったことで、Smithfield社のノースカロライナ工場の衛生管理への懸念が高まっているという。
>>>これらの情報は、現在、正式に、詳しく確定した情報として、自分の情報不足のため、公開できにくい状況にありますが、言えることは、米国で作られる牛肉の約80%が、多国籍ビッグ牛肉飼養からと殺、販売輸出まで、一貫生産していること。そして、牛肉解体センターでは、きちんとした衛生概念を持つ作業員が少ないこと。主に、ヒスパニック系移民出稼ぎ労働者が、大半を占めていることである。
ノースカロライナ、tar heel
に世界最大の閉鎖型食肉処理施設持ち、国内、輸出、両方行っている多国籍企業です。

全米の牛肉産業のビッグ4の1社に当り、わずか4社で、ほとんどの米国牛を、繁殖、肥育、と殺、出荷まで、すべて、一貫で行っています。

大きく12
ブランドを立ち上げていて、閉鎖牛舎と閉鎖と畜場を持っており、工場外に牛を連れ出すことはない。
ほとんど、閉鎖牛舎である。

米国に於ける閉鎖牛舎内部を見学することは、難しいが、立地条件として、工場は主に、土地のコストの安い、牧草の生えない、痩せた赤土と沙漠地帯に、工場があるときいている。多国籍企業のため、及び、州をまたいだ、閉鎖牛舎のため、肥育中の尿気牛の割合や、ホルモン漬けの牛、豚の真実は、表にでてこないが、現状、衛生的ではないし、従業員の加重労働や死者を出す事故が頻発しているとの報告もあり、大手4大牛肉多国籍企業では、あらゆる感染症がでているようです。

アンガス種とヨークシャー豚がメインで、出荷しているが、どの程度のホルモン剤など、禁止薬物を投入しているかは、ほとんど、部外に、情報がでないようです。これら多国籍ビック企業4社が、全米の8割の肉を生産し、さらに、日本始め各国に輸出しているが、正直、味は最低ランクであり、異常な量のホルモン剤を添加して、普通の牛肉の半分の期間で出荷しているそうである。

工場は、主に沙漠地帯にあり、放牧で、草類を食べる機会は、余りないと言われている。

これら、人間の食材として、生産すると言うスタンスがないために、成長剤などあらゆる添加物を使っていると言う疑惑が耐えないらしい。

りぼん。さんのご指摘のSmithfield社。中国やタイ、ブラジルにも拠点を置く巨大食品グローバル企業です。
中国も問題ですが、この手の企業の、短期間で家畜を成長させる飼養管理にも、ぞっとさせられるものがあります。
ちなみに、Smithfield社の日本の総代理店は住商フーズです。こういうのをクローズアップすると、必ずのようにTPP推進の経団連会長の会社が登場します。

厚生労働省食品安全部監視安全課
輸入食品安全対策室

代表 : 03-5253-1111


農林水産省消費・安全局動物衛生課
国際衛生対策室

ちなみに、この両省庁の担当者は、実例を上げて、Smithfield社の問題点を挙げ、そういう問題食品を輸入することは、困る、少なくとも、情報公開を、国産と同じレベル以上にしていただいて、消費者に、価格以外の選択情報を開示してほしいと、お伝えしましたが、返ってきた言葉は、私は、農水の官僚で、かつ、獣医師だ。
お前のような素人の意見など、聞く必要がない。

Smithfield社は、ハサップで、管理された世界一、安全、安心な食品工場と認識している。これは、農水省全体でも、同じ認識だ。馬鹿な電話は、掛けてくるな。

と言われました。こちらは、ハサップなど、自社自主基準だから、安全、安心の確固たる証明には、ならない。
早い話が、ハサップ認定企業に、賄賂を送れば、そんなものは、いくらでも取れる。

農水、厚生労働省自身が、きちんと、国内法を時代とともに、整備し、輸入食品にも、検疫上、法的対抗をしない限り、国民の安全は、買えない。と、反論しましたが、電話に出た農水官僚は、よほど、米国企業の接待が、良かったのか、すばらしい企業だとの自論は、全く変えませんでした。
私は、その官僚個人が、Smithfield社はじめ、米国多国籍食品大企業4社が、すばらしいと思うのは、勝手ですが、あくまで、日本人の安全、安心を守るのが、あなたの部署のお仕事ですから、ハサップなどに、惑わされないで、きちんと、マジメに、米国企業視察し、報告すべきといって
電話を切りました。彼は、公費で、BSE問題のとき、かの米国企業を視察されたようです。

国民の血税で、あらかじめ予告して、おとずれる表敬視察で、何か、簡単に尻尾を出すような企業ではないことが、お解かりではないようでした。

ヘリコプターで、かの牧場を視察すれば、非常に広大な、草1本生えてない赤土の放牧場で、1ヘクタールごとに、電気柵で、真四角に、ブロックされ、私設道路でくぎられているさまを見ただけで、異様に思わない現場を知らない獣医が、官僚としての責任者である以上、彼らの、確信犯的所業は、わからないでしょうね。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 中国食品公害その1  ネズミ肉混入肉というグロテスクな実態 | トップページ | 中国食品公害その3 白菜の保存にホルムアルデヒド、キュウリに有機水銀 »