中国食品公害その1 ネズミ肉混入肉というグロテスクな実態
今さらこのていどでは驚かなくなった自分にも、驚きですが、中国製の羊肉表示の肉にネズミ肉が使われていたことが発覚しました。
「中国の公安当局は2日、警察が食品安全の取り締まりを行い、ネズミや小型哺乳類の肉を「羊肉」と偽って 取引していた犯罪組織を摘発したと発表した。
取り締まりでは、ネズミやキツネなどの肉に添加物を加え、上海と江蘇省の市場で販売した容疑で1人が拘束された。
犯罪組織に関与した疑いで63人が拘束され、同組織の2009年以来の取引額は1000万人民元 (約1億6000万円)に上るとされている。
また公安当局はウェブサイトで、表示を偽ったり汚染されたりした肉を販売・製造した容疑で、 1月末から計904人を逮捕したと明らかにした。 」
(ロイター通信5月3日)
ちなみにご丁寧にも、ラベルには「ニュージーランド産羊肉」と書かれていたそうです。
この中国テレビ局の取材に、この偽装肉を売っていた店の中年女性は、悪びれる様子もなく、「金をもってそうもない人には偽装肉を、ありそうな人にはホンモノの肉を売っていた」とのことで、「ネズミだろうとキツネだろうと、羊油をまぶせばわからなくなるよ」とのことでした。
上海の「解放日報」によれば、
「この大手精肉グループは2009年以降、山東省からネズミ、狸、イタチの肉を仕入れ、羊肉として販売し1000万元(約1億2千万円)以上の売上を得ていた」そうで、キツネ肉は安い上に羊肉に味が似ているとのこと、さすが「四足は机以外皆食べる」と言われる中華民族らしいことです。
それと、この「解放日報」の記事によれば、偽羊肉にはキツネやタヌキ、カワウソ、果てはネズミなどまで含まれていたことがDNA検査で判明したそうです。
ちなみに中国は食用としてネズミや猫までを繁殖させていますが、今回摘発されたものはただのドブネズミだったそうです。う~、気持ちが悪い。
これが一部の不心得者なら、世の中にはとんでもない奴がいるものよ、で済むのですが、2010年以降摘発されただけで実に2万トン(!)。ある人の暇な計算では、並べると東京-ハノイ間にもなるそうです。
2013年に入って発覚した中国「十大食肉流通犯罪」と中国メディアが名付けた事件だけでこれだけあります。
・内モンゴルで大腸菌に汚染された偽ビーフジャーキー14トン以上を押収
・違法添加物入りの貴州省貴陽の「鳳爪(鶏の爪)」製造拠点を摘発
・食品に使用を禁じている工業用松脂を使って脱毛処理した豚の頭を原料に豚肉加工品
を製造していた江蘇省鎮江市の闇工場摘発
・農薬の混じった飼料を食べて死んだ羊を調理して販売、多くの中毒者を出し1人を死
亡させた陝西省鳳翔の事件
・遼寧省瀋陽市の病死鶏2万羽を加工、販売し、市場やレストランに販売
・四川省自貢市の水増し豚(解体する前に大量の水を飲まして肉の重量を増した豚)加
工拠点を摘発
・安徽省宿州の病死豚肉を加工し20トン以上を売りさばいていたヤミ工場を摘発
この摘発は、習首席のお声掛かりで大都市周辺で重点的に行われているもので、地方に行けば未だまったくの野放し状態だと思われます。
それにしても、明日触れますが、病死豚や鶏の違法流通が余りに多いことに改めて驚かされます。
この摘発グループが流していたのは上海だったとか。このGWで上海にバカンスにいかれた方は食べてしまったかもしれませんね。
今後、中国に旅行する場合は日本から食料を持参いたしましょう。新型インフルとPM2.5対策のN95マスクもお忘れなく。
山東省では、この偽装肉を食べたために集団死亡事故まで起きていて当局が因果関係を調査中のようですし、ロシア連邦消費者権利保護・福利観察局が「中国旅行時に中国の航空会社で提供される機内食の肉を食べないように呼びかけている」とも報じていますから。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-6da5.html
(続く)
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コメント
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いやはや、想像していましたが、ここまでとは・・・
絶句!!ですね。
特に食糧は信頼に足る事が前提であり、信頼が無ければ口にはできません。
最も信頼できると思われる国産食料品を否定するコメントも多々ありますが、そのような人々は何を信頼し、何を信頼の根拠にしているのか聞いてみたいです。
国内の流通業者でも「偽装事件」を起こす者はゼロではありませんから、完璧主義者から見れば、信頼できないかも知れません。自給自足が一番かも??
自給自足が現実的でないとすれば、100%では無くても信頼出来得る生産者から購入するのが一番ですね。
ネズミでも段ボールでも、何でもありを信じるか、国内農畜産物を選択するか?は個人の自由ですが、自分なら「○国産農畜産物」は可能な限り避けます。
投稿: 北海道 | 2013年5月13日 (月) 17時28分
国産農畜産物の品質の良さをPRし、国民に理解を得るには、現在の農水省、厚生労働省、消費者庁と言う、一環して、食品に対して、責任を持たない行政機構や、輸入、流通機構や大手製造販売メーカー、全国ネットの外食産業によるリスク表示を避けた宣伝等による、正等なPRから、外れた宣伝が、国民を洗脳していることに、問題点を感じます。つまり、繁殖農家さんや、生産農家さんが、適正に生産した農産物が、消費者の手に渡るときは、流通事故を防ぐために、流通、販売上のリスク管理として、統一的な形での添加物混入が、おきてしまっていることです。
本来、道の駅で、購入するような、農家さんの顔が見える状態での購入比率が増えれば、より安心感が、増すとは、思うのですが。。
ブロイラーにしても、出荷前1週間くらいホルモン剤を投与しないケースでも、ひなの時期から、成長ホルモン漬けにすれば、胸肉が、3倍の大きさで、薬剤検出もなく、半分の飼育期間で、出荷できると、米国系多国籍大企業4社は、述べています。
ところが、輸入検疫をする時点では、冷凍鶏肉になってますから、生きている間に、どのような飼育法や管理であったかなど、輸入食材は、ほとんど不明です。
国産と同じような飼育法であれば、リスクの差は、ほとんどないのでしょうが、実際は、信じられない飼育法を、輸入食肉では、あたり前のように、しているようです。
もっと、そういう事実が、日本国民が、知れば、中国産でなくても、北米産も、かなり、リスキーな食肉であることは、わかるはずです。
閉鎖畜舎で飼育し、閉鎖と畜場で処理されている工場内での作業を見れば、大抵の日本人は、それらの製品を、食べたくないと思うでしょうね。
安心、安全は、無料では、出来ないことを、国産農家さんは、発言すべきだと思います。
また、輸送運賃を掛けても、輸入食材が、安いのは、ただ、大量生産だけで、コストダウンできているのではなく、信じられないような飼育方法を、使っているから、コストダウン出来ていると言う輸入食材の生産現場をもっと知るべきだと思います。
投稿: りぼん。 | 2013年5月14日 (火) 08時19分