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2013年11月 6日 (水)

脱原発を具体的政策で論じよ!

006
昨日からのつづきです。

yuiさんという方は、私がこう書いたのが勘にさわったようです。 

「再生可能エネルギーに対して批判的なことを言うだけで、脊椎反射的に『原発の危険性を無視するのかと返してくる者が後を断ちませんが、どうしてこの二者を強引に接着するのか理解に苦しみます。」 

これをyui氏は、「毎度の詭弁」と決めつけています。 

なにが「毎度の詭弁」なのかよくわからないのですが、私は論理積み上げ型なので詭弁などという器用なことをすることができれはむしろありがたいくらいです。

たぶん、最終処分地などの問題もあるぞと言いたいのではないかと思いますが、なにぶん思慮不足の上に舌足らずです。 

私が批判された記事でそう言った意味は、事故からもう2年8か月もたっているのにあいかわらず「原発ゼロ」とか「原発の危険性」という言葉で、何か言った気になりなさんな、ということです。 

「原発ゼロ」というゴールはいいのです。日本人の多かれ少なかれ、程度の差はあれそう思っているでしょう。

しかし、それが世論の圧倒的多数にならないのはなぜかを考えてみることです。 

それはたぶん国民が、脱原発運動(急進派)の「原発ゼロ」の論理にまったく説得力を感じていないからです。 

もしあったのなら既製野党は、「原発ゼロ」が争点となって衆院選や参院選で勝利し、自民党の大勝を阻止できたでしょう。 

脱原発(急進派)の人たちは、いつまでも「原発ゼロ」というスローガン政治から出られないために、放射能の危険性についてはマニアックに詳しいくせに、エネルギー政策にはとんど無知です。

つまり、「放射能は危険だ」というプロパガンダばかりやってきてしまったために、具体的にエネルギー政策をどうするのかというという方向の思考が欠落したままなのです。「

危機ばかりを訴えるという反体制的スタンスばかりでは、ではどうしてやるのだという与党的思考は生まれません。

脱原発派(急進派)の皆さんは、原発をともかく停止するという一点のみに集中しすぎて、あとはオーダーメイドのドイツ製既製服を着込んでしまいました。

あまりしっかりと着たもので、もはや脱ぐと下には何も着てないようです。(下品な比喩を失礼) 

脱原発のイデオローグであった飯田哲也氏が関わった未来の党の無残な失敗はこれを象徴しています。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-9.html 

私は上の関連記事を読まれればわかるように、去年の12月の段階から今後脱原発の論点はこうなるだろうと考えていました。 

別にいばるわけではありませんが、当時このようなことをトータルに提示した者は、ブロッガーのなかでもごくわずかしかなかったと思います。 

①使用済み燃料の最終処分はどうするのか
②代替エネルギーは何を考えるのか
③その拡大のための財源はどうするのか
④電気料金値上がりによる国民生活や経済への圧迫をどのように回避するのか
⑤脱原発が完了するまでの期間の原子力安全・規制機関はどのようにあるべきなのか
⑥化石燃料の増大によるCO2対策はどうするのか
 

これらにひとつひとつ丁寧な回答を与えないで、批判されれば「原子力の危険性を無視するのか」と感情的に逆切れするばかりでは、解決をもっと遅らせるだけです。

もう少し真面目にこれらの難題に向き合ったらいかがですか。

真面目に、自分の頭で、こつこつと考えずに、「原発ゼロ」、「再生可能エネルギー」と結論だけ叫べば世の中がひれ伏すと錯覚してはダメです。 

このところ盛んに世の中を騒がせている小泉さんなどはまさにその典型で、最終処分地とか蓄電池とか色々言い散らしていますが、なんの具体性もありません。

この人自民党の首相だったのに、脱原発問題がエネルギー問題そのものだと理解していないらしいのです。

さらに言うに事欠いて、「色々な政党で話合えばいい案ができる」ですと!バッカじゃないか、と久しぶりに思いました。

そのような建設的合意ができなかったから、衆参選挙で野党が負けたんでしょう。

野党は選挙を前にして(今もそうですが)、自民党を政治的に攻撃する材料として、「原発ゼロ」を使っているから、自民党はその実現不可能性を言っているだけでよかったわけです。

片や政治スローガンとして「原発ゼロ」を叫び、片やクソリアリズムで応酬する、こんな不毛なイデオロギー対立から早く自由にならねばなりません。あらためてこう呼びかけます。

原発政策を具体的政策で論じよ!

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