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2013年8月

週末写真館 鉾田夏祭

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夏祭は夏の終わり。
秋の始まり。

さぁ同業者諸君、黄金の田んぼが待ってるぞ!
そして学生諸君、学校だ!

※鉾田夏祭 すいません。今年は終わってしまいました。来年来てくださいね。http://www.k-hokota.com/event/summer_festival.html

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世界食糧戦争その1 戦略「兵器」としての輸出食糧

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オバマ大統領がシリアを爆撃したいそうです。とんでもない「ノーベル平和賞受賞者」もあったもんですな。

ここで強引にアサド政権を倒しても、シリア反政府勢力の中心にはイスラム原理主義がからんでいますから、またエジプトのような不安定なイスラム原理主義国家が一丁上がりです。

そしてクルド人もドサクサに紛れて自治区を拡大しているようですから、少数民族紛争も絶えなくなるでしょう。

いずれにしても、宗教と民族対立にイスラム原理主義まで絡んだ三つ巴の内戦が続くイラク、アフガンのようになるのは目に見えています。

バカな話ですが、中東はフセイン、カダフィ、ムバーラクが「独裁」を敷く頃がいちばん安定して平和だったということになります。

また大量破壊兵器とやらが出てこなかったらどうするんでしょう。オバマ大統領の選挙スローガンはたしか「チェンジ」でしたっけ、笑わせます。

ブッシュ氏との違いは、陽気なバカか、陰気なバカかだけの違いのようです。

追記 今重要なことは、シリア政府が化学兵器を使用したか否かです。ここをあいまいにして爆撃も、米国支援もクソもありません。決定的物的証拠を、米国政府は開示すべきです。安倍さん米国支持が早すぎます。(午後7時記)

さてこの米国ほど、世界の中で食糧が「戦略武器」だと自覚している国はないでしょう。 

米国ウィスコンシン大学に留学したある日本人研究者は、教授からこのような言葉を聞いたたといいます。 

「諸君らは、アメリカの威信を担っている。アメリカの農産物は政治上の武器だ。だから安くていいものを沢山作りなさい。それが世界をコントロールする道具になる。
たとえば東の海の上に浮んだ小さな国は(※わが日本のこと。小さな島で悪かったな)よく働く。でも勝手に動かれては不都合だからその行き先を引っぱれ。」
(大江正章「農業という仕事」)
 

ここまで露骨に言われると日本人としては燃えますなぁ。米国の食料戦略の第1ターゲットはわが国だということです。 

米国は、今まで自由貿易の旗手のような顔をしながら、実はトリッキーな手を使っていました。それが輸出補助金というやつです。  

これはたびたびWTOでもやり玉に上げられながらも、あの手この手を使って1995年から2009年まで出された輸出補助金総額は、実に2452億ドル(22兆円)というのですからハンパじゃありません。  

これらは、米国が農業輸出の目玉としている、トウモロコシ、大豆、小麦、米、綿花に7割が投入され、それ以外にもピーナッツ、ソルダム、乳製品、キャノーラ(菜種)などにも支払われています。

まさに日本と縁が深い作物ばかりです。残念ながら、米国産トウモロコシがなければ日本畜産は明日にも壊滅しますし、大豆がなければ醤油、味噌ができず、小麦がなければパンもケーキも焼けなくなります。 

これだけ偏ったシフトになっているので、米国の作柄に毎年日本の食卓は左右されることになりまます。

もちろんリスク分散は考えてはいるのですが、なにせ安い。そして大量に確保できるというメリットのために米国に対する穀物一極依存はなかなか改まりません。 

安さの原因は輸出補助金なのですが、農作物に特有の天候異変で市場価格が上がったり下がったりすることで農業収益が低下することを防ぐ意味合いがあります。

いわばよく言ってセーフティ・ネット、はっきり言えばズルです。 

これについては長くなりましたので、詳細は次回に続けます。

■写真 鉾田の夏祭りです。

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「はだしのゲン」を読みましたか?

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昨日「はだしのゲン」事件などでメディアが騒ぐなと書きましたので、もう少し私の考えを書いておきます。

お聞きしたいのですが、中沢啓治氏のこの作品をお読みになりましたか

この問いかけは、まず閲覧制限をかけたといわれる松江市教育委員会に聞いてみたいものです。

私があの作品を読んだのは学生時代でした。私の年下の友人には、生理的に受け付けなかったという人がかなりいますから、あるていど大人になって読んだのもよかったのかもしれません。

私は、一種の呪術的な世界を感じて引き込まれました。絵柄が歌舞伎のような濃い隈取り。そして他県には乱暴にも聞こえる広島弁の絶叫。

まるで子供の時に神社の夏祭で見た、泥絵の具で描かれた地獄図絵でした。

原爆投下直後の、熱線により全身の皮膚が焼け落ちて市内を水を求めてさまよう人々、全身にガラスを突きたてられた人々、押しつぶされた家屋で生きながら焼き殺される一家。

そして、戦後、頭蓋骨の小山を口笛を吹きながらブルで押し潰す米兵たち。

ゲンの母親は死体の頭骸骨を砕いて煎じて飲むのです。「こうすればピカで死なぬ」と言いながら、結局黒い血を吐いて死にます。その黒い吐血をすすって叫びもだえるゲン。

いままで仲よかった親戚からも、「ピカの毒が染る」と言われて石もて追われる被爆者の子供。いまだ生きる放射能に対する根拠のない差別の原型がここにあります。

そして妹の友子も、被爆者で肉親を失った男たちから連れ去られ生き神様として崇められます。ピカが移ると差別された被爆者が、また被爆者の女児をさらい、被爆者同士で争い合うのです。

あのマンガの凄味は、このような原爆投下という極限的な生き地獄の中での人のありようの凄さを直視するところから出ています

そこには、病院ではかなげに死ぬ原爆症の少女も、助け合う被爆者もなく、あるのは頭蓋骨を煎じ、さらった女児を生き神様として崇めてまで生きようとする人々の暗い群れです。 希望も慰めもない世界なのです。

私はこの原作の前半部分までに関しては高い評価をします。おそらくここまで被爆の実態と、被爆地広島、被爆者の暗部と葛藤を突っ込んで描いた作品はなかったはずです。

読む年齢にもよりますが、子供にも読みたいなら読ませればいいと思います。恐怖に脅えて中断するなら、それも致し方ないでしょう。 さまよう亡霊のような被爆者にうなされるのも「勉強」です。

読書というのは、本質的にそういうものです。本には人格のようなものがありますから、相性が悪ければつき合うのを止めればいいだけです。

ですから私は、この本に閲覧制限をかけた教育委員会や、またその圧力をかけたと言われる右翼の人々には、馬鹿なことをしているとしか思いませんでした。

いままで書架の片隅で半ば忘れられかけていた「はだしのゲン」を復活させたのは、この右翼の人々です。

子供は読みたければ、教師や親の目を盗んでも読むし、嫌なら読まないだけです。

確かに一時的にショックは受けるでしょうが、それに対して大人がちゃんと答えてやればいいのです。

答えられないとすれば、それは教師と生徒、親と子の関係の問題であって、「本」には関係のないことです。(※1参照)

では一方、この騒動をあたかも反核運動に対する言論封殺のように報じて大キャンペーンを展開した朝日新聞やTBSを先頭とするマスメディア、あるいは反核・反原発派の人々の一部はどうだったでしょうか。 (※2参照)

私は同じ質問をすることにします。この本をちゃんと読みましたか?

この本の前半に描かれた広島の被爆者には、今回の原発事故の被曝者にも相通じる点が多数あります

ピカの毒が移る」という被爆者差別は、今回の福島避難民問題でも現れました。福島からの避難者に対してのいわれのなき受け入れ拒否や宿泊拒否が相次ぎました。

遊ばないといじめられた避難者の子供、いくら計測しても、ほんのわずかの「ピカの毒」があるからと入荷を拒否された福島農産物。

農家の中には、悲観のあまり「原発が憎い」と納屋に書き残して首を吊った人もいます。私にはかつての広島と福島での放射能差別の心理構造と酷似しているようにみえます。

皮肉にも、今「はだしのゲン」事件で松江市教育委員会を批判する脱原発運動家の中には、このような放射能差別を煽る言説を吐いた人たちがかなり含まれています。

「被曝地」の農業者としてこの事故に遭遇した私には、今回「ゲンを守れ」と叫んだ陣営に全身から血を流し 、蛆をたからせて苦しむ被爆者を「ピカ毒が染る」と納屋に放置した人々の面影を見るといったら失礼でしょうか。

あの時、「東日本は終わった」、「被災地の薪や瓦礫ですら放射能が移る」、「福島のものを食べたらガンになる」と大声で叫び、私たちを差別したのは今「ゲンを守れ」と叫ぶ人たちの中に多くいます

エセ学者武田邦彦のデマを口写しにするような人に、「ゲンを守れ」という資格はありません。

そもそも、ひとつの芸術作品を、自分たちの都合のいい言論が含まれているから支持するのも、逆に自分の思想に合わないから否定し、排斥するという行為も、実はメダルの表裏にすぎません。

芸術作品は政治宣伝の道具ではないのです。

確かに右翼の人たちの言うとおり、この作品の後半は日本共産党準機関誌「文化評論」に連載され、左翼イデオロギー色が濃厚になったのは事実です。

しかも、反核路線の相違を巡って共産党系から、社会党系日教組発行の「教育評論」に発表媒体を替えたあたりで、この作品はつまらないプロパガンダ・マンガに堕しました。

作品としても当初の生々しい緊張を失い、左翼思想テキストの挿絵のようにひからびていきました。右派から批判される素地はこの時期にできました。

後半部分だけ取り出して読むと、まるで、「侵略の報いで広島に原爆が投下された」といわんばかりです。(※)

これでは、ブルでしゃれこうべを片づけていた米兵の言い分と一緒ではありませんか。

彼らはこう言ったことでしょう。「オレたち米国は、ジャップのファシストにアトミック・ボムで懲罰を加えてやったんだ。反省?冗談じゃねぇ。反省するのはジャップのほうだ」と。

安住の地を求めて3回も掲載誌を替えたこの名作がたどり着いた結論が、米国の言い訳と一緒だとは!

初期の「はだしのゲン」が持つきれいごとを拒否した凄まじさを知る私は、そのあたりで読むのを止めてしまった記憶があります。まとめて読んだのは、はるか後のことです。

この「はだしのゲン」の掲載誌を巡っての流浪の旅は、被爆者の想いから離れた左翼党派の草刈り場となってしまった被爆者たちの「その後」を見るようです。

それは被爆体験や被爆者を生き神様のように祭り上げるだけで、原爆や放射能の真の意味を伝えてこなかったわが日本の戦後の姿そのものでもあります。

※1 この作品についての批判と問題視されている画像はこちらから
http://nippon-end.jugem.jp/?eid=3255

※2 支持派はこちらから(朝日新聞社説収録)
http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/7278876.html

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-3194.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-eee0.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-40b9.html

■写真 鉾田の夏祭 獅子舞が闇の中に舞います。

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冗談じゃない! いま増税したらデフレ地獄に逆戻りだ!

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消費税増税が間近に迫っています。いま、この時期に消費税率を上げれば、まちがいなくまたデフレ地獄に逆戻りです。

景気は文字通り「気」です。今やっと回復しつつある国民の景気回復に寄せる「気」を叩き折ってどうします。

現実にはなにも改善していないんですよ!デフレはまで続いているんですよ!

いま開かれている政府の消費税集中点検会合でも、賛成反対なんて無意味なことを聞かないで、デフレが終了したかどうかについて各界から意見聴取すべきです。

いま重要な判断材料は、このデフレ脱却したかの見極めの一点なんです。回復したのは「気」だけです。株式市場なんか単なる期待値ですから。なぜそれがわからないのか。

特に地方にはまだ景気回復の足音は遠く、景気回復の兆候もありません。

いま、私たち農業生産者、商工業製造業は消費税を上げられたら、小売りサイドはぜったいに値上げできませんから、私たち生産サイドに全部転化して済ませます。

一部の巨大企業は内部留保で凌ぐでしょうが、私たち中小零細は直撃で谷底直行ですよ。

それにもかかわらず、一部の政治家、マスメディア、財務官僚、エコノミストは「国際公約」だとか、「増税しないと株価や国際が暴落し破滅する」という悪質なデマを言い立てて増税にやっきとなっています。

消費税集中点検会合の聞き取りでも、容認派が半数を超え、増税に反対している政府参与の浜田宏一、本田悦郎両氏のほうがむしろ孤立している状況のようです。

財務官僚が安倍首相に増税を進言したところ一喝されたという話も伝わっていますが、このまま推移すれば、首相も増税容認をせざるをえない空気が作られています。

安倍叩きが趣味の朝日新聞も、いまこそ消費税について首相に圧力をかけるべきです。

「はだしのゲン」がどうしたのと騒いでいる場合ですか。まぁ朝日に圧力をかけられたら、安倍さんにとっては逆効果でしょうが。(苦笑)

私は永久に財政再建を遅らせていいとは思っていませんが、それは今はありません。完全にデフレから脱却して順調にGNPが上昇基調に回復した時点です。

IMF官僚(言っているのは出向している財務官僚ですが)や、ドイツまでもが小姑のようにグチャグチャと財政再建を言い立てているようですが、まったく余計なお世話のこんこんちきです。

国際公約とやらで国内がデフレ地獄に舞い戻ったらばか丸出しです。わが国は、新自由主義者の構造改革と財政健全化政策とやらのおかげで、20年デフレという低体温症のどつぼにはまっていました。

この業病のおかげで、国民は疲弊し、地方は荒れ果て、青年は未来に悲観し、格差社会が拡がる一方だというのに、何を言ってるんですか。何が財政健全化だ。これではまるで民滅びて国残るじゃないですか。

いま国民が消費税増税に明確にノーと言わなければなし崩し的に増税となるでしょう。まさにいまが正念場です。(それにしてもTPPといい、正念場だらけですな)

本日は、増税の嘘を暴く田村秀男氏の分析を転載いたします。大変に整理されており、長年経済記者をした田村氏ならではの優れた論考です。

田村氏は増税イデオロギーに凝り固まった財務官僚が、平然と嘘を流ししていることに筆誅を加えています。
簡単に要約すれば

①財務官僚は「増税してもデフレにならない」、「増税しないと国債が暴落する」という嘘を流している。

②財務官僚は意図的にアベノミックス効果を無視して、来年度の税収見通しを8兆円も低く見積もっている。現実には、民間シンクタンクによれば、税収は名目経済成長率の2・5ないし3倍くらいの速度で増える

③97年度以降、毎年度4兆円の消費税収が増えてきたが、所得税収や法人税収などは逆に大きく減る。(下グラフ参照)

④「国債暴落説」は、債権者のはずの国民を債務者にすり替えた詐術で、米国と比較しても、政府の純債務をみると、日米の債務水準はほぼ同じで、日本だけが突出して高いわけではない

⑤増税に踏み切れば、デフレに戻り、カネは国内では国債以外に回らず、投資は再び冷え込み、税収は減り続け、増税→デフレ→財政悪化の悪循環から抜け出られなくなる

読みやすくするために、改行を施し、太字は引用者です。

■写真 鉾田の夏祭です。日焼けした男衆が山車を引いで揉み合います。

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アベノミクス効果を無視する官僚 編集委員 田村秀男
産経新聞 2013.8.25

安倍晋三首相が消費税率の引き上げについて問うべき相手は、外部ではなく政府内部にいる。虚報を流し続ける官僚たちである。

デマとは、「消費税率10%でも財政再建できない」「増税で税収が増え、デフレにならない」「増税しないと国債が暴落する」という3点に尽きる。

最新例は8日に内閣府がまとめた「中長期の経済財政に関する試算」である。単なる「試みの計算」書ではない。

1年前に国会で成立した消費税増税法案通りの税率引き上げはもとより、一層の増税を誘導するたくらみがある。

2013年度以降、23年度までの税収を試算したが、今後の経済成長率平均が名目3%、実質2%であっても、国・地方の基礎的財政収支(税収・税外収入と国債費を除く歳出の収支)は20年度でも国内総生産(GDP)比で2%の赤字で黒字化を達成できない、という。が、詐術である。 

鍵は基点となる13年度の一般会計税収にある。「試算」では43・1兆円と、何と12年度の実績である43・9兆円より減る。

現実には景気の好転で、税収は法人税収を中心に大きく伸び続けている。ところが、首相の膝元の内閣府がアベノミクス効果を完全無視し、財務官僚が決めた税収見込みに従った

試算の「ウソ」は筆者が8日の時点で安倍首相周辺の専門家たちに指摘したところ、「気付かなかった。まさか、そこまでやるとは」とあきれていた。

税収は名目経済成長率の2・5ないし3倍くらいの速度で増える、というのが民間シンクタンクの間では常識である。

増税しなくてもこのまま名目成長率3%を維持すれば、消費税増税込みの内閣府試算とほぼ同水準の税収が増税なしで実現する。ところが、日経新聞などは「試算」を鵜呑(うの)みにして消費税率を10%以上に引き上げなければならないと、報じる。

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グラフは1997年度の消費税増税後の政府一般会計の消費税収と消費税を除く税収が97年度に比べてどうなったか、その増減の推移を追っている。

97年度以降、毎年度4兆円の消費税収が増えてきたが、所得税収や法人税収などは逆に大きく減る

98年度以来12年度までの15年間のうち2年はプラスになったが、プラス幅は極小で、いわば0勝13敗2引き分けである。 

吉川洋東大教授などは、97年度増税は15年デフレや税収減とは無関係で、97年秋のアジア通貨危機や山一証券など大手金融機関の経営破綻が主因だとしているが、当時の経済データをきちんと検証してほしい。

アジア危機や山一破綻の前の97年前半、つまり消費税増税直後から企業在庫が急増し、続いて生産・出荷指数が下落し、翌年からデフレ不況に陥った。

もちろん、外部要因は無視できない。今回も消費税率をアップしてデフレ圧力を呼び込んだ揚げ句、中国の不動産・金融バブル崩壊の直撃を受けると、97年の二の舞いになるだろう。 

 3つ目の詐術は執拗な「日本国債暴落」説である。財務省は「国の借金」残高が6月末時点で国民1人当たり792万円の借金を背負っていることになる、と債権者のはずの国民を債務者にすり替えた。日米比較すれば、それが詐術だとすぐわかる。

まず、政府債務だが、現代の市場経済制度では、資産と債務を対照して信用度を計るのが常識である。

つまり、経済主体には債務があれば、資産があり、債務から資産を差し引いた純債務を目安にすべきだ

そこで、両国政府の純債務をみると、11年度末で日本は473兆円、GDP比97%、米国は14兆8千億ドルで同95%である。日米の債務水準はほぼ同じで、日本が突出して高いわけではない

日本国債の90%以上は日本国民の貯蓄で賄われているうえに、「異次元緩和」の日銀が買い増しするゆとりが十分ある

米国の場合、国債の3分の1は外国勢に依存しており、投げ売られるリスクは日本よりはるかに高い。

米連邦準備制度理事会(FRB)による国債買い入れも限度に来ている。外国の投資家はそれをよく知っており、米国債よりも日本国債をはるかに安全な資産として買い続けるので円高だ。

日本がデフレを進行させる増税に踏み切れば、カネは国内では国債以外に回らずに米国に流れて、米国債市場安定に貢献するだろうが、税収は減り続け、増税→デフレ→財政悪化の悪循環から抜け出られなくなる

それこそが、日本の国と若者の将来をなくし、究極的には日本売りを呼び込むだろう。 

安倍首相はもはやわかっておられるだろうが、官僚の詐術を排したうえで消費税増税実施の是非を最終決定してほしい。

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TPP 1%の1%による1%のための協定

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グローバリズムがこれだけ世界にはびこっているのは、おそらくそれが「夢」を見させてくれるからです。 

わが農業ならば、「TPPさえあれば、外国におらげの農産物さ高く売れるっぺ」とか。(なぜか茨城弁) 

消費者には、「TPPをやれば、バカ高い国産農産物も関税がない外国製品と競争するようになるさかいに半額で買えるようになりまっせ」とか。(なぜか大阪弁) 

経営者には、「TPP域内でジャパニーズ・ビジネスマンが自由に活動できるんですよ。アジア諸国の関税だってスッキリとゼロ。発展途上国の違法コピーや規制もなくなる。いいことずくめです。アジアの活力を取り込まなきゃ負け犬だ」とか。(なぜか竹中平蔵調) 

さぁ、そううまくいきますかね。追々細かく検討していきますが、そもそも農産物にはコメ、コンニャク、砂糖ていどしか高関税がかけられていません。 

農産物の主力である野菜なんか3%ていど。ユニクロの中国製衣料のほうがズっと高関税です。 

コメが盛んにやり玉に挙げられていますが、関税がなくなって安い外国産コメに置き換われば、日本市場という巨大なマーケットの買い込むコメだけで海外コメ市場価格は大きくハネ上がります。

よくTPP推進論者は、「穀物市場がTPPで活発になれば、流通量が増えて価格は下落する」といいますが、それは人口がせいぜい数千万人規模の場合です。

人口1億3千万人のわが国の巨大市場がポッカリと国際市場に出現した場合、今の国際穀物相場が維持できると考えるほうがナンセンスです。 

現在でもギリギリの経営をしている大多数のコメ農家は、関税撤廃されてた場合3年と持たず壊滅するでしょう。

同時に、参入してくる外国資本も含めた異業種企業は、農地のいいトコ取りをするはずです。

既に整備された土地改良区などに進出して、借り受けた農地でTPPで解禁された外国人労働者を使役していくことでしょう。作る品種は、これまた全面解禁されたGM種。

こうして日本農業は乗っ取られます。日本農業が壊滅してペンペン草の野原に代わったとき、アグリビジネスのグローバル企業が安い価格で売ってくれるなんて、なんて甘いんでしょう

国内産農産物というバーゲニングハワー(※)を喪失した民族には、アグリビジネスの意のままにされる未来があるだけです。

一部の日本の農業企業の連中がよく言う農産物輸出ですが、産物輸出は別にTPPがなくても出来ます。国が輸出補助金なり、支援制度を充実させれば済むことです。

日本農業に米国同等の輸出補助金を与えよ。さらば、わが国農業は世界に冠たるものならん、です。

TPPがなくてもジャパニーズ・ビジネスマンは不利益を被りません。気分で疎外されたと感じるのは勝手ですが、具体的になにが問題なんでしょう。

日本以上に国内産業を育成しなければならないはずの発展途上国が、簡単に関税ゼロや無規制に賛成するとでも思ってました?

マレーシアの元首相のマハティール氏などは、「TPPは米国従属になる。大反対だ」と叫んでいるのですよ。

第一、違法コピーのメッカは中国ですが、中国はTPPに入ってませんぜ。中国は国有企業が多すぎて、TPPみたいなものに参加できるはずがないんです。

そもそもグローバリズムがその触れ込みどおりに機能するには、一種の実験室のような真空地帯を作らねばなりません。 

そこには欲のない善人ばかりが住むという美しいグローバリズムの楽園じゃなければならないのです。 

もちろん、現実は違います。自国の利害、つまりは自国のエゴをコテコテに押しつけるのがほんとうの自由主義貿易なのです。ちょうど米国のように。 

米国といっても、そのごく一部の600社ていどの多国籍企業にすぎません。彼らは米国のたった1%なのです。

この600社というのは、米国でTPP関連情報にアクセスできる弁護士、関係者などの数です。上院議員ですら閲覧できないので、米国ですら問題になっています。

この米国の600社のグローバル企業が、国境を超えて自由な経済活動をする、そのために他国の法律や制度を自分に都合いいように変えていく、これがグローバリズムの本質です。

グローバリズム論者が好きな言葉に「競争条件の平準化」(レベリング・ザ・プレイング・フィールズ)という概念があります。

なにかといえば、多国籍企業は国境を越えて活動しているので、その国ごとの「特殊な障壁」があるとそれがジャマになります。

ある国では、国民皆保険などというけしからん制度があって、国が面倒みて国民の医療費を共済制度にしているので、民間保険企業が新規参入できないので迷惑をしている。

その上に、その国は特許権(知的財産権)が甘く、ジェネリック薬品が大規模に使われているので国際医薬品メーカーが損している。

またある国では軽自動車などというチンケなクルマが優遇税制ではびこっているために、ビッグスリーの車が売れない「中世のような遅れた制度」でけしからん。 

米国のドラエモンのシャイアン的性格の凄まじさは、自分のところの軽自動車が売れないのならば、その国で生産をしている軽自動車の制度がけしからんと逆ギレする所です。 

フツーは、貧弱極まりないディラー網を見直すとか、だいたい売れないんだから日本人がうなるような車を作ればよさそうなのに、売れないのはお前らの「制度」が遅れている」と居丈高に決めつけるわけです。 

そしてしつこく自分の軽自動車が売れるまで、何度も増税や優遇措置撤廃を求めてくることになります。(欄外参照)

ある国では、厳しい食品安全基準があって、アグリビジネスの敵だ。その上に遺伝子組み替え種子を制限していたり、表示を義務づけている。これは近代科学への挑戦だ。

第一、この国は野蛮にも地元の農産物を地元で食べる運動などを学校給食で進めている。安い外国産を買うべきだ。

まだまだあるゾ。政府や公共事業で英文仕様書がないのは、外国資本を締め出すインボーに違いない。全部英語で書け。(もはや爆笑) 

ならば、こちらも米国の州政府調達は日本語で書けとねじ込まねばなりませぬ。

なんだ「ある国」の民にとっていいことばかりじゃないかって、そのとおりです!

あくまでグローバル企業にとっての「障壁」であって、「障壁」は国家が国民を保護する「障壁」なのです。

これを彼らグローバリスト用語では「下方への調和」、あるいは「国際基準調和」と呼んでいるんですから。もう笑うきゃありません。悪いほうに合わせろと公然と言うのがグローバリズムなのです。

国民皆保険すらなく健康達成度29位の米国が、一位の日本に「下方に合わせろ」という倒錯したことを平然と言ってのけるのですからたいしたものです。(図 日本医師会作成)Photo

もはやイチャモンつけ、ヤクザのいいがりですが、このグローバル・ヤクザが怖いのは、ISD条項という刃物をもっていることです。

気に食わなければ、投資紛争解決国際センターという米国の息のかかった所に持ちこんで締め上げる事が出来ます。

ここは世界銀行という歴代米国が総裁になることが決まっている組織の傘下だからです。

米国はこの刃物をNAFTA(北米自由貿易協定)を振り回した輝ける実績があります

ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ教授はそれをこのように評しています。

1%の1%による1%のための協定」。まさにそのとおりです。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-9ece.html

※バーゲニングパワー 国際間の交渉・折衝などにおける  対抗力。交渉能力のこと。

■写真 隣町鉾田の夏祭です。山車を引く若い衆が出陣前の準備をしています。

                         ~~~~~~~

■日本農協新聞
8月26日
 

先月の日米合意文書をみると、自動車について日本は、合意文書の言葉どおり正確にいえば、「最大限」の譲歩をしてしまった(資料は本文の下)。つまり、日本は自動車に対するアメリカの関税撤廃を「最大限後ろ倒し」することに合意した。
 これで当初、推進派が主張していたTPP加盟による国益は、大部分が当面なくなった。その上、交渉の大事な切り札を早々と使ったので、なくなってしまった。
 

 それだけでアメリカは満足しなかった。TPPと並行して、新しく日米間で交渉の場をつくり、自動車貿易の協議を始めることになった。協議の結果はTPP協定の付属文書にするという。
 この協議の重要な議題の1つが、軽自動車である。
 アメリカは、以前から日本が行なっている軽自動車の優遇政策に強い不満をもっていた。日本にこの政策があるから、アメリカ車が日本で売れないというのである。だから、この政策をやめよ、と執拗に要求してきた。
 

 アメリカでも軽自動車を作って、日本に輸出すればいい、と誰しも考えるが、傲慢なアメリカは、そうは考えない。日本は脅せば何でも言うとおりにする、と考えているのだろう。日本も弱腰というしかない。
 たとい、日本の政府がこの要求を受け入れなくても、アメリカの自動車会社はTPPのISD条項を使って、訴訟をおこし、その結果、日本政府は賠償金を支払うことになるだろう。
 

 もしも日本がアメリカの要求を受け入れたらどうなるか。日本から軽自動車は消えるしかない。そして、ガソリンをふり撒いて走るような車に乗るしかない。
 農村では、公共輸送手段の乗合バスが次々に廃止されるなかで、それに代わる軽自動車は、いまや生活必需品である。それがアメリカの餌食になろうとしている。

 代わりの車は税金が高いし、ガソリン代が高いし、高齢者などは外出しにくくなる。その上、地球環境を悪化させる。いいことは何もない。
 TPPは、このように、日本中のいたるところに悪い影響をおよぼす。軽自動車は、その一例にすぎない。
 

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TPP会合始まる 米国の「俺様経済圏」はごめんだ

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TPPの交渉会合が開始されました。今回は会合の初めからの交渉です。 

おいおい、「年内妥結」だとしたら9回の裏での登板ですか(苦笑)。常総学院じゃなくてもこりゃ負けですよ(涙)。 

交渉団はかなりの所まで交渉情報を得たと言っていますから、突貫作業で今までの議事録と論点整理は終わっていると信じたいですね。 

わざわざUSTRの代表まで直前来日して、「年内妥結」などとネジを巻いていきましたが、100%無理なことは米国もわかっているのではないでしょうか。

英国「エコノミスト」のインタビューに答えて、米国のTPP交渉官は、「TPPは10年プロジェクトになる」と発言しています。

これは単に関税のことだけではなく、交渉にそれだけ時間がかかるということを示唆したと見られています。

実際、同じような多国間貿易交渉であったWTOは、現在形骸化しつつあることから考えても「年内妥結」などは夢のまた夢です。

ただし、あらゆる広域経済連携協定の国際法的根拠はWTOにありますので、なくなることはありませんが。

むしろわが国にとってはそれこそ思うつぼであって、長引けば長引くほど有利なのは言うまでもありません。

漏れ伝わるところだと、現在TPP交渉は、開けてビックリ、実はTPP交渉ではほとんどなにも決まっていないのが実態なようで、関税率ひとつとっても米国とAZ、オージーなどとの開きは大きいようです。 

一方で、わが国はTPPより早い時期の2012年に、RCEP(東アジア広域経済連携協定・アールセップ)も同時進行させており、 ASEAN加盟国10ヵ国とそのFTAパートナー国6ヵ国が参加していました。 

RCEPは、「貿易ルール作り」という表現で「基本方針では関税の撤廃を目指しながらも、「参加国の個別かつ多様な事情を認識しつつ」という文言を盛り込んでいることからわかるように、かなり柔軟な仕組みを目指しています。 

この枠組みの中には東南アジア諸国とオセアニア諸国、中韓まで含まれていますから、TPPと完全にダブるわけで、いったいどうなっていくのでしょう。 

よくTPP推進派が言っている「アジアの成長を取り込む」というならば、このRCEPだけで十分であるはずです。 

既に日本の輸出額でみれば
・RCEP地域・・・46.8%
・それ以外の地域・・53.2%(うち米国15.3%、EU11..2%)
 

同じ広域経済連携といっても、TPPは米国のような攻撃的な貿易戦略を持つ国を入れたからおかしくなったのです。 

当初のP4協定と呼ばれるオリジナルTPPは、シンガポール、ブルネイ、NZ、チリというメンツでしたが、その意図は貿易依存度高い中小規模の諸国が寄り集まって一国のような経済圏を作って交渉力を高めようという素朴なものでした。 

これに、なんと米国がフリーライド(ただ乗り)してきたのです。これでTPPの性格はまるで違ってしまいました。 

米国は、当時国内外で吹き荒れていたオキュパイド・ウォールストリート運動のようなグローバリズムと格差社会に反対する流れに対して危機感を持ち、逆に大きな経済圏を作ってその中を米国式ルールとすることを考えました。 

要するに、TPPの本来の性格をねじ曲げて、「俺様経済圏」を作ってしまい、そこに日本も入れてしまおうというのがオバマ大統領の腹づもりだったのです。 

元々あったRCEPを活用すれば、米国を除いた諸国でより柔軟な広域経済連携の枠組み作りは可能だったはずでした。 

わが国もそんなにやりたいのなら、RCEPと日米FTAの枠組みのほうがナンボかスッキリします。 

日本がまだEPA協定を結んでいないのはTPP加盟国中、米国、NZ 、オージー、カナダの4カ国にすぎず、これらはいずれも農業輸出国です。 

これらの国々とは、利害が錯綜しているTPPの場で交渉するより個別2カ国間でするか、緩やかなRCEPでしたほうがよほどシンプルな解決が得られたはずでした。 

それをなぜわざわざTPPのような関税ゼロ、農漁業補助金、労働市場、保険・医療・金融、労働市場、政府調達などまでを網羅したバトルロイヤルの戦場に頭を下げて入りたかったのか、いまでも私は理解できません。

よく推進派はTPPは対中国包囲網だ、などという俗論がありますが、ありえません。           

砂糖関税を撤廃させれば、沖縄、奄美諸島の農業はほぼ壊滅します。その代替経済は現状では存在しません。   

そうなった場合、人が住まない離島が急増し、日本の西南方面、言い換えれば尖閣諸島方面に巨大な空白ができてしまいます。それが望ましいことなのかどうなのか考えなくてもわかることでしょうに。

米国はTPPがあろうとどうしようと彼らの利害で動くのであって(米国があんな無人岩礁に軍事力を行使するわけがありませんが)、経済連携協定などとは本質的に無関係です。

TPP結んだから、尖閣でなにかあったら米軍出します、なんてゼェ~タイに米国は言いません。まったくバカか、と思います。

米国はたぶん この推進派連中より冷やかにわが国を見ているはずです。あまりのぼせて米国に過剰な期待をしないことです。

今の米国にはそんな力はないので、ないからこそTPPなどという「俺様経済圏」を作ろうとしているのですから。

■写真 隣町の鉾田の夏祭です。震災前に撮ったのですが、いまは震災による街の疲弊でこの規模の祭りを維持できなくなってきています。

                        ~~~~

TPP交渉会合始まる 年内妥結目指し協議
朝日新聞8月22日

【バンダルスリブガワン=池尻和生】日本が全日程に初めて参加する環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉会合が22日午前、ブルネイのバンダルスリブガワンで始まった。22、23両日に参加12カ国の閣僚会合があり、年内の交渉妥結に向け協議する見通しだ。 

甘利明TPP相は22日午前、閣僚会合に先立ち記者団に対し、「レベルの高い広範なルールをできるだけ今年中に作り上げるという線に沿って協力したい」と述べ、交渉の年内妥結を目指す考えを強調した。

 閣僚会合と並行して、この日から関税撤廃を話し合う「市場アクセス」や、著作権の保護期間などを議論する「知的財産」など、各国交渉官らによる分野別会合もスタートし、30日まで開かれる。先月のマレーシア交渉会合は途中参加だったため、日本が関税撤廃を話し合う会合に加わるのは初めて。 

■自民TPP慎重派、嘆き 「情報なく議論できぬ」
産経2013.8.21
 

 日本が交渉に参加した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で、交渉過程に関与できない自民党議員に無力感が漂っている。20日の慎重派議員の会合では、情報が不十分だとの不満が噴出。昨年の衆院選と先の参院選で主要農産品の関税維持などの「国益を守る」と訴えて当選した議員が多いだけに、有権者との板挟みの苦悩もあるようだ。              

 約50人が出席して20日に党本部で開かれた「TPP交渉における国益を守り抜く会」(森山裕会長)の会合。最大の焦点は、交渉内容の開示だった。交渉参加国は、交渉内容を明かさない秘密保持契約を結んでいる。日本も例外ではなく、「情報がない中で議論しろというのか。ガス抜きにもならない」(上杉光弘元自治相)などの怒りや嘆きの声が相次いだ。 

 自民党は石破茂幹事長をTPP問題の「窓口役」として対応を一元化している。だが、会合では細田博之幹事長代行までもが「石破氏が一括して判断するといっても、簡単にはいかない」と発言。政府側は関税撤廃を求める品目リストなどについて「甘利明TPP担当相の指示を受けて作成している」と出席議員に理解を求めたが、「守るべき国益とは何か」との「そもそも論」まで飛び出し、迷走した。 

 自民党は衆院選で「聖域なき関税撤廃を前提にする交渉参加に反対」と訴え、参院選でも「守るべきものは守る」と公約に盛り込んだ。議員の不満の背景には「このままでは地元に説明がつかない」という事情も大きい。森山会長は「国益を確保できなければ脱退もあり得るとの自民党の決議をよく知ってほしい」と政府側にクギを刺したが、1時間40分に及ぶ長時間の議論が、堂々巡りに終わった印象は否めない。

            

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週末写真館 ヤチムン

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金城次郎 抱瓶 躍りだしそうな海老の線描です。

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次郎さんの娘の宮城須美子の皿です。グルクンの勢いは父譲りですね。

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ジルー(次郎)の孫の吉彦の皿です。この深い藍色がステキです。

ヤチムンとは沖縄の焼き物のこと。陶器です。
私はヤチムンが大好きで、沖縄に移住してから、何度も工房に足を運んで集めてきました。

いちばん上の抱瓶を譲ってもらったあの暑い夏の昼下がりは、いまでも鮮明に覚えています。
次郎さんの指はほんとうに太くて働き者の指でした。
次郎さんは亡くなられましたが、その血はいまでも沖縄の赤い土にしみこんで根を張っています。

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集団的自衛権って何だ?不定期その1 私の「護憲論」

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私は憲法を今変える必要がないじゃないか、とかねがね思っています。 

というのは、現行憲法は多くの護憲論者が指摘するように一定の「歯止め」作用があることは確かで、痛くない腹を探られるよりこのままのほうがいいからです。 

こう言ってはナンですが、自衛隊が憲法で正式に位置づけられなくても、自衛隊が軍隊として国際的に認められていることは不動であり、自民党案のように「国防軍」などにせずとも内実はそう変わらないのですから。 

改憲論者が挙げるネックのうち、集団的自衛権やポジティリスト(できること)ネガティブリスト(できないこと)への変換も現在有識者会議で議論されいます。(※参照)

残るは石破幹事長が気にしている「最大の実力組織が最高法で規定されていない」という法的位置づけの整合性の問題「だけ」です。 

いわばそれは、法律学科出身の石破氏が「気持ちが悪い」という「だけ」じゃないかと、私などは思うわけです。 

そのために96条という改憲規定のハードルを下げるなどというのはやや馬鹿げています。 

大騒ぎして国論を二分して、改憲のハードルを下げるだけなら、またおかしな勢力が政権をとれは簡単に改憲できてしまいます。 

ハトカンなどという人外魔人たちを政権にいただいていただけにそう思います。(よく国が潰れなかったと思いますよ。はい。)

小選挙区制はこのようなドラスティックな政権交替がありえる危険な制度だというのは、私たち国民もそろそろわかってきたはずです。 

あの橋下-石原両氏率いる維新の会などのようなトンチキ集団に間違って風が吹いて、憲法を「グレートリセット」されたらどうするんです。ドえらいことですよ。

ですから、私は拙速に憲法を変えることには反対です。

その意味では福島瑞穂さんとはまったく違った意味で、私は護憲派」です。より正確に言えば、「今がその時期じゃないだろう派」です。

とはいえ、なにか事が起きるたびに火事場泥棒的に「改釈」していては信頼が得られません

護憲論者の一部にあるような「戦争が起きることを考えること自体がけしからん」という姿勢では、結局泥縄的に法「改釈」して、現実局面に突入することになってしまいます

ですから、平時において冷静に解釈を現実にあった方向に是正し、そのわけをしっかりと国際社会に向けて説明するべきなのです。

どうもわが民族は、68年の長きに渡って米国の「核の傘」の下で安逸を貪っていたために、意志的に発信することが苦手なようです。

難しいことは米国様に聞いてね、というのがわが国の安全保障の基本方針だったからです。

そのために、イラク派遣の時のように、いかにも「ブッシュにつき従う忠犬ジュンちゃん」といった情けない印象を国際社会に与えてしまったことは確かです。

まぁ、あの時のフランスやドイツの凛々しさの背景にはNATOのような集団的安全保障機構があるわけで、オリバー・ストーン監督のように手放しでわが国と比較するのはいかがなものかとは思いますが。

誤解なきようにつけ加えるならば、わが国の発信する先は、米国、東南アジア諸国、オーストラリア、EU(NATO)といった国際社会であって、中韓ではありません。

残念ながら、この両国にはなにを言っても「反日フィルター」でしか見られないようですので、無駄というものです。

あの両国とは有事ホットラインを開設して、偶発的軍事衝突を避けることくらいしか手はないでしょう。

とまれ、平時において、国際社会に「なぜ安全保証政策を変更するのか」、「その背景情勢はなにか」を分かりやすく発信していかねばなりません。そのあたりの不手際が、先の大戦での失敗のひとつでもあるのです。

このような地道な国内議論と、国外発信の積み重ねがあってその先にようやく改憲という巨大なテーマが登場するのであり、それは今ではありません

さて先だって、内閣法制局長官に集団的自衛権行使容認派といわれる小松一郎駐仏大使の就任が閣議決定されました。 

安倍首相は、秋の臨時国会で集団的自衛権の行使容認を表明すると報じられていますので、内閣法制局人事はそれの前段だと常識的には考えられます。

集団的自衛権は、歴代の内閣でも周辺事態法や日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)制定の際に大きな「壁」として立ちはだかってきたものです。

ただし誤解されているようですが、集団的自衛権の行使が憲法違反であるかどうかを判断する権限を持つのは最高裁判所であって内閣法制局ではありません

よくメディアは内閣法制局元長官がああ言った、こう言ったと取り上げますが、法制局はあくまでも、内閣の活動に法的根拠を与えることで、違憲立法審査権はありません。

もし、俗に言われるように法制局が「憲法の番人」ならば、任命権者が首相だったら大変じゃないですか。

あくまでも内閣法制局は内閣の一部でしかなく、その意味では首相の意志を反映して当然の存在なのです。

というわけで、集団的自衛権について賛成、反対と結論づける前に、いかなるものなのかいい機会ですので、不定期で考えていきたいと思います。

来週からいったん農業フィールドに戻ります。(たぶん)

※ネガティブリスト方式

「できないこと」をすべて書き出し、書いていないことは「できること」とする方式のこと。わが国以外のすべての国の軍隊では交戦規定(ROE)に則って、ネガティブリスト(できないこと)にしたがって運用されます。

しかしわが国の自衛隊は、一般の警察と同様の性格をもつ自衛隊法に則り、ポジティブリスト(できること)に従って運用されています。

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■自衛隊法、国際標準に転換 集団的自衛権行使は地理・国益で判断
産経8月17日

集団的自衛権行使容認に向けた有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇、座長・柳井俊二元駐米大使)が今秋にもまとめる報告書で、自衛権についてポジティブ(できること)リストからネガティブ(できないこと)リストへの転換を提言することが16日、分かった。集団的自衛権の行使に関しては全面的に容認する一方、「地理」「国益」を尺度に一定の歯止めをかけることも提起する。

 法制懇の主要メンバーは、産経新聞の取材に「自衛隊法をポジリストからネガリストに改めることが不可欠だ」と明言。時々刻々と変転し、複合的に起きる危険性も高まっている事態に対処するには、集団的自衛権を含め事態の「類型化」は無意味で、「自衛隊の行動を細かく縛るべきではない」との認識も示した。

 「権利は有するが行使はできない」との解釈に立ってきた集団的自衛権の行使を容認した場合、政府は行使する事態や条件を規定する国家安全保障基本法を制定する。自衛隊の行動や権限を定めた自衛隊法の改正も必要で、主要メンバーの発言は同法改正を念頭に置いたものだ。

 現行の自衛隊法は、防衛・治安出動や海上警備行動など「事態」を明確に区分した上で「対応措置」を規定しており、自衛隊の行動も定めている。逆に規定していない行動は取れないことを意味する。

 法制懇メンバーはすでに、「ポジリストが自衛隊の行動を制約している元凶だ」との認識で一致。同法について「市民への加害」「捕虜虐待」など国際法で禁じられている行動以外は可能とするネガリストへの転換を提起する。

 さらに、集団的自衛権に関し、第1次安倍晋三内閣時に検討した「公海上の米艦防護」など4類型のような提言ではなく、「(権利が)あるかないかの判断」として「法理的な全面容認」を求める。

 ただ(1)サイバー攻撃対処(2)シーレーン(海上交通路)防衛(3)ミサイル防衛(4)共同訓練中の対処-など新たな脅威は法制懇に小委員会を設け対処のあり方を議論する。

 座長の柳井氏は今月4日のNHK番組で「地球の裏側まで行って関係ない国を助けるわけではない」と述べ、遠方での事態や日本の国益に直結しない事態では行使を控えるよう提言することを示唆。政府もこうした歯止めをかけ、行使容認に慎重な公明党の理解を得たい考えだ。

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国連科学者委員会 福島第1原発事故最終報告書草案出る

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原子力事故を調査する国際的専門家会議である、国連科学者委員会(原子放射線の影響に関する国連科学委員会・UNSCEAR)が最終報告書草案を作成しました。 

以下のサイトで見ることが可能です。プレスリリース(英語) 

本報告書は、9月に国連総会に提出されて承認され正式な国連の見解となります。 

内容的には、結論として 

日本での住民の被ばく量は低い、もしくは「非常に」低いものであった。そのために日本の住民の健康リスクは低いものになっている」(同報告書) 

福島の環境における生物の被ばくは、住民に対する一時的な被害さえも引き起こしそうにない」。(同) 

「事故を起こした原発の海と原発の近くにいた人間以外の生物相の被ばくは、影響が正確に分析できるには、あまりにも小さすぎた。」(同) 

としながらも放射能汚染水の海への流出による影響は否定していません。 

影響の可能性があるものとしての例外は水生動植物だ。特に放射能汚染水が海に放出された地域では影響があるかもしれない。」(同)
 
また子供の被曝については、このような表現がなされています。
 
より多くの調査研究が、子供の被ばくのリスクと影響を完全に理解するために必要だ。まだ高線量の被ばくを生きている人、例えば原子爆弾の投下を生き残った人はまだ存命しており、この調査は必要であるし、可能でもある。人々の体験を失ってはならないのだ」。
 
                    ~~~~~~~~~ 

以下概要です。コメントなしで掲載いたします。なおゴチック字は引用者で、読みやすくするために開業は適時いたしてあります。
翻訳はGEPRによりました。ありがとうございます。
 

                  .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。. 

ウィーン5月31日(国連情報サービス)

「福島第一原発事故の放射線被曝は、即座の健康被害を引き起こさなかった。そして将来に渡って一般市民、原発事故作業員の大半の健康に影響をおよぼす可能性はほとんどないだろう」。

ウィーンに拠点を置く、「原子放射線の影響に関する国連委員会」(UNSCAR)の第60回会議はこのように結論づけた。
  

2011年3月の福島第一原発の後の放射線被曝で、人間に対する影響と事故後の環境をめぐる議論は、5月27日から始まった委員会の年次会議での大きな問題の一つであった。
 
次の重要な問題は、子供たちの放射線被ばくの短期、長期の影響であった。子供の被ばくについては、福島事故だけに特に関係するものではなく、被ばくの医学的見地、放射線についての他の影響を考えるものであった。

今年末に行われる国連総会に、この報告書は委員会の採択の上で提出される。そして、そのリポートの根拠となった科学的なデータと評価は、それとは別に発表される予定だ。

1・福島第一原発事故に置ける放射線学的影響

80人以上の世界各国で研究実績のある科学者が、日本での2011年3月11日の原発事故の後で、被ばくの程度と影響を、利用できる情報を元にして分析をした。
 
これらの人々が分析した証拠は、27カ国の代表が参加した国連科学委員会で詳細に検証された。委員会の報告書が発表されるとき、その報告はそのときまでに利用できる最も広範囲かつ国際的な科学分析となろう。

「1986年のチェルノブイリ原発事故の経験が示したのは、肉体的への直接的な影響は別にして、社会と社会的関係が事故に直面した公衆の健康にかかわることを、将来に渡って注意を払わなければならないということだ」と、UNSCEARの議長であるカール-マンガス・ラルソン氏は述べた。
 
「多くの家族が苦しんでいるし、そして人々は住む場所を追われ、生活と将来の子供たちの健康を心配している。それこそが事故の長期にわたる影響なのだ。それと同時に、被ばくした人に健康の状態を改善する鮮明な未来像を提供するため、この人々に病気に関する長期の医学的な支援を続けることが重要だ」。

報告書の草案は、日本からの最新のデータを参照しながら、詳細に検討された。その検証方法、評価と放射線量は詳細に議論された。そして委員会はいくつかの勧告案をつくっており、国連総会に提出するための確定作業中である。「この報告は委員会の総意となるだろう」とラルソン氏は語った。

総じて、日本での住民の被ばく量は低い、もしくは「非常に」低いものであった。そのために日本の住民の健康リスクは低いものになっている
 
疎開と立ち入り制限という公衆を守ろうとする政府の対応は意味のあったことで、そうしなければ受けていたであろう被ばくを減らした。
 
「これらの政府の対応は推定で10分の1以下に被ばく量を減らした。もしこの措置が取られなかったならば、今後数十年に渡って発がんリスクの上昇や他の健康上の問題が起こった可能性がある」と委員会は結論づけていると、UNSCEARのリポートで福島事故の放射線影響の担当者であるウォルフガング・ウェイス氏は語っている。

事故で拡散してしまった2種類の放射性核種の影響はまったく異なるものだ。主にヨウ素131からなる甲状腺に影響を与える放射線は線量が最大数10ミリグレイ程度までで、事故の後数週間以内で減少した。
 
主にセシウム134とセシウム137からの全身への影響のあった被ばくは、最大で10mSv程度までで、生涯に換算してもその程度であろうと見込まれている。
 
日本人の大半にとって、事故で拡散した放射性物質のからの被ばくは、1年当たりおよそ2・1mSvである自然からの放射線よりも少ない

この被ばく量の推計は食物で放射性物質を摂取してしまうかもしれない、福島県から離れた場所で生活している日本人にも当てはまる。

放射線による関連の死亡または急性被ばくによる深刻な影響は、東京電力の従業員、その関連会社社員を含む、事故を起こした原発で働いた約2万5000人の労働者で観察されていない。

被ばく量の多い原発労働者がいたとしても、この水準の被ばくでは甲状腺がんが増える可能性は少ないであろう。
 
個々の作業員に対しては、被ばく量が100mSvを上回った作業員については、甲状腺、胃、腸などの臓器、肺への検査を含む、特別な健康診断が行われる予定だ。

事故によって、その直後の数ヶ月、動植物には自然放射線の数倍の放射線を浴びたものがあったが、その影響は一時的で、その生存期間への影響はわずかであろうと、報告の評価は結論づけている。
 
総じて見ると、事故を起こした原発の海と原発の近くにいた人間以外の生物相の被ばくは、影響が正確に分析できるには、あまりにも小さすぎた
 
影響の可能性があるものとしての例外は水生動植物だ。特に放射能汚染水が海に放出された地域では影響があるかもしれない

「海洋汚染の点において、高い汚染が起こった地域の海におけるいくつかの生物において、潜在的なリスクがあると言えるかもしれない。
 
しかし利用できる情報で詳細にそれを評価することは難しい」と、UNSCEARのマルコム・クリック事務局長は語る。(UNSCEAR事務局は国連開発計画(United Nations Environment Program)(UNEP)によって運営されている)「福島の環境における生物の被ばくは、住民に対する一時的な被害さえも引き起こしそうにない」と、彼は付け加えた。

2・UNCEARリポートの子供の被ばくに対する評価

生理的、そして肉体的な違いのために、放射線の被ばくは、大人と比べて子供たちに異なる影響を及ぼす。
委員会は、福島第一事故の前から、これらの違いについて包括的な検証を始めている。この報告についても、今年中に国連総会に提出される予定だ。

環境中における放射性物質の影響が、大人と子供では同じ地域においても異なる。例えば地上面での放射性核種の放射線量のレベルが上がるときなどだ。
 
また子供たちは医療における放射線利用において、その技術的な対応が適切に行われなければ、大人よりも大きな影響を受けてしまう。

放射性核種が摂取されたり、吸入されたりしたときに、肉体組織内におけるその核種は、子供たちの体が大人よりも小さく、体内の器官が近接しているために、より高い放射線を他の組織に与えてしまう。
 
これに加えて、代謝と生理反応は年齢によって定まり若年の方が活発であるため、それぞれの核種は肉体の各器官で濃縮されやすく、他の器官に放射線を照射する部位をつくってしまう。

放射線に被ばくした後で大人と比較すると、子供たちは腫瘍の種類のおよそ30%において明らかに放射線に敏感に反応してしまう。
 
これらの種類は、白血病と甲状腺、皮ふと脳のがんを含む。また子供たちは、腎臓、膀胱の腫瘍など、腫瘍の種類の25%においては大人と同じ感度を持っており、肺がんを含む腫瘍の種類の10%に関しては大人より敏感ではない。

高線量被ばくの後で起こる影響を考えると、委員会は若年層の被ばくは、大人よりも、発がんでの多くのリスクをもたらす若干の例があると結論づけている。
 
例えば、脳、白内障、甲状腺の嚢胞などだ。同様に、いくつかの他の疾患のリスク増加の例もある。
 
例えば腎臓の神経内分泌システムへの影響だ。そして子供たちの組織が、放射線に大人よりも耐えられる例がいくつかある。肺、免疫系、骨髄と卵巣などだ。

より多くの調査研究が、子供の被ばくのリスクと影響を完全に理解するために必要だ。まだ高線量の被ばくを生きている人、例えば原子爆弾の投下を生き残った人はまだ存命しており、この調査は必要であるし、可能でもある。人々の体験を失ってはならないのだ」。
 
UNSCEARのリポートで、子供の被ばく影響をまとめた担当者であるフレッド・メットレール氏は語った。
 
そして彼はこのリポートが、子供に対する放射線の包括的な影響を総合的に分析した、把握できる限り最初の文章になるため、価値ある成果となるとつけ加えた。

1955年に設立された「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR:
United Nations Scientific Committee on the Effect of Atomic Radiation)の任務は、電離放射線の人間の健康と環境に対する影響を幅広く調査することだ。その評価は、科学的な評価基準を国連諸機関と各国政府に提供する。

UNSCEARは福島原発事故から生じている放射線の被曝ばくについて、その水準と影響の科学的な評価を行った。その評価では、核の安全、また緊急対策については評価していない。

 

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広島になぜ原爆が投下されねばならなかったのか?

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米国には歴史修正主義(ヒストリカル・リビジョニズム)という言い方があって、第2次大戦の戦勝国の言い分と異なった認識を示すと、「こら、リビジョニストめ!」とバッシングされるのがおちだそうです。

米国内では、先日日本に来て説教を垂れていったオリバーストーン監督などもそれに当たります。彼は左翼リビジョニストです。

彼は良心的であろうとしているのでしょうが、わが国で毛虫のように嫌われている鳩山氏に、「高邁な道徳や平和のために立ち上がった(日本の首相で唯一の)人」(大爆笑)と賛辞を送るなどして、いかにも「良きアメリカ人」らしいトンチンカンさをさらけ出しています。

彼は私の相当に好きな監督で、「オリバー・ストーンか語るもうひとつのアメリカ史」も見ていただけにがっくりきました。ちなみに、これは典型的な修正主義の作品です。
http://www.webdice.jp/dice/detail/3946/

もっとも有名な例としては、ドイツのユダヤ人虐殺問題です。ホロコーストを否定することはむろん、犠牲者数を少なくすることなどしようものなら、欧米社会では親ナチ・リビジョニスト扱いされて抹殺されます。

麻生副総理は、この欧米社会のナチス問題にあまりにも無神経でした。このことに関しては弁護の余地がありません。

しかしその修正主義歴史観のひとつに、なんと驚いたことには、わが日本の広島原爆投下の理由もあると聞くと、日本人は耳を疑います。

あくまでも正史には、「米軍は本土決戦による100万人戦死を予防するために原爆投下を決断した」と書かねばなりません

ところが天の邪鬼の私は、この正史を必ずしも信用しているわけではありません。

では、1945年8月6日午前8時15分、広島市島病院上空で何があったのかをみていきましょう。

上空580メートルで炸裂した原爆から照射されたガンマ線、中性子線を中心とする高エネルギーの放射線は、直下の人々の頭上に降り注ぎました。TNT換算で15キロトンでした。 

その結果、当時の広島市の人口35万人(推定)のうち約半数に当たる9万から16万6千人が被爆後2カ月から4カ月以内に死亡したとされています。

ではなぜ、この広島に原爆が投下されたのでしょうか。もちろん韓国中央日報キム・ジン記者や、ユダヤ人のダニエル・シーマン氏などが傲岸に言うように「神の懲罰」や、「日本が侵略行為の報いを受けた」わけではありません。※ http://www.webdice.jp/dice/detail/3946/l

1945年(昭和20)年6月の検討会議で、原爆の使用については、「労働者の住宅に囲まれた軍需工場に、事前の警告無し」で投下すべきだと決定されました。

この会議では開発に携わった科学者の一部から無警告の原爆投下に反対する発言が相次ぎましたが、結局押し切られてしまいました。 

後に、これに関わった多くの科学者は終生、良心の咎めを受け続けることになります。 

実際、当時の我が国には継戦能力はほとんど失われており、政府、軍部内にも和平を模索する動きが強くなってきていました。

軍事的に見ても、まったく広島・長崎への2発の核攻撃は不要なものだったのです。 

もし軍事的な攻撃目標が必要ならば、広島の近隣にある呉軍港を標的にすればいいのであって、非戦闘員が大部分を占める都市に対しての核攻撃にはいかなる正当性も見いだせません。 

また横須賀軍港は最後まで通常爆撃さえ控えられましたが、それは戦後にここを米海軍の拠点にする気だったので温存したにすぎません。

このように原爆を含む本土空襲は、米軍の都合によってなされていたのです。

百歩譲って軍事的圧力により日本を降伏に追い込みたいのならば、後にさんざん核実験をしたような無人島で実験してみせればいいのです。それだけで、当時の日本政府は降伏を決意したでしょう。 

米国は、大戦の後にくるであろう対ソ戦に備えて核兵器の実戦データを欲していました。ユタ砂漠などの実験では威力が読みきれなかったからです。 

ですから、現実に人が大勢住む都市で、無警告に落としてみる「必要」があったのです。このようなことを人体実験といいます。 

広島・長崎合わせて約21万人の犠牲者は、生きながらにして人体実験に供せられたのです。

その結果を知るべく、米国は大規模な米国戦略爆撃調査団( USSBS)を戦争終結後直ちに広島、長崎に送り込み、膨大な報告書を作成しています。この報告書は、ソ連との冷戦期の戦略構築に大きく貢献しました。
http://rnavi.ndl.go.jp/kensei/entry/USB.php

Photo

さて、上の写真を御覧ください。Google Earthによるものですが、広島は海に面して三方を山によって塞がれている地形だとお分かりいただけると思います。

このような地形は、もうひとつの被爆地・長崎にも共通していますが、核爆弾の数十万気圧の超高圧と、数万度に達する超高温、そして風速280メートルもの爆風を効果的にするにはうってつけの地形でした。

鍋の中で爆発させるほうが、広い場所でするよりも効果が高められると計算したのです。 

また、市街地範囲が直径3マイル(約4.8㎞)以上あることも条件でした。この規模ならば市民の人口が30万人ていどに及び、殺傷力の測定が容易になるからです。

5月11日の第2回投下目標検討会議で、このような条件を持っていた京都、広島、横浜、小倉、新潟(※)、長崎、京都などが挙げられ、これらの都市は広島が第一目標となるまで空襲が差し控えられました。

空襲してしまうと、核兵器の威力が測定できなくなるからです。

広島の空襲禁止指示は5月28日に出されています。

余談ですが、京都が空襲されなかったことが米国の文化的配慮という説がありますが、米国は京都を原爆投下対象にしていたために空襲しなかっただけです。 

こうして8月6日の当日、小倉は近隣の八幡製鉄への空襲の煙て視界が閉ざされており、広島は晴天でした。この瞬間、広島の運命は決まりました。

照準点は市内中心部にあるT字型の相生橋。午前8時15分に投下された原爆は、相生橋の南東約300メートルにある島病院の上空約600メートルでさく裂しました。

それは人々が、夏の暑い日差しの中で一日の平和を祈りながら職場や学校へ急いでいる時間でした。

母親は、乏しい配給から一日の献立を考えて悩み、子供は工場へ勤労奉仕にひび割れた手をさすりながら急ぎ、父親は毎日のように招集で減る職場に暗澹とし、・・・彼らが見上げた早朝の夏空に、ユダヤ人が作り、米国人が投下した原爆が炸裂したのです。

これをもし戦争犯罪だと言わないならば、なにをもって戦争犯罪だというのでしょうか!

非武装の市民に無警告で原爆を投下する行為は、裁かれるべきは米国だと教えています。

しかし米国はこれを断じて戦争犯罪だとは認めないはずです。なぜなら、対日戦勝利が「正義の戦争」であったことこそが、米国盟主の戦後秩序の根拠である以上、その否定につながるからです。

そうであるからこそ、核軍縮でノーベル平和賞を受賞した(!)オバマ大統領が、来日に際して広島訪問をする可能性はゼロです。

そしてわが国が米国の従属的立場にある限り、米国がこの「正史」を変更することはありえず、わが国もそれを「正史」とする以外にないのです。

※ 新潟だけは平野部にあって例外です。おそらく日本海側の都市を投下候補の予備で考えていたものと思われます。 

※本記事は

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「終戦記念日」と広島原爆碑文に見るわが国の自己欺瞞

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さて、今年はなにを考えているのか分からない韓国の議員団が押しかけたりして、ひときわうるさい「敗戦記念日」でした。あ、私「終戦」なんて表現、嫌いですから。

私たち日本人はこの大戦において明確に敗北し、国をいったん滅ぼしたのです。

それは「戦が終わった日」という他人事のような出来事ではなく、わが国の軍事的、政治的、経済的、社会的な完全敗北でした。

そしてそれと同時に、圧倒的な戦力で怒濤のように侵攻する米軍に対して、最後まで死闘を繰り広げて講和条件(いわゆるポツダム宣言)を引き出した日でもあったのです。

さて私は似たような広島の原爆記念碑の、「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」という表現には昔から引っかかっていました。 

日本語独特の主語の意図的欠落によって、曖昧などうとでも取れる表現になっています。 

主語は私たち日本人でしょうか。それとも原爆を35万人の非戦闘員の頭上で炸裂させた当事国である米国に対してでしょうか。

それとも大量破壊兵器として使用されることを知りながら、今に至るも禍根を残し続けている「究極の兵器」を生み出してしまったユダヤ人科学者グループでしょうか。

たぶんそれらすべてが正しいでしょう。

ですから、私は米国人とユダヤ人だけには原爆について、「侵略行為の報いだ」などという聞いたふうなことを絶対に言われたくはありません。(※1欄外参照)

記念碑を建てる計画が始まった1949年は、米軍の軍事占領下にありました。それに対していかにも日本人らしい「はばかり」があったかもしれません。

建立と共に、「あの主語はなんなのだ。過ちはさせませんの間違いではないのか」という議論が起きたのは当然です。

当時から、そして今も公式見解は、「人類全体」(当時の浜井広島市長)であるとされています。

しかし「人類全体」にまで引き延ばしてしまえば、ほとんどあの痛苦に満ちた言葉は拡散し、意味のない嘆き節となってしまうでしょう。

この広島市長発言は一見崇高な人類の戦争の惨禍からの解放を謳いながらも、実は名指さなかったことで米国を免罪しているのです。

それは米国の「本土決戦をすれば100万人の犠牲が出ると予想されたので、予防的に使用に踏み切った」という公式見解に対応した、ある意味非常に従属的な政治的発言です。

当時の米国という占領国に対するへつらい、そしてその後は「保護国」となった現状を見たくない弱さ、それがあの碑文に込められています

私はこの情緒的な「優しさ」に満ちた碑文に耐えがたいものを感じます。この曖昧さは、日本人が敗戦とその後の「戦後」をどこかで直視することをこばんでいる心理と一対になって いる気がします。

もし極論を言うならば、戦後の日本人がほんとうに「この(被爆という)過ちを繰り返したくない」ならば、フランスのような自立した報復核戦力をもつべきでした。もちろん、敗戦国のわが国にそれが許されるはずもありませんが。(※2参照)

そしてそれを取らないのなら、せめて各都市に全住民が収容できる核シェルターを備えるべきでした。

もう一方の敗戦国ドイツは、驚かれるかも知れませんが、「核武装」しています。NATOの集団安全保障体制という枠内で、ニュークリア・シェアリングというシステムをもっています。

これは「核兵器に関する政策に対して決定力をもち、核兵器搭載可能な軍用機などの技術・装備を保持し、核兵器を自国領土内に備蓄するもの」で、有事における核兵器の提供を米国から受けることができます。(※3参照)

わが国はそのいずれも取らず、米国の核の傘に1億3千万人の生命を預け、世界で唯一と称する「平和憲法」と、「軍隊」ではないと称する「実力組織」を持ってきたのでした。

わが民族の、言葉の言い換えで現実を糊塗する悪い癖が「戦後」を覆っていたのです。つまり私たちは「決断をしないという決断」をしてきたにすぎません。

原爆投下の加害者の核の傘の下で守られておきながら、その下で毎年の「終戦」記念日で「不戦」を誓うという私たちの自己欺瞞はいつまで続くのでしょうか。

                 。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

■※1 原爆追悼式典「うんざりだ」
NHK
8月15日
 

広島と長崎に投下された原爆について、イスラエル政府の高官が、「日本による侵略行為の報いだ。独り善がりの追悼式典はうんざりだ」などとインターネット上に書き込んでいたことがわかり、現地の日本大使館が、イスラエル外務省に抗議しました。 

これは、イスラエル政府の高官で、近く首相府のインターネットを使った広報戦略の責任者に就任する予定だったダニエル・シーマン氏が、みずからのフェイスブックに書き込んでいたものです。
この中でシーマン氏は、今月6日に広島で行われた原爆の犠牲者を追悼する平和記念式典について、「独り善がりの追悼式典にはうんざりだ。広島と長崎での原爆投下は、日本が侵略行為の報いを受けただけだ。日本が追悼すべきは帝国主義や大量虐殺で犠牲となった中国人や韓国人だ」と書いていました。
この書き込みは、現在、削除されていますが、現地の日本大使館は、イスラエル外務省に抗議しました。
一方、首相府は、NHKの取材に対し、「書き込みは政府の立場を代表するものではない」と釈明し、シーマン氏は停職処分になっています。
シーマン氏は、過去に外国メディアを担当していた際に、イスラエルに批判的な記事を書いた記者を、事実上の国外追放にしたこともあり、物議を醸していました。

■※2 日本は核兵器開発能力は技術的には持っていると国際的には評価されています。ただし、現実に核兵器を作るためには、核爆発の程度を知るために核実験をせねばなりません。
しないでやるコンピュータ・シミュレーションの方法もありますが、そのソフトは核保有国しか持っておらず、渡してくれるはずかありません。
また投射手段も軍事目的用のミサイルを保有していません。最大のネックは原子力の平和目的を定めたIAEAの国際協定を破らねばならないことと、我が国内部の核アレルギーです。

したがって、「技術は一定程度あるが、北朝鮮やイランのようになる覚悟がない以上、ほとんど不可能」というのが現実です。
ですから現状では、石原慎太郎氏などの核武装論者が言うほど簡単ではないのです。

※3 ニュークリア・シェアリング・ NATOが核兵器を行使する際、独自の核兵器をもたない加盟国が計画に参加すること、および、特に、加盟国が自国内において核兵器を使用するために自国の軍隊を提供することが含まれている。
ニュークリア・シェアリングの参加国は、核兵器に関する政策に対して決定力をもち、核兵器搭載可能な軍用機などの技術・装備を保持し、核兵器を自国領土内に備蓄するものとされる。
NATO内の核保有国である三カ国(
フランスイギリスアメリカ)のなかで唯一アメリカだけがニュークリア・シェアリングのための核兵器を提供している。現在ニュークリアシェアリングを受けている国は、ベルギードイツイタリアオランダである。(Wikipedia)

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またもや印象操作報道をやった朝日新聞

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お盆明けです。ずっと猫の写真展でもやっていたいのですが、というわけにもいかず再開です。猫だったら再開しないだろうな(笑)。 

さて、朝日新聞の「終戦記念日」翌日の8月16日付朝刊で、またもや朝日的手法が炸裂しました。

紙面は安倍首相が全国戦没者追悼式の式辞で、アジア諸国への加害者責任に言及しなかったことを1面、2面、3面、社説までフル動員して追及しています。

つい先だっては、麻生副総理の「ヒトラーに学べ発言」でも同じようにブチ貫き記事を作っていましたが、1カ月たたずしてまたもやの煽り報道です。

この猛暑でどうにかしてしまったのでしょうか。これでは日本一のクォリティペーパーだか、日刊ゲンダイだかわかりません(笑)。

今回はなかでも3面に「中韓広がる失望」と小見出しの後に、「加害者責任言及なし」と続けています。この新聞は一体何を期待しているのでしょうね。

中身を読めば、別に中韓政府は当時なんのコメントも出していないにもかかわらず、「失望と反発の声が上がった」としています。

誰が「失望と反発」をしたのかといえば、「政府関係者」だそうですが、一体誰なのでしょうか。

少なくとも、バク・クネ大統領は安倍首相式辞になんの反応もしていないのであり、珍しく冷静な公式対応でした。

そしてデスクがつけたであろう見出しと矛盾したことには、ソウル特派員は韓国政府内部にはこれ以上の関係悪化を避けたい気持ちがあり、「朴氏は激しい非難の言葉を控え、独島やといった言葉も避けた」とも書いています。

な~んだ、結局韓国は公式には今回の安倍首相式辞を問題視する気はなかったことは、朝日新聞の取材現場ではわかっていたんじゃないですか。

一方中国はどうだったのでしょうか。中国政府の反応も韓国と似たようなものです。首相式辞にはなんの反応もありません。

そもそも日中間には、「首相、外相、官房長官が参拝しなければ政治問題としない」という黙約が存在していたのを、近年中国側が忘れたような顔をしているだけです。

そのへんの事情を北京特派員はこう正直に書いています。

中国政府は対日世論を過度にあおるような動きを避けようとする態度も示す。外交の選択肢を狭める可能性があるうえに中国が日中関係を悪化させたとの印象を国際社会に与えたくないためとの見方もある」。

なんだ、これまた現地の特派員はわかっているんじゃないですか。中国外交部の官僚レベルでは、この安倍首相「参拝せず」という外交シグナルをちゃんと理解しているのです。

だから中国政府は、この式辞の文言程度のことで戦後最悪になった日中関係をさらに悪化させる気はないという、これまた珍しくも大人の対応をしてきたのです。

本来なら、これだけ報道すればいいことなのです。それが客観報道というやつです。

ところが、「アジア諸国の怒りと反発の声」がないと、8月15日翌日の紙面を作れないのが哀しくも朝日新聞のさがのようです。

朝日は誰よりも安倍首相に靖国参拝を熱望していたのでしょう。手ぐすね引いて、安倍政権バッシングをする穴を掘って待っていたはずです。

しかし、安倍氏はするりとその落とし穴をすり抜けてしまいました。あれでは中韓政府も怒るに怒れなくなりました。

「こんな中韓政府のおとなしい対応じゃあ紙面にならんゾ」との叱咤が本社のエライさんから飛んだに違いありません。

しかたなく、ここでも取材現場は、正体不明の「中国外務省幹部」なる人物に、「大きな変化だ。今後の中日関係を考える上でも注目に値する」、「一言で言えば今日の日本側の対応には失望した」と語らせることになったようです。

さらにこれでも物足りない朝日新聞は、韓国メディアの過激報道をことさらに大きく報じています

たとえば例の「広島原爆投下は神の懲罰」発言をしたウルトラ・ナショナリストの記者のいる中央日報が、「本心を露骨にさらけ出し」、「侵略などへの反省を示した村山談話の核心を否定する行為だ」と報じたと書きたてています。

まぁ責任のない中韓メディアなら、そのていどはとうぜん書くでしょうな。読んでいる私たち日本人もまためちゃくちゃ言ってるわ、程度で気にしません。

私たちが知りたいのは、こんな韓国メディアの発言などではなく、靖国参拝を見送って、玉串料私費奉納に抑えた日本政府の対応に対して、中韓政府がいかなる外交的反応をするのかが核心なのです。

今この時期で大事なのは、日本政府が送った首相が靖国参拝を「しなかった」という外交的メッセージを、中韓がどのように受け止めるかなのです。

このような外交的機微を委細無視して、中韓メディアの狂態を待ってましたとばかりに報じるセンスが私には理解できません。

反日が社是の中韓メディアが、「日本憎し」の報道をしようとどうしようとそんなことはどうでもよくて、参拝で譲り、式辞で「安倍色」のバランスを取ったリアリズム外交をどう中韓政府が評価するか、そこが大事なのです。

ですから、「中韓拡がる失望」という見出しは誤りで、「中韓政府冷静に対応」が客観的事実なのです。こういう見出しを煽り記事、あるいは印象操作と言います。

今後、かつての教科書報道や、報道などの例からみて、中韓政府が「せっかくの朝日新聞さんのご期待にお応えして」と強硬な抗議をしてくることも考えられます。(欄外参照)

そうなればますます朝日新聞の思惑通り中韓とわが国の対立構図が固定化し、東アジアの国際関係は抜き差しならないものになるかもしれません。

朝日新聞は、今すぐの改憲と靖国参拝を止めるように提言した麻生副総理を歪曲報道で叩き、今また靖国参拝を思い止まった首相にこのような煽り報道をしてしまいました。

この新聞は本心では、中韓とわが国が重大な事態に立ち至ることを潜在的に望んでいるようです。この新聞社は戦争を起こしたいのでしょうか。

自社の主張を貫くというのは結構ですし、社説で安倍式辞を批判するのはまったく自由です。

しかし報道で、外国政府やNGOにご注進し、そのコメントをもって「ほら国際社会はこんなにお怒りであるぞ。頭が高い」と黄門様ゴッコする悪い作法は、報道の邪道だと思いませんか、朝日さん。

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■.従軍問題、河野談話で曲解広まる
読売新聞 2013年5月14日
 

従軍問題は1992年1月に朝日新聞が「日本軍が慰安所の設置や、従軍の募集を監督、統制していた」と報じたことが発端となり、日韓間の外交問題に発展した。記事中には「主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した」などと、戦時勤労動員制度の「女子挺身隊」を“狩り”と誤って報じた部分もあり、強制連行の有無が最大の争点となった。 

 宮沢内閣は同年7月、軍による強制徴用(強制連行)の裏づけとなる資料は見つからなかったとする調査結果を発表した。しかし、韓国国内の日本批判は収まらず、政治決着を図る狙いから、翌93年8月、河野洋平官房長官(当時)が、慰安所の設置、管理、の移送について軍の関与を認め「おわびと反省」を表明する談話を発表した。 

 ところが、河野談話によりかえって「日本政府が旧日本軍によるの強制連行を認めた」という曲解が広まったため、第1次安倍内閣は2007年3月、「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」とする政府答弁書を閣議決定している。 

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週末&夏休み写真館 続・猫たちの朝

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力いっぱい暑い夏。
猫さんがお好きなのは、この冷やっとした石の上のようです。
私もまねしたい。無理か。

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夏休み写真館  真夏の動物園その2

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いつ見ても迫力のまなざし。お願い、僕を見ないで。
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いつ見ても、なごみの柔和さ。まさに智者。

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いつ見ても、わがニンゲン族に似て軽薄。

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いつ見ても、北海道の羆とご親戚とは思えない可愛さ。

真夏の動物園。今日はお顔をアップしてみました。

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夏休み写真館 真夏の動物園

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ア、暑い!インドより暑い!涼しいインドに帰りたい。

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もうオレ、シロクマじゃなくてミズクマになる!

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誰がなんと言おうと、もう水から出ねぇぞ!

真夏の動物園は、動物も水の中がよろしいようで。
私も水の中で暮らしたい。

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夏休み写真館 猫たちの朝

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猫さんたちのまったりとした朝。
身づくろいをしたり、あくびをしたり、二度寝をしたり、三度寝をしたり・・・。
まぁ、勝手して優雅な猫の朝。

私が好きな写真家に岩合光昭さんがいますが、ほんとに優美な連中です。

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夏休み写真館  What's Michael?

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高温お見舞い申し上げます。
猫のいる場所はぜったいに涼しいようです。

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暑中お見舞い申し上げます   18日(日)までお盆休みです

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暑中お見舞い申し上げます。
ご訪問ありがとうございます。本日より18日(日)までお盆休みをとらせていただいております。19日(月)から再更新いたしますのでよろしくお願いいたします。
                                              管理人

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週末写真館 真夏の蜂は大忙し

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真夏の早朝の蓮の田んぼは、耳を澄ませば、蜂の羽音でにぎやかです。
蜂は開花したはかりの花には目もくれません
蜂は、花弁が開いて、たっぷり葯(やく)におしべ、めしべがついた花の寝床で身体をころがすようにすりつけます。
そして満足するまで収集すると、練り固めて小脇に抱えて巣へ帰っていきます。(最後の写真)

■明日8月11日(日)から17日(日)までお盆休みをいただいて、記事の更新はお休みです。気まぐれに写真館だけ開業するかもしれません。よろしくお願い致します。

■追記 商業的なサイト誘導のコメントが多数入っているために、この回のみはコメントをうけとることを中止いたします。

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韓国は「独島中毒」で自分の首を絞めるな!

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なんか政治記事一色になった今週です。真夏の体力消耗期にするもんじゃないですね。深く後悔しております。(苦笑) 

メディアは麻生氏発言を、「ヒトラーに学べと言った」から、「ナチス発言の麻生氏」というような、どうとでも取れる逃げを含んだ表現に変えていますが、訂正を出す様子もありません。

自民党もこの問題を深追いする気はないので、メディアはせこい保身をしつつ、頬被りして逃げきりということのようです。

ただし、麻生氏が「ナチス発言をした」という汚名はこのまま残りつづけ、政権内基盤は確実に弱体化しました。このことにより、改憲への流れはより確かなものになっていくことになります。

馬鹿の極めつけは、辞任要求を出した野党です。(維新を除く)

彼らの声明では「ナチズムを肯定する釈明の余地のない暴言」だそうです。呆れてものがいえません。

たぶん審議されないことを見越しての政局にもならない嫌がらせでしょうが、ほんとうに審議されて講演全文を一行ずつ確認したら、あなたたち赤恥ですよ。

もう少しきちんと現在の改憲政治力学を読んでいるのかと思いました。今の野党の人たちには、改憲の速度すら落とすことができないでしょう。

改憲をもっと国民的議論を深めていくものにするためには、麻生氏のような政権内穏健派と「共闘」するていどのことができないようでは無理です。

あってもなくてもいい野党ばかりです。こうなると、政権穏健派との「共闘」などぜったいにありえない、自民党のやることはすべてノーの共産党ひとつあれば後はいらないということになります。

さて、来週は夏休みをとらせていただきます。もちろん記事だけで、畜産農家は年中無休ですが、お盆くらいは上京して墓参りなどに行ってこようかと思っております。

では気を取り直して、横断幕事件の続きです。なにか書く前からユーウツです。

あの事件のすぐ後になって、「中央日報」が「韓国政府、日本の「独島世論調査」に厳重抗議…日本公使招致も」(8月2日)という嫌日記事を掲載しました。

なにか立て続けに韓国から憎悪の息を吹きかけられているようで、いささか辟易としている方も多いのではないでしょうか。この私も同じです。

もう勘弁してくれよ、今度はなんだいというかんじです。中国の反日は、一過性でチュドーンと大爆発して休眠期に入りますが、韓国のそれは暴力こそ伴わないもののダラダラ、ネチネチとよく飽きないものだと感心します。

今度はなんでも韓国政府は、日本政府が初めて独島(ドクト・竹島の韓国呼称)問題について国民向けの世論調査を実施し、結果を公表したことが気に食わないので公使まで呼びつけたとのことだそうです。 

韓国外交部は、「日本政府がこのような行為を直ちに中断することを強力に促」し」、「日本政府がいつも独島に対する途方もない主張を継続し日本の一部の政治指導者が傲慢な言動と誤った歴史認識を繰り返して見せてくれることが嘆かわしい」と述べたそうです。 

日本政府は島根県竹島の日を政府主催にしなかったりと、それなりに気をつかっているんですがね。

このあたりの韓国の「途方もない」「傲慢な」時代がかった言葉遣いは、南北共通ですね。きっと青筋立てた朝鮮中央放送のオバさんアナみたいに唾とばしながら叫んでいるのかしら、と勝手に思ってしまいます。(笑) 

しかし毎度のことながら、前のハングル横断幕事件といい、今回の日本世論調査抗議事件といい、どうしてこういつも自分で問題を大きくしていくんでしょうか 

だって、韓国サイドに立ってみれば、竹島問題なんか日本国民が知らなかったほうがいいんじゃありませんか

だって実行支配しているのは、何といっても韓国の方なんですからね。

普通は支配している側は静かにしているのがあたりまえで、支配されている側はギャーギャー騒いで、国際的に問題視させないことには永久に支配されっぱしてしになってしまいます。

韓国はたかだか世論調査をしたことに怒っているようですが、2012年8月10日、李明博(イ・ミョンパク)前大統領の竹島上陸などという、今までの歴代韓国大統領さえ堪えてきたことをやらかしています。

おまけに「日王(天皇の韓国蔑称)はひざまずいて謝れ」などと言うに至って、わが国世論が大いに盛り上がってしまいました。
(下写真ロイター)

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それまでは、いい悪いは別にして、日本で竹島についてどれほどの人が関心を持っていたかというと、かなり怪しいもので、相当数の日本人は韓流ファンだったりしました

それを一気に冷却させたのは他ならぬ李大統領自身だったのですから、「この人、なんでこちらがさほど怒ってもいないことを、ことさら怒り狂ってみせるんだろう」、と多くの日本国民は不思議に思ったはずです。

しかも、天皇というわが国の元首にして「象徴」のお方に対して、「日王」呼ばわりした上に「ひざまずいて謝れ」とまで言ってしまってはもう投了ですな。

韓国は「天皇」と呼ばず「日王」と呼んでいるようですが、逆に韓国大統領は「韓国小統領」と言われますよ。こういう韓国特有の子供じみた言い換えは、いっそう民族感情をこじれさす原因となりますからもうやめませんか。

「天皇謝罪カード」(天皇を外交カードに使うこと自体問題ですが)などは、もつれにもつれた外交交渉の最後に、いわば国交断絶を覚悟した最終カードとして切って はじめて意味あるものです。

それを目先の人気とりのために、覚悟なく初めから切ってどうします、イ大統領閣下。

当時こちらの政権は民主党政権だったわけですが、菅直人首相時の2010年8月10日に韓国に対してこのように正式に謝罪しています。
内閣総理大臣談話http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201008/10danwa.html

「私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。(略)この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明いたします。」

よくわが国のメディアの中に、「安倍首相がタカ派で、誤った歴史認識発言を繰り返すから、韓国が怒るのだ」としたり顔で言う人がいますが、それが誤りなのがお分かりいただけると思います。

日本政府の謝罪とはまったく関係なく、韓国はこのような行動をとる国なのです。いやむしろ、鳩山、菅政権時代にこそ韓国は反日をエスカレートさせています。

菅政権発足直後の2010年9月7日に、相手は中国ですが尖閣漁船激突事件が起きています。

あの日本政府の腰の引けた処理を見て、韓国も「じゃあオレもひとつ」となったことは否めません。世間ではこのようなことを、「なめられている」と言います。

謝罪はなんの抑制効果もないばかりか逆の効果すらあり、皮肉にもかえって東アジアの緊張を招いてしまったのです。

このあたりから、それまでもノムヒョン大統領時代からかなり怪しかった日韓関係が、完全に視界不良になっていきます。

ちなみに、いままで歴代の日本政府は1980年代から一貫して謝罪し続けています
※「日本の戦争謝罪発言一覧」Wikipediia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89%E8%AC%9D%E7%BD%AA%E7%99%BA%E8%A8%80%E4%B8%80%E8%A6%A7

これだけ歴代政権が謝罪してみても、「謝罪しろ、まだ足りない。まだまだ足りない。天皇に土下座させろ」と怒鳴られ続ければ、「これ以上謝ってみても無駄だ」という認識が日本国内に出来て当然でしょう。韓国さん、逆な立場になってみなさい。

というわけで、イ大統領は、韓国の反日をワンステージ高い段階に持ち上げてしまいました。

北朝鮮相手には不要な強襲揚陸艦を作って、その名も「独島」と名付けてみたり、空自より新型のF15Kを大量に買い込んで真っ先にやったことは「独島」上空の飛行だったりして、彼らがどの国を仮想敵国と想定しているのかと考えると薄ら寒くなってきたものです。

だって、わが国には韓国と対戦する気持ちなど、よほどの極右でもない限りゼロに等しいからです。

もう少し穏便に対応してくれるのかとささやかな期待をしていたパク・クネ新大統領になるといっそうパワーアップして、わが国近代化の父とでもいうべき伊藤博文暗殺犯の銅像を、暗殺現場に建てさせてくれと中国に言い出してドン引きされる始末です。

数えあげるのもいやになりますが、願いましては、靖国神社放火犯を韓国司法が犯罪者引き渡し条約に違反して引き渡さなかったり、対馬市から盗んだ仏像の返還を拒んだり、第二次世界大戦中の強制労働賠償問題判決、親日派の財産没収などと、もうテンパっているとしか思えない事件が延々と毎週のように続きます。

特にこの2013年7月29日のソウル高裁による戦中の強制労働賠償判決は、事実上日韓基本条約(※)を一方的に廃棄するに等しい判決であり、パク大統領の意思とは無縁ではないでしょう。※日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約 - Wikipedia

新大久保あたりのヘイトスピーチが問題視されていますが、一方の韓国は大統領以下、国をあげて毎日ヘイトスピーチ大会をしている有り様ですからなんともかとも。

私は日本のヘイトスピーチや嫌韓運動には強い批判がありますが、しかしそれは韓国の国をあげてのヘイトスピーチと対になった現象なのです。

このような中で結果として、日本で嫌韓意識が強まるばかりなのはまったく自然な現象で、私のような3年前までは韓国との友好を願っていた人間までも、今やサジを投げている始末です。

これではいっそう日本人が竹島問題をいやでも意識せざるをえず、さらに竹島問題が不安定化するという悪循環に入っています。これは韓国にとっていい国際状況なのでしょうか。まったく理解できません。

私たち日本人にとって好むと好まざるとに関わらず燐国であるわけですから、どうか頭を冷やして、精神のバランスを取り戻してほしいと切に願います。

■写真 ヒューケラ・キャメルの上のコカマキリ 

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「日韓戦 韓国横断幕事件」  スポーツ大会に紛争の種を撒くな!

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私は、東日本大震災前に起きた韓国口蹄疫事件の時、韓国農民にに励ましのエールを送った者です。韓国人にも読んでいただけるようにと、拙いハングルで表記しました。
※当時の全文を欄外に転載します。

  関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-8093.html

あの時期に私は、まだ韓国と日本が共通の災厄に共に立ち向かえると素朴に信じていた気がします。残念ですが、いま、私にはそのような楽観は消え失せています。

韓国のサッカー代表チーム応援団が、ソウルで先月28日行われたサッカー東アジア杯の日韓戦において、観客席に「歴史を忘れた民族に未来はない」との巨大横断幕が掲げたことがFIFA規約の「政治的主張の持ち込み」に当たるかということで、論議になりました。 

例によって、いくつか事実関係の確認をしておきますが、まず、日本サッカー協会の抗議に対する韓国サッカー協会の「日本側が旭日旗を振ったことが発端だ」という反論は事実誤認です。 

下の写真てお分かりのように、巨大横断幕は試合開始前のかなり早い時間から掲げられており、当然、観客がいないので旭日旗など振りようがありません。

ホスト国の韓国サッカー協会がこんなバカデカイものを見逃すはずもなく、協会黙認の下であったと思われます。 

韓国サッカー協会は、すぐバレるウソはやめましょう。 Photo_3
次に旭日旗については、私は古来存在するもので準国旗ともいうべき旗ともいえる上に、現在海自が自衛艦旗として使用していることでもあり、ナチス党旗と同一視するのは誤りだと思っています。 

また、旭日旗がこのような「戦犯旗」と批判されるのは、大戦当時の交戦国、東南アジア諸国を含めて世界一国、韓国固有の現象です。

ただし、私は旭日旗が海軍旗として軍事的色彩をもつことは事実で、海自選抜チームが試合するなら別ですが、サッカーのようなスポーツ応援にはふさわしくないと思っています。 

大きな旭日旗を振った男は、帰国してから「報復でやった」と発言しており、あの会場でこういうことをすればどうなるのか承知でやった計画的な挑発行為だったようです。

一方で、この男は嫌韓デモと敵対する「しばき隊」と称する団体にも関係しており、日韓の衝突を煽って喜ぶタイプのような人間のようです。実にイヤな気分にさせられます。

三番目に「歴史を忘れた民族には未来はない」という分かったような分からないような文言ですが、考えるまでもなく「政治的発言」ですので、FIFAルール違反です。

国際スポーツ大会のホスト国というのは、重い責任と制約の中で大会運営しているのであって、このような場で韓国サッカー協会の容認の下で、こんな巨大な政治的横断幕をデカデカと掲げていいはずがありません。

この韓国サッカー協会の非常識は批判されてしかるべきで、このような愚劣な行為が日韓戦という伝統試合に泥を塗ったことに思いを致すべきです。

中国には「愛国無罪」というすべての社会的規範を超越する恐ろしいフレーズがあり、この四文字さえ掲げれば、ものを壊そうが、人を殴ろうが、火をつけようが、ものを盗もうが、自由だそうです。

現実に、去年の中国の「反日暴動」とやらでは今挙げたすべてが実行され、ひとりの人間も罰せられませんでした。

韓国は今や中国以上に「愛国無罪」的感情をたぎらせているように見えます。

今回のようにストレートにその感情をスポーツの世界に持ち込めば、国際スポーツ大会は友好どころか、紛争の種をバラ撒いているようなものとなります。

それが安易に許されるようなら、国際試合などほとんど開催自体が不可能となります。

逆にわが国が、米国チームと試合する時に、「広島を忘れるな」などという巨大横断幕を掲げたり、広島で被曝した子供の巨大なボードを掲げたらどうなりますか。

たぶん、次回は無観客試合を食らッた上に、米国人の対日感情は最悪になるでしょう。

つまり、広島の被爆の悲惨さを訴えること自体は正しいとしても、国際スポーツ大会で当事国がやるなということです。

いくら当人たちにとってたとえそれが「正義」であっても、ここはそういう場ではないからです。

サッカーの国際試合には、「ピッチの上の戦争」というような性格があり、ナショナルチームのセレソン(選手)は、国威や時には怨念すら背負って戦ってきた歴史があります。

だからこそ、多くの不毛な紛争の後に、FIFAは「政治を持ち込むな」という国際ルールを作ったのです。

韓国も、いいかげん「愛国無罪」という類の自己陶酔的な言葉に酔わないで、ホスト国の責任と自制を真正面から受け止めたらいかがですか。

さて、ここからが本題なのですが、ひるがえってあのハングルの横断幕の文言の意味について考えてみなければならないでしょう。 

これには実は出典があり、韓国の独立運動家にして歴史家、言論人でもあった申采浩(シン・チェホ)(1880~1936年)の言葉だとされているようです。 

ただし、出典とされる「朝鮮上古史」など彼の著書には見つからないために、後世の彼の名を借りた偽造だとも言われています。 

では、この「歴史を忘れた民族」とは誰かということになります。その答えはわりと簡単で、朝鮮民族自身です。 

シン・チェホが生きたのが植民地時代で、独立を見ることなく亡くなったのですからあたりまえです。 

シンは、自民族に対して「歴史を忘れるな」と言っているのであって、日本に対して言っているのではないのです。 

その証拠に、これを掲げた韓国サッカーサポーターたちも、この横断幕をハングルで表記しています。 

韓国人はよもやわが国の公用語がハングルだとは思っていないはずで、わが国民に対するものなら日本語か英語で書いています。

ですから、99%の日本人には何が書いてあるのかさっぱりわからない謎の横断幕となってしまったわけです。

反省の横断幕を国際大会決勝戦で大きく掲げる韓国人の度量の大きさに頭が下がる思いです。(冗談) 

というわけで、この事件は日本人に読めない文字で書かれた、われわれ日本人には関係ない自国民へ反省を促す国内向け横断幕だった、ということでいったん幕にしましませんか。

それは、あの試合において、韓国の東日本大震災への支援に対しての感謝のボードを掲げた日本人サポーターの気持ちでもあるはずです。

※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-ea23.html

■写真 キツネノカミソリです。

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              [私の韓国口蹄疫の時の韓国農民へのエール]

한국의 축산농가의 여러분에게, 일본의 축산농가에게서의 격려의 말을 보냅니다
. 우리들은 한국의 FMD의 확대를 마음속으로부터 걱정하고 있습니다.

우리들은 이 사건을 타국으로서 생각하고 있지 않습니다.
매일 한국의 FMD의 확대의 뉴스를 읽고, 내(우리) 것 처럼 마음을 괴롭히고 있습니다.

우리나라와 한국은 좁은 해협에서 사이에 둘 수 있었던 이웃나라입니다.
그리고, 바이러스에는 국경은 없습니다. 그러니까, 우리들의 나라의 축산농가와, 한국의 축산농가는 같은 배를 탄 동료입니다.
우리들은 같은 흰 장화를 신는 농민입니다.

우리나라는, 작년 미야자키현(宮崎縣)에서 약29만마리에도 이르는 대량의 피해를 낸 FMD를 경험했습니다.
그 손톱 자국은 크고, 아직도 많은 농민이 재건 도상의 길게(오래) 괴로운 싸움을 계속하고 있습니다.
많은 농민은 아직도 텅 빈 축사와 다액인 빌린 돈을 안아서 고생하고 있습니다.
그리고 많은 농민은 소나 돼지의 무덤을 만들고, 꽃을 바치고 있습니다.

끝나지 않는 밤은 없습니다. 한국의 농민의 여러분, 열심히 해 주십시오. 반드시 폭풍에는 끝이 있습니다.

꺾이지 말아 주십시오.

여러분의 이 고난이 하루라도 빨리 끝나는 것을 마음속으로부터 기념하고 있습니다.

이 문장은 자동번역에 따랐습니다. 우스운 부분이 많이 있을 것이라고 생각합니다만, 양해해 주십시오.

[和訳]

韓国の畜産農家の皆さんに、日本の畜産農家からの励ましの言葉を送ります。私たちは韓国の口蹄疫の拡大を心から心配しています。

私たちはこの事件を他国のこととして考えていません。毎日韓国の口蹄疫の拡大のニュースを読み、わがことのように心を痛めています。

わが国と韓国は狭い海峡で隔てられた隣国です。
そして、ウイルスには国境はありません。ですから、私たちの国の畜産農家と、韓国の畜産農家は同じ船に乗った仲間なのです。
私たちは同じ白い長靴を履く農民なのです。

わが国は、昨年宮崎県で約29万頭にものぼる大量の被害を出した口蹄疫を経験しました。
その爪痕は大きく、いまだに多くの農民が再建途上の長く苦しい戦いを続けています。
多くの農民はいまだにからっぽの畜舎と多額の借金を抱えて苦しんでいます。
そして多くの農民は牛や豚の墓を作り、花を供えています。

韓国の農民の皆さん、がんばって下さい。必ず嵐には終わりがあります。
終わらない夜はありません。
くじけないで下さい。

皆様方のこの苦難が一日も早く終わることを心から祈念しております。
                                         2011年1月4日

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朝日新聞が麻生氏を潰そうとした罪

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前々回の記事の続きです。 

参院選後、野党勢力はほぼ消滅しました。維新、みんなは分解寸前ですし、民主、社民、生活は自然消滅するでしょう。

となると残るのは、組織がしっかりしている共産党だけですが、残念ながら「自共対決」にはほど遠いと思われます。 

かつて70年代に一度「自共対決」と言われた時期がありました。私がまだ学生の頃です。 

当時、米国は泥沼のベトナム戦争に首まで漬かっており、反戦運動と社会主義イデオロギーの荘厳な黄昏の前の輝きの季節にあたっていました。 

しかし、その10年後に来るアフガン侵攻とチェルノブイリ事故によるソ連の衰退と崩壊により、この「自共対決」という構図はついえました。 

現在の「自共対決」は、この70年代の熱気という時代エネルギーを背負っていません。 

今再び、「唯一の野党」となった共産党が票を大きく伸ばしたのは、強力すぎる存在になった自民党政権に対して完全否定する勢力が、今や共産党一党しか存在しないからです。 

模擬的に「自共対決」が可能なのは、先に述べたように、3年前に民主党が唱えた「反自民」の野党連合が成立せず、もはやただひとつの受け皿と共産党がなったためです。 

言い換えれば、自民党と最左派の共産党の間にあったもろもろの中間的野党政党が、将棋倒し的に総潰れした結果、右端と左端だけが残ったのです。 

一方、与党自民党内部でも勢力シフトが起きました。 

自民党という右から左まですべてが存在した文字通り「自由」な連合政党の中で、元幹事長だった古賀誠と加藤紘一、野中広務、河野洋平(総裁)の各氏が引退しました。 

そして古賀氏、野中氏などは党籍がない気安さからか、共産党の新聞にまで登場したりする様子です。 

自民党には、国際協調と軽武装を唱える吉田茂系の流れがあり、岸信介系の流れと緊張関係をもって政権を交替してきました。 

このオールド自民党政治家たちが、民主党の政権交替期と時を同じくして退場し、今や「自民党安倍派」が圧倒的な力をもっています。 

流れとしては吉田系列に入る宏池会会長岸田外相もまだ力を蓄えるには至っていません。要は、こちらの系列は人材が払底してしまったのです。 

しかし、唯一の例外は、吉田氏の孫にあたる麻生太郎副総理です。彼の政権のテーマは改憲ではありません。むしろ、それはいつでもいいと思っているはずです。 

改憲は「自民党の原点」なので、いちおう議論だけは続けるが、麻生氏は経済再生をなし遂げ、20年の長きにわたって日本を苦しめ続けたデフレ地獄から脱却を果たすことが政治目標のはずです。 

ですから、衆参両院多数派を獲得した後に、直近の政治スケジュールとして96条改正などやる気はまったくないはずです。

8月15日の靖国参拝も、「なにもそんな時に行かないでもいいんじゃないか」と堂々と述べています。

おそらく、憲法のタイムスケジュールと、靖国参拝については、安倍首相に彼の意見を伝えているはずです。

リアリストである彼は、そんなことに余力を使って国論を二分して何になるのか、と思っているはずです。

だから麻生氏は自らを「左翼」とまで冗談ぽく称し、「ワーワー騒がないで(憲法の)議論しよう」とあの講演会で述べたのです。 

このような流れの中で、麻生発言を振り返ると、この発言は「ヒトラーの手口にまなぶウンヌン」の後に客の「爆笑」が続くことで分かるように、典型的な反語表現なのです。 

いいのかい、無理矢理憲法改正なんかを強行すると、ヒトラーみたいになっちゃうぜ」と、麻生氏は言っているのです。

加藤、古賀、野中、河野各氏(※)といったかつての自民党左派が皆引退した今、あの講演の中で麻生氏自身が冗談ぽく言うように、自民党内では彼が今や「最左派」の領袖なのです。
(※追記 念のため書いておけば、私はこの4名の政治家が、オールド自民党の腐臭がたちこめているようで、そうとうに嫌いです。)

今回の朝日、共同、読売3社の歪曲報道によって、麻生氏の政権内基盤は大きく揺らいだはずです。 

結果、彼が果たしていた与党内の「左」の重しがはずれていくでしょう。まったく、朝日新聞は愚劣なことをしたものです。 

麻生氏のような立場を叩いて、「改憲急進派」の水路を開けてどうするのだ、と私は思っています。 

あともうひとつ。私はマスメディアが今回使ってはならない卑劣な手段を公然と使ったことを問題視しています。 

あのような歪曲報道は、その仕掛けがバレた場合逆転します。 

いくら、後であれは「正しい目的」でやったんだと言っても、メディア報道そのものが疑われることになります。 

マスメディア、なかんずく朝日新聞は「オオカミ少年」となるでしょう。「麻生はヒトラーに学べと行った」と外国にまでふれてまわり、与党の「左」の重しを潰そうとしたツケは、重いと思います。

■写真 オオハンゴンソウです。北米帰化植物です。英名はすっきりとコーンフラワーとのこと。いまが盛り。やや暑苦しい。
このところ、できるだけ品種名を入れるようにしています。そのほうが楽しいでしょう。私も勉強になります。

■追記 野党は維新を除く全党が麻生氏の罷免を要求したそうです。議席数や審議期間からいってもその可能性はありません。野党のえげつなさにうんざりします。

「民主党とみんなの党、共産党、生活の党、社民党の5党は7日、麻生副総理兼財務相が憲法改正に絡みナチス政権を引き合いに発言した問題をめぐり麻生氏の自発的な辞任か、安倍首相による罷免を要求する共同声明を発表した。5党国対委員長が首相官邸に届ける。声明は各党首らが署名。「ナチズムを肯定する釈明の余地ない暴言で、国際社会でのわが国の信頼を大きく傷つけた」と厳しく非難。日本維新の会は共同声明参加を見送った。」(共同8月7日)

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広島原爆の日 安らかであれ、そして原爆と原子力が廃絶される日まで見守っていて下さい

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本日は広島原爆の日です。1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分、米軍によって投下された原爆は、広島市上空500メートルで炸裂しました。

実戦で使われた世界最初の核兵器であり、失われた非武装の市民の生命は、当時の広島市の人口35万人(推定)、うち9万から16万6千人が被爆から2~4カ月以内に死亡しました。

生き残った市民からも厖大な被爆者が生まれ、長きに渡って苦しみました。

原爆投下後に、人は70年間住めないと言った物理学の権威がいたそうです。というと、2015年まで住めないというわけですから、今も広島は無人の荒野というわけです。

もちろん私たちはこの間違いを知っています。今の広島は、つい最近も葬式で行ってきましたが、中国地方一の大都市です。

広島は、原爆投下から2カ月後の10月には既に仮設住宅が立ち始めています。

同じく10月には市電が運行を再開しました。あの広島名物のゴトゴト走る可愛い路面電車です。

11月に恵比寿神社が再建されて復興祈願祭が執り行われ、人々の気持ちを明るくさせました。

翌46年1月には、広島復興局が開設され、行政と一丸となった復興が本格化します。原爆投下からわずか5カ月後のことです。

そして4月には復興都市計画が策定されました。ものすごい速度で復興を果たしていたのがわかります。ほんとうに広島の人たちはエネルギッシュです。

同じ4月には都市ガスが再開しました。都市インフラの復旧がすごい勢いですすんでいることが分かります。

46年の水道の復旧率が、なんと7割です。人口は46年末のデータで、15万人にも達しました。

人類史上最悪の核攻撃からわずか1年半たらずで、広島市は蘇ったのです。これを広島市民と私たち日本人は誇りに思うべきです。

私たち日本人は原爆に打ちのめされ、しかし勝ったのです。

この勝利は、広島市民の復興へのエネルギーと、それを支援した国民の力でした。

合掌。安らかであれ、広島で亡くなられた同胞の魂。

そして、原爆と原子力が廃絶される日まで見守っていて下さい。

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麻生氏「ヒトラー礼賛発言」を考える 朝日新聞さん、自民党内穏健派を叩いてどうするのですか

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麻生「ヒトラー礼賛発言」が批判を浴びているようです。 

発信元の朝日新聞が、自ら米国のユダヤ人人権団体、「サイモン・ウィーゼンタール・センター」に駆け込んで「けしからん奴がいます!」とご注進したために、国際問題にまで発展してしまいました。 (資料2)

ではまずこの麻生発言が、言われるような「ヒトラー礼賛」だったかを、検証しておきます。 

全文要旨は、この「麻生ヒトラー礼賛発言」を最初に報道した朝日新聞自身の全文要旨と私の作ったものが欄外にありますので、ご覧ください。
(資料1 ※他に共同と読売。読売が最初に誤報を流したとされるが、直ぐにネット版の見出しのみ謝罪なしで差し替えした。)
 

これを読むと麻生氏が、ふたつのことを同時にしゃべっているのかわかります。靖国問題と憲法改正です。

これは麻生氏の失敗です。麻生氏が、このようなただでさえ論議を呼んでいる問題をゴッチャに話されたことは大変にまずいことです。

なぜなら、靖国問題と憲法改正問題は、別次元のテーマだからです。

麻生氏の年代にとっては、歴史認識と憲法改正は同根のテーマかもしれませんが、若い世代にとって憲法改正とは、「占領軍に押しつけられた憲法からの脱却」という敗戦ルサンチマンとは既に切り離されています。

整合性が欠けた現行憲法では不安定な東アジアで生き抜けないのではないか、という危機認識があって、その上で、憲法と現実との関係をより現実的にリフォームしていく作業の一環でしかありません。

その意味で、万年一日のように固着して前に一歩も進まない「護憲」も、そのメダルの裏側の「自主憲法制定」も似たようなものなのです。

そして、靖国問題はそれとは次元を異にする、自国の歴史に対しての「精神のありどころ」を問う問題です。いわば「魂の問題」だといっていいかもしれません。 

ならば、いっそうのこと憲法問題とはなじみません。この二者は切り離して丁寧に議論されるべきテーマなのです。

麻生氏は保守系団体の仲間内という気安さからか、このふたつの問題を安易に混同して話してしまいました。

その上よせばいいのに、「騒がないで議論してほしい」と言いたいだけなのに、途中に「ワイマール憲法を合法的にナチスが変えた」という、ドイツのデリケートな歴史をわざわざ例証に引っ張りだしてしまったことで、待ってましたとばかりにメディアに揚げ足をとられてしまいました。

このあたりなど、比較しては失礼ですが、「軍隊と性」というどの国も触られたくない問題に土足で踏み込んで高ころびしたあの橋下氏を思い出してしまううかつさです。

一方、メディアの側は、安倍政権に攻め口がなくいらついていたので、この「ヒトラー礼賛」発言に考えもなく飛びついたわけです。

取材に行った新米が、「やりました!麻生の奴、ヒトラーの手口に学べって言っていましたぜ」とでもデスクに報告したのでしょう。

それを聞いた上が検証もろくにせずに、それを大きな記事にして、その上あろうことか外国にまでご注進し、外国のNGOやメディアは日本語なんか読めませんから非難声明まで出す始末。まるで馬鹿の二乗です。

ちなみに、ナチスは憲法を変えておらず、1933年の全権委任法で独裁権を得たわけで、ここは麻生氏の勘違いです。

だからなおさらこの程度の知識で、ヒトラーのことなど引き合いに出さなければいいのにと思います。(資料4)

というわけで、麻生氏の見識がとがめられるべきだとすれば、この我が国と他国のデリケートなテーマ3ツをチャンポンにして、政治漫談でしゃべってしまったことにあります。 

内容的には、中学生レベルの読解力を持つ人なら麻生氏がむしろナチスに対して批判的なことは直ぐに理解できるでしょうし、麻生氏が主張したことが「喧騒の中で決めるな」ということなくらい百も承知なはずです

まさに麻生氏は、メディアの張っていた罠にみずから飛び込んで歪曲報道の餌食となってしまったということになります。

欄外の発言要旨を読んだ方は、この②部分の「だれも気づかないうちに変わっていた。あの手口を学んだら」という漫談的尾ひれの部分のみがピックアップされて、前後の文脈と真逆な方向に報道されたということが判然とするはずです。

これを読んで中学3年現代国語風に問えば
問 講演でなにを言われていたのか、下から答えよ。
イ ヒトラーに学んで憲法を変える。
ロ ヒトラーを反面教師として憲法の議論に注意する

もしイと答えたら、新聞社はおろか高校にも受かりませんよ。(笑)、

このような報道を歪曲報道といいます。

麻生氏はこの②のヒトラーウンヌンの部分のみ撤回していますが(資料3)、氏が撤回しようとすまいと、既に「麻生はヒトラーの手口をまねして改憲すると言った」、という情報が一人歩きしています。

共同通信が全国の地方紙に配信してしまったために、地方紙は麻生糾弾一色となりました。

軽薄な社民党などは辞任要求と、首相の任命責任まで求める始末です。民主党の海江田代表も「撤回して済む問題ではない」などとのたまうています。ほんと足りない人だね、あの人。

こんなことを便乗政局といいますが、社民党は無責任なミニ政党なのでどうでもいいのですが、野党第1党にしてつい先だってまで政権党だった民主党がやることでしょうか。

もしこのような手法が公然と許されるのなら、「山本太郎議員・福島農産物を放射性廃棄物だと発言 福島県民に怒りの声」なんていう記事もいとも簡単に書けてしまいます。

そして新聞社は自分で捏造したのに、山本氏に、「福島県民は怒ってますよ。辞任のお考えはないんですか」と聞くわけです。

「ない」と答えようものなら、「山本議員、居直り!怒り納まらぬ福島県民」とさらにバッシングできてしまいます。

こんなことがたやすくできて、政治家ひとりなど簡単に葬れ、事実そのようなことは何度も繰り返されました。だから、歪曲報道はメディア倫理として固く禁じられているのです。

もちろん、山本太郎氏はそう言ったのではなく、「食品基準値と放射性廃棄物基準値が同じ100BQなのはおかしい」、と言っただけです。(この認識はあやまりですが、ここでは触れません。)

この「麻生ヒトラー礼賛」記事は、火のないところに火を点けた火元3社が責任をもって消火すべきです。

麻生氏は「発言撤回」していますが、「撤回」といっても大部分の者は、「ああ、あんなヒトラーの手口に学べっ発言を撤回したんだな」ていどで流してしまいます。

いうまでもなく「撤回」するべきは被害者の麻生氏ではなく、捏造した加害者であるマスメディアのほうなのです。

朝日新聞、読売新聞、共同通信の3社は、重要閣僚の発言を歪曲して報道し、あまつさえ朝日に至っては外圧利用すらしたのですから、きっちりと訂正文と謝罪文を外国にまで流していただきましょう。

といっても、外国にまで一人歩きしているのですから、そう簡単ではありませんよ。朝日新聞さん、外国メディアは、日本語テキストなんか読みませんからね。

それにしても麻生氏は、「たとえ民主主義に則っていたとしても、拙速に憲法を変えるのはやめよう」、「この時期の靖国参拝は控えよう」と、優等生的ですらある常識的な発言をしているわけです。

麻生氏は保守穏健派に属し、改憲を政治日程に乗せるにはまだ期が熟していないと判断していると思われます。

また靖国の公式参拝を8月15日にすべきではない、すれば中韓外交が修復不可能になるというのが麻生氏の持論である以上、この「ワーワー騒がないで」というのが、むしろ改憲を急ぐ論者に向けられていると思うのが自然でしょう。(※欄外追記参照)

ならば、朝日新聞は何を味方撃ちしているのだということになります。

なぜなら、改憲をこの衆参圧勝の今しかないと判断して勝利のどさくさにやるのか、それとも国民的合意をとりながら進むのかが問われている状況の中で、麻生氏の立場は朝日新聞などにより近いのではないかと思われます。

ならば、もはや野党が事実上存在しない状況で麻生氏のような自民党内穏健派の揚げ足を取ってどうするのだと思うのですが。

いずれにせよ、もっと本質的な議論を設定すべき巨大メディアが、こんな調子では麻生氏の言うように、「わーわーという騒ぎの中で」改憲されていってしまうのかもしれません。

まったく不毛です。こんなくだらないことで時間を潰していないで、原発再稼働とか消費税、TPP、対中外交などいくらでも真剣に議論することがあるでしょうに。
                                          (8月3日記)

■写真 ムラサキヒヨドリバナの上のキアゲハ 

                。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚

麻生氏講演発言要旨

ヒトラーは軍事的に政権をとったように思われているが、実は正統な選挙で民主的に選ばれている。 

ヒトラーは、ワイマール憲法という当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法の元で出てきた。いくら憲法がよくても、そういうことは起こる。 

自民党は憲法を改正すべきだと言い続けているが、その上で、どう運営していくかは、国民が選ぶ議員の行動や見識や矜持といったもので最終的に決まって行く。

そういった意味で、憲法改正についてはみんなでもう一度考えて欲しい。自民党は色々な意見を静かに何十時間も交わして憲法改正草案を作り上げた。だから今回の憲法の話も、狂騒の中でやってほしくない。

靖国神社の話は、静かに参拝すべきだ。騒ぎにするのがおかしい。お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かにきちっとお参りすればいい。
 

8月15日に行くから話が込み入る。昔は皆静かに行っていた。各総理も行っていた。騒ぎにしたのはマスコミに責任がある。 

騒がれたら中国や韓国も騒がざるをえない。だから、静か(憲法論議を)をやりたい。ある日気づいたら、ワイマール憲法がナチス憲法に変わっていた。だれも気づかないうちに変わっていた。あの手口を学んだらどうか。

(憲法改正について)わーわー騒がないで。みんないい憲法と、みんな納得して、憲法変が変わっていく。重ねて言うが、喧噪のなかで決めてほしくない。
 

■資料1 朝日新聞による麻生発言全文(要旨)
朝日新聞デジタル8月1日

僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。

 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。

 私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。

 この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。

 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。

 そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。

 ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。

 靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。

 何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。

 僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。

 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。

■資料2 ナチスの憲法改正「手口学んだら」 麻生副総理が発言
朝日新聞8月1日
 

麻生太郎副総理が憲法改正をめぐり、ナチス政権を引き合いに「手口に学んだらどうか」などと発言したことに対し、米国の代表的なユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・ロサンゼルス)は30日、批判声明を発表し、「真意を明確に説明せよ」と求めた。 

麻生氏は29日、東京都内でのシンポジウムで「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと語った。

 シンポジウムはジャーナリストの桜井よしこ氏が理事長を務める「国家基本問題研究所」が都内のホテルで開いた。桜井氏が司会をし、麻生氏のほか西村真悟衆院議員(無所属)や笠浩史衆院議員(民主)らがパネリストを務めた。 

 発言に対し、同センターは声明で「どんな手口をナチスから学ぶ価値があるのか。ナチス・ドイツの台頭が世界を第2次世界大戦の恐怖に陥れたことを麻生氏は忘れたのか」とした。

 同センターはロサンゼルスでホロコーストユダヤ人大虐殺)を展示する博物館を運営。反ユダヤ活動の監視も手がけ、1995年には「ホロコーストは作り話だった」とする記事を掲載した文芸春秋発行の月刊誌「マルコポーロ」に抗議。同誌は廃刊、当時の社長が辞任した。

 一方、韓国外交省の趙泰永・報道官は30日の会見で「こうした発言が、過去に日本の帝国主義による侵略の被害に遭った周辺国の国民にどう映るかは明白だ。多くの人を傷つけるのは明らかだ」と批判。中国外務省の洪磊・副報道局長も31日、「日本の進む方向にアジア諸国と国際社会の警戒を呼び起こさないわけにはいかない」との談話を出した。

 また、ドイツの週刊紙ツァイト(電子版)は31日、「日本の財務相がナチスの改革を手本に」という見出しで発言を伝えた。同センターなどの反応を伝え、「ナチスの時代を肯定する発言で国際的な怒りを買った」とした。

■資料3 麻生太郎副総理兼財務相が発表したナチス発言撤回に関するコメントの全文は次の通り。

 7月29日の国家基本問題研究所月例研究会における私のナチス政権に関する発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾である。

 私は、憲法改正については、落ち着いて議論することが極めて重要であると考えている。この点を強調する趣旨で、同研究会においては、喧騒にまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪しき例として、ナチス政権下のワイマール憲法に係る経緯をあげたところである。私がナチス及びワイマール憲法に係る経緯について、極めて否定的にとらえていることは、私の発言全体から明らかである。ただし、この例示が、誤解を招く結果となったので、ナチス政権を例示としてあげたことは撤回したい。(原文通り)

■資料4 ワイマール憲法と全権委任法

アドルフ・ヒトラー支配下の「ドイツ第三帝国ナチ・ドイツ)」期において、ヒトラーはヴァイマル憲法に替わる新たな憲法を制定することはなかったため、ヴァイマル憲法はなおも存続し続けた。形式的にいうと、ヴァイマル憲法は1949年5月23日のドイツ連邦共和国基本法(ボン基本法)に替わるまで存続したことになる。しかしこれはあくまで形式的なことで、実質的には1933年3月23日の全権委任法の成立によって効力を失ってしまった。
Wikipedia

授権法(じゅけんほう)(: Ermächtigungsgesetz英語: Enabling act)とよばれる、立法府行政府立法権を含む一定の権利を認める法律のうち、1933年ドイツで定められた、ヒトラーの政府に国会が立法権を委譲した「民族および国家の危難を除去するための法律」(: Gesetz zur Behebung der Not von Volk und Reich)を指す。ドイツ語および英語では、他の授権法と用語上の区別はされず、日本においても単に「授権法」と呼ばれることもある。

追記 8月5日付け産経新聞の当日の主催者である桜井よしこによれば、麻生氏と改憲がすぐに進むだろうと考えている推進派の桜井氏側とはかなりの温度差があり、麻生氏はみずからを「左翼」と表現して、桜井氏らを牽制したそうです。
麻生氏は、実に5回も「わーわーと狂乱の中で決めてほしくない」と繰り返したそうです。これから見ても、麻生氏が「喧騒の中で決めるな」と言った相手は、改憲急進派だと分かります。(8月5日早朝記)

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週末写真館 湖畔の蓮田は花盛り

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ほんとうは怖い電力改革 その13 郵政、道路公団民営化に続く愚行にしてはならない

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自由化というのは、ひとことで言えば競争を激化させようという政策のことです。

競争した結果、コスト削減が達成され、冗長な設備や人員が削減され、送電網の独占が解体されるので、めでたく電力料金は安くなり、再生可能エネルギーは拡大するという筋書きでした。

残念ですが、たぶんそうなりません。いくつかポイントを検証してきましたが、ともかく時期が悪すぎます。

よりによって自由化を、動いている原発は全52基中2基だけ、おまけに原油やLNGが高騰という極度に供給サイドが逼迫している時にやってどうします

9月に電力3社の値上げが決まりました。今後も追随がでることでしょう。(欄外参照)

いまでも充分に供給サイドが悪化しているのに、体力の弱りきった電力会社を解体して、更に競争させようというのですから不安定化して当然のことです。

あ、念のために言いますが、「信用ならない東電」とか、「福島事故おこしやがって」、はたまた「悪の中枢・東電」などというリベンジ的感情で、エネルギー政策を考えないで下さい。

お気持ちは、「被曝地」茨城の住民の私もわかりますが、東電どころか何も事故を起こしていない全国9電力会社を丸ごと解体した結果どうなるの、と私は問うているのです。

自由化や規制緩和という競争激化政策は、インフレ気味で景気が加熱している時にやってピリっとするインフレ冷却政策であって、今のように20年間の超ロングデフレから這い上がりつつある時期にかましたら、またもやデフレ地獄に逆落としです。

そして落ちた地獄で私たちを待っているのは、半身不随になった電力供給という公共インフラなのです。

ところで、2000年代に欧米では電力自由化が流行しましたが、米国のように電気料金は下がったものの送電インフラがガタガタになって停電を頻発するなどといったことが生じました。

ドイツやイタリアでは、脱原発政策もあって、電気料金が大幅に跳ね上がっています。自由化して安定し続けているのは、国内に大きな水力資源があるスカンジナビア諸国だけです。

また、電力自由化による競争を強いられて安値合戦になるために、長期的設備投資が大きく削られて行きました

結果、米カリフォルニア州ではもっとも削りやすいコストである電力インフラの整備や安全対策が手抜きになり、ただでさえ発送電分離でバラバラな会社が管理する複雑さもあいまって大規模な停電が頻発しました。

このあたりは、高速道路の崩落の構図と酷似しています。

皮肉にも、欧米でもっとも旧態依然たる原発依存と、自由化によらない従来型の電力供給基盤を持つフランスが、総合評価で世界最高に輝くという結果になってしまいました。

このようなことから欧米では既に、電力自由化論は失敗として総括されることのほうが多くなっています。

国には競争原理を安易に持ち込んでいい部門と、そうでない部門があるのです。これをわきまえないから、新自由主義者(構造改革派)は、改革に名を借りた破壊者にすぎなくなるのです。

衣料や家電製品などの消費財を競争するなというのは馬鹿げていますが、ガス、水道、電気、道路、医療、郵便などの公共インフラ(ユニバーサルサービス)に競争原理と市場原理を持ち込むことが正しいとは思えません

これらは国の骨格であり、国民の生活を安定して支える基盤です。これを市場原理で運営することは、リスクが高いのです。

たとえば、発送電分離と簡単に言いますが、検証してきたように儲かるのは発電と小売り部門だけで、その間の肝心の送電部門は、いわば公共道路みたいなものでそれ自体儲かる要素がありません。

かつての自民党橋本政権が始めた公共事業=悪玉論に悪のりして軽薄なメディアは、「鹿しか通らない道」、「農家しか使わない農道」、「20戸の村に立派な道路」、「政治家が票が欲しくてひいた道」、「土建屋の談合道路」などとあげつらったことがありました。

しかし、このような利用頻度が少ない道路も、地域で必要があるから存在しているのです。

その道がなくなれば生活や生産ができないからあるのであって、それを「効率」という一本の尺度でズバズバ切った結果が、今の地方の衰退です。

道路という公共インフラは、「儲かるから作る」のではなく、「必要だから作る」のです

ところが自民党構造改革派が始めた「無駄の削減」は、民主党という都市型政党で完成され、当時建設大臣だった前原氏などは、「公共事業を36%も自民党時代から削減した」と得意満面で言う始末です。

公共道路は儲からないからこそ、国や地方自治体が税金で作っているので、これを「民営化」などしたら、元来儲からないのですからたちどころに米国のように継続的な投資がなくなって、メンテナンスから削られていき 笹子トンネル崩落事故のようにボロボロになっていきます。

また、ユニーバーサル・サービスである電力は、「地域を問わず普遍的に提供する」ことが大前提なのにもかかわらず、人口が多く、収益性が高く見込まれる都市部、地方では県庁所在地のみに参入希望が集中し、山間地が切り捨てられていくことでしょう。

下の写真は、関西地方の送電線補修の様子ですが、もし発送電分離した場合、平地が少ないわが国でこのような送電インフラの維持を継続的に実行できるのでしょうか。
(写真 関西電力HPより)

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そもそも送電部門は不人気な部門なので、新規参入は限られたものに終わり、既存電力会社の送電部門がそのまま別会社として残ると思われます。

新自由主義者は勘違いしているようですが、電力事業は発電-送電-小売りがワンセットになって、そこで利益をプールできるから収益を上げられるのであって、ひとつひとつに分解してしまえば儲かる部門と儲からない部門の差が歴然としています

電力会社は儲かる発電-小売り2部門の利益を、送電部門に注入してバランスをとっていることを忘れてはなりません。

それが故に、総括原価方式というコストの積み上げ方式が認められているのです。

飯田哲也氏が言うように、総括原価方式は単に原発で儲けるためだけにあるのではないのです。あの人はどうも原発からしか電力を見ないから困ります。

多少儲かると思われる送電-小売り部門ですら、ユニバーサル・サービスを請け負っているために停電という事態を避けねばならないにも関わらず、見たところ新規に参入した再生可能エネルギー発電事業者にその意識は皆無だと思われます。

彼らは作ったら作った分だけいい値で売れることに魅力を感じているから参入したのであって、旧来の電力会社にあった電事法の送電「義務」を意識することはないのです。

私は再生可能エネルギーの新規参入会社が、やれ送電線が引いてないと泣き出し、安いからと買った僻地のメガソーラーにケーブルも敷かないでおいて、電力会社の買い取りが少ない、再エネの未来は閉ざされたなどと不平をこぼす姿をみると、電力のモラル崩壊がはもう始まったと情けない気持ちになりました。

このように、ユニバーサル・サービスを担う気概もなく、ただ濡れ手に粟で参入したような彼らの一部は、諸外国で、「クリーム・スキミング」とか「チェリー・ピッキング」とかいわれて、「いいとこ取り」を図る行為として社会的に糾弾されかねない行為を始めています。

幸か不幸か、現在の「電力改革」は、中途半端です。構造改革派や脱原発派が望むような、過激な発送電分離は遅らせるようですが、発電と送電-小売り部門を自由化するために不均等が生じかねません。

電力自由化が郵政民営化、道路公団に続く、新自由主義による三度目のユニバーサル・サービスの破壊にならないようにせねばなりません。

■写真 ヤマユリです。いまがシーズンです。そここに咲き乱れています。 

■茂木敏充経済産業相は1日、北海道、東北、四国の電力3社の電気料金引き上げについて、9月1日から実施されると語った。上げ幅は申請より2~3%程度圧縮し、北海道は平均7.73%、東北は8.94%、四国は7.80%となるとした。(時事通信)

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ほんとうは怖い電力改革 その12 日本独自の停電予防システムとは

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電気における需要者の利益は、電気料金が安いこと、そして停電が少ないことのふたつです。

この二大条件がよりよくならねば、電力自由化した意味そのものが疑われます。「改革」した結果より悪くなりましたではなんのこっちゃですからね。

現状のわが国停電率については下図を御覧ください。(図「電力の各国比較」資源エネルギー庁)

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電力改革先進国の米国など惨憺たるものです。特にカリフォニア州がひどいのですが、年中どこかで大停電をやらかしています。

しかし今や細分化された民営化のために、スマートグリッドでも導入して融通をつけるしかないような有り様です。

スマートグリッドがカッコイイなどと思わないで下さいよ。あれは電力自由化政策の失敗のツケなのですから。

ITネットとの一体化といわれても、今のよう電力逼迫期にやることではありませんし、ましてや再生可能エネルギー導入のためなら、なんで巨額な投資をしてまでこの不完全なエネルギー源に追加投資をせねばならないのか理解できません。

英国も自由化に取り組んだ国ですが、いっそうひどくなって、とうとう電力貧困層という電気代すら払えないで寒さに震える階層が大量に生まれて社会問題になっています。

ドイツは安定した供給体制がありましたが、今は脱原発と電力自由化の同時進行でガタガタになりかかってしまい、瞬間停電の頻発で工場ラインが打撃を受け、それを嫌った企業の国外脱出が止まりません。

フランスは原発太国ですから供給側の設備率は「他国に売るほどある」のですが、途中の送電網に問題があるようであまり芳しくない停電率となりました。

韓国はこの統計当時はよかったのですが、原子炉部品の性能証明書を偽造するという前代未聞の恥ずかしい事件が起きたために、全23基の原発のうち7基が停止中で、いまや夏のブラックアウトを心配せねばならない事態になっています。

さて、我が国ですが、主要国の中でもっとも低い停電率を誇っています。なぜでしょうか。

我が国は、これらの諸国と較べて、自然条件が日本だけが良くて、台風も大水もない、などということはまったくありません。

それどころかむしろ自慢ではありませんが、我が国は世界一の災害大国です。

南北2千キロ、東西2千キロにおよぶ島々からなる列島であり、その中央部には2千メートル級の脊梁山脈が伸び、平野部は狭く、山岳地域の地質は崩落しやすい風化岩であり、そして河川はそれに沿って急流で海まで下り落ちます。 

積雪地域は国土の60%に達し、いったん豪雪となると、たちまち交通機関が麻痺し、ときには今回の北海道のような大規模停電が引き起こされます。 

数多くある離島は、時化れば食料不足に陥ります。 急病人もヘリで搬送せねばなりません。 

そしてご丁寧にも、3つプレートが集合している所に国土があるために、世界の0.25%の地表面積しかないにもかかわらず、マグネチュード7以上の大地震の実に20%が我が国で発生しています。

こんな過酷ともいえる地形の中で、配電網が参観僻地、離党にいたるまでくまなくはりめぐらされているのは脅威ともいえるでしょう。

あの東日本大震災の時ですら、激甚災害にあった地方も1カ月で復旧してみせています。

下図の各国の停電状況修復までの時間を見ると、我が国では1時間ていどで再開していますが、米国は丸々1日以上かかってしまっています。

米国は毎年襲ってくる大型ハリケーンのたびに1カ月以上の大停電が定期的に起きています。公平に見ても、我が国の送電網のほうが遥に優秀だといえます。 

          ●最近の基幹送電設備故障による停電 (電力改革研究会)

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このような停電率を見ずに、米国でスマートグリッド導入が盛んになれば、その理由を考えずに「米国の素晴らしいスマートグリッド!それ、すぐにマネせねば!」と騒ぐのはバカ丸出しというものです。

なぜなら、再三述べているように、米国が停電と復旧による社会的損失があまりに大きいからスマートグリッドを導入せねばならないだけです。

我が国の停電率の低さは、発電側が万が一停電しても早期に復旧させるリカバリー・システムが我が国にはあるからです。 

仮に送電線ルートが3本あるとして、そのうち一本が故障してダウンしたとします。 

ちなみに通常送電網はひとつにつき2回線が設定されており、同時に1ルート2回線がダウンしたと想定します。 

日本以外の国では、このような状況になった場合、生存した2ルートに3ルート分の電流が流れ込むために、せっかく生き残った2ルートも同時に過電流によってショートしてしまいます。前にみたイタリアの大停電のケースです。
(下図参照 電力改革研究会「停電と発送電分離を論じるための基礎知識」より)

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つまり送電ルートのドミノ倒し現象が起きてしまうわけです。これを防ぐために我が国の送電網は「系統安定化リレー」というシステム技術を持っています。 

日本では、このような非常事態が起きた場合、発電所側(G1)の出力を急速に絞ってしまいます。これがすごいのは、この発電の緊急制御を電流の速さである光速で実施してしまうことです。 

これにより、周波数は一時的に低下しますが、残存2ルートは持ちこたえることが出来ます。 

もし、一定範囲を越える周波数低下がある場合、ブレーカーを切るようにこの2ルートも閉鎖しますが、停電範囲は最小限に抑えられます。

送電現場では、夏場の雷雲の発生があって送電ルートが危険だと想定された場合、雷雲の通過地域は発電所側があらかじめ出力を低下させておくのだそうです。

そうすれば、実際に落雷で送電線に落雷しても、周波数の定価は最小限でくいとめられるというわけです。

では、この発電側と送電側のシステム・リレーが発送電分離した場合、うまく機能するかです。

今までは同一の電力会社が系統運用者を兼ねていましたから容易でしたが、発送電分離の状況下では、再生可能エネルギーの新電力まで含めて多くの発電側が、多くの送電事業者とともに、瞬時にそれを実施せねばなりません

単線のリレーから、何十何百の発送電会社と、受け手の何十何百の送電業者間のリレーをせねばならないのですから、果たしてうまくいくでしょうか

その上、多くの新規参入した新電力は、既存の電力会社のような重厚な技術の蓄積を持ちません。一朝一夕で系統運営技術などは蓄積できないからです。

多くの電力会社の技術者たちはそうとうに困難であると考えています。

ですから、私は発送電分離政策が打ち出されても、送電部門に新規参入は少ないだろうとみています。

というかはっきり言って、地味で太陽光のようにボロ設けもできない、メンテナンスの塊のような送電部門に新規参入が来るんでしょうか

太陽光発電を送電してくれたら、5倍の送電託送料を20年間固定で出しますなどという信じられないような愚かな制度を国が作れば、あるいは来るかもしれませんが。

新規参入がない場合は、いままで以上に送電部門の重要性が増して、それを握っている既存電力会社の預託料が安くなることはありえません。

いずれにせよ、泣いても笑っても発送電分離すれば、いままでフリーライド(ただ乗り)してきた送電網の管理コストも平等に新電力に課せられることになります。

発送電分離とは、一見すると再生可能エネルギーの福音のように思われていますが真逆で、実は再生可能エネルギーのただ乗り防止制度なのです。

私には能天気に「原発ゼロ!電力自由化!」と叫ぶ脱原発運動は、東電への制裁的感情の虜になって、全体を冷静に見る余裕をなくしているように思えてなりません。

「東電解体」と安直に言う人が多いのですが、「電力会社を解体した後」まで考えてからものを言って欲しいものです。

余談ですが、菅直人氏が「菅直人の自然エネルギー論」という本を出したそうですが、そのAmazonのコメントにこんなものがあったので、ゲッと後ろ30度くらいのけぞってしまいました。

いい加減な東電原子力村と闘える政治家として、自然エネルギーへの抵抗勢力との闘い、そして人とエネルギーのかかわりをかんがえている」。

これ菅さんの自画像である、「東電・原子力村=悪玉=抵抗勢力」vs「自然エネルギー=正義のヒーロー」という図式そのものですね。

菅さんの仮想敵を作って攻撃しまくるっていうパーフォーマンス政治を、カッコイイと思う人もいるんだねぇ。

それはともかく、こんな「善vs悪」、あるいは、「改革勢力vs抵抗勢力」、はたまた、「原子力vs自然」というようなしゃもない二元論では、「電力会社を解体した後」なにが起きるかなんか念頭にも浮かんでこないでしょうね。

こんなことでは、脱原発なんて夢のまた夢です。

■写真 アゲハチョウ(ナミアゲハ)です。彼女が飛ぶと、夏の盛りが来たという実感かわきます。

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