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小泉さん、ドイツがどうなったのかを勉強してから脱原発を絶叫しなさい

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小泉さんは脱原発の代案がないことを追求されると、「私1人で代案を出せ、という方が無責任。代案は出さない!」と逆切れしたそうです。

おまけに、「批判にこたえる必要はない!」と居直ったというのですから、またまた新たな小泉伝説の誕生ですね。

ほんとうに、あの人ったら面白い!細川さん、どこかに行っちゃいましたね。もはや小泉さんの後ろでボソっ立つ声の小さな背後霊。

これでは、投票所で「小泉」って書く人が数万人出たりして。(笑)

小泉さんはあのキャラですから、「代案は出さない」って大見得切って済みますが、なかなかフツーの人はそういうわけにはいきません。

小泉さんの最大の勘違いは、原子力政策が実はエネルギー政策のことで、郵政事業のように政治決断ひとつでできたシングル・イッシュではないとわかっていなかったことですね。

元首相という肩書の人物が二人もいて、さっぱり内容がないのです。

かつての社会党は、防衛問題が社会の基幹インフラだということをわかっていませんでした。常に外国の侵略にさらされている国が、安定して安全な社会を営めるはずがありません。

同じように、小泉さんも原発問題がエネルギー問題という国の社会インフラの基幹だと思っていなかったようです。

もし、電力供給が不安定で停電を年中が起きて、そのつど家庭も事務所も真っ暗、工場はコンピュータが停止してオシャカの山などということになったら、わが国は工業国から転落します。

事実ドイツは、メルケル政権の脱原発政策により、停電が増えて企業は海外生産にシフトしてきています。

ドイツ商工会議所がドイツ産業界の1520社を対象に行なったアンケートによれば、エネルギー・コストと供給不安を理由にして、5分の1の約300社が国外に出て行ったか、出て行くことを考えているという衝撃的数字が出ました。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-4e06.html
       http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-19d4.html

また、ドイツの平均的な所帯の電気代は年間平均225ユーロ(2万6550円)増加し、翌年には300ユーロ(3万5400円)にもなってしまいました。

特に低所得者層への影響は大きく80万所帯が電気代の滞納をし、電気を止められそうになっています
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-e402.html

ドイツは硫黄分の多い低品位の石炭火力にエネルギー源の70%もが移行したために、炭酸ガスだけではなく、大気汚染問題までが心配されています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-4c56.html

また再エネも太陽光発電はまったく失敗で撤退方向にあり、洋上風力発電にシフトしました。

ところが適地の北海沿岸から工業地帯のある南部まで7兆円もかけて長大な送電網を新設せねばならず、わずか10%しか出来上がっていないために、期待の風力発電は実に前年比7割もの作った電気を捨てている始末です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-c18e.html

では、ドイツが脱原発をしたかといえばとんでもない。まだしっかり半数の8基の原発が稼働しており、ドイツ電力需要の全体の6分の1(約17%)程度はいまだ原子力依存です。

その比率は3.11前の日本の32%(10年12月)の半分ていどにすぎません。

このようなていたらくでドイツがやっていけているのは、ヨーロッパ電力広域連携の送電網から電力供給を受けており、近隣諸国のいいお得意さんだからです。

特に電力輸出国から転落した2011年には、原発大国のフランスから多くの電気を輸入しています。

いやドイツはフランスに電力輸出をしたという人もいますが、実態は2011年にフランスから輸入した電力は約18000GWhで、輸出は140GWhにすぎません。130倍の輸入超過です。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-6147.html

外国からの電力輸入が不可能なわが国が脱原発した場合、今のように年間3兆円もの貿易赤字を垂れ流し続けることになります。

こんな現状で、自分の国こそが世界最先端の脱原発・エコ大国だと主張するドイツ人の図々しさに脱帽します。

ドイツがこんな脱原発政策の失敗をしながら、なんとか好景気を維持できたのは、ドイツ人が作ったユーロの為替安によって大きく域内輸出が増えたためです。

ドイツに対する美しい勘違いから脱原発を叫ぶのは止めましょう

このように、口先で脱原発を叫び、再エネこそが代替だと叫ぶのは簡単ですが、実際それをやったドイツがどうなったかを少しは勉強してから言ってほしいものです。

わが国が小泉・細川流の出たとこ勝負のような脱原発政策をとった場合、ドイツの比ではない事態になるでしょう。

にもかかわらず、あいかわらず朝日新聞はこんな期待を述べています。

「今回、エネルギー政策が正面から問われることには意義がある。出馬を表明した舛添要一元厚労相や宇都宮健児前日弁連会長らも「脱原発」を訴える。具体論を戦わせてほしい。」(朝日新聞14年1月15日)

そんな「具体論」があるなら、もうとっくに出ていますよ、朝日さん。

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原発を真面目に終りにする方法」カテゴリの記事

コメント

小泉さんに代案を求めても納得いく解答が得られるとは誰も思っていないでしょうし、過去の小泉さんの言動を引き合いに出して批判したところでこと原発問題解決には何の意味もないと思います。個人的には小泉さんは、個々人の内で鬱屈している様々な考えを表に出させるための”起爆装置”だと認識しております。文句はいろいろあるでしょうけどそれだけで十分な存在だと思います。ただそこで吐き出された様々な意見を、己の正義を貫き他を排斥するための雪合戦で終わらせず、”原発を真面目に終わりにする”というゴールに向かって「ではどうするか?!」と常に前進する有機的な議論の場が形成されることを切に願います。

私は管理人様が主張しておられる様々なことが、何故もっと公の場で議論されないのか疑問でなりませんし、そこに人の心の難しさを感じております。

投稿: 神奈川都民 | 2014年1月30日 (木) 10時24分

農業に関する問題を詳しく述べられており、時々読ませてもらっています。
投票日まで東京都知事選挙と原発関連の話が取り上げられるのは仕方ないと思いますが、個人的には「ネオニコチノイド系農薬残留の基準が緩和される方向」という話について、率直な意見を記していただければと思っています。
私は繊維関係で、直接農業には従事していませんが、田舎暮らしゆえ“みつばち”が減っている原因とされる農薬の残留基準が、日本で何故今緩和されるのかを知っておく必要があると思っています。
よろしくお願いします。

投稿: 繊維のはしくれ | 2014年1月30日 (木) 14時30分

繊維のはしくれさん。コメントありがとうございます。
私もネオニコチノイド系農薬の規制緩和には反対です。
明らかにこの農薬の影響で、花粉媒介昆虫(ハチなど)が大量死するケースが頻発しています。
この問題については記事にするつもりで資料を集めています。

投稿: 管理人 | 2014年1月30日 (木) 17時25分

上がったかもしれないけどドイツ電気代安っ!!

投稿: | 2014年2月 7日 (金) 11時35分

名無しくん。どこの会社のこと?安いって。1000社もあるんだぜ。
よもや電源ならなんでもありのイエローじゃないよね。
それとも、格安のプリオンシュトローム?ここは安い再エネが売り物だけど、スウェーデンの大規模水力という混ぜ物も入っているぜ?
それともドイツ国内産の再エネにこだわったマルクト・リヒテナウ?ここは混ぜ物なしだけど、さっきのより2倍高い。
おい2倍だぜ。

きみさ、どこで聞いたか知らないけど、「ドイツの電気料金」って電気販売会社の数だけあるの知ってた?日本とぜんぜん違う仕組みなんだよ。

だから、わざわざドイツ平均の電気料金の推移グラフを出したのに、その意味が分からなかったようだね。よく読めば書いてあるんだがな。

ドイツの電気料金高いの、安いのって言う前にこういうドイツの特殊事情を知ってから書き込もうね。

投稿: 管理人 | 2014年2月 7日 (金) 13時32分

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