« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »

2013年6月

週末写真館  水族館は楽しいな

351
064

Dsc00490
Dsc00466
328_2
056_2

191
337









| | コメント (2)

TPPの原型・郵政民営化のウソ その5   郵政民営化の「成功例」ドイツポストの惨状と米国のダブルスタンダード

Dsc_4865
ドイツは、日本の郵政民営化の成功事例としてもてはやされていました。しかしそれも虚妄だったようです。゛

ドイツ・ポスト(ドイチェ・ポスト)は現在経営難に陥っていると伝えられます。ドイツポストは、子会社であったポストバンクが売却が準備段階に入っているようです。

ドイツ政府は1990年頃から、公共事業体の見直しに着手し、1995年にそれまであった国有の「ドイツ連邦郵便」を3ツに解体した上で、株式会社化・民営化しました。

その結果出来たのが、ドイツテレコム、ドイツポストバンク、そしてドイツポストでした。

まさに日本が辿った道そのままというか、そのお手本となった事例です。脱原発といい、発送電分離といい、日本人は「ドイツがこうやった」というのに極度に弱いみたいですね(苦笑)。

ドイツポストは民営化以降、絶好調にみえました。

まず、97年に民間文房具店のマックペイパーを買収し、02年には国際宅急便会社として世界的ネットを持つDHLまでを100%子会社にしたときには、得意の絶頂だったと思います。

その勢いは止まることなく、EU統合を追い風にして、その恩恵を目一杯受けて米国、オランダ、イタリアなどの大手企業を次々にM&A攻勢をかけて傘下に納めていきます。

しかし08年、その行き足がパタリと止まり、一気に崖を転げ落ちるようにして経営悪化が始まり、巨額の赤字転落を計上するようになります。

その引き金となったのは、最初に巨額の資金で買い込んだ米国DHLの業績不振でした。

JPエクスプレス(JPEX・宅急便事業)で巨大赤字を作った日本郵政会社とそっくりなことを、ドイツもやったようです。

そもそもドイツ連邦郵便は、郵便事業が中心でした。

ドイツ連邦郵便の営業利益の比率は以下です。
・郵便事業(ドイツポストへ民営化)          ・・・65%
・金融(ドイツバンクへ)                 ・・・21%
・宅急便や輸送業務(DHLなどを買収) ・・・それぞれ7%

一見して分るように、連邦郵便の本体は郵便事業であったにもかかわらず、本業以外の宅急便などの買収に巨額の資金投下をしたために経営が圧迫されたのでした。

そしてこの「本業」の郵便事業は民営化によって著しくサービスが低下し、国民のドイツポスト離れをもたらすことになります。

民営化前の90年当時、2万9000あった郵便局は03年末には1万3千と半数以下にまで激減しました。

地方で郵便局の多くが廃止され、配達回数すら半減し遅配が恒常化しました。まさしくわが国が民営化でやたことをドイツもしっかりと繰り返しているのが分かります。

ただ違うのはわが国が、米国の年次要求書に沿った金融開放の中で、民営化を決断した受け身の開放だったのに対して、ドイツはむしろ自国が主導したEU統合の流れの中でのグローバル化であったことです。

しかし、本質において、グローバリズムの中で、「国の骨格」のひとつである郵政事業を手放してしまえば、どのようなことになるのかがお分かりになるだろうと思います。

そして、ドイツにおいては2月には、ドイツ・ポストを黒字転換したことで英雄とまで言われたドイツポスト前会長のクラウス・ツムヴィンケルが、巨額の脱税容疑で逮捕されるという事件にまで至っています。

そして今、経営再建のためにもともと連邦郵便の頃には同じ事業体だったドイツバンク株を売却するという自らタコの足を食べるようなことをするまでに至っています。

ところで、世界各国で郵政民営化の成功例は皆無に等しいとすら言われるようになっています。各国事例をざっと見てみましょう。

フランス・・・国営郵便「ラ・ポスト」が「郵政の自由化に備える」として、一部地域で実験的にコスト削減、不採算局の縮小・整理統合を進めた結果、たとえばロワールアトランティック県では26の郵便局が9に減らされた。現在、全国で地方を中心に、約5千の自治体首長が連盟で反対署名。

スウェーデン・・・93年に「郵政自由化・規制緩和実施」して以来、役10年で郵便局数は5分の1、郵便料金は2倍になる。経営も赤字に転落。02年の赤字額は8千700万ユーロ(約116.6億円)。資産の大半を解体して売却。切り売りされました。

英国・・・英国郵便「ロイヤルメール」が02年年、自由化に向けて全国9千の郵便局のうちその3分の1にあたる3千の閉鎖。しかし、地方からの猛反対で地方では局数を維持。

ニュージーランド・・・87年に、郵政民営化で三分割され、郵貯はオーストラリアの銀行に売却。しかし国民からは極めて不評で、小口口座の運営、低利融資などかつての便利な郵貯の復活を求める世論が高まり、02年、郵便貯金の「キウイ銀行」が誕生し拡大している。

米国・・・ブッシュ大統領命令で設置された郵便改革のための委員会が、03年報告でこれまでどおり政府機関のままとし、民営化を退ける答申を提出。

米国郵政民営化検討委員会報告書には「ユニバーサルサービスの品質を維持しながら、郵便利用者の負担と納税者の負担を最小限に止めるように努力しなければならない」と述べられている。

このように世界各国は、ことごとく郵政民営化や「規制緩和」は失敗するか、それを学んで民営化を中止する方向に動いています。

この失敗事例に我が国はもう一頁汚点の章を付け加えたことになります。

実はこれらの各国民営化事情は、日本の郵政民営化以前から知られていたものです。

しかし、小泉首相と竹中平蔵郵政民営化担当大臣はそれを無視し、ニュージーランドの事例すら成功といいくるめて国民を煽ったのです。その罪は重いと言えます。

しかし、それにしても、米国は自分の国では「納税者の負担を最小限にするためにユニバーサルサービスを維持しろ」と正論を言っておきながら、我が国には郵政民営化を押しつけてくるとは、いい度胸ですな。

自分の国でやらないひどい政策を外国にやらせて、ガタガタにしておいて火事場泥棒のように自国金融の餌に巻き上げしうまう、これが正しいグローバリズムのあり方なのです。

TPPもまったく同じ文脈でやってきます。気をつけよう。甘い言葉と「改革」の二文字

■写真 今日も郵便局のミニバンは新緑の中を走っています。がんばれ、郵便局!

 

 

| | コメント (3)

TPPの原型・郵政民営化のウソ その4 優良事業体が年間1000億円の赤字会社に転落

040
あれだけ「公務員がやったから非効率的だった。民間企業になれば画期的に業績は向上するはずだ」と言ってきた郵政改革以後、さぞかし収益を延ばしていると思われるかもしれません。 

ところが残念ながら、民営化後の日本郵政グループは、巨額赤字を計上し続けて業績を悪化させています。 

初めて日本郵政が大変な体質に転落していることがわかって、国民に衝撃を与えたのか2011年のことでした。

2011年1月に日本郵便が総務省に提出した、2010年9月期の中間決算の赤字に関する報告書には、このように重大な経営危機が報告されています。

抜本的な収支改善に早急に取り組まなければ、毎年度1000億円を超える営業損失が拡大していくおそれがあると考えます」。 

日本郵便は中間決算で実に928億円もの営業赤字に転落、通期では1185億円もの巨大赤字を生産する会社に転落してしまいました。 

そして、これは改善の見込みは薄く、来期も970億円の営業赤字と、2期で2100億円を越える赤字が出ると報告しています。 

郵政公社の時代には、下半期には年賀状特需があるために黒字転化するのですが、それすらも焼け石に水の状況が続いているようです。 

その原因はJPエクスプレス(JPEX)だと言われています。JPEXは郵政民営化の目玉事業と期待されていた宅急便部門です。

公社時代から赤字経営だったゆうパックと、同じく赤字経営だった日本通運のペリカン便の2弱が宅急便部門だけを統合して、2強のヤマト運輸と佐川急便に対抗しようという目論見でした。 

しかしこの事業統合は、ゆうパックの準備不足などがあって不調に終わり、JPEXは設立以来赤字を垂れ流し続け、最終的に1000億円近い累積損失を出して、JPEXに86%の出資を行っていた日本郵便は出資の丸損と融資の貸し倒れで、前期だけで約860億円もの損失を計上してしまいました。 (※欄外図参照)

しかもこの巨額赤字のJPEXを、郵政会社が事業と従業員もろとも引き受けたのですから、どうなるかは火を見るより明らかでした。 

「郵政民営化委員会委員の野村修也・中央大学法科大学院教授は『考えられない経営判断のミス。通常なら、株主が日本郵政グループの経営陣に対して代表訴訟を起こせば容易に勝訴できるケースだ』。」(「週刊ダイヤモンド」2011年4月5日)

もちろん「国有民間企業」というあいまいな存在ですから、株主代表訴訟などはできませんが。

この経営失敗を、賞与支給を年間4.5カ月から3.0カ月にまで引き下げした結果、590億円もの人件費圧縮をしてなんとか息をついている状況です。 

この人件費抑制がなければ、「約120億円の減益だった」(日本郵政執行役員高橋亨氏)だったのです。 

つまり人件費に手をつけるという非常手段を用いなければ、年間2000億の赤字をダダ漏れさせる巨大赤字会社にすぎないまでに転落したということです。 

また本業の郵便物の遅配や、かんぽの宿売却の迷走など、経営不祥事が絶えない一方、「民間企業」としての経営の自由度や商品開発には強い制限がかかったままです。 

今年に入ってからも、米国はTPP事前交渉の中で簡保生命の新商品についてクレームを出してきており、それを受けた日本側が発売を凍結するといったふざけた内政干渉まがいの事態も生じています。 

あらためて、竹中平蔵さんにお聞きしたいのだけど、民営化するっていうのはどういうことなんでしょうね。 

規制をはずして民間会社の活力を取り入れ、利用者にはより便利に、会社にとってはより事業収益が上がる、ということじゃなかったのですか。 

ところが、現実はこうです。
・業務形態     ・・・より煩雑、奇怪に。従来の部門間相互連携が不可能に
・業績        ・・・悪化の一途。1年間で1000億の赤字垂れ流し
・労働条件     ・・・人件費切り下げ。パート雇用激増
・利用者の利便性 ・・・局数が減り、より煩雑になり低下
・規制        ・・・1千万円上限など公社時代と一緒
・外圧        ・・・米国からのクレームひとつで新商品発売もままならない。

なんかいいことがひとつでもありましたか。これは立場の見方によるなんてものではなく、誰しもが認める民営化の結末なのですよ。

国会議員も大部分わかっているが、覆水盆に戻らずというだけで、誰も責任をとりたくないから眼をそむけているだけです。 

竹中さんはもうすっかり郵政民営化なんか忘れて、新たな「規制緩和」を提言していらっしゃいます。 しかし、あなたの原点だった郵政民営化の惨憺たる現状を見てからにしてからのほうがいい。 

竹中さんは、国民に大変な出血を強いて、その代償に利用者には不便を、そして職員には賃下げとパート化を強要し、健全事業体を大赤字会社に蹴落としました。

初めから郵政職員は身分は公務員でも、郵政3事業の収益から賃金を支払っていたので、国民の税金で雇われていたわけでもなんでもなかったのです。

そして地域住民は郵便局にはなんの不満もありませんでした。コンビニを付け足してくれ、なんてバカな要求がひとつでも上がっていたのでしょうか。

それを地域コミュニティセンターの役割も果たしていた郵便局を破壊して、得られたのが年に1000億の赤字を垂れ流すボロ会社の集まりだけだったのですよ。 

これが小泉純一郎と竹中平蔵両氏がやった「聖域なき改革」のグロテスクな結末です。

私たちはいつの日にか再び、「郵便局」を国民の手に取り戻さねばなりません。

新自由主義者は、与党にも野党にも経済界、マスコミにも多く存在します。政党として純化した新自由主義政党は維新の会とみんなの党です。

TPPはありとあらゆる分野で、郵政改革のような無意味かつ有害な「改革」とやらを開始することを意味しますもうこれ以上、彼らに日本をいいように「改革」させてはなりません。

.               。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

Photo_2
           (図 「週刊ダイヤモンド」2011年4月5日編集部作成)

| | コメント (0)

TPPの原型・郵政民営化のウソ その3 地域のヘソだった郵便局はボロボロ

Photo
竹中平蔵氏(当時郵政民営化担当大臣)が郵政民営化の「4ツのメリット」で挙げた「郵便局の窓口がもっと便利になる」という、国民にとってのメリットは実現されたのでしょうか。

これは私たち利用者は肌で感じられているはずです。明らかに不便になりました。
 

日本郵政公社が、小泉-竹中改革でバラバラにされて「日本郵政グループ」という5ツの事業体に分割されました。(※欄外図参照) 

日本郵政株式会社の下、郵便事業会社、郵便局会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の4ツが位置づけられました。 

いままで「郵便局」という一括りの中の業務が、郵便局という器だけ残してその中に4ツ壁を作ってしまったのですから、竹中氏のいうように「もっと便利になる」道理がありません。

竹中氏は郵便局が便利になるというアイデアに、郵便局にコンビニを併設するということを言ったことかありました。

あれを聞いた時に、私は失笑したことを覚えています。ああこの人は、郵便局のことなど今まで一度も真面目に考えてこなかったんだな、と。

郵便局の「便利さ」とはコンビニをつけることではありません。郵便局というのは地域のヘソでした。郵便局には単なる金融機関を超えたコミュニティセンターの役割があったのです。 

よく村の郵便局のベンチでのんびりと話をしているおじぃやおばぁに出くわしたものです。

この人たちは郵便局に行きさえすれば、年金の受給から、孫のため積み立てている郵貯や、東京に行っている娘にゆうパックを送れるまさに「便利な」場所だったのです。

ところが、ひとつの郵便局の中に郵便、郵貯、簡保が「別な会社」として同居しているのですから煩雑にならないわけがありません 

まったくバッカじゃなかろうかと思いますが、利用者は郵貯にお金を出し入れし、簡保の手続きをし、郵便小包を出すという今までならスラスラと行われてあたりまえのことを、別々の窓口で会計処理をせねばならず、信じがたいほど不便になりました。 

郵政「改革」の前の郵便局は、郵便配達のおっちゃんが郵便配達がてらに簡保の集金をしてくれたり、顔見知りの近在のおばぁにいちいち身分証明の提示を求めるなんてヤボなことはしませんでした。 

郵便局員は、地域の家庭の事情を頭に入れており、喧嘩をして実家に帰ってしまった奥さんには実家の方に郵便物を転送するくらいのことはあたりまえにしていたもののでした。

今の郵便配達は、練達の郵便職員の多くがアルバイトやパートに替わってしまったために誤配ばかりが目立ちます。 

郵政民営化以降、金融庁が銀行に課している規制ばかりが重視されるようになった結果、悪いところだけ銀行に似るという弊害が現れました。

震災の後に局舎が流された被災地では、この民営化の弊害が噴出しました。

東北の被災地では、「郵便局会社が郵便事業会社に自動車を借りようとしても借りられない。自転車やバイクでさえダメだった。自動車の燃料の融通も効かなかった。保険業湯では本人確認する際に居住データが必要だったが、郵便事業会社がデータを持っているのに保険事業会社には貸せない。結局、一軒一軒避難所をまわって調査した」、などという泣くに泣けない話がたくさんあるそうです。 

ならば、預金制限1千万などがあって面倒なだけの郵貯などより、一般銀行のほうが利用しやすいということで、従来は郵便局が磐石の地盤をもっていた地方でも沢山の顧客を逃がすことになりました。

今まであたりまえのように近所にあって、とんでもない山奥まで切手90円で手紙を届けてくれた郵便局を水か空気のような存在だと思っていました。

子供が学校に上がる頃になると、そろそろ学費積み立てをやりますかと勧めてくれたり、年金の受け取りをわがことのように心配してくれた「郵便局」はもうありません。

バぁさんの葬式にそっと参列してくれた局員もいなくなりました。郵便局は今やパートの主婦だらけです。そして遅配が社会問題化しました。

私は日本には広い意味での「公共インフラ」があると思っています。

それはまず国土そのものであり、その上に築かれた道路網や治水、港湾、空港、エネルギー部門などであり、国民の生活の土台を保障する医療、教育、農業、郵政、土木、警察、防衛、行政などでです。

これらはユニクロの服のように、「日本で作るより安くていいから、中国で作ろう」というように安易に考えてはならない日本という国家の骨格のようなものなのです。

これをただ価格だけ較べて非効率だから民営化しろとか、果ては外国企業にもやらせたらいいんじゃないかと考えるのが、新自由主義者の「改革」です。

我が国でも既に、郵政民営化や道路公団の民営化がなされており、いままた農協JAにまで「改革」の手が伸びようとしています。

JA農協が解体された場合、我が国の農業のみならず地域経済の背骨をへし折られることになります。ちょうど郵便局がそうであったように。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-7494-1.html

今、都知事をしている猪瀬直樹さんが旗振りをした道路公団の分割民営化がいかなる結果をもたらしたのかといえば、それはメンテナンスが削られたことによる笹子トンネル崩落事故のようなインフラの非常事態でした。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-6.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-3.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/cat23384639/index.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-485d.html

この世には安易な経営効率化が許されない「国家の骨格」のような場所があるのだということを、いいかげん私たちは知るべきではないでしょうか。

※参考文献 東谷暁「郵政崩壊とTPP」(下図同じ)

                 。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚

Photo_3

| | コメント (13)

TPPの原型・郵政民営化のウソ その2 竹中平蔵氏は郵政民営化は必要ない、と知っていた

080
米国原産の新自由主義が一貫して言うことは煎じ詰めればいくつかに要約できます。 

政府がやる仕事は非効率である。だから政府の仕事は民間に移管して市場競争にさらすべきである」、というものです。 

そして政府で仕事をしている公務員をどんどん削減して、「国民の見えない負担」を減らしていくことで規制のない「小さな政府」を作ろうというのが、この新自由主義者、別名構造改革論者(新古典派)の人たちの主張です。 

まさにこの新自由主義経済理論に則って進められたのが郵政改革でした。 

では郵政改革で竹中平蔵氏が挙げた「4ツのメリット」が実現したのかどうか見てみましょう。 

「郵政民営化4ツのメリット」とは 、次のようなものです。(竹中平蔵「郵政民営化『小さな政府』への試金石」)

ちなみにこの4ツの中には、小泉首相が郵政選挙の時に叫んでいた「郵貯が財投の財源になっていて特殊法人に流れ込んでいる闇の資金だ」などということはひとこともでてきません。

①350兆円という膨大な貯金・簡保資金が「官」のお金から「民」のお金になること。  

②全国津々浦々の郵便窓口がもっと便利になること。 

公務員を3割削減して、小さな政府を実現すること。 

④「見えない国民負担」が最小化されること。 

①の「官」のお金を「民」のお金にするということは、わかったようなわからないような表現ですが、350兆の資金が市場に流れ込むというのではなく、名義を替えるということのようです。 

つまり、なんのことはない郵貯銀行を民営化することによって、「民間資金化」するというだけのことでした。 

当時財務省にいてこの民営化の制度設計に携わった高橋洋一氏が言うように、郵貯が買っていた「国債を抱える主体が官から民になるというだけて、それ以外なんの意味もない」ということになります。 

高橋氏は、郵政民営化の前と後の資金の流れを調査してこう述べています。(「郵政民営化・政策金融改革による資金の流れの変化」) 

民営化前の財政投融資の資金の流れ]
・中央政府・地方自治体へ・・・72%
・企業             ・・・19%
・特殊法人          ・・・9%
 

民営化後
・中央政府・地方自治体  ・・・74%
・企業             ・・・22%
・特殊法人          ・・・4%
 

一目瞭然のようにやや企業が微増した以外変化は見られません。むしろ政府、自治体関係に対する財投は増えているくらいです。

つまり、竹中平蔵氏の掲げた350兆円の財投を「官」から「民」にするというのは、そもそもウソだったか、実現していないということになります。 

実は竹中平蔵氏は、「郵政改革が必要ない」ことを誰より知っていました。それは当時小泉-竹中改革の民間ブレーンのひとりだった田原総一郎氏がこう暴露しているからです。(「サンデー毎日」12年1月22日号) 

「ある時竹中平蔵さんから電話がかかってきた『困ったことになった。小泉さんはが私に郵政民営化担当大臣になれという。でも民営化は必要ないんですよ』。」

「小泉さんが郵政相の時に郵政民営化をぶち上げた時には、財投が問題だったから。郵貯で集めたカネを官僚たちが使いまくり伏魔殿になっていた。そこで小泉さんは民営化によって入口を閉めようとした。だけど2001年に郵貯からの財投はなくなった。」

そして竹中平蔵氏はこう田原氏に言ったそうです。

民営化が必要な理屈も一から作るしかない。」 

竹中平蔵氏は郵政民営化担当大臣として、小泉総理が事実誤認をしていることを知りながら、それを修正することなく「理屈を一から作り上げた」わけです。

つまり、総理大臣は2001年に郵貯が財投に流れ込むのがなくなったことを知らず、担当大臣はそれを知っていて自分の新自由主義経済理論を実行するいいチャンスが到来したと考えたということになります。

それが米国で竹中平蔵氏が若き日に注入されてきた新自由主義政策、つまり「政府がやる仕事は非効率である。だから政府の仕事は民間に移管して市場競争にさらすべきである」というものだったわけでした。

まさに言葉本来の意味での「御用学者」の竹中氏がしたことは、郵政をバラバラにして、「政府の仕事を民間がする」ことでした。ではその結果どうなったのでしょうか?

彼の言うように無駄が削られて、郵便局窓口がより便利になったのでしょうか。 それは次回検証します。

※参考文献 東谷暁「郵政崩壊とTPP」

■写真 水族館の海亀です。意外にも素早く泳ぐので驚きました。水族館の撮影は、暗いのにフラッシュがたけない、魚はブンブンすごい勢いで泳ぐのでシャッタースピードを早くしなければならない、すると手振れする・・・といやー難しいこと。

| | コメント (1)

TPPの原型・郵政民営化のウソ その1 小泉さんウソばっかり

Dsc00406

2001年の「郵政民営化」の最大のフィクションは、350兆という郵便貯金と簡保資金が財政投融資にジャブジャブと使われており、それが政治家や大蔵省の闇のつかみ金になっているというプロパガンダでした。

え、違うの?と今でも言われる方は多いと思います。それほどまでに浸透しているウソです。

小泉純一郎氏は「郵政省解体論」(94年)にこう書いています。

「巨額の郵便貯金の多くが財政投融資(各種公的資金を財源にして、国の政策実現のために行われる政府資金)という国家予算の補足機関の原資となっていて、いろいろな矛盾や不合理が生じている」と述べています。

また同時に「郵便貯金は民間金融機関と競合し」、「「国家という信用と全国1万の郵便局ネットワークを背景にして、民業を圧迫している」とも書いています。

要は、小泉氏は民間金融機関より有利な郵便貯金が、いつの間にか国家予算の「外」で自由に引き出せる闇の財源、いわば埋蔵金になっている、これでいいのか!と叫んだのです。

そして、有名な彼の「民間ができることは民間にやらせろ。なんで国か郵政をしなければならないのか!公務員を減らして国民の負担を減らせ!」という郵政総選挙の絶叫につながるわけです。

この文脈で、こんな汚い財政投融資を公共事業のバラマキなんぞに使っている「自民党をぶっ壊す」という文脈になっていきます。

この「小泉改革」を国民が、彼の明るいキャラも相まって大いに支持したのはご承知のとおりです。

ところが、小泉氏がこの本を書いた94年時点で既に郵政の実態はやや違っていました。

87年に郵便貯金の金利は市場と連動しており、92年には大蔵省と郵政省との間で定額合意すら出来上がっていました。それが今もある郵貯1千万円限度枠なのです。

そして「公務員でなければ郵政の仕事はできないのか」と解散演説で叫んでいますが、郵政職員は身分は公務員ですが、給与は郵政三事業の収益から出ているので国民の税負担はまったくゼロなのです。

小泉さんの「公務員が郵政をやっている」というこのレトリックは、事実を都合よくねじまげています。

そして2001年には財政投融資は郵貯から完全に切り離されていました

つまり小泉氏が郵政総選挙で高らかに叫んだスローガンはことごとく誤認に基づくデマだったということになるわけです。

小泉氏はあのとおりトンチンカンなお人ですからしかたがないとしても、当時郵政民営化担当大臣だった切れ者・竹中平蔵氏がそれを知らなかったはずがありません。

彼は郵政改革か小泉さんの明後日の方向に向けられたアジとは関係なく、「小さい政府を作る」ことが目的だと述べています。

竹中平蔵氏は「郵政民営化『小さな政府』への試金石」(2005年)という本の中で、郵政民営化4ツのメリットを挙げています。

①350兆円という膨大な貯金・簡保資金が「官」のお金から「民」のお金になること。

②全国津々浦々の郵便窓口がもっと便利になること。

公務員を3割削減して、小さな政府を実現すること。

④「見えない国民負担」が最小化されること。

竹中平蔵氏のようなフルブライト留学生上がりの優秀な経済学者が言うと、なんかもっともらしいですが大いに眉唾です。

なぜ、今頃こんな10年以上も前のことをほじくっているかといえば、来月日本にとって初参加になるTPP協議を迎えて、その原型が「郵政改革」にあると私は思うからです。

また、産業競争力会議に巣くう新自由主義者たちは、今も小泉改革とまったく変わらないことを言い続けているからです。

次回、さらに検証を続けます。

※参考文献 東谷暁「郵政崩壊とTPP」

■写真 大洗水族館です。海面付近に見えるのはイワシの群れの回遊です。

| | コメント (2)

週末写真館 漁船の朝

Dsc_2183
Dsc_1206
Dsc_1207
Dsc_1213
055

| | コメント (0)

原子力規制委員会新安全基準決定 来月8日から施行

026
新基準原案が19日の規制委員会の会合で決定し、来月8日から施行されます。
ようやくこれで規制委員会は、法的根拠がないだろうという批判から自由になることができます。
福島事故から2年半でようやく我が国は世界水準の安全基準を持つことができたわけです。そのことは率直に評価せねばなりません。
本来、福間事故時内閣の菅政権期に3条委員会を作り、福島事故の総括に基づいた新安全基準作りを開始できていればよかったのですが、無駄な時間を費やしてしまいました。
菅首相は、浜岡原発停止「お願い」とか、再生可能エネルギー法などといった脇道ではなく、まずこれに取り組むべきでした。
本当にあの男があの時期いたということは、この意味でも我が国にとって「災厄」でした。
そのために規制委員会は丸々9カ月間、「法的根拠なし」の状態に置かれたわけです。
それはともかく、今後は再稼働をめぐるステージが始まるわけです。既に5社7原発の計14基で審査の申請が来ています。
規制委員会は、活断層審査と施設・設備の審査を別にして効率化を図るようです。
「来月8日に予定する新基準の施行直後から、5社7原発の計14基で審査の申請が相次ぐと予想され、審査を効率的に進めるため、優先順位をはっきりさせる必要があると判断した。
活断層問題を抱えていない四国電力伊方原発(愛媛県)と、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)の計3基の審査が先行する可能性が高い。規制委は1か所あたりの審査を半年程度で終えたい考えで、優先的に検討が進めば、この2原発は今冬にも安全性を確認できる。」
(2013年6月20日  読売新聞)
 
原発即時ゼロを唱えている方には不満でしょうが、厳密な安全基準を作り、それによって審査した結果をもって再稼働を決定するのは合理的方法だと思います。
まだ厳しい道のりでしょうが、日本の原子力規制委員会も、フランスの原子力安全院(ASN)のような政府に真っ正面から対置できる規制機関に育っていって頂きたいと思います。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-7d6f.html
さて、骨子はかねてから言われていたもので、福島第1原発型シビア・アクシデントが「起きる」 という前提に立って建てられています。  

福島事故前までは「起きない」という前提にたつ基準というものでしたから、やっと世界基準に達したわけです。素直に歓迎したいと思います。 

「原発が機能を失った場合に備え原子炉を冷やす施設の新設を求める」として、このような項目が並んでいます。  

これは原子力の深層防護という概念によって作られています。 

深層防護とは、原子力施設の安全性確保の基本的考え方の1つで以下の安全対策で多段的に構成しています。
①異常発生防止のための設計
②万一異常が発生してもその拡大を防止するための設計
③万一事故が発生しても放射性物質の異常な放出を防止するための設計

(「原子力防災用語集」より)
 

具体的には、新安全基準はこのような項目で構成されています。  

①大津波の被害が及ばぬ高台に非常用原子炉冷却施設
②同じく高台に非常用電源
③放射性物質フィルター付き排気施設
④放水砲をもった車両を配置
⑤防波堤の嵩上げ
⑥防水扉の設置
⑨原子炉施設本体の耐震性の強化

⑩テロ対策
 

①、②は福島事故で予備電源が全喪失したことを踏まえて、予備電源を原子炉施設から離れた高台に移し、冷却施設もこの図を見る限り別の高い場所に移しています。  

これはドイツやスイスの安全基準が、緊急時に原子炉を冷却する設備を独立させて持つことを義務づけていることに倣ったものだと思われます。  

米国でも、火災により原発の大部分が失われても冷却設備が機能するような基準があります。  

③は、今回の福島事故の折のベントにより、大量に放射性物質が放出されたことについての対策です。 

諸外国の原子炉施設は既にフィルター付き廃棄設備を装着することが義務づけられていることに対して、わが国も遅ればせながら追随しました。  

このフィルター付き排気装置があれば、福島、茨城などの「被曝」は大幅に下がったと思うと、今までなかったほうが異常であり、怒りが湧いてきます。  

④は、すべての予備電源がアウトになった場合、最後の手段としての放水銃の設置義務化です。  

もし福島第1原発に、非常用の小型発電機が多数あり、放水銃を持った車両があれば相当に違った事故の様相になったと思われます。 

一見、非常に素朴な手段ですが、万が一、全外部電源と予備電源が喪失した場合、間違いなく有効な手段であることは福島事故で立証されています。 

⑤以下は津波と地震対策です。これは既に一部で始められていますが、原発ごとの基準津波や基準震度が、いかなる設定になるのか注視していく必要があります。  

フランスでは昨年6月に、原子炉建屋に旅客機が激突してもそれに耐える防護壁で覆うように指示が出されました。  

1970年代以前より作られていた原発には燃えやすいケーブルを使ってあったり、非常用配管が設置されていなかったりするものが多く、全面的な改修を命じられることになります。 

私はこれが最終的な安全対策だとは思いません。あくまで「福島型事故」に対応したものであり、別なタイプの事故もありえるのですから、規制委員会は今後も検討を続けるべきです。 

そしてそれに沿って、随時安全基準は追加され、バージョンアップせねばなりません。結果として、それに半分超の原発は追随できないはずです。 

特に今回私が不満に思うのは、⑨の地震対策がまだ甘い感が拭えないことです。重要免震棟や原子炉建屋自体の免震化は必要だと思います。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/http.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-9d7e.html

ところで、電力会社は対策費に1.3兆円ともいわれる膨大な費用を費やさなければならなくなりました。 

当然、現行は総括原価方式である以上、電気料金に影響を与えることになるのは必至ですが、そのあたりは長くなりましたので別な機会に詳述してみたいと思います。
(欄外資料参照).
  

:               **:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

 

原発新基準 電力各社の経営に影響
NHK 6月18日
 

東京電力福島第一原子力発電所の事故を教訓に、深刻な事故への対策を初めて電力会社に義務づける新たな規制基準が、19日の国の原子力規制委員会で正式に決定します。 

電力各社は、原子力規制委員会による原子力発電所の安全審査に時間がかかり運転再開が遅くなると、火力発電の燃料費などの負担が増え、経営に影響するとしています。電力各社は5月から実施していたり政府に申請中の値上げ分について原子力発電所の運転再開を前提にしています。 

このうち北海道電力は、ことし12月から順次、運転再開させる前提にしている泊原発の3基の再開が遅れると燃料費の負担などで1か月あたりで3基合わせて180億円程度のコスト増になるとしています。 

関西電力は、全国で唯一運転している福井県の大飯原発の2基に続いて、7月から高浜原発の3号機と4号機の運転を再開する前提ですが、高浜原発の2基の運転再開が遅れた場合、1か月あたり150億円の負担が増えるということです。 

四国電力は、来月からの愛媛県の伊方原発3号機の再開が遅れれば、1か月あたり50億円から60億円のコスト増になるとしています。 

九州電力は、来月から鹿児島県の川内原発1号機と2号機、ことし12月以降に佐賀県の玄海原発の3号機と4号機の運転を再開する前提ですが川内原発の2基の運転再開が遅れると1か月あたり200億円の負担が増えるとしています。 

電力各社は増加する負担について「追加の経費削減などでできる限り吸収する」としていますが、各社の財務状況はこれまでの赤字で悪化しています。 

このため、運転再開が大幅に遅れれば今後、一層の値上げを申請する可能性もあります。
仮に、原子力発電所を廃炉した場合、かかる費用は炉の型式や規模によって異なりますが、電力各社によりますと、もっとも費用が少ない関西電力の美浜原発1号機で323億円、もっとも多い中部電力の浜岡原発5号機では852億円と見積もられています。
 

廃炉のための費用は原発が40年間運転することを前提に、電力会社が発電量に応じて事前に積み立てることになっています。 

しかし、運転開始から40年以上が経過している美浜原発1号機でも稼働率が想定を下回ったことから廃炉費用が94億円不足するなど、平成24年度末の時点で国内に50基ある原発の中で積立が終わっている原発はありません。 

原発を廃炉にする場合、今の会計規則では積立が不足している分を損失として一度に計上する必要があり、損失が大きければ電力会社の経営が悪化するおそれもあります。 

こうしたことから経済産業省は今月中に専門家らによる委員会を設立し、▽廃炉による損失を複数年にわたって分割で計上したり、▽損失分を電気料金で回収できるようにしたりするなどが会計規則の見直しの検討に入ることにしています。 

ただ、電力会社の経営を維持するため廃炉費用の一部を電気料金という形で利用者に負担させることや、一般の企業とは異なる会計処理を認めることには反発も予想され、経済産業省は慎重に検討を進めることにしています。 

原発新基準 対策費1.3兆円
NHK6月19日 6時4分
 

原子力発電所の新たな規制基準に基づき、電力各社が運転再開に向けて進めている安全対策の費用の総額は、少なくともおよそ1兆3000億円に上ることが分かりました。NHKが電力会社10社に原発の新たな規制基準に基づき、運転再開に向けて進めている安全対策の費用を取材したところ、現時点での見込みで少なくとも1兆2790億円に上りました。 

内訳をみますと、最も多いのは11基の原発を抱える関西電力でおよそ2970億円、次いで6基の原発を抱える九州電力で2000億円以上、中部電力は3基と少ないものの、浜岡原発で高さ22メートルの大がかりな防波壁を建設しているため、1500億円以上となっています。 

一方、電力各社は原発の運転停止に伴い、火力発電の燃料費の負担が経営を圧迫しているため、新基準施行後に運転の再開に向けた申請をする見通しの6つの原発以外でも申請を急ぎたい考えです。 

また、原子力規制委員会の審査は半年以上かかるとみられるほか、3つのチームが4つ以上の原発の審査を並行して進める予定ですが、そのスケジュールは具体的に決まっておらず、電力各社の間では、規制委員会の審査の長期化への懸念が広がっています。 

電気事業連合会の八木誠会長は「規制委員会に申請をしても、審査されない状態が長期間にわたって続くことは好ましくない。審査はできるだけ効率的に行ってほしい」と話しています。 

| | コメント (5)

維新の会とみんなの党公約 やっぱり出てきた「農協解体」

013

みんなの党と維新の会の参院選公約原案が出たようです。 

橋下氏の発言によって袂を分った形になっていますが、もともと一緒になろうかといっていた同士ですから改憲を除いて公約はそっくりです。
まるで、三木谷氏や竹中氏などの産業競争力会議の政策集のようです。あ、そうか、竹中さんは維新の顧問でしたもんね。競争力会議なんかに来ずに、そのまま維新にいたらよかったのに。
さて、この両党の公約を読むと彼ら新自由主義者たちが、農業を既得権益の総本山と位置づけているのがよくわかります。きっと農業や農民がキライなんだろうな、この人たち。
たぶんあのまま小泉劇場が続いていたら手をつけたであろう「農業改革」のアウトラインがわかります。
この人たちが手をつけたくてうずうずしているのはJA農協です。構造改革派は、JAから金融部門を切り離し、組合員支援のみに特化した団体にしようとしています。
そして次に仕掛けてくるのは、JA金融に眠る膨大な金を、TPPにからめて米国保険会社の新たな市場に吐き出させることです。
JAは組合員の出荷や生産に対する支援と、金融部門で成り立っていますから、ここから金融を切り離してしまえば、片一方の車輪をもがれたような状態になっていくでしょう。
 
JA農協と一口に言っても大都市近郊の準組合員が多く金融が得意な農協と、私が住んでいる純農村や山間地の組合員支援型農協とは置かれた状況がまるで違います。 
後者は金融部門か組合経営にプールされることでなんとかやっているわけで、出荷や資材だけでは経営が成り立たないために解散に追い込まれる地域JA単協が続出するかもしれません。
 
それをやるメリットを説明していただきたいものです。地域農業の背骨そのものであるJAを潰すメリットとはなんなのですか
橋下さんが初めから地方などは眼中にないことはわかっていますが、農業県栃木出身の渡辺さんか、同じことを言うのは解せません。
どうぞ地元選挙区で「農業自由化特区」でもやってから言って下さい。
もっともそんな「社会実験」(←この言葉、民主党が好きでしたね。高速道路無料化とか普天間県外移設とか「実験」したあげく自滅してしましたが)をやられたら地元もたまったもんじゃないでしょうけど。
私はJAに属さない独立系農業団体に属していますが、TPP以降の外国産農産物との厳しい競争にJAなしで立ち向かえるほど甘くはないと思っています。
JAの組織力、販売力、職員層の厚さ、技術力などは郵政と一緒で、総合力としてあるからいいのであって、切り売りしてしまえば簡単に再建できるものではありません。
郵政はバラバラに解体してしまいましたが、何かいいことがありましたか?日本人は新自由主義者たちの「改革」の正体をいいかげん知るべきです。
 
減反は、「農協解体」とは別に議論すべきことでJAの金づるのように言うのは間違っています。しかし、いずれにせよどこかで手をつけねばならないことは確かです。 
いつまでも高関税でブロックして、あえて生産性を減らして、自給率を下げるようなばかなことが続けられるはずもありません。
段階的に減反を廃止し、それに替わる手段を見つけるべきでしょう。 
 
株式会社の参入は、大分前から財界がギャギャー言ってきたことで、もう耳タコですが、それによるメリットがよくわかりません。 
株式会社は今でも大いに農業分野に参入していますし、ただ土地所有権がないだけです。
農地法の縛りを完全になくして勝手きままに株式会社が農地を買うことができるようになれば、儲からなくてやめる時の転売もさぞ簡単になるでしょうね。
こんなことを今やったら、賭けてもいいですが、5年くらいで日本の農地はたちまち減少していきますよ。
今でさえ農業委員会のゾーニングが緩いのに、これをやったら農地は転売対象の草刈り場になります。兼業農家は土地売りたくてしかたがないんですから。
 
あとは農業以外では、発送電分離ですか。ああ、くだらない。今の日本でやることじゃないです。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-d2f0.html
 
再生可能エネルギーを50年に8割ですって、爆笑。議論するのもバカバカしい。
20年代原発ゼロ。無理です。こんな空論はドイツの脱原発政策の惨状を総括してから言ってほしいものです。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-ab0f.html
混合診療の自由化、ばかか、そんなことやったら、地方や貧困層がいっそう医療から遠ざけられます。高度医療がウンヌンと言っているようですが、なら高度医療を保険化したほうが早い。
あと彼らがお好きなのは首相公選制です。ワンセットで議会の議員定数削減や一院制もついてきます。
この連中、首相公選になどしてしまったら、諸外国でいう元首になってしまうということになり、天皇の地位とバッティングすることがわかって言っているのでしょうか。
英国もオランダもそうですが、立憲君主国という国柄に首相公選制は合わないのです。
また公選制度でいったん選ばれた首相は大統領と一緒ですから、議会多数である必要がないために任期一杯まで務められます。
大統領的独裁権を持ち、なおかつ、それを掣肘するべき議会を弱体化させて、日本を「グレートリセット」するというのが彼らの腹づもりです。
去年あたりの「第三局」とやらの風向きで首相公選で橋下徹氏を首相にしてしまったら、今頃日本国民は恥ずかしさのあまり悶死していることでしょうね。
それにしても、ま~よくこれだけ私のキライな政策を集めたもんですが、維新もみんなも参院選前後に分裂しそうなのはなによりです。
幸か不幸か、この新自由主義者たちの「救い」は、政府に食い込むことが達者な竹中氏以外、政治的に極めて幼稚なことです。
イケイケの時は「敵」を官僚や農業などに見立てて、「既得権益に切り込む大胆な規制改革」(渡辺氏)と口達者ですが、なにも出来ないうちに内輪もめから支離滅裂になって自滅します。
今回の橋下氏の下品な行状を見れば、全国民が納得されたことでしょう。
いちおう彼らの公約を整理しておきます。実は書き写すだけでイライラしたんですが。(笑)
 農業分野の強化
・JAの独占禁止法適用除外の廃止
・JAの農家支援部門と金融部門の切り離しによる農協分割
・株式会社の参入強化
・株式会社の土地所有
・減反の撤廃
 
TPP参加 
電力自由化
・発送電分離
・再生可能エネルギーを50年に8割
・20年代原発ゼロ
 
医療自由化
・混合診療の全面解禁
 
公務員改革
首相公選制
 
  
                 .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。 
.
農協分割、20年代原発ゼロ=公務員リストラ可能に―みんな公約【13参院選】 
毎日新聞 13年6月17日(月)19:20 

 みんなの党の渡辺喜美代表は17日、国会内で記者会見し、7月の参院選の公約を発表した。環太平洋連携協定(TPP)参加を見据えた農業強化策では、株式会社の農業参入を原則自由化し、農地所有も認めることを明記。農協は農家支援部門と金融部門を分離するとして、「農協分割」を打ち出した。   

会見で渡辺氏は、「既得権益に切り込む大胆な規制改革」を目指すと強調。公約では、電力の完全自由化と発送電分離の徹底で2020年代の原発ゼロを実現するとした。再生可能エネルギーの普及に努め、発電に占める割合を30年に30%、50年に80%にすると提唱。医療分野では、混合診療の全面解禁を掲げた。  

 公務員制度改革では、協約締結権とスト権を認める一方、身分保障を廃止し「民間並みの降格やリストラなどを実施できるようにする」こととした。昨年の衆院選公約に続き、国家公務員数の10万人削減と総人件費の2割削減も盛り込んだ。

 

| | コメント (4)

公害大陸中国18 中国移民のカドミウム含有量が他の諸国より44%も多いわけ

063

私は何回か中国に旅したことがあります。鉄道やバスに揺られての長旅でしたが、いつのまにか機会があると駅の裏の畑の土をひと握りすくってみるのが習慣になっていました。

本格的な土壌分析器にかけてみなくても、土は握ってみればおおよその良し悪しの見当がつきます。

ほんとうに良い土は適度に柔らかく、握るとふわっと塊になり、すっとほぐれていきます。芳しい香りすらします。飯にふりかけてもいいかなと思うこともあります。

悪い土はバサついて握っても形になりません。干からびて死骸のようです。香りはなく、時にひどい悪臭がします。

中国の土は後者でした。長年人から見捨てられた土の残骸。愛されることをされなかった土。奪われるだけで与えられることをされなかった土の亡骸。

それはアルカリ化し、遠くない将来砂漠になって行くだろう土でした。そのような哀しい土を私は中国各地で見ました。

なぜ、こんな土にしてしまったのか、中国農民に問うてみたいとその時痛切に思ったものでした。

さて中国がとってきた過去約20年間の改革開放路線は、その「総設計師」の鄧小平がいみじくも述べたように「黒猫でも白猫でも、ねずみを捕るのがいい猫」式の手段を選ばないものでした。 

そして鄧小平が提唱した「先富論」により我勝ちに富に向って14億の民が走り出したのだからたまりません。

「先富論」とは、読んで字の如し、社会主義的平等を捨てて「可能な者から豊かになり、貧しい者を引き上げよ」という政策でしたが、「先に豊かになる」という部分のみが実現してしまったわけです。

結果、短期間で収益を上げられる経済活動だけがいい経済だという歪んだ経済思想が跋扈するようになります。 

社会全体の格差なき進歩、自然環境との調和、国際社会との協調というといった「大人の資本主義」ではなく、飢えた拝金亡者の思想に取りつかれた14億の民の驀進が始まります。 

長い時間かけて手をかけて子孫のためにいい畑を伝えていくという農民の美徳は失せ、自分の時代にすべてを貪り尽くして恥じない収奪農法が始まりました。

しかも中国では土地の私有を認めず、都市の土地は国有、農村の土地は農民による集団所有と憲法で規定しています。(ただし、都市部では土地使用権という形で取引されている。)

つまり、中国では世界で言う意味の「農民」は存在しないということになります。

「社会主義中国」のシッポのようなものですが、農村では、農民同士で請負経営権を譲る以外は取引が厳しく制限されているために、農民は「自らの土」という意識が作られないままに、都市化と工業化の大波に呑み込まれていきます。

いずれにせよ、集団農業の軛から開放された14億の民の6割といわれる農民が、一斉に収奪農法に走ればどのようなことになるのか、考えてみるまでもありません。

時間をかけて堆肥を積み、緑肥をすき込み土壌を豊かにしていくという日本的「土作り」の代わりに、成長を早めるチッソ系化学肥料や、実なりをよく見せるリンサン系化学肥料が大量に使用されるようになりました。

そのほうがはるかに手間がかからず短期間で仕上がり、しかも職人的な農業技術を必要としなかったからです。

しかし、手間いらずのリン系化学肥料(過リンサン石灰)からはカドミウムが発生し、重金属は分解することなくそのまま土壌に長く残留し蓄積するようになります。

結果、我が国でもかつて経験したように「土が死ぬ」ことになります。土は団粒構造といって、土壌粒子が結合して集合体(団粒)となっています。

よい 団粒を作るには、土壌分子を結合させる役割の粘土成分や、微生物の住処や餌になる腐食物質(有機物)が必要です。

この団粒構造が良くないと、畑の排水性と保水性、通気性が悪くなり、作物の根の張りが悪くなって良い作物ができなくなります。

化学肥料はこの大事な土壌の団粒構造を破壊する性質を持っているのです。

適量の化学肥料ならば、土壌の性質の傾きを補正するのに役立つのですが、大量にそれだけに偏った農法をすると、たちまち土は空気の道と水の道を塞がれて干からびたようになっていきます。 

そのためにそこを住処としていた土壌微生物がことごとく死滅し、地中は砂漠のような死の世界となっていきます。

すると、少しの大雨で最も滋養に富んだ表土層が流出するようになり、いっそうひどい状況になります。

そしてPHは、作物にとって好適な弱酸性からアルカリへと傾いていき、これが砂漠化の始まりです。

この死の世界で生き残るのは、皮肉なことにタフな有害虫だけです。有益な土中微生物は死に絶え、有害虫のみが生き残ってありとあらゆる病虫害が頻発するようになります。 

やがてそれを防ぐために化学農薬をまるで麻薬中毒患者のように常用するようになります。

そして中国の場合、農薬規制の仕組みがないに等しいような杜撰さのために化学農薬汚染が大規模に発生しました。 

結果、中国の大地と河川はどのようなことになったのでしょうか。

「2010年には武漢大学環境法研究所の王樹義教授の調査でも重金属類による土壌汚染は深刻で、また中国科学院生態環境研究センターの調査では、カドミウム、ヒ素、クロム、鉛など重金属汚染の影響を受けている面積は約2000万ヘクタールにおよび、中国の総耕地面積の約5分の1に及び、重金属類以外に農薬、抗生物質、病原菌などによる土壌汚染も進行している。」(レコードチャイナ2010年2月5日) 

また、深刻な汚染を引き起しているのが有機水銀系農薬(DDT)です。これは我が国では水俣病の原因物質として知られ、半世紀前に禁止されているものですが、今でも中国では大量に散布されています。 

「中国  衛生部弁公庁による2010年の食中毒調査では微生物性食中毒が4585人、化学性  食中毒が682人、有毒動植物食中毒が1151人であった。」(河原昌一郎「中国の食品安全制度-食品安全に関する中国の現状と取組-」2012年10月2日,農林水産政策研究所による) 

また畑から流れだした汚染物質により河川の汚染も極限に近づいています。これに農業外の工場、鉱山などからの汚染の排出によるものも重なり、土壌、河川、空気の多重複合汚染を作り出してしまっています。 

「中国での水質調査では中国の河川70%が工場廃水によって汚染されており、そのうち40%は基本的に使用できない状態であり、また都市部を流れる川の95%が重度の汚染状態にあると報告された。この汚染で中国全土で毎年1000万トン以上の穀物が減産になっている。」(同上) 

「2006年度の中国における排水中の鉛の総量は333.1トンであり、その内訳は60%以上が非鉄鉱業起因で、金属関係産業全体では約90%の排出量を占めている。」(2010年大阪大学の調査による)

中国の公害病は日本のかつての公害病よりもはるかに深刻であるにもかかわらず、中国政府は2011年2月時点で公害病の存在を公式に認めていません。(北村豊氏による)  

しかし、中国の人類史上最悪の公害が人体にどのような影響を与えているのか、政府が公式に公害を認めていない以上、資料は存在しませんでした。 

それが思わぬところで明らかになりました。 それは米国における中国人移民の血液検査で、カドミウムが他のアジア諸国の移民よりはるかに多く検出されたのです。

「ニューヨーク健康と栄養測定調査」によると、中国大陸からの移民の血液中に含まれる鉛、カドミウム、水銀などの重金属の含有量は、他のアジア諸国からの移民よりも高く、なかでも鉛の含有量は44%も高いことが明らかになった。」(サーチナ2013年6月17日 )

カドミウムは一度体内に取り込むと排出されることがなく、放射性物質のように半減期もありませんから、ただひたすら蓄積され続けイタイタイ病などを引き起します。

中国が自らの手で国土を浄化することは、単に土壌汚染をなくすことではなく、その原因である化学肥料、化学農薬にのみ頼った農業を変えていくことが必要です。

しかし、それもこのような政府当局者の言葉を聞くと絶望的な気分になります。

「もともと中国製の食品は安全であったが、中国の食品が農薬や抗生物質を含むようになったのは、中国に持ち込み、中国で品質を無視して買い叩く日本人が原因である。日本は中国の食品安全問題に対して逃れようのない責任があり、日本人が悪いのになぜ日本人はあれこれ騒いでいるのだ。」(人民日報2008年8月27日)

すべて悪いのは日本ですか?呆れてものが言えない。

いいかげんにしたらどうですか。自分の生きている大地と水の極限まで来ている汚染の現状を見なさい!

中国人の血液中カドミウム含有量のケコはずれの多さを見なさい!

半世紀前、英国土壌協会は「50年間化学肥料と化学農薬を使用し続ければ不毛の土地となる」と言いました。

中国はそれよりはるかに速いペースで砂漠に向っているようです。

 

.             。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。. 

中国人の血液中の重金属含有量が高いのはなぜか?―独メディア 
サーチナ2013年6月17日
 

2013年6月13日、独ドイチェ・ヴェレ中国語サイトは、米ニューヨークで行われた健康調査の結果、中国大陸からの移民は他のアジア諸国からの移民に比べて体内に高い濃度の重金属を含有していると伝えた。

「ニューヨーク健康と栄養測定調査」によると、中国大陸からの移民の血液中に含まれる鉛、カドミウム、水銀などの重金属の含有量は、他のアジア諸国からの移民よりも高く、なかでも鉛の含有量は44%も高いことが明らかになった。

この結果について、同調査報告は中国人の飲食習慣に原因があると指摘。カドミウムや鉛は人体に数十年間も残留するため、これらの重金属は中国大陸で摂取されたと考えられる。最近中国メディアが伝えている「カドミウム米」の流通や、早くから報道されていた中国近海の海洋汚染が問題になっていることから、今回の米国の調査報告は国民から多くの関心が寄せられている。

中国水稲研究所と農業部稲米および品質監督検査測定センターが10年に発表した報告によると、中国の耕地の5分の1が重金属に汚染されているという。とりわけカドミウム汚染は深刻で11省25地区にも及んでいる。さらに長江以南の地区においては、土壌中の重金属含有量がもともと高かったにもかかわらず、長期にわたる工場からの三つの公害源(廃ガス、廃水、廃棄物)排出により、土壌の重金属汚染はますます深刻化している。

12日付の新華社は、「カドミウム米」の背後には中国の土地汚染があると伝えた。中国国土資源部と中国地質調査局はこのほど、国内の重金属汚染を記した「人類汚染図」作成のための調査を実施していることを明らかにした。中国環境科学研究院の趙章元(ジャオ・ジャンユエン)氏は「中国の急速な発展の陰で、汚染物質の処理が置き去りにされてきた。長期にわたる汚染の結果が、ここ数年で現れている」と指摘。汚染に関するデーターを公開し、正確な汚染地図を作成することで有効な措置を取ることができると主張している。
 

中国の土壌、40~70%が重金属と化学肥料に汚染されている―米誌 

サーチナ2013年5月24日、

米月刊誌・アトランティックは、中国の土壌の40~70%が重金属と化学肥料に汚染されていると指摘した。南方都市報が伝えた。
同誌によると、中国で生産される米の1割が基準値を超えるカドミウムで汚染されている。しかし、いずれの監督部門もその責任を負おうとしない。中国国務院は今年の早い時点で土壌汚染防止監督管理システムの設立を2015年から2020年に先延ばしした。

湖南省地質研究所の童潜明(トン・チエンミン)教授は、カドミウムの基準値超えの最大原因について、大量のリン酸肥料の使用を挙げている。さらに、中国のリン酸肥料には平均で15.3mg/kgのカドミウムが含まれていると指摘した。また、中国では米のカドミウム含有量が極めて高く、国家基準の0.2mg/kgを大きく上回る1kgあたり1.13mgのカドミウムが含まれているが、長期にわたって摂取しない限り、人体への影響は少ないと説明した。

童教授が洞庭湖周辺で行った調査によると、収穫された米の41.67%から国家基準を上回るカドミウムが検出された。当局のデータによれば洞庭湖周辺の住民で足腰の痛みを訴える人は1%にも満たず、「これも一般疾病の正常な範囲内」だという。
 

 

| | コメント (3)

公害大陸中国17 カドミウム汚染米は約4割か?かけ離れた調査結果の数々

Dsc00130
中国カドミウム汚染の輪郭がわかってきたようです。中国政府の「重金属汚染図」も作成中とのことです。

「中国地質科学院地球物理地球化学調査研究所などの機関は1994年より、全国の土壌の化学元素(51種)に対してモニタリングを実施し、1999年より東部の耕地の54種の化学元素について調査を行い、2008年より全国地球化学基準ネットワークを構築し、土壌の81種の化学指標(78種の元素を含む)について測定を行った。」(人民網2013年6月14日)

なんだ、1994年から調査をしていたんじゃないですか。しかも、08年からは「全国地球化学基準ネットワーク」とやらを構築して定点観測をしていたみたいです。

ならさっさと公表してくれればいいものを。今、中国国内でも大騒ぎになっているカドミウムの汚染米について、この政府調査はこう述べています。

「政府・環境部門によると、年間で1200万トンの穀物が重金属汚染が原因で売り物にならなくなり、200億元(約3270億円)以上の損害が出ている」(サーチナ 20013・5・27)としており、大分少なめです。

政府の出した1200万トン汚染ということを信じるならば、 中国のコメの年産量は約2億トンですから全体の6%ていどとなります。

実はこれが私が知る限り最小値です。他の民間や公的研究機関の調査数字はいくつかあります。挙げてみましょう。

Photo

        (“镉米危机”敲响警钟(ガトミウム米危機 アラーム 「人民網」より)

やや古い資料ですが、2002年に中国政府農業部が全国の市場で販売されているコメについて抜き取り検査した結果、カドミウムの基準値超過率は10.3%という数字がでています。

ただし、例によって「全国調査」と言われていますが、詳細な地域やサンプリング数はまったく不明です。

次に2008年4月、潘根興(南京農業大学農業資源・環境研究所教授の研究チームが、江西省、湖南省、広東省などの「農貿市場」(農民の直販自由市場)で無作為に買い入れたコメのサンプル63個を分析した結果、何とその60%以上に基準値を超えるカドミウムが含まれていたということも報じられています。

ただし、これも地域が限定されており、サンプリング数が63個と少ないために、この60%という数字は参考数値だと思って下さい。

また広東省当局によると、最近になり同省で流通している米のサンプル調査をしたところ、44.4%のコメとコメ製品が、基準を上回るカドミウムを含有していた。(サーチナ同)

あまり意味がないかもしれませんが整理してみます。調査年度、地域の差はとりあえず無視します。サンプリング数は書かれた資料がないのでわかりません。

・南京農大潘教授調査                ・・・60%
・広東市調査・中国政府農業部           ・・・44.4%
・中国政府農業部                   ・・・10.3%
・中国政府・調査プロジェクト             ・・・0.6%

・10%と仮定した場合のカドミウム汚染米流通量・・・2000万トン
・40%                          ・・・8000万トン
・60%                          ・・・1億2千万トン

おー、なんと最低最高が10倍差とは!ここまでかけ離れた数値が並ぶと脱力感ですね。

なにせ、中国当局は公害の実態を長年公式には「ないもの」としてきた歴史があるために、ここまで手に負えなくなっての調査公表には信憑性がないのです。

私たちとしては最大値と最小値の中間の広東市調査の40%くらいが妥当であろうと勝手に推測するしかありません。

日本の2007年の米生産量882万トンですから、こちらも10倍ちかい膨大な量が汚染米ということになります。

憂鬱な予測ですか、中国には万単位のイタイイタイ病患者が既にいると思われます。

ところで「人民網」(同上)はこう述べています。 放射能異常まであったようです。

「全国多目標区域地球化学調査プロジェクトは、局地的な土壌汚染が深刻であることを発見した。例えば長江の中流・下流の一部地域では、カドミウム、水銀、鉛、ヒ素などの含有量に異常があった。
都市部・周辺地域では水銀・鉛の含有量に異常があり、一部の都市では放射能異常があった。湖沼には有害元素が多く存在し、土壌の酸化が深刻だ。」
(「人民網日本語版」2013年6月14日 上マンガも中国語版より)
http://opinion.people.com.cn/GB/363551/365144/index.html            
ところで、このカドミウム汚染米か4割も含まれている可能性が高い中国米の輸入量は、2011年に2万5千トン、2012年11月集計で4万6800トン(12月は未集計)されており年間5万トンに達すると見られています。

皮肉にも、中国米の輸入量は2011年の福島第1原発事故以来急増しています。輸入中国米は、検査されていると称していますが、検査項目は農薬の残留のみであり、重金属は検査対象外です。

西友は、消費者の放射能風評被害を巧みに利用して安値の中国米の市民権を確立してしまえとばかりに中国米を大々的に店頭に並べました。まさに苦闘する被災地農業の傷に塩をなすり込むような卑劣な仕打ちでした。

たしか5㎏1200円の安値だったと思いますが、まさにカドミウム地雷のようなコメだったと思います。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-7319.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-5d1f.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-54b2.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-b7db.html

゜              。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

当局米…10%が基準超、耕地2000万ha重金属汚染
13・5・27サーチナ

中国では湖南省、江西省、広東省などで流通していた米から基準を超えるカドミウムが検出され、「食の安全」に対する不信と不安が改めて、全国的に高まっている。

専門家によると5年前の調査でも、市場で流通している米のサンプルの約10%が基準を上回るカドミウムを含有していた。また、中国の全耕地の6分の1に相当する2000万ヘクタールで、土壌の重金属汚染が発生しているという。中国新聞社などが報じた。

  南京農業大学農業資源と生態環境研究所の潘根興教授によると、耕作地の土壌がもともとカドミウムを含有しているはずはなく、鉱山などから出たカドミウムに由来するものと考えられるという。

  潘教授によると、すでに2007年に実施した調査で、「流通している米の10%が基準を上回るカドミウムを含有していた」との結果が出たことがある。華東(上海市など)、東北(遼寧・吉林・黒龍江省)、華中(湖北・湖南・河南など)、西南(四川省、重慶市など)、華南(広東省、広西チワン族自治区など)、河北(北京市、河北省など)といった全国規模で市場に流通している米のサンプル91種を調べた結果という。

  広東省当局によると、最近になり同省で流通している米のサンプル調査をしたところ、44.4%の米と米製品が、基準を上回るカドミウムを含有していた。

  カドミウムは鉱山だけからではなく、工場が排出するガスにも含まれており、遠隔地にも広がって降雨により地上に到達することになる。

  華南農業大学の羅錫文副学長によると、中国では全耕地の6分の1に相当する2000万ヘクタールで、土壌の重金属汚染が発生しているという調査結果がある。

  政府・環境部門によると、年間で1200万トンの穀物が重金属汚染が原因で売り物にならなくなり、200億元(約3270億円)以上の損害が出ている。

  農薬や化学肥料の土壌に対する影響も深刻だ。中国土壌学会の張維理副理事長によると、中国全国における農薬の使用量は年間130万トンで、世界平均の約2.5倍。実際に病虫害の抑制に役だっているのはうち0.1%ほどで、残りは汚染の原因になっているだけという。

  土壌中の重金属を除去するためには化学薬品を使う方法もあるが、土壌中の細菌類に悪影響を与えて、土壌の状態をさらに悪くするジレンマがあるという。

  中国社会科学院農村発展研究所の李国祥研究員は、土壌汚染の問題について「工業汚染による損失を農民に負担させることは間違っている。汚染を発生させた企業に責任を取らせなければならない」と指摘。大衆に安全な米を供給するためには、市場管理、土壌の改善、行政に対する責任追及など「どのひとつも欠かすことができない」が、「最も肝心なことは、汚染問題を解決するという政府の決意だ」という。

| | コメント (3)

ブログ開始6年目のご挨拶

223
忘れていたのですが、実はこのブログは先月5月22日で6年目に入っておりました。(笑) 

そうか6月だと思っていたんだがと、あいかわらず寝ぼけたことよ。 

まさか5年も続くとは思っていませんでした。しかも、初め3年間は無休です。我ながらたいしたものというか、まぁ暇だったんでしょうな。 

書いた記事が1993本、頂戴しましたコメントが6364本です。そうか、あと7本記事書けば2千本安打じゃなかった、2千本記事なんだ(涙)。 

コメントも6千もいただいているのかと思うと胸が熱くなります。皆様のご支援、ご批判に篤くお礼申し上げます。 

さて当初は下の発掘された幕開け記事からみても、私は沖縄や村のエッセイを綴るブログていどに構えていたようです。

ところが、宮崎口蹄疫を百数十回追及し、その後、原発と放射能問題という巨大テーマにぶつかってしまって、今のこのブログの基本スタイルが決まってしまったようです。 

当時、と言ってもわずか1年前ですが、世間には根拠なき放射能に対する風聞、証拠なき言葉の暴力が溢れていました。 そしてわが農場は風評被害で半ば潰れかかっていました。

風評被害を意識的に煽る「学者」や自称「ジャーナリスト」がおり、いかにその流言が被災地の無辜の人々を傷つけるのか肌身で知りました。私もその論争の戦場の片隅に身を置いていました。

その荒波の中で、私は 統計数を言うならその母集団の数を、科学論文を挙げるなら査読を経ているかの客観的科学性を、証言を採るならクロスチェックを、というように放射能問題で教えられた「語る作法」は大きかったと思います。 

たとえば、有名な100ミリシーベルト以下の被曝に関して発がん性の有無はわかっていません。「ない」とも言えないし、「ある」とも言えない。 

数ベクレルの低線量被曝の食品を食べつづけた結果、いかなることになるのか、ガンが発症するのか、それとも日常的な健康リスクに紛れ込んでしまうのか、それはその受けとる人それぞれの「立場」なのです。 

ですから私は100ミリシーベルト以下の被曝に関しては、「わからない」と正直に言います。そうとしか言えないからです。

しかし、それをバズビー氏のように「福島では40万人がガンになる」というデマを飛ばされれば否定するしかありません。 

科学にはここまで「科学」、ここからは「文学」という境目があるような気がします。その客観と主観の境目を意識して語らないと、デマゴーグになってしまうでしょう。 

今後もできる限り、この「語る作法」を大事にしていきたいと思っています。 

さて、初期の頃からの読者の方には、たまにはエッセイもやってくれませんか、と声をかけられるのですが、なんでか最近やらないですね。 

エッセイ書く気分にならないのでしょうね。6年目となって、もう少し硬軟あってもいいかとも思っていますので、たまにはいいかなと。 

また、テーマも今まで禁欲してきた社会-政治テーマもチビチビとやろうかなとも考えております。 

ただこの政治、社会テーマはいったん首を突っ込むと泥沼になるのでほどほどということになるかもしれません。 

沖縄問題と中国問題、そして元来の私のホームベースである農業問題はライフワークですので、継続してやることになるでしょう。 

中国問題はさることながら、沖縄と農業のテーマは「実際にそこで暮らしている人」の実感を大事にしていきたいと思っています。 

私のブログがあまりに無名なのを哀れんで、ランキングに入ったらというアドバイスもいただいているのですが、どのジャンルに入るんでしょうね。 

強いて言えば「社会経済」でしょうが、イデオロギー対立の修羅場のようなアソコはご勘弁下さい。私、こう見えてもけっこう神経細いですから。 

第一、この私、右の方から見れば左、左の方から見れば右のようで、このことは原発・放射能問題の時にしみじみ分かりました。 

脱原発の人から見れば、私は東電容認、再生可能エネルギー懐疑派ということのようですし、原発推進派からすれば、けしからん脱原発派の一味ということになります。 

要するに、私は「私」なのです。今後も自分というバランスを持ったブログでいこうと思っております。 

あ、そうそう写真ですが、好きですね。下手の横好きの見本ですが、やはりブログにアップできるのが励みになっています。 

皆様、6年たってもあいもかわらずショボイ「ありんくりん」ですが、今後ともよろしくおつきあいください。

 

           ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。 

 

このブログは沖縄の山の中で百姓修行をして、はからずも20余年もお百姓をしてしまったフリムン(沖縄語でアホウ)の日記だ。

体験した沖縄噺や、自分の百姓体験、村の噺、はたまたその時に思うことなどを書いていこうと思う。ズボラな性格なので毎日更新はないかもしれない。

にとぞ、ご愛読下さい。コメントをいただければ、これにすぐる喜びはない。  

私は街から週末農業や縁農に来る方と感性的にほとんど同じだ。

私のDNAは街っ子だからあたりまえ。うちの農場の今時の季節に来ると10人が10人、「すてき~、いいわぁ。自然に抱かれて生活するのって」とおっしゃる。た

だ、私はこのところ歳のせいかややイジワルになっていて、「雨の時か台風にいらっしゃい。力一杯自然から抱きしめてもらえるよぉ」などと言う。  

先日の嵐では、力一杯、自然から「抱きしめて」いただいて涙が出た。私の師のひとりの村の種屋のオヤジが私の農場を見て、開口一番。「ハマタヌさん、あんた天気がいい日にこの土地を買っちまったね」。 

そうなのだ。大雨だと緩斜面で肥料が留まらない。

種も流される。畑のど真ん中に水路ができてしまったりもする。こういうドジをさんざんしながら、だんだん街の人から村の人に私はなったようだ

 

| | コメント (4)

週末写真館 筑波山の四季

081

015

067

Dsc_0535

考えてみれば、筑波山を撮り続けて3年になります。 

私は霞ヶ浦の水辺に近い村に住んでいるのですが、思えばいつも湖を前に抱いてたおやかにそそり立っているのが筑波山でした。 

今日はその筑波山の四季を追ってみました。

万葉集第八 高橋虫麻呂

筑波嶺に わが行けりせば ほととぎす
     山びこ響(とよ)め 鳴かましやそれ

| | コメント (0)

放射能なき福島の農地が見えてきた 愛媛大学逸見彰男教授らによる磁化ゼオライト実験

025
先だってのTBS「夢の扉」愛媛大学逸見彰男教授と青野宏通准教授らによる新しいセシウム除去の技術が紹介されました。

従来のゼオライトによるセシウム吸着技術を一歩進めたもので、大変に興味深いものでした。

セシウムを吸着率が高いNa―P1型人工ゼオライトに磁性を持つ鉱物のマグネタイトと混ぜた「磁化ゼオライト」を使用します。

この人工ゼオライトは石炭火力発電所の廃棄物利用ということで価格が安い上に、自然
鉱ゼオライトよりセシウム吸着率が高いとのことです。

ゼオライト自体は事故後のかなり早い時期から使用されてきたのですか、難点としては一定期間たつとせっかく分子構造の中にトラップしていたセシウム分子が逃げてしまうこと、そして逃げた後にまた再汚染しないような二次的な取り組みが必要になることでした。

そのため結局、完全除去を目指すとなると田畑の表土層を剥ぐことになるケースも出ています。

また価格も除染が活発になるに従って品薄になり、かなり割高なものになってしまったことです。

これらのゼオライトの難点を解決するものとして今回の逸見教授グループの研究がありました。

ゼオライトとは結晶中に微細孔を有するケイ素、アルミ系の天然鉱物で、陰イオンの電荷を帯びているので、陽イオンのセシウムを吸着するため、除染剤として注目されていました。

022
                   (TBS「夢の扉」より引用・以下同じ)

ただし、種類によって吸着しやすい物質の特徴があり、特にセシウム吸着力の高いゼオライトが求められていました。

今回開発されたのは吸着能力と陽イオン交換能力に優れた人工の「NaP1型ゼオライト」で、3つの特長があります。

①セシウムを吸着するのに最適な0.36ナノメートルまで微細孔を小さくしたことにより、他の陽イオンが吸着されるのを防ぎ、セシウムだけを選択的に集めることが可能。

磁石を混入することにより、土壌と分離できる技術を確立。
実験ではゼオライト補集率は約9割を達成。

③石炭火力の産業廃棄廃棄物利用のため低コスト
1キログラム=200円ほど。
散布量は1000平方メートル当たり約20キログラムで、4000円程度。

そして福島県川俣町の菅野和司さんの水田での実験がこの6月に行われました。この土地の放射線量は809ベクレル/㎏です。

029_2
実験は水田の床土を吸引し、それに磁化ゼオライトを投入し、セシウムと分離して、除染した土をまた水田に戻していくというベルトコンベア方式で行われました。

028
いったん吸い上げた床土と水を磁化ゼオライトと混合して、ドラムで回転させながらドラムに吸着させ、それを集めていきます。これだと回収が楽ですね。

027
するとセシウム除去した後の土は、なんと121ベクレル、除去率85%です。

030
ただし、現役農業者の目でみると、吸引パイプが小さいために吸引量が少なく、10アール(1反)の田んぼを除去するのもかかなりの時間がかかりそうだというかんじがしました。

しかし逸見教授はそれを先刻承知で、リンテックという会社と共同で磁化ゼオライトを吸着させたマルチを敷き込むという実験も並行して行ったようです。

037
う~ん、これはいい。使えます。後からどのように剥がすか問題ですが、それはあとで考えるとして(たぶん裂いて丸めていくしかないでしょうね。初期除草の効果もありそうです)、その成績はこのパイプ吸引式より優れています。

「土壌1キロ当たり2000ベクレルだった福島県川俣町の土壌で採れた米は、1キロ当たり51ベクレルだったが、シートを使って栽培すると検出限界の7ベクレル以下だったという。」(愛媛新聞)

あとはコストですが、コストが高いと農業現場での実用にはなりません。

しかし、磁化ゼオライトは元々産業廃物で、今回は石炭火力以外にタイ米モミガラを利用することも報道されていたので、大量に一括購入などの方法で価格を下げることも可能かもしれません。

だんだん放射能なき福島の農地が見えてきました。

            ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

人工ゼオライト「除染に活用を」 愛媛大・逸見教授が提言

愛媛新聞 2013年04月18日      

 
 東京電力福島第1原発事故で放射性物質の除染技術開発が求められる中、愛媛大農学部の逸見彰男教授(65)=応用化学=は17日、県庁で会見し、民間企業と共同開発した商品を紹介して「セシウムを吸着する人工ゼオライトを除染資材として活用してほしい」と提言した。
 逸見教授らは、人工ゼオライトを混ぜ込んだ農業用マルチシートを、特殊紙などを製造するリンテック(東京都)と共同開発。土壌1キロ当たり2000ベクレルだった福島県川俣町の土壌で採れた米は、1キロ当たり51ベクレルだったが、シートを使って栽培すると検出限界の7ベクレル以下
だったという。
※http://www.jrno.net/index.php?130418_%E8%AA%AD%E5%A3%B2%E6%96%B0%E8%81%9E

| | コメント (1)

福島第1原発:吉田前所長 ビデオ発言全文  「最後まで残って戦ったのはこんな人間だぞ」

126
吉田昌郎前福島第1原発所長は、今ガンと戦っています。

それがこの原子力事故と関連があるのかどうかはわかりません。その因果関係が明らかになるのはもう少し後のことでしょう。

私は吉田昌郎というひとりの男が日本を、地獄の奈落へと滑り落ちて行こうとするわが祖国を救ったと思っています。

彼が注水停止を官邸の言うがままに実行していれば、今私はここにいないはずです。東日本全体は深刻な長期間続く放射能汚染の地になったことは間違いありません。

吉田は、事故が起きた時に関連会社の作業員の退去を命じます。それは、この福島第1原発に「残る」ということが、すなわち死を意味することを原子力の専門家として熟知していたからです。

福島第2原発所長は、扉を閉めて退去させないようにと命じたそうです。それも正しい判断でした。

原子力事故とは、米国NRCが言うように長丁場になり、延べ数千人が交替で行うものだからです。

しかしこの時、吉田を動かしていたのは「論理」ではなかったはずです。いわば「魂」でした。

言い換えれば、原子力技術者としての合理性ではなく、このような事故を起こしてしまったことに対する原発所長としての慙愧の念でした。

だから、彼は責任を取るのは自分とわずかの死を覚悟したメンバーでいいと考えたはずです。かなうことなら、ほんとうは彼一人で立ち向かいたかったのではないでしょうか。

彼はホワイトボードに残ることを選んだメンバーの名を書いていくように言いました。それは上司としての命令ではなかったはずです。

彼が語るようにまさに墓標でした。墓標に共に自らの名を刻む仲間に語りかけたのです。

「最後まで残って戦ったのはこんな人間だぞ」、と。

.                  。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

福島第1原発:吉田前所長 ビデオでの発言全文
 毎日新聞 2012年08月11日
 

−−第1原発の現場の声を伝えてほしい。 

 ◇昨年の大震災、それから私たちの発電所の事故で福島県の地元の方々に本当にご迷惑をおかけしている。この場で深くおわび申し上げる。 

まだしばらくこういう状況が続くが、我々も全力を挙げて復旧しており、ご理解をお願いする。本来ならこの講演会に自分で出てきたいと思っていたが、昨年末から病気でずっと入院していてまだ体力が回復していない。そういう中でこういうビデオレターということで失礼する。 

政府などの事故調査委員会が開催されている中で、なかなか一般のマスコミの方に我々の生の声を届けるわけにはいかないと思っていた。事故調査委員会が一段落するまでは変な形でお話しをすることはルール違反になると私は思っていた。そういう中で(今回)話を聞いていただけるということは大変ありがたいと思っている。

−−発電所からの全面撤退がささやかれている。事実は?

 ◇しゃべりだすととまらないが、基本的に私が考えていたのは第1原発をどうやって安定化させるかということに尽きる。そういう時に我々が現場を離れるということは絶対にあってはならない。

かといって人命は非常に尊いので、関係のない人といったらおかしいが、事故の収拾に直接関与していない人には避難していただく。ただやはり現場で原子炉を冷やしたり、そういう作業をしている人間は撤退できないと思っていたし、本店にも撤退ということは一言も言っていないし、私は思ってもいなかった。

本店には一言も撤退と言っていないということは間違いない。事故調にもそう話をしている。あとでいぶかしく思ったが結局、本店と官邸の間でそういう撤退騒ぎが起こっているが現場では一言も絶対そういうことは言っていない。これは間違っていない。

Photo

 −−自らの命を亡くす覚悟はあったか?

◇覚悟というほどの覚悟があったかはよくわからないが、結局、我々が離れてしまって注水ができなくなってしまうということは、もっとひどく放射能漏れになる。そうすると5、6号機はプラントはなんとか安定しているが、人もいなくなると結局あそこもメルト(ダウン)するというか、燃料が溶けることになる。 

そのまま放っておくと、もっと放射能も出る。福島第2原発も一生懸命、プラントを安定化させたが、あそこにも人が近づけなくなるかもしれない。そうなると非常に大惨事になる。そこまで考えれば、当然のことながら逃げられない。 

そんな中で大変な放射能、放射線がある中で、現場に何回も行ってくれた同僚たちがいるが、私が何をしたというよりも彼らが一生懸命やってくれて、私はただ見てただけの話だ。私は何もしていない。実際ああやって現場に行ってくれた同僚一人一人は、本当にありがたい。 

私自身が免震重要棟にずっと座っているのが仕事で、現場に行けていない。いろいろな指示の中で本当にあとから現場に話を聞くと大変だったなと思うが、(部下は)そこに飛び込んでいってくれた。本当に飛び込んでいってくれた連中がたくさんいる。私が昔から読んでいる法華経の中に地面から菩薩(ぼさつ)がわいてくるというところがあるが、そんなイメージがすさまじい地獄のような状態で感じた。

現場に行って、(免震重要棟に)上がってきてヘロヘロになって寝ていない、食事も十分ではない、体力的に限界という中で、現場に行って上がってまた現場に行こうとしている連中がたくさんいた。それを見た時にこの人たちのために何かできることを私はしなければならないと思った。そういう人たちがいたから、(第1原発の収束について)このレベルまでもっていけたと私は思っている。 

−−吉田さんは所員の精神の支柱だった。 

 ◇私は何もしていない。私のとりえは福島第1原発に4回、赴任したことだ。第1原発のメンバーの名前もほとんどわかっているし、協力企業さんも結構つきあいがあり、名前で呼べるんですね。「○○さん、○○くん、大丈夫か」とか。それだけだ。それで声をかけただけだ。私は。何もできていない。みんなやってくれたということだ。いまだにそう思っている。 

−−事細かなコミュニケーションをとったということか? 

 ◇そうだ。やはり知らない間じゃないということだ。昔から一緒に仕事をした仲間だ。そういう仲間が大変な現場に行って帰ってき、出て行くというのを見ているので、頭を下げるしかない。 

−−3号機が爆発した段階では死ぬかと思ったか? 

 ◇今回一番インパクトがあったのは1号機もそうだが、3号機の爆発というのがあった。これは今まで経験した中で非常に、あとから考えれば水素爆発だったが、その時点では何が起こったかわからないという状態なので、これから、もう破滅的に何か起こってるんじゃないかと思った。 

爆発について。一つは自分が死ぬということ、メンバーも含めて、免震重要棟の人間は死んでたっておかしくない状態だった。3号機なんかは特にそうだった。あれだけのがれきが飛んできて。私は、最初は行方不明者が何人ということを聞いた時に、確か数十人レベルでまだ安否が確認できていないというのが最初の状況だった。ああこれは10人ぐらい死んだかもしれないというふうに思った。 

そこから時々刻々、だれだれがという話が入ってきて、軽傷の人間は何人かいたが。それから自衛隊の方には本当に申し訳なかった。水を補給しにきてくれた自衛隊の部隊がけがをされて、本当に申し訳ないと思っている。不幸中の幸いで人命にかかわるものではなく、これはある意味、仏様のあれかなという感じが私はしている。 

−−原発に残ったメンバーの名前をホワイトボードに書くように指示したとのことだが、どのような思いだったか? 

 ◇ほとんどその時のことを思い出せないが、たぶん、要するに最後まで残って戦ったのはこんな人間だぞということを残しておこうということだ。今から思えば。わかんないですよ。私自身。本当に。 

−−墓標になると思って書いたということか。 

 ◇はい。そうだ。 

−−最後に何かお話はあるか? 

 ◇いずれにしても今回の事象は、いろいろ国会とか政府事故調、民間事故調などで書かれているが、我々は特に政府事故調にはすべてを話をさせていただいた。マスコミの方からいろいろ問い合わせがあるが、お話は全部すべてそちらでさせていただいているので、そこをベースに考えていただければいいと思っている。 

ただやっぱりなかなか我々の肉声というのは通じない。調査委員会を通すと肉声がなかなか届かない。その部分はいろいろな形でちゃんとメッセージを発信していかないといけないと思っている。私一人ではなくてあそこで一緒にやったいろいろな仲間の経験をちゃんと伝えたい。 

−−これから第1原発や福島県はどうあるべきか? 

 ◇そういう次元の高い話になると今すぐに答えがないが、やっぱり発電所をどうきちっと安定化させるかがベースだ。そこができていない中で、地元にお帰りいただくわけにはいかないので、そこが最大の(課題だ)。 

これは事故当時も言っていたが、日本国中だけでなく世界の知恵を集めて、より発電所、第1原発をより安定化させることが一番求められている。いろいろなだれの責任うんぬんということもきちっとやるべきだが、やはり発電所を少しでも安定させる。それには人も必要だし、技術もいろいろな知恵が必要だ。そこに傾注するということが重要なことだと思う。 

そのうえで、地元の方々に(通常の)生活に戻っていただけるか考えることができる。いずれにしても現場を落ち着かせる、安定化させることが一番重要な責務だ。私はちょっとまだ十分な体力がないが、戻ったらそういう形で現場のために力を届けたい。 

| | コメント (5)

原発と免震 その3 原発建屋には免震構造はなしという現実

290
福島第1原発において重要免震棟に設置された免震装置が、他の6基あった原子炉に設置されたのかといえばノーです。この免震棟のみにあっただけなのです。 

原子炉建屋には免震構造は採用されていないし、我が国では、現在建設中のもっとも新しい形の大間原発ですら免震構造は採用されていません。 

我が国では、原子炉建屋や原発の電気計装盤への検討が行われましたが導入は見送られました。(欄外図参照) 

そのために原発の耐震基準(耐震設計審査指針)が、一般一戸建て住宅免震基準より低いというありえないことが続いています。 

首都大学東京名誉教授西川孝夫名誉教授の「原子力施設の耐震設計 建物・構築物への影響評価」は、新潟中越沖地震を踏まえた研究ですが、これによれば従来の免震構造は以下のようなものがありました。(下図2枚は同論文より引用)

011
しかし、このような免震設計すら上回る「極限挙動」が中越沖地震では起きていたと指摘されています。

 

地震衝撃波の効果は、100キロ程度離れていてもマグニチュード7程度の地震であれば鉄筋コンクリートの建物が座屈する事例が数多く起きました。

 

現在使われている地震計では高周波の地震波を捉えきれずに記録されないために、地震学会や土木学会でも認識されにくいと言うこともあるようです。

 

西川名誉教授の講演「原子力発電所・超高層建築の耐震問題」によれば、従来から言われていた通説の地震波P波やS波だけではなく、さらに高周波のほとんど揺れを伴わない衝撃波地震波を、大規模地震は広範囲から集めて建造物へぶつけているとのことです。

 

同論文「極限挙動の検討項目」として以下が挙げられています。(下図参照 同論文より引用)

 

●極限状態モードに影響を与える事象
・免震層での浮上り
・擁壁との衝突
・免震部材のハードニング・座屈
・免震部材の復元力劣化・破断
・上部構造の降伏

010
つまり、次のような耐震設計が機能しない可能性も示してます。 

・積層ゴムの引張力・座屈の発生
・擁壁との衝突
・免震部材の特性劣化
・鋼材ダンパー・鉛プラグ入り積層ゴム・高減衰積層ゴム・すべり支承
・免震層下部構造剛性が低い場合
 

このように原発という、一般住宅より100倍も地震に強くなければならない建造物が実は、低い基準で作られており、しかも重要免震棟という「最後の砦」すらすべてに設置されているわけでもないというのが現状です。

これは単に原発問題にとどまらず、もっと大きな「重要・危険建造物の地震対策 」という眼で見なおすべきではないでしょうか。

.              。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。

           .下図カッコで括ったものが旧耐震基準の原発

Photo_6

| | コメント (5)

原発と免震 その2 重要免震棟は半数以下しか設置されていなかった

028
福島第1原発で、吉田昌郎所長以下の「フクシマ・フィフティ」(実際は69名)が、最後の砦としたのが重要免震棟でした。
 

1号機が爆発した3月12日には、建物内部でも放射線量が上昇し始めていて、福島のオフサイトセンターには、放射性物質が内部に入るのを防ぐ設備が十分でないために、事故後5日目からは現地対策の拠点がおよそ60キロ離れた福島県庁に移されることになりました。 

ですから、重要免震棟から撤退した場合、吉田所長以下の職員も福島県庁にまで下がるしかなかったと思われます。 

その場合いうまでもなく、原子炉はコントロール不能になります。 

福島第1原発では、事故発生8カ月前に完成した免震棟に対策本部が置かれ、吉田所長以下、最大600から500人が昼夜をたがわず詰めました。 

その時のことを吉田所長は訪問した米国NRC(原子力規制委員会)の幹部に対してこう言っています。
「私たちの失敗で福島の人々は大変な思いをしている。私たちは不眠不休でここで戦う。」 

Photo_5                     (写真 重要免震棟 東電HPより)

原子炉建屋の爆発が相次ぎ、放射性物質が漏れ出す中、原子炉の冷却にあたる最前線でした。「仮に免震棟がなければ事故の対応は継続不可能だった」(東電) 

現在、原発事故が起きた際の「最後の砦」であるこの重要免震棟について、全国17カ所の原発のうち設置されているのは半数に満たない8カ所にすぎません。(欄外図参照)

●東電・・・福島第1、第2、柏崎刈羽の3原発で設置済み

●東北電力・・・女川(宮城県女川町)・設置済み

●中部電力・・・浜岡(静岡県御前崎市)・設置済み

●四国電力・・・伊方(愛媛県伊方町)・設置済み

●日本原子力発電東海第2(茨城県東海村)、敦賀(福井県敦賀市)・設置済み 

●関西電力・・・大飯(おおい町)、美浜(美浜町)、高浜(高浜町)いずれでもなし
・設置予定・・・大飯3、4号機では2016年3月末まで完成予定
・      ・・・美浜、高浜は17年3月末までに完成予定
・それまでの対応策・・・完成まで地下にある緊急時対策所で対応する

●九州電力・・・玄海(佐賀県玄海町)、川内(鹿児島県薩摩川内市)いずれもなし
・設置予定・・・具体化せず

●北海道電力・・・泊(北海道泊村)、東北電力東通(青森県東通村)、中国電力島根(松江市)の各原発は15年3月末~17年3月末までの完成を目指す

●北陸電力・・・志賀(石川県志賀町)は来年3月末までに完成予定

1995年阪神・淡路大震災以降、100kine(cm/s)以上、1,000gal(1G)以上の地震動が多数観測されています。最大は、4,022gal(4G)です。

わが日本列島は地震静穏期から明らかに地震活動期に突入したと地震学者は見ています。

 しかし、この「原子炉施設耐震基準」は、阪神淡路大震災以前の地震静穏期に作成されたため、地震活動期の知見が活かされていません。

現状では、原子炉施設の事故は国家存亡に直結することが国民共通の理解になっていながら、上級のSクラスでも一戸建て住宅免震の耐震性よりも低いといったねじれを放置しています。

現在進められている与党の国土強靱化対策の中で、それらの見直しが進むことを要望します。

 

.              。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。. 

 

          ■重要免震棟の設置状況 四国新聞2012年6月14日よりPhoto_4

| | コメント (0)

原発と免震 その1 福島第1原発で重要免震棟があったという「奇跡」

037
福島第1原発で、当時の民主党政権が「最悪シナリオ」を作っていたことはようやく知られるようになってきました。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-15e5.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-2.html 

この時、菅首相たち官邸中枢は、「日本の半分が住めなくなる。そして米国が再占領するという悪夢に苛まれていたようです。 

米国には日本占領などというシナリオがまったくなかったのは船橋洋一氏の「カウントダウン・メルトダウン」にも描かれていますので、菅氏のいかにも「市民活動家」らしい妄想だとして、確かに我が国は断崖絶壁に立たされていたことだけは事実です。 

腰が抜けてものの役に立たなくなった斑目氏の代わりに、事実上の専門家対策チームリーダーを任された近藤駿介原子力委員会委員長が最も心配したのは福島第1原発の重要免震棟が使用不能になってしまうことてした。 

吉田所長が事故指揮を執っている重要免震棟の線量が高くなって使えなくなってしまえば、福島原発からの撤退という、米側がもっとも恐れた事態に発展していき、原子炉はもはや完全に制御不能に陥る可能性がありました。

その場合、福島原発の「もっとも弱い環」である4号炉使用済み燃料プールの水が抜けて、炉から取り出して間もない崩壊熱の大きな使用済み核燃料がメルトダウンします。 

そして4号炉プールがメルトダウンすれば、1、2、3号炉で当時懸命にやっていた注水による冷却作業は出来なくなり、再び連鎖的に炉心融解が始まります。

もう手がつけられない、完全な原子炉の暴走が始まるのです。  この時、近藤たち対策チームホが秘かに作ったのが最悪シナリオ、こと「プランB」です。 

もしこれがもし実施される事態になれば、首都東京の避難を含む3500万人というチェルノブイリを優に越える世界史上空前の避難作戦になったと思われます。 

言うまでもなく、我が国本州東半分は長期、かつ深刻にノーマンズランドになる可能性すらあったわけです。これが2013年3月16日前後の状況でした。

重要免震棟が大震災と津波から生き残ったことが、我が国をその「最悪シナリオ」から救いました。

ではなぜ、福島第1原発重要免震棟(※)が生き残ったのでしょうか? それは福島第1原発で唯一の免震対策が施された建造物だったからです。

Photo       (写真 2011年4月1日に公開された重要免震棟の内部 東電撮影) 

この重要免震棟は、あの福島第1原発で唯一、そうたったひとつだけ免震対策が施された建造物でした。 そしてそれはあくまで予備であり、ほんとうの緊急時対策室は別に本館にあったのです。

不幸中の幸いというか、この現場での最後の砦である重要免震棟こと緊急対策室だけは、この震災前の東電のコストカットの嵐の中でからくも生き残りました。 

それを東電は「安全対策 災害に強い発電所づくりの推進」という広報資料の中でこう述べています。 

「緊急時対策室
 新潟県中越沖地震の発生時に建物内への入室が困難になったことなどをふまえ、災害発生時に対策活動の拠点となる緊急時対策室や通信・電源などの重要設備を集合させた「免震重要棟」を建設し、柏崎刈羽原子力発電所では2010年1月より、福島第一原子力発電所・福島第二原子力発電所では2010年7月より運用を開始しています。
 免震重要棟は、建物と地盤の間にゴムなどの柔らかい部材(免震装置)をおくことで、地震の揺れを吸収する免震構造としており、新潟県中越沖地震を超える震度7クラスの地震が発生した場合においても、緊急時の対応に支障をきたすことがないように設計しています。」

東電は2007年7月16日のマグニチュード(M)は6.8、震度7を記録した新潟県中越沖地震時に、原発建屋内部の緊急時対策室が大損害を受けたことに衝撃を受け気を受けて、その3年後に福島1、第2原発の緊急時対策室を免震化したというわけです。

Photo_3               (写真 本館事務所内部 東電撮影)

上の写真が事故後の本館事務所内部です。本館にあった緊急時対策室もこのような状況であったと考えられます

天井は崩落し、機器は床に投げ出され、電源、通信機能も全滅しています。

一方、この本館から離れた重要免震棟内部は、一時電源が切れて真っ暗になりながらも、原子炉制御機能と通信機能は生き残っていました。

この不幸中の幸いがなかりせば、それも大震災3年前に間に合って設置された「幸運」がなければ、我が国は「最悪シナリオ」の崖を一気に滑り落ちていってしまったでしょう。

                                               (続く)

※重要免震棟という表記には、「免震重要棟」という表記も存在します。資料により異なるようなので重要免震棟て今回は統一しました。

| | コメント (6)

週末写真館 湖の初夏

025

004
006
027_2
258_3
012


| | コメント (0)

中国の原発・その危険な実像 第4回  「脱原発一国主義」でいいのですか?

032
中国の原発が事故を起こした場合、原子力規制委員会も想定するように「偏西風に乗って風下の日本は大規模な被曝をする」ことになります。

この偏西風については、下図に黄砂の飛散図がありますので御覧ください。

中国の原発銀座である東部沿海側から渤海周辺で大量に放射性物質が放出された場合、ヨウ素やセシウムなどは揮発性ガスですから、偏西風に乗って西側海上に吹き出され、短時間で我が国の九州、北陸、、東北に到達します。

Photo_5                        (図 黄砂飛散分布状況 2012年11月29日)
この黄砂の月別観測日数は4月を中心として夏を除く通年現れているのが分かります。
Photo_2                                           (図 気象庁HP より )
さて、福島事故の場合3月15日から3日間程度で放射性ヨウ素とセシウムがピークを迎え、セシウムは以後事故終息まで飛散し続けます。
001_2

                      (茨城県HPより)

しかし、結局、あの国は原子力事故はチェルノブイリ・クラスならしかたがなく公表するでしょうが、小規模な放射能漏れだと隠蔽するでしょう。

「中国広東原発集団公司の賀禹(ホー・ユー)会長は、福島第1原発事故は重大な人為的事故」であり、日本の作り出した災難だと指摘し、この2年間に中国政府は国の原発安全基準をさらに引き上げ、原発の安全水準の向上と原発産業の安全で効率的な発展の促進に尽力してきたと述べた。」(レコードチャイナ3月13日)

この言葉が真実であることの可能性はかぎりなく薄いと思われます。私には中国特有のプロパガンダにすら聞こえます。 

初期の放射性ヨウ素やセシウムが偏西風に乗って私たちの頭上に降った後に、私たちはその真実を知ることになるでしょう。 

中国の原発は、事故を起こすべくして起こすだろうと私は思います。それも福島事故以上のシビアアクシデントを。 

脱原発派の皆さん、我が国の原発のみ見ているだけでいいのでしょうか。世界一危険な原発は私たちの風上にあって膨張し続けているのです。

 

 

| | コメント (2)

中国の原発・その危険な実像 第3回 基礎技術なき原子力技術の危うさ

038

中国は基礎研究には徹底して金をかけません。「倣文化」(模倣文化)の国であるために、いくら地道に研究してきても、製品化されたとたんバラバラに分解されてそっくりコピーされてより安いものが幅を効かせてしまうからです。

中国は、原発の新設に当たって日本の第3世代原子炉技術を導入することを希望しています。

国家核電技術公司の関係者は我が国の原発の中核的技術を欲しがっています。

現在、この原子炉容器の最先端の技術を持っているのは日本製鋼所です。

原子力格納容器は鋳物の鋳造などではできません。特殊な製造特許による鋼鉄の部品、いやもはや建造物と言ったほうがいいでしょう。

原子炉の5重の壁の1つとして炉心からの高レベル放射性物質と放射線を確実に外部と遮断するために、高温高圧に耐えて耐食性に優れ、冷却材と化学反応を起こさないことが必要だとされています。

原子力関係者によると、世界の原子炉圧力容器に用いられる大型鉄製鋳造品市場において、日本製鋼所は約80%という圧倒的シェアを占めています。つまり日本しかこの技術を持っていないことになります。

しかし、日本製鋼所側は中国に対して渋い顔をしているようです。

国家核電技術公司呉総経理(社長)は、「日本企業が何でも売ってくれるわけではない。特に原子炉圧力容器や鋳造品は重要な製品であり、そのほかの製品しか売ってくれない」とこぼしています。

この中国の会社は2011年に、中国の4社の鋳造品メーカーを率いて日本製鋼所を見学しました。

しかし同社の技術者は、「日本製鋼所からの技術導入は困難だ」と述べたが、その理由については述べなかったそうです。

同じように中国原発学会の関係者も、「中国の原発事業発展において、このような状況は何度か発生している。日米は中核設備・技術を機密事項にしている」と語って不満そうです。

その理由ははっきりしています。技術移転したら最後、中国企業がかならずそっくりパックった製品をダンピング価格で輸出攻勢をかけるからです。

日本製鋼所の佐藤育男社長は、「今後数年後には、中国の多くの競合他社が、当社の深刻な脅威となるだろう」と述べて、警戒感を隠しません。

中国は基礎的な研究にコストを支払わず、安直に模倣して盗もうとします

ケーススタディとして、外交問題にまで発展した典型的な違法コピー事例があります。

1991年に中国は当時ロシアの最新鋭戦闘機だったスホーイSu-27を、1992年から合計76機を輸入します。

当時ロシアはソ連崩壊の真っ只中にあり、もう国家財政もなにもない状況でした。ですから、もう少し後の話ですが、この虎の子の傑作機をなんと日本にも売り込みに来たくらいです。

さて、中国は腹に一物ありました。このソ連崩壊のドタバタを機に一気に旧ソ連の最新軍事技術を頂戴、いや導入する気だったのです。 

近代的航空機生産は、中国航空産業界にとって全く未知の世界で、特に航空機用チタンの溶接技術やアビオニクス(航空電子機器)は中国が喉から手が出るほど欲していた技術でした。 

そこで、中国はガッポリ買いますよ、とロシアに甘い声をかけます。 

当時スホーイ設計局は、国が潰れてしまったために民営化せざるを得なくなり、旧ソ連時代だったら許されなかった中国への輸出に乗り気になります。 

しかし、輸出が購入予定にはるか届かない76機に差しかかったあたりで、中国はおもむろにこう切り出します。 

「そろそろライセンス生産をさせて貰えないだろうか」。まだ民営企業としてウブだった国営スホーイ設計局、改め株式会社スホーイ社はこれにまんまと乗ってしまいます。 

そして1995年12月に中露でライセンス生産契約が結ばれました。ところが、わずかの期間て中国はこのライセンス契約を一方的に打ち切り、この「殲11」(J11)を中国の独自技術で作り上げたと主張するようになります。 

そして自国空軍向けのみならず、輸出までし始めたからロシアが怒るまいことか。騙されたと知ったロシアは2004年にとうとう知的所有権防衛のために提訴もやむなしに踏み切り、一挙に中露外交問題にまで発展していくことになりました。 

まったく、やれやれですが、普通ならヤクザか詐欺師ではあるまいにいやしくも一国がやることじゃないですよね。

そういえば、日本の新幹線技術も、米国に「中国独自技術」として売り込みをかけているそうで、なんというかものすごい鉄面皮。ドイツもリニアモーターカーでやられました。

それも台湾のように完全にライセンス生産してくれるのならいいのですが、粗悪部品で安上がりに作ろうとするから、新幹線もリニアもどっちも大事故を起こしました。当然です。

ま、あんな大事故の後に買う国はいないでしょうがね(苦笑)。

このようなことを中国は平然と、「独自技術で改良した」とうそぶいています。高速鉄道、航空機、電子製品、自動車、コンピュータ・ソフト、ほぼすべての分野にこの「中国式改良品」が満ちあふれています。

ですから、この日本製鋼の持つ原子炉格納容技術についても、中国はこのような腹積もりだったと思います。

まずは、大量購入を申し出て、札束で頬を叩くようにして相手を商談に誘い込み、数基導入したところで「そろそろライセンス生産させていただけないでしょうか」と揉み手。

日本製鋼がウンと言おうものなら、数年でライセンス契約を打ち切って、堂々と違法コピー品を作って外国にまで廉価で売りさばくという手筈です。

日本人にはにわかに信じがたい話ですが、現にトルコでは日仏連合対中国広東核電グループが入札争いを演じました。※http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20130405/Recordchina_20130405023.html

原子炉はフランスから輸入しましたが、そもそもフランス製原発自体に問題が多く、スウェーデンの原発幹部からは「フランスの軽水炉なんて誰が信用するか」と言われたという曰くつきのものです。

中国は初号機の秦山原発1号機は原爆用でしたので独自開発しましたが、以後一貫して外国製技術に頼っています。

たとえば、フランスのフラマトム(現アレバ)やロシアのアトムネフチ、東芝傘下の米ウエスチングハウス、あるいはカナダのCANDU炉などです。

いままで中国は、基本設計や最重要部である圧力容器、蒸気発生器(SG)、冷却系などは国産できなかったからです。

そのために国内原発が各国仕様バラバラの状況でした。

広東核電集団はアレバの「CPR1000」のコピー、中国核工業集団はウエスチングハウスの「AP1000」のコピーである「CAP1400」といった具合です。

それを2012年7月になって、国内の新規原発を東芝ウエスチングハウスの「AP1000」一本にまとめる新原発方針に変更しました。

この「CPR1000」原子炉は東芝ウェスチングハウスの技術で作られていますが、例によって中国核工業集団公司は「我が国が開発した原子炉は世界一だ」と豪語し、設計と建造の国産化を実現できるとのことです。そして冷却系のメインパイプは国産だと胸を張っています。(人民網による)

これが中国得意の数カ国の技術を闇鍋化するやり方です。このように各国の技術を無節操に取り入れる方法は、ロケットや軍事用艦船、航空機の電子機器などでも多用されている中国の特異な方法です。

しつこいようですが、もうひとつ例をあげましょう。

中国新幹線を見るとその急成長とつぎはぎがどのようなものかわかります。2005年から高速鉄道建設をはじめたのですが、たったの6年間で日本の4倍です。

そして高速鉄道車両も、日仏独加が営々と40年、50年かけて作り上げたものをわずか5年で400キロの車両技術を「自力で独自開発したのだ」と主張しています。

はい、わきゃありません。2011年7月21日に温州市で起きた新幹線事故は、、信号のミスという初歩的技術の欠陥により先に停車していた車両はカナダの技術で作った「CRH1」、追突したのは東北新幹線の技術をパクった「CRH2」でした。

ちなみに中国はパンフレットに日本の新幹線基地の写真を、そのまま社名だけ合成したものを使っています(笑)。

しかも信号機やダイヤ編成、運転士教育などといった鉄道の基盤技術はあいも変わらぬ旧態依然たる中華流で、ある鉄道技術者にいわせれば、前世紀の水準だそうです。

そこにさまざまな国から盗んだ技術で作った車両を乗せて時速400キロで走らせようというのですから、これで事故が起きないほうが不思議なくらいです。

そして、驚愕することにはそのような闇鍋技術を独自技術だと主張し、主張するだけならともかく世界各国で特許まで取ろうとし、あまつさえ売り込みセールスまでかけるに至っては、中国という国が「技術」ということをとことんなめ切っているのが分かります。

技術とは体系です。新幹線なら、その車両のモーターやバネひとつから架線、線路、車両運行システム、そして運転手管理にいたるまで一貫した技術哲学によって支えられています。

それを各国の「いいとこ取り」をしようという考え方そのものが、現代技術のなんたるかもわきまえないもので、そこから既に破綻しています。

こういう技術摂取、いや剽窃をすると、結局システムの統一性がとれず、トラブルに対して脆弱なものができてしまいます。

おお、なんと恐ろしい。私はそんな原子炉の半径600キロには絶対に近づきたくありませんね。 

世界一危険な原子炉、それが中国の原発です。

               .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.
■資料1 中国の原発事故想定、対応策を検討、原子力規制委「次々原発が建設され、事故が起きた場合、日本に甚大な影響」
2013.2.25 01:26

 中国の原発で過酷事故(シビアアクシデント)が起こった場合、日本にどういう影響があるかなどについて、原子力規制委員会が事故対応の検討を始めたことが24日、規制委関係者への取材で分かった。国内の原子力規制機関が海外の原発事故を想定し対応策を検討していることが判明したのは初めて。

規制委は今後、各国の規制機関とも協力、海外の原発事故対応について本格調査に乗り出す。 規制委関係者は中国を検討対象とした理由について、「次々と原発が建設されており、事故が起きた場合、日本への甚大な影響が考えられる」としている。

 具体策は今後議論されていくが、中国などの近隣諸国の原発がトラブルを起こし放射性物質が放出されると、偏西風に乗って放射性物質が日本に流れ着くことが予想される。

日本はすでに、中国からの大気汚染物質の飛来に直面している。このため、放射性物質がどのような経路で日本にたどりつくかを示す拡散予測シミュレーションマップを作成することも考えられるという。

4月からは特に、これまで文部科学省で実施されていた放射性物質の測定業務が規制委に移管されることで、モニタリング態勢も強化できる。規制委はそのためのベテラン技術者の募集もすでに始めた。今月12日の北朝鮮による核実験では、文科省が放射性物質が大気中に漏れた場合の拡散予測を発表している。 (太字引用者)

| | コメント (2)

中国の原発その危険な実像 第2回 地震多発地帯の上にある原発群

002
中国は意外に思われるかもしれませんが、地震多発国です。

中国人当人もどうもそう思っているようで、事実、写真で見る上海の高架都市高速道路を支える橋脚の細さは、首都高や阪神高速道路を知っている私たちには、おいおいこんなので大丈夫なんかね、というほど細いものです。

まぁ、逆に我が国が異常に丈夫(ただしメンテをケチったのでガタガタですが)だとはいえるわけですが、少なくとも唐山大地震や四川大地震で数十万人が死んだ国とは思えないほど耐震構造には気を配っていないのは確かです。

しかし、あいにく中国は世界的にも地震多発国であることは地震学的に裏付けられています。

「中国の地震防災の現状と展望」(何永年)によれば、

「中国の国土面積は、全世界陸地の14分の1にすぎないが、一方、陸上地震の発生数では全世界の直下型地震件数の3分の1が中国国内で発生している。」(同)

また「中国各地の広範な省、直轄市でM5 以上の地震が発生しており、国土の41%、都市の50%、人口100万人以上の中・大都市の70%で震度7の地震が発生している。」(同)

そして直下型が多いのも特徴です。

何氏によれば、中国の主要工業都市における地震発生は
・M8.0以上の巨大地震は10~15年に1回
・M7.0~7.9の大地震は3年に2回
・M6.0~6.9の地震は1年に2回

というふうに多発しており、内陸部ではM8.5クラスの大規模地震が起きています。これは2度に渡った最近の四川大地震をみれば理解できます。

また中朝露の国境付近では直下型地震が起きているようです。唐山大地震などがこれにあたります。

「中国自然災害系統地図集」によれば過去の地震はこのような分布をしています。Photo_3

                (図1 過去のM5から6の地震分布)

Photo_8

                 (図2 過去のM6から7の地震分布)

Photo_9

              (図3 過去のM7から9の地震分布)

この地震マップに現在の原発所在地マップを重ねてみます。

Hedianzhanfenbu              (図4 参照インサイトチャイナより引用)

もうあまり私のほうから説明する必要はないと思います。

中国の原発はM5~6地帯に特に多く集中し、昨日触れた紅沿河原発などはM7から9地帯に立地しています。

たとえば、紅沿河原発近くの唐山市では、1976年に直下型の大地震が起き、 死者24万人を出した唐山大地震があった地域で、中国当局の発表は例によってありませんが、紅沿河原発直下には大きな活断層があるはずです。

地震学上では、渤海湾周辺には中国で最も地震を引き起こしやすいとされる2つの地震帯があるのはよく知られていることで、 今までもたびたび大地震が発生した「地震の巣」です。

こともあろうにその真上に建設しているのが紅沿河原発で、07年に1号機の建設が始まり、現在4号機まで着工済みです。

また、山東省は栄成原発、乳山原発、海陽原発と三カ所の原発がわずか三百キロの沿岸部に展開しています。

既存の大亜湾、嶺澳の両原発に加え、建設中の陽江、台山などでも建設中、計画中を合わせて山東省だけで六カ所もの原発が集中しています。

福島第1原発事故の教訓では、沿海部の原発は津波への備えは必須なはずです。

防潮堤の設置も、外部交流電源全喪失時の非常用電源の確保など、我が国規制委員会の基準も中国は知っているはずですが、やっているという話はついぞ聞きません。こういうことこそ無条件で模倣してほしいのですが。

あるいは、地震から原子炉建屋を守る免震構造重要免震棟なども持っているとは到底かんがえられない以上、非常に危険な薄皮一枚の上にあるのが中国原発群なのです。

福岡-上海間の距離は890キロしかなく、チェルノブイリでは約600キロ超の距離を放射性物質は飛びました。ましてわが国は中国から年間を通しての偏西風の風下にあたっています。

「ところが紅沿河原発をはじめ中国の原発について情報開示はほとんど行われておらず、震災・津波対策の実態も定かでない。 こうした実態を把握するために、原子力産業協会は毎年、世界の原発に安全対策や稼働率を尋ねるアンケートを配布しているが、中国からの返答は皆無という。
安全対策の実態解明は全く進んでいない、と同協会の担当者はこぼす。」(産経新聞2013年3月14日)

今後10年で世界中の原発の総数に等しい原発が燐国に雨後の竹の子のように林立し、うち100基近くは北部九州の東1000キロ前後にあることになります。まさに悪夢です。

                  。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

地震発生多発地域としては、

◆遼寧半島から渤海湾を経て、山東省、安徽省に至るライン
◆河北省、河南省、山西省一帯
◆陜西省から、四川省、重慶市、貴州省、雲南省に至るライン
◆雲南省南西部
◆甘粛省
◆新疆ウイグル自治区北西部
◆新疆ウイグル自治区中央から西に伸びるライン
◆チベット自治区中部を東西に横切るライン
◆チベット自治区とネパールなどの国境地帯

主要な過去の地震と現代の地震について欄外に載せておきます。

※20世紀に中国で発生した主な地震
(Mはマグニチュード)

●海原地震(1920年12月16日/M8.5/死者約24万人)
  甘粛省南部の海原県(現在は寧夏回族自治区)で発生。

●古浪地震(1927年5月23日/M8/死者約4万人)
  甘粛省の古浪県で発生。海原地震と同様、山崩れ。

●昌馬地震(1932年12月25日/M7.6/死者約7万人)
  甘粛省の昌馬堡で発生。近隣都市の酒泉に大きな被害をもたらした。

●畳渓地震(1933年8月25日/M7.5/死者2万人以上)
  四川省の四川県茂県畳溪鎮で発生。茂県地震とも呼ばれる。震源は2008年5月12日の地震に近い。

●察隅地震(1950年8月15日/M8.5/死者4000人)
  ヒマラヤ山脈一帯のチベットのザユル(察隅)で発生。

●〓台地震(1966年3月8日、22日/M6.8、M7.2/死者計8064人)(〓は「形」のへん部分におおざと)
  河北省の〓台地区で発生。中華人民居和国成立以後、人口密集地帯で発生した初めての大地震。同省・隆堯県で発生した地震の2週間後、規模が更に大きい地震が近隣の寧普県で発生して被害が拡大した。

●通海地震(1970年1月5日/M7.7/死者1万5621人)
  雲南省・通海県で発生。当時の中国は文化大革命期で、重大な事件については極端「秘密主義」を取る場合も多かった。新華社は地震発生後4日目になって報道したが、被災状況などは伏せられた。

●海城地震(1975年2月4日/M7.3/死者1328人)
  遼寧省の海城市で発生。中国国家地震局に「ネズミの大群が走り回っている」、「ニワトリが群れで飛んだ」、「井戸から水があふれ出た」など、地殻の異常を示す情報が次々と寄せられたことなどで、同局は地震発生が近いと判断。住民を緊急避難させていたため、被害が最小限に抑えられたという。

●唐山地震(1976年7月28日/M7.8/死者24.2万人)
  河北省唐山市で発生。地震規模が大きい上、いわゆる直下型地震であったため、甚大な被害が出た。唐山市は石炭産業も発達し、中国有数の工業都市として人口100万人を有していたが、地震によって壊滅状態となった。中国は「自力更生の精神で困難を克服する」として、外国の救援を固辞した。

●瀾滄・耿馬地震(1988年11月6日/M7.6、M7.2/死者743人)
  1回目の地震は雲南省臨滄市瀾滄ワー族自治県を中心に午後9時3分、2回目は約120キロメートル離れた同市耿馬タイ族ワー族自治県で13分後の午後9時16分に発生した。

| | コメント (0)

中国の原発・その危険な実像 第1回 中国の原発大増設計画

027
昨日の韓国の原子炉中枢部品偽造事件を見ていると、もう一国絶対に同じようなことをやっているであろうな、と誰しもが思う国がどうしても頭を離れなくなりました。

いうまでもなく中国です。

現在のところ、中国において原発が占める割合はたいしたことはありません。あのエネルギーに血眼になっている国とは思えないほどです。

中国の現在有する原発は6カ所・15基が稼働しています。発電量は12・5ギガワット。国内の総発電量の1・8%を占め、世界の原発発電量の約3・5%に当たります。

このていどで行ってくれれば私も安心なのですが、そうは問屋が卸しません。

ニューズウィーク誌(2012年12月27日)によれば
「中国は今後数年にわたって原子力エネルギーを増産する──中国原子力産業協会の理事長は先週、広州で開かれたセミナーでこう宣言した。張によると、中国は15年までに原発による発電量を42ギガワットに拡大する。これは全世界の原発発電量の約10%に当たる数値だ。」

張理事長によれば、15年ていどかけて41基の原発を新設し、さらにそこから20基が増設され、40ギガワットにする予定だとのことです。

政府の5カ年計画はこの超理事長の計画より更に野心的で中国の第12次5カ年計画(11年〜15年)では、15年までの目標値は50ギガワットにするとのことです。Photo_2

いちおう中国も、福島事故を受けて1年間原子炉を停止させていましたが、その間にやはり推進するべきだとの方向で国家方針が固まったとみえて、従来の推進路線に復帰しました。

ただ、この停止期間に50から40ギガワットに下方修正が行われたようです。

現在、広東核電集団は計6か所、16基の原子炉をそれぞれ広東省と遼寧省、福建省、広西省に建設中です。

黄学清技師長はこう述べています。
「中国で現在稼働中の原子力発電所は、用地選定、設計、建設、メンテナンスなどの各面にて細心の注意が払われ、それら全ては安全法に基づき実施されている。また、稼働時には最も厳しい安全基準が採用されている。 」(インサイトチャイナ2011年4月20日)

また、張理事長は、「福島の悲劇から十分な教訓を得ていると強調し、中国の原発の性能は優れており、立地場所も慎重に選んでいるため、福島と同じ轍を踏むことはない」(同)と述べています。

しかし、この張氏や黄氏の一見慎重に見える発言には疑問符がつきます。

中国の原発は東部沿海地域に集中しています。(下図参照インサイトチャイナより引用)

Hedianzhanfenbu

既に、中国はその工業地帯である沿海側に原発を集中させており、中国国務院は2012年10月には、今後も沿海部にのみ原発建設を認めると発表しているからです。

日本原子力産業協会によると、中国政府が計画している51基(5980万キロワット)は大半が冷却用に海水を取り込める沿岸部に集中しています。

福島第1、第2原発、あるいは浜岡原発と同様に海の近くの原発の宿命である津波や台風に極度に弱いことは既に立証済みなはずです。

中国当局が経済の要請を、安全より上位に置いたことがここでも分かります。

中国原発事情に詳しいテピア総合研究所副所長の窪田秀雄はこう述べています。
「中国は学生時代の序列がモノを言う社会です。当然、電力会社の社員は威張っており、国家核安全局の職員が『もの申せぬ』雰囲気であることは容易に想像できます。」
ここでもPM2.5大気汚染と同じ構図が現れています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-5998.html
原子力規制当局がエネルギー会社よりはるかに格下のために、なんの権限もなく事実上放任状態であることか分かります。
国家核安全局が本来職務として検査すべき原子炉部品について、専門家は「品質にばらつきが大きく納期も安定しない」と指摘しており、これが一挙に8000万キロワット体制に大増産した場合、危険は予測不可能なほど高まるでしょう。
「日中協会が入手した中国側の資料によると、中国の原発1基当たりのトラブル件数は05年2・6件(日本0・3件)、07年2・1件(同0・4件)で、日本の5倍以上の割合で記録されている。トラブルがあった場合、日本は原子炉を止めて安全を確認するが、中国では稼働しながら故障を修理するという経済優先の対処法もみられるという。」(産経新聞)
明日もう少し詳細にみていきます。

| | コメント (6)

韓国原発・偽造部品発覚で運転停止へ!

030
韓国のお寒い原子力事情が分かる事件が起きてしまいました。しかも今回は冷却系制御ケーブルの偽造品発覚ですから始末が悪いことなりました。(※資料1) 

現時点で国内の23基中10基が既に停止しており、おそらくはすべての原発停止になると思われます。 

今までも、「2012年には複数の原発で賄賂と引き換えに、仏アレバ社の製品を元に「偽造」された部品が使われていたことや、中古部品が新品と偽って納入されていたことなどが立て続けに発覚した。」(※資料2) 

しかもこの偽造品が、まったくの不良品で、その評価証明書までが偽造だというのですから、膨大な部品ひとつひとつのトレサビリティをやり直す必要が出てきました。 

韓国が中国と並ぶ世界の偽造ブランド品大国であることは誰でも知っていますが、原子炉中枢部品までがニセブランド品だったとは笑えない現実です。 

福島事故以後でも、ウォルソン(月城)原発(477.9万kW)1号炉の原子炉部品の疑惑事件が起きています。 

ヨングァン(霊光)原発5・6号機では、今回のケースと同じ偽造品質管理証が大量にみつかったために現在稼働を停止しています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-bf68.html

この韓国のヨングァン原発3号機でも、原子炉格納容器内の制御棒案内管で事故が起きて、放射能漏れこそ起きませんでしたが、運転停止に追い込まれています。 

また、2012年12月には釜山機張(プサン・キジャン)の古里(コリ)原子力発電所1号機で全電源停止という重大事故寸前事故も起きています。(※下写真はコリ原発事故時のもの)Dsc_2205

その時、原子炉、使用済み燃料プールの冷却系が機能しない事態となりましたが、点検・稼働中であったためにかろうじて福島事故の事態は避けられました。

もし稼働していたら、100%の確率で福島第1原発事故と同じレベル7事故になったことでしょう。身の毛がよだちます。

この事故の後、所長は箝口令をしいて口止め工作を行ったことがわかっていますが、あっさりと短期間の運転停止で再開しています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-93d6.html
 

このヨングァン原発3号機は加圧式原子炉((PWR)で、1995年に竣工し、稼働19年目にあたります。 

韓国は、1957年にIAEA(国際原子力機関)に加盟して以来、米国ウェスチングハウス・エレクトリック(現在は東芝の子会社)の技術を導入して原発建設を行ってきました。

1995年以降はそれのコピーである「韓国標準原子炉」(KNSP)を国産標準原子炉として建設しており、輸出にも熱心です。 

韓国はこのウエスチングハウスからも違法コピーとして訴えられているようですが、自らの研究を長年地道に積み上げて技術蓄積をするのではなく、手っとり早く先行国の技術を輸入しバラバラに分解してそっくりまねることを、この原発の分野でもやってきました。

競争力を確保するために、部品のスペックを落としたり、時には今回のような有名ブランドの偽造品を忍び込ませるということを繰り返してきました

この違法まがいのコピーはサムソンがさんざんアップルから訴えられている韓国のお家芸として有名です。

サムソンはアップルのスマホを分解して徹底コピーすると、それと同じものをもっと安い価格で市場に出してブイブイ言ってきました。

そしてアップルが怒り狂って訴訟し、その判決が(だいたいサムソンが負けますが)有効になる前に売り切って逃げるという韓国商法で市場支配をしてきました。

しかしスマホと違っていったん事故が起きれば一国が壊滅しかねないものだけに韓国民もそろそろこのような「倣文化」体質からの脱却を考えてはいかがでしょうか。

さて、この偽造品事件で韓国の電力不足は加速し、この夏には20%もの大幅節電が実施されるようです。

また、間違いなくいままでの逆ザヤの電力安価政策の見直しがなされるはずで、電気料金値上げは不可避でしょう。(※欄外資料3)

我が国でも2011年福島第1原発事故直後ですら関東地域の15%節電目標でしたし、去年は最も深刻だった関西電力ですら10%目標に止まっています。 

我が国は原発停止にともなって大量のLNGを輸入するはめになりましたか、韓国はこの歴史的ウォン高と経済危機の中でそれをすることになります。一般市民生活もさることながら、製造業への深刻な影響が予想されます。 

かなりの韓国製造業が外国に逃避するのではないでしょうか。財政難、ウォン高に重なって電力難まで降りかかったわけで、身から出たサビとはいえお気の毒としかいいようがありません。

原発輸出もこれでお先まっ暗でしょうね。せっかくイ大統領がアラブ首長国連邦に売って「原子力の日」まで作ってしまったのに実にみっともないことです。 

韓国は、こんなバッチモンの原発を外国に売るどころか、全部止めてエネルギー政策を一から再考したほうがいいのではないでしょうか。 

それとまぁどうでもいいですが、ソフトバンクの孫社長は、「韓国の原発は世界一安全だ」などと大絶賛したあげく、電力価格が不当に安くなっている韓国にソフトバンクのデータ・センターを移設してしまったようですが、こんな状況になってなにをお思いでしょか。ちょっと聞いてみたい気がします。

.            。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。. 

■資料1 【ソウル=共同】

韓国の原発で、性能確認試験の結果を示す書類が偽造された部品が安全装置に使われた問題で、
同国の検察は1日、詐欺容疑で試験会社の社員の男(36)を逮捕した。韓国メディアが伝えた。

 同問題では点検中や建設中のものも含めた6基の原発で、 書類が偽造された不良品が安全装置に使われていることが発覚、 稼働中だった2基が5月29日に止められた。韓国全体で23基中10基が止まり深刻な電力難が生じている。

 政府は不良品の納入疑惑を解明し、安全性を確保すると強調しているが、 原発業界の癒着で不良品納入が広範囲に行われていたとの見方が強まっている。

新たな不正が見つかれば、停止に追い込まれる原発がさらに増えるとの懸念も出ている。

 資料2「2012年の段階で事故が何度も発生」ソフトバンク・孫社長が豪語した原発安全神話、不正・偽装多発で幻だった
JCASTニュース 5月30日

   韓国の原発は安全です――そう国を挙げてアピールしてきた韓国が、まさに崖っぷちに追い詰められている。試験機関の不正により、不良部品が複数の原発に納入されていたことが明らかになったのだ。
 

   しかも不正が行われたのは緊急時の命綱となる基幹部品で、ひとつ間違えば悲惨な事故につながりかねない。韓国内では最近原発をめぐる不正が相次ぎ露見しており、「原発大国」の野望も事実上頓挫状態だ。 

日本を出し抜き「原発輸出大国」になるはずが 

「安全に運営されている韓国の原発を高く評価している」――孫正義・ソフトバンク社長のものとされるこの発言は、韓国メディアで広く報じられた。この発言があった2011年6月当時、韓国は福島第一原発事故を引き起こした日本に代わり、「韓国産」原発を世界に広めようと意欲満々だった。また、海外の技術に頼らない「純国産」原発の製造を目指し、国を挙げて研究に取り組んでいることもアピールしていた。 

   ところが2013年5月28日明るみに出たスキャンダルは、あまりにお寒い現状をさらしてしまった。 

   問題となっているのは、事故が発生したときに冷却装置を作動させる信号を送るための「制御ケーブル」だ。重要部品とあって、当然専門の試験機関による厳重な検査を合格して納入されていた。 

   ところが、匿名の通報を受けて韓国の原子力安全委員会などが調査したところ、その肝心の試験機関が不正を働き、性能評価を偽造していたことが判明した。件の装置は韓国内の原発6基で使用されており、一部にいたっては使い物にならない「不良品」だったという。韓国では慌てて原発2基を運転停止したが、これにより夏には「未曾有の電力危機」が起こるとパニックに陥っている。 

   韓国での「原発不正」は、これが初めてではない。2012年には複数の原発で賄賂と引き換えに、仏アレバ社の製品を元に「偽造」された部品が使われていたことや、中古部品が新品と偽って納入されていたことなどが立て続けに発覚した。小規模な事故も続発し、なんとか信頼を回復しなければ――今回の事件は、そんな矢先に起こったわけだ。 

  「世界一安全と自称していますが、実際には事故は何回も起きている」 

そもそも、韓国が描く原発輸出戦略自体、必ずしも成功しているとは言いがたい。2009年にはアラブ首長国連邦(UAE)から受注を取り付け、世界を驚かせたものの、最近はトルコでの受注競争で日本に敗れている。 

   かつて時事通信ソウル特派員などを務め、『悪韓論』(新潮新書)の著書がある評論家の室谷克実さんは、韓国原発の「安全神話」は上記の事件があった2012年の時点ですでに崩壊していたと言う。

「世界一安全と自称していますが、実際には事故は何回も起きている。売り込みもほとんど相手にされず、資金面でもUAEで手一杯。しかも問題が発覚した28日が、そのUAEで原発2号機の着工式が行われた日なんですから……」

   ちなみに韓国ではUAEでの受注を記念して「原子力の日」まで制定している。 

   また韓国が目標に掲げる「原発の純国産化」に対しても、室谷さんの見方は冷ややかだ。

「原発に使われるような特殊な技術は、表面だけを真似ても完全に再現できるものではない。今回も本来輸入するべきものを背伸びして国内で作ろうとして、結局不良品しかできず、無理やり通したといったところではないか」 

■資料3 【ソウル聯合ニュース】韓国の産業通商資源部は31日、原発3基が運転を停止し夏場の電力難が懸念されることを受け、公共機関の電力使用量を最大20%以上削減し、電力の大口需要家に対しては節電に向けた規制を施行する「電力需給対策」を発表した。 

 韓国原子力安全委員会は28日、試験成績表が偽造された制御ケーブルの設置が確認された新古里原発2号機と新月城原発1号機の運転停止を決めた。同じ理由で8日から運転を停止している新古里1号機は整備期間を延長することにしており、予備電力が198万キロワットまで低下する過去最悪の事態も想定されている。 

 対策によると、全公共機関は月間電力使用量を前年比で15%削減し、午後2~5時のピーク時間帯には20%以上削減することにした。ピーク時間帯には照明の半分を消灯するとともに、冷房温度を28度以上に設定する。 

 電力需給警報の「準備・関心段階」(予備電力300万~500万キロワット)では非常発電機を稼働し、「注意・警戒段階」(予備電力100万~300万キロワット)では冷房機器の稼働を止める。公共機関以外の大規模なビルは冷房温度を26度以上に設定することにした。冷房温度規制が適用されるビルは契約電力が100キロワット以上の約6万8000カ所。ピーク時間帯には首都圏の地下鉄13路線の運行間隔を1~3分延長する。 

 電力需要が急増するとみられる8月5日から30日までは大口需要家に対し、1日4時間(午前10~11時、午後2~5時)に3~15%の節電を実施するよう求める。対象企業は契約電力5000キロワット以上の2万8036社になる見通し。7~8月には電力需要のピーク日とピーク時間帯に電気料金を最大3倍引き上げ、非ピーク時は割引する料金制を拡大施行する。 

 一方、政界も節電対策に取り組んでいる。与党セヌリ党や最大野党民主党は同日からノーネクタイで会議などに出席する方針を決めた。

| | コメント (1)

週末写真館 あじさいの歌

086

025_edited1

046

025

| | コメント (1)

« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »