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2013年12月16日 (月)

不機嫌な太陽その7 不都合な広告塔・アル・ゴア

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あらかじめ言っておきますが、私は地球温暖化問題は、科学者が団結して地球の脅威と立ち向かって成功した運動だったという評価をしています。

確かに排出権取引などネガティブな部分はありましたが、温暖化対策として取り組まれた低炭素社会や省エネ社会は素晴らしい功績だったと思っています。

実はこの対策は、仮に結論が温暖化ではなく、寒冷化であったであったとしても充分に対策たり得るからです。

その意味で、私は懐疑派の人たちがいう「温暖化詐欺」という言い方には賛成しかねます

そして、アル・ゴア氏は広告塔として見事な働きをしました。あまりにも見事すぎて、ノーベル平和賞まで受賞したほどです。

しかしその結果、彼の言説はそこら中で誇張、歪曲、捏造を繰り返し、かえって地球温暖化問題を批判にさらす結果になりました。

たとえばゴア氏は、海水面上昇について、「グリーンランド、あるいは南極が解ける、割れて海に流れ込むと世界中の海水は6.5~7m上がる」(2006年)、いやそれどころか「最悪、12~14mにもなります」(2006年)などという科学めかした漫談を触れ回りました。

「不都合な真実」で紹介されるのは、北極で溺れるホッキョクグマ、北極の轟音をたてて大きく崩れる氷河、永久凍土の上で溶けて傾いだ家、毎年後退するキリマンジェロの冠雪、大型ハリケーンなどといったセンセーショナルで素人でも分かりやすい絵でした。

彼の話の影響力は、ハーバード大卒、元ジャーナリストにして前米国副大統領&ノーベル平和賞、ついでにアメコミ的なハンサムというイヤミなまでのハイスペックも手伝って、すさまじいの一語に尽きました。

瞬く間に世界中のマスコミが飛びつき、まさに誰しも否定したらバチが当たるというような「不都合な真実」になってしまったわけです。

今大学生の人などは生まれた時から温暖化の危機を子守歌に育ったことになります。

人の心理というのは面白いもので、破滅願望でもあるんでしょうかね。ゴア氏自身が一方で、6.5mと言っているのに、テレビが伝える時には、この激烈な14m説しか伝えないのですから。最大値というか、最大災厄のみが一人歩きしていきます。

いわくバングラデシュは全水没、ペキンも水没、ミクロネシア諸島も全水没・・・、彼の説を基にしたハリウッド映画「ザ・デイ・アフター・トモロー」まで作られて、地球温暖化のために大津波に会ったあげくカチカチになるというストーリーです。

あの映画の愚かな副大統領がチェニー元副大統領のソックリさんだということに気がつきました(笑)。ゴアさんの怨念が忍ばれます。そして大ヒット。

たぶん、この14m説に一番ぶったまげたのはIPCCであったと思われます。

「こんな素人のヨタ話と一緒にされてはたまらん」とでも言いたげなIPCCの報告は、ゴア氏14m説の翌年の2007年にそそくさと発表されました。これが先ほど見た3番目の図のIPCC第4次報告書です。

このIPCC第4次報告書の最小予測値18㎝、最大予測値59㎝です。

最小予測値の場合、小波ていどでしかありません。しかも年間の上昇は1.4㎜というさざ波レベルです。

こうなるともう、「不都合な真実」を大絶賛していた太田光さんではありませんが、もはや爆笑問題の次元の話になってしまいます。

その差を図式化したのが下図です。(図 ビョン・ロンボルグによる) 約600倍! こういうのを誇張的トンデモ表現といいます。

Photo_4

最後に、気象庁が測定している日本海沿岸の海水準(1971年から2000年)29年間のデータがありますが、上昇トレンドは測定されていません。(下図参照)

IPCCの海水面上昇でハルマゲドンという予測には科学的根拠がないといわざるをえません。

Photo_6

私たちは、地球環境の危機を危機としてとしてとらえるためにこそ、センセーショナリズム(煽り)を排して見る必要があるのではないでしょうか。

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コメント

まさに不都合な「不都合な真実」でしたね。
乗っかりまくった国連のパン・ギムン総長やマスコミっていったい…特にフジテレビが酷かった。

ノーベル財団は、もうずいぶん前から「平和賞」に関しては不可解なのが多くて、なんだかなあ~です。

アル・ゴアさんは名門の金持ちですから、お屋敷の電気料金が月数百万円だとかスクープされたりしましたね。今頃ぜんぶLED照明に交換してるのかしら…。

「デイ・アフター・トゥモロー」はハチャメチャでしたが、そこは地球ぶっ壊すの大好きなローランド・エメリッヒ。超B級とでもいう大作やらせると楽しい娯楽作品になります。
主演のデニス・クエイドはあれで株上げて出演料が5倍になったそうですが、その後パッとしませんね。

私も、省エネ・低炭素社会への努力そのものは高く評価しております。
と、いいつつ家が少々古くて断熱性が悪いので石油ストーブ使いまくってますが。

当方大雪。
しかも灯油タンクがほとんど空。明日宅配呼びます。満タンで4万円以上します。シャレにならない雪国の実情です。

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

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