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汚染水対策は冷静に技術的にすすめねばならない

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今回の汚染水処分は初めから東電の荷に余ることは見えていました。なにせ福島第1原発は阿武隈山系の湧水が豊富に流れ込む位置にあるのです。

せめて原子炉建屋を崖の上に設置すればよかったものを、わざわざ15メートル削り込んで低くしたために、津波を被って予備電源がブラックアウトするは、湧水がジャンジャン湧いて汚染水の洪水を引き起こすはとろくなことはありません。

1日について流れ込む地下水が約1千トンというのですからハンパではない。まるで洪水です。

それがいまだ高い放射線量のある原子炉建屋やタービン建屋にドドっと1日400トン流入するというのですから、天を仰ぎたくなります。

1000トン入るタンクもこれでは3日と持ちません。現在のタンク群の総容量は約39万トンですから遠からず満杯になります。現在すでに8割が一杯な状況のようです。

東電は2016年までに約60万トンにまで増設する予定のようですが、解決策にならないのは目に見えています。
(図 団藤保晴氏による。ありがとうございました。引用させていただいて申し訳ありませんが、氏の意見と私は異なります))

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要は、原子炉建屋に侵入する前に地下水を汲み上げてしまえば汚染されなくなるわけです。

これが実現すれば、流入する1000トン/日のうち100トン~150トン減少させることができるとの見込みがありました。

実はこの方法について、既に東電と福島県漁連との間で検討が進行していました。

「東電側から、去年の8月から建屋山側に揚水井戸を掘り、そこから汲み上げたみずは、水質検査のうえで、配管を通じて海洋に放出させて下さいという申し出があった。」(県魚連野崎哲氏 週刊文春)

つまり、原発手前で地下水をパイパスさせて、海に流すということです。この問題点は、このパイパス水が安全であるという実証が必要なことてす。

これについて東電は法的基準より一段厳しい独自基準で対応するということで、福島県漁連は「今年2月頃より各漁業者の同意を得る努力をしていた」(同)そうです。

しかし、「これが今回の汚染水漏れの話が出てきて、今はストップしている」(同」ということです。

政府が数百億円規模の資金を投入しようとしている、もうひとつの案である建屋の周辺の凍土壁以上に現実的であるだけに惜しいことてす。(欄外参照)

マスメディアの一部は、この凍土壁案だけを取り出して、「結果が実証されていない」などとネガティブ・キャンペーンを張っていますが、そもそもバイパス放流を今止めてしまっている原因の一部には、なにがなんでも「危険」と書かねば気が済まないマスメディアの体質にもあるのです。

マスメディアは、なにか事が起きるたびに放射能の恐怖を煽り立てていますが、それが現実の対処を遅らせてしまっていることにいいかげん気がついたほうがいい。

三番目の方法として、おそらくこれがメーンになると思われますが、東芝製ALPS浄化装置です。

これについては稿を分けます。

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■凍土壁、浄化設備増設に国費を投入 政府、対策決定
産経 2013.9.3

東京電力福島第1原発の地上タンクから汚染水が漏洩(ろうえい)した問題で、政府が取りまとめる基本方針と総合的対策案の概要が2日、分かった。地下水が原子炉建屋へ流入するのを防ぐ「凍土遮水壁」の設置や汚染水の浄化設備の増設に国費を投入することが柱。汚染水の海洋流出を防ぐため、タンクの補強などの緊急対策にも乗り出す。

 3日に安倍晋三首相と全閣僚で構成される原子力災害対策本部会議を開き、正式決定する。茂木敏充経済産業相は2日夜、凍土遮水壁や浄化設備関連で「総事業費が数百億円になる」とし、遮水壁は「国が全額負担する」と述べた。財源には平成25年度予算の予備費を活用する。

 対策案は、関係閣僚会議や現地事務所の設置も盛り込み、東電が主体となっている汚染水管理体制を見直し、政府の関与を強める方向性を明確にした。

 また廃炉に向けた作業や汚染水の保管計画について、さらなる漏洩などトラブルが生じないかを点検。放射性物質のモニタリングや国際的な広報体制も強化し、海外に安全性を訴える。

 首相は2日の政府・与党連絡会議で、汚染水対策について「今後は国が前面に出て必要な対策を実行する。解決に向けた基本方針をまとめる」と述べ、国が主導して対策を進める意向を表明。茂木経産相は、汚染水から放射性物質を取り除く「多核種除去装置(アルプス)」を拡充する考えも示した。

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