だから言っでしょう。FITなんかやったら大変なことになるって・・・!その2
■太陽光も維持コストが大変
太陽光パネルは、商売でやるとなるとすぐに汚れて変換効率が悪くなるし、経年変化も予想以上でした。
パワーコンデショナー(インバーター)は定期的交換しないとならないので、メンテナンス費用がバカにならないのも少しずつわかってきました。
■ソーラー・パネルは中国製が完全制圧。しかしその経営の内実は・・・
ソーラーパネルは原理が簡単なので、中国のサンテックパワーがシェアをにぎりましたが、過剰生産で倒産。
パワーコンデショナーの世界シェア4割を握っていたSMAソーラーも、太発電関連資材の暴落を受けて売り上げ激減で、株価大暴落で風前の灯火状態。
もう中国でもソーラー発電企業100社くらいが乱売状態です。
太陽光発電資材メーカーのGCLも倒産寸前で、在庫したウエハーだけで2億枚といいますから、とてつもない規模です。
これらが日本市場向け製品としてで叩き売られているのですから、まっとうな競争原理は通用しないはずです。
かつて世界一だったドイツのQセルズは会社更生法、シャープも同じようなもの、日独米を合わせてもたった35%で中国一国にもかないません。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-37e2.html
■これで電気料金が上がらなかったら奇跡
これらのバカ丸出しのFITで吊り上げられた売電価格は、別に国が買い取るわけではなく、電力会社が買い取ることになります。
電力会社は、これを末端ユーザーたる消費者の私たちに電気料金値上げで転化します。
つまりは、私たちが電気料金の値上げに泣くことになります。
なんのことはない、おいしい初期の超高額価格のうま味は、外国人投機筋が吸い尽くし、国産メーカーは不況にあえぎ、中国製だけが支配し、電気料金は値上がりを続けるといったことになります。
実際、ドイツはまさにこのコースを忠実に辿りました。80万所帯もの電力貧困層を生んだ結果、FITからの離脱する方向です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-19d4.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8.html
■このまま電気料金の上昇が続けばドイツのように企業が外国に逃げていく
ドイツ商工会議所がドイツ産業界の1520社を対象に行なったアンケートによれば、エネルギー・コストと供給不安を理由にして、5分の1の約300社が国外に出て行ったか、出て行くことを考えているという衝撃的数字が出ました。
日本でも、経団連が会員企業を対象に同様のアンケートによれば、以下の回答が寄せられています。(経団連タイムス2012年4月26日)
・「生産が減少または大きく減少する」 ・・・72.8%
・「国内における設備投資が減少または大きく減少する」・・・55.3%
・「海外における設備投資が増加または大きく増加する」・・・38.9%
・「収益が減少または大きく減少する」 ・・・96.5%
このまま電気料金の上昇が続けば、日本の製造業は外国に逃げ出すことでしょう。それはドイツでは現実になっています。
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■ドイツとの薄氷をふむような供給事情
ドイツとわが国のFITの大きな差は、ドイツは原発が停止していないことです。
ドイツは未だ原発が稼働していますし、ヨーロッパ送電網からの電力供給も受けています。ですから、電気代もFITの圧力をそのまま受けるわけではないのです。
それですらドイツは薄氷をふむような供給事情でした。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-19d4.html
■自民党政権はFITの見直しに入れ
わが国は、ドイツのような有利な条件がありませんから、売電価格の上昇はそのまま電気料金に反映されてしまいます。
そうなった場合は、国として民主党政権が作ったこの愚かな制度の見直しに進むことをためらわないでしょう。
段階的に売電価格を切り下げるか、思い切った打ち切りすらありえます。下図はドイツの売電価格の下落を示したものです。
■そしてハゲタカ外資は逃散し、メンテもされない施設の廃墟だけが残る
そして地元の心配どおり儲からなくなれば、外国の投機筋はさっさとソーラー設備を捨てて逃げ出すかもしれません。私はそうなると思っています。買い切り価格が下がれば、わが国になど用はないのです。
安物の中国製パネルなどは捨てて逃げ出す外国資本が沢山でることでしょう。
■電力の自由化は、「ドイツの失敗に学べ」
・・・それにしても未だに、「電力自由化をしろ。ドイツに学べ!」と言っている人か大勢いるのですからなんともかとも。
「ドイツに学べ」はホントですが、正確には「ドイツの失敗に学べ」だったのですから。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-d2f0.html
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8f2d.html
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●東北メガソーラー、外資が触手 エネルギー安保に影
産経新聞 5月1日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130501-00000088-san-bus_all
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投稿: p90x dvd | 2013年5月25日 (土) 14時38分