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2013年12月13日 (金)

不機嫌な太陽その6 地球が水没する?

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地球温暖化を訴える上で最もショッキングだった予測は、海水面の巨大な上昇でした。 

下図は「ニュートン」誌2008年別冊号ですが、過激な温暖化説を煽った同誌だけに衝撃的です。 

ちなみに「ニュートン」誌は、温暖化問題で放射能の時の「週刊現代」なみの煽りをするので有名なところです。

単に等高線に沿ってチョコチョコと色をつけただけの図ですが、まったく悪趣味な。

強迫効果満点です。確か関東平野水没バージョンもありましたね。

薄い緑色が海抜ゼロメートル地帯、次にその周りを取り囲む薄い青色が、海面が59センチ上昇した場合のゼロメートルです。 

そして一番外にある濃い青は、同じく59㎝上昇した場合の満潮時+高潮時にゼロメートル地帯です。

Photo

これによる被害予測は、東京で322㌔平方キロ、東京の人口は415万人に減少します。この59㎝という数字は、IPCC第4次報告書の数字に基づいています。 

ただしこれは2100年、あくまでも約100年先の予測数値だということをお忘れなく。 

実際には突然起きるものではなくジリジリと毎年1.4㎜という㎜刻みで上昇するわけですから、首都が水没するのを指をくわえて見ている国などありえませんので、防潮壁などを建設してくい止めることになると思われます。 

だいたい、この「ニュートン」の図は、現在ある東京湾沿岸の3mの防潮堤を無視しています。

現実の実測された過去の海水面の変化のグラフをご覧下さい。(図 アラスカ大学北極圏研究センター所長・赤祖父俊一教授による) Photo_2上図(Jevlejeva2006)は横軸が年代です。1850とは1850年のことで2000年まで記録されています。縦軸は海水面の変化です。㎜で表示されています。

このグラフでわかることは、過去100年間の海面上昇が17㎝(1年1.7㎜×100)で、また1950年代を境にして上昇率が鈍化し、1960年代には1.4㎜に落ちたことです。 

ここで一点ご注意を。地球の海面上昇という自然現象にはあたりまえですが、大きな地球の自然変動があるということです。すべてが人為的なものではないのです。

さて、地球温暖化問題の総本山、世界的権威であるはずのIPCCの発表する予測数値がだんだんと下方修正されてきていることはあまり知られていません

Photo_3

上図は、2007年に発表されたIPCCによる未来予測です。右端の薄いグレイ部分が海面上昇の予測の範囲を示しています。 

これをIPCCは18㎝~59㎝としています。中央の平均予測値で38.5㎝です。しかも100年後です。  

実はIPCCはこの第4次報告書までに上昇率予測の書き替えを何度かしており、この回で海面上昇予測数値は下がるという奇怪なことになりました。  

まず、もっとも有名で、世界に衝撃を走らせた2001年報告では、9~88㎝という2倍もの大きなものでした。 

これがよく言われる「88㎝上昇すれば、高潮の時には1mを超えるだろう」という説の大元です。現に、ツバルなどに関わるNPOの多くの人はそのように言っています。 

この誤りは、ひとつにはIPCCの海面上昇の88㎝という最大予測数値が、現在のものではなく、2100年のものであるということです。

あくまでも100年弱先の数値であって、現実にはわずか数㎜の海面上昇しか観測されなかったわけです。  

これを誤解して、100年先の確証もない、あくまでも予測数値でしかない88㎝の海面上昇を、現に今の上昇の数値としてして理解してしまい、それに高潮を足すという勘違いが、現在のツバルの沈降説の主原因です。 

これに地球が危なければ危ないほど売れるという傾向があるマスコミが飛びつき、かくしてひとつの地球温暖化の偶像が生まれてしまったのです。

このような現象を、よく言って上げれば情報の伝達の失敗、はっきり言って誤報と言います。

しかし、よく考えてほしいのですが、地盤は隆起や沈降を繰り返しています。海水準は海岸に置いた潮位計で測ります。

置き場所の地面が上下していれば、海面の高さとは関係なく変動をしてしまうわけです。

大地震の後に陸前高田などは実に84㎝も隆起しています。東北や関東でも上下が多く観測されています。ですから、この陸上の観測点の隆起、沈降までを計算しないと正確な海水面の変動は分かりません

下図は大阪港の海水準のデータですが、大阪市の地盤沈下によってこの100年で実に2.6メートルも沈み込んでいますPhoto

このように、地殻変動が激しい地域や、大都市、隆起珊瑚礁の島々などは陸上観測点の変動が激しいのです。

まして、100年先のことですよ。誰がそこまで予測できますか。IPCCの予測が机上の空論だといのはこういうところにも現れています。

IPCC自体は、このように一人歩きする地球危機の数値に気象学者としての危機感を感じたようです。そしてこれに下方修正をかけたのが2007年版第4次報告書です。

Photo_4 

ここで新たな数値予測として、最大値を88㎝から59㎝に修正しました。

これには地球が危ないと言われるほど妙に張り切るように見えるグリーンピースなどが大いに怒って「生ぬるい」と大騒ぎをしたようです。

海水面の専門家もいない中、下方修正し続けるIPCCの洪水説。一体どこまで持ちこたえられるのでしょうか。

この海水面上昇について、ある人物が捏造、歪曲、ホラの限りを尽くしました。それについては次回。

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コメント

ツバル支援を最もセンセーショナルにキャンペーンやってたテレビ局はフジだったと記憶しておりますが、
昨日のスーパーニュースでは江戸川区のスーパー堤防建設(あれは私も疑問ですが)裁判で激しく批判。
内容が、地元住民とそっち系の運動家の一方的な取材。ただの感情論。
変わり身が早いフジテレビですが…いくらなんでもいい加減すぎやしませんか?と。

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