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2014年1月16日 (木)

辺野古移設問題その1 「善意」から始まった混乱の道

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沖縄からのニュースを読んでいると、なぜこうなるのかと、ため息が出る時があります。 

仲井真知事は予想を上回るバッシングに会い、辞任要求まで県議会で可決してしまったという記事を読んだ時には、一日暗い気分でした。 

この仲井真叩きに狂奔している人たちに、素朴にお聞きしたいのですが、あなた方は沖縄の米軍基地が縮小することを望まないないのでしょうか?

たぶん、とんでもないと言うでしょう。むしろ米軍基地がゼロになって、平和な沖縄を取り戻すために戦っているのだ 、と。

残念ですが、辺野古移設反対という主張は、私には到底リアルなものには見えません。 

その結果が普天間基地の固定化につながることがあまりに明白だからです。というか、それ以外の結末を、私には予想できないほどです。 

移設反対運動の皆さんは勘違いをしていると思います。その大元は、自分たちが米軍に抵抗して反基地闘争をしているという錯覚です。 

違います。明日に詳述しますが、米軍はこの普天間移設問題に関しては傍観者にすぎません。 

そこで、どうしてこれまで移設の検討だけに17年という長い期間がかかったのか真面目に考えてみてほしいのです。

その理由はあんがい簡単です。米軍はもちろんのこと、本土政府にも急ぐ理由がなかったからです。 

もし、本腰を入れた国策遂行ならば、こんなにテレテレとやっていません。長くても5年間ていどでプランを練り上げ、建設に際しては成田闘争のように機動隊による流血の代執行も辞さずに5年以内で仕上げていたでしょう。 

私は青春期に成田闘争を現場で見ていますから 、国家が本腰を入れた場合の国策遂行の凄まじさは、今の沖縄の比ではないことが肌で分かります。 

普天間移設問題の妙に間延びしたかんじは、決して南方的時間のせいではなく、本土政府のこの問題へのスタンスのせいなのです。 

本土政府の普天間移設の目的は、ひと言で言えば沖縄への負担軽減策でした。 言い換えれば「善意」です。

沖縄戦、異民族支配、基地負担という沖縄県の尋常ならざる苦痛に対しての本土政府の負い目が、この普天間移設の出発点でした。

少なくとも橋本龍太郎首相が、沖縄の痛みを理解しようと努力したことを認めてやるほうが公平というものでしょう。

その意味では、後に登場する鳩山由紀夫氏にも同じような「善意」があったことは認めねばなりません。

しかし移設する対象が陸海空の統合運用を前提とする海兵隊航空基地であったために、問題は真剣に検討すればするほど複雑になりました。 

というのは、陸上の駐屯地(キャンプ)と一体で運用できる距離に航空基地がなければならなかったからです。

後に鳩山氏が迷走した時に、自民党関係者の間では、あんな場所はとうに当たっているぜ、という嘆き節が出たものです。

それはともかくとして、この海兵隊という水陸両用部隊の特殊性のために、自ずと県内に移設場所が限られることとなり、それは負担軽減に名を借りた新たな基地建設ではないかという疑念が沖縄側に芽生えてしまいました

これは本土政府の誤算でした。この説得に本土政府は失敗しています。

いや正確には、長い期間かけた自民党時代のあらゆるパイプを使った説得により、いったんは国-県-名護市-現地・辺野古が一列に容認で並ぶといういわゆる「惑星直列」の時代が短い一時期ありましたが、それは鳩山政権の登場で粉々に砕かれてしまったのです。

鳩山政権がいったん見せた「国外、最低でも県外」という夢の輝かしさは、沖縄に住んだ者でなければ理解できないかもしれません。

そうかできるのか、これを糸口に米軍基地がどんどん縮小するのかもしれないという希望が沖縄の中に生まれたのです。

そうです、それは「基地のない沖縄」という沖縄人なら誰しも一度は見た実現不可能に見えた夢でした。

ところがこの鳩山首相か見せたのは文字どおりの「夢」、白昼夢にすぎませんでした。

1年間の迷走の果てに彼が吐いた台詞は、「ようやく抑止力が理解できた」でした。

まがいなりとも一国の首相が言う言葉ではありません。脱力感と吐き気すらするほどです。

つまり彼は沖縄問題の複雑さを理解して始めたのではなく、ただ素人の思いつきだけで始めたにすぎなかったのです。

この結果、すべてが振り出しに戻り、一瞬にして「惑星直列」は砕け散り、14年間の時計が巻き戻されました。

もはや解答は、人口稠密地帯の宜野湾から過疎地帯の辺野古に移設するしかないにもかかわらず説得不可能な事態になってしまっていたのです。

政府が、いくら3分1に縮小するのだと説明しても、もはや反対運動をしている人たちは聞く耳を持たなくなっていました。

かくして、橋本龍太郎氏の「善意」から始まったこの問題は、鳩山由紀夫氏の「善意」で挫折し、今や沖縄問題から離れて日米同盟の喉に刺さったトゲとなり、両国首脳で話し合われるテーマにすらなっていました。

しっかりとした裏付け計画を欠いた「善意」というのものは高くつくものです。

地獄への道は善意で敷きつめられている」という有名な箴言を思い出してしまいます。

長くなりましたので、もう一回続けます。 

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コメント

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-21/2013122104_02_1.html
米軍訓練の馬毛島移転反対

鹿児島県西之表(にしのおもて)市の無人島、馬毛(まげ)島への米軍空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転。

>沖縄メディアはこの馬毛島問題を報道しません。鹿児島県だからでしょうか?沖縄メディアの欺瞞を感じます。

咲さん。

あまり報道されませんが、そこは延々とジワジワ工事してました。岩国海兵隊のF-18のNLP訓練場になることは、公然の秘密。
地主さんは、いやなら「中国に売る」とまで言ってますが、どっちがいいですか?

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