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2013年10月15日 (火)

アナザー・サイド・オブ・オキナワその5 沖縄の就職率と賃金が全国最下位なわけ

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沖縄の賃金はよく知られているように日本最低です。この原因はなんでしょうか。

よくある誤解は、沖縄の貧しさは本土の植民地的収奪によるものだとする意見です。

このような考えが事実と違うのは、何回かにわけて見たように、本土が沖縄に10兆円にものぼる振興資金を投入しつづけてきたことからも理解できると思います。

提供の仕方にも問題があるのはたしかでしょう。本土政府も手を替え品を替えているのですが、どうしても土木事業のみに比重がかかってきたのは事実です。

しかし、一方で政府の肝入りで研究機関を誘致したりといった動きはあるのですが、受け皿の地元がまったく無反応だとも聞きます。

ある時、この研究機関の地元へのプレゼンテーションをしたことがあるそうですが、配ったアンケートの回答には「ここで弁当売らせてもらえないか」とあって、関係者を脱力させたようです。

一方、観光業は島の重要産業ですが、島の青年は就職を嫌がります。勤務が不規則で、゛給料も悪いということのようです。

沖縄の観光業は華やかに見えて、実は航空会社や観光会社から徹底的に叩かれている哀れな存在です。

よくチラシでご覧になるように3万円台のパックツアーが全盛な折りに、もっとも叩きやすいのはホテルです。

ですから、しわ寄せはホテル従業員に行くわけで、好条件とはいいがたい労働条件のようです。

観光業も、今のような大量消費型パックツアーに依存した大型ホテルの乱立から、地場の様々を観光ストックを活かしたものに変化していくべきでしょう。

観光業は、美しい海岸線を醜い高層ホテルで汚していることにそろそろ気がつくべきです。

ではそれ以外の島の企業はといえば、大企業と呼べるものは皆無に等しく、中小零細のみで占められています。

ここの労働条件は、私自身ある印刷所に勤めた経験があるので実感でわかりますが、本土より10年以上遅れています。

オヤジは気はいいが、残業や労災についての意識はまったくありませんでした。賃金水準は思い出しただけで腹が立ちます。

家族労働の延長でしか、企業を考えていないのです。よくいえばアットホーム、悪くいえはズレきっています。

一度本土の企業を経験した後にUターンした若者が、島の企業風土になじめないのも分る気がします。

そこで調べてみると、沖縄の民間企業の大部分を占める中小零細企業の人件費割合は以下です。(日銀那覇支店調べ)

・2007年売り上げの人件費比率・・・全国平均13.51%
・同                   ・・・沖縄平均9.5%

これは仮に100万円の企業売り上げがあった場合、全国平均13万5千円もらえるのに、の 沖縄では9万5千円だと言うことになります。

ですから一方、沖縄の企業は全国平均に対して高い利益率を占めています。
・売り上げに対する経常利益・・・全国平均2.72%
・                  ・・・沖縄平均4.56%

つまり、沖縄県民は賃金は低く押さえられいるのに対して、企業は7割も高い利益を得ていることになります。

このような民間中小零細にはほとんど労働組合は組織されていないのが現状です。

これは労働者の定着率が低いので、いやならすぐに辞めてしまうからでもありますが、島の労働界があまりにも長くこの問題を放置して責任は重いでじょう。

このように見てくると、沖縄の賃金の低さ、就職率の低さを変えて行くには、公共事業への過度な依存を改め、島の第1次産業にむすびついた新たな観光業づくりなどの変革をしていくしかないのではないでしょうか。

島のエリードが、いつまでも公務員と教師だというのは恥ずかしい勲章と思う時期なのです。

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コメント

強い台風26号がそちらに向かっています。
直撃せずにかなり遠くを通過している私の島でもかなりの強風が吹いています。

950ヘクトパスカルの台風が直撃しそうな時は、台風なれしている私たちでも万全の台風対策をします。濱田様は経験済みでしょうが、強力な台風に慣れていない関東地方の被害が心配です。
予想よりも勢力が弱ればいいと願っていますが、950ヘクトパスカルで直撃したら大変な事態になりかねません。
皆様、今回の台風はいつものと違いますので、万全の対策をお願いします。

はじめまして、ブログ楽しく読ませて頂きました。
なんでしょうね?沖縄でホテルの求人は東京で働いたことある人を取るらしいですよ、仕事に対して真面目なんだそうですけど。

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