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再燃した中国トリインフルその1 新型H10N8型鳥インフルエンザで初の死者

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中国でH7N9型トリインフルが再燃しているようです。こんどの震源地は広東省の深圳市(しんせん)のようで、既に香港にまで拡大しています。 

昨年10月以降から今年1月14日までに39人の患者があり、さらに15日に浙江省で12人目が発症しています。 

「上海の日本総領事館の12日の集計によると、香港を除いた中国本土での感染確認者はこれで164人、死者は50人となった。」(産経新聞1月12日) 

このおそらくはこの10倍以上の患者が潜伏しているのが中国の常識ですので、再流行入りは確実だとみられます。なお、昨年7月までの流行では患者135人死者45人でした。 

去年前半の流行と同じで、発症時にタイムリーに抗ウイルス薬で制圧できていません。おそらく、タミフルの治療薬の絶対的備蓄量の少なさと、基礎的医療体制の不備が原因でしょう。

その上に、中国メディアの写真を見ると、未だ生きたままの鶏が家禽市場でなんの規制もなく取引されており、これでは処置なしです。 

トリインフルは家禽と人間との濃厚接触、つまり生体に触ったり、その糞便がついたりすることで感染を拡げていきます。 

ですから、家禽市場という感染ハブ(※)を徹底してウイルス制圧し、家禽を生きたまま市場に入れないことが第一です。それすら出来ない以上、もうお手上げです。 

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         (写真 中国の家禽市場 写真は去年の大流行時のものです。レコードチャイナ)

また、中国特有のなきに等しい医療保険制度でこぼれ落ちる民工や、農民籍の人々は投薬どころか診察すら受けられずが出来ておらず、一気に重篤な症状になっていきます

広東省衛生計画生育委員会の陳元勝主任はこう述べています。 

「高熱といったいわゆるインフルエンザ様症状が出た者及び感染家禽に接触した者が発症から48時間以内にタミフルといったノイラミニダーゼ阻害薬を服用しなければならない。
もし、タイムリーに抗ウイルス薬を服用せず、症状が重症化したら、病院の指導者及び当事者(医師)の責任を追及する」。
 

一体中国防疫当局は、去年の大流行をどう総括したのでしょうか。中国という国には学習能力がないのかと叫びたくなります。 

去年根絶できていない以上、この冬に再流行するのはわかりきったことであり、いまさら基盤的医療体制の整備や医療保険の拡充などは不可能だとしても、最低タミフルの備蓄量だけでも充実させるべきでした。 

それをいまになってなにが「抗ウイルス薬を服用せずに、重症化したら責任を追究する」ですか。 

やくたいもない空母を作ったり、月に探査衛星を着陸させるほど金がダブついているなら、国民ひとりひとりに配るくらいのタミフルは買えるだろうに!

国民を守らない国はもはや国家という名に値しません。 

また、H10N8型鳥インフルエンザの、鳥から人への初の感染者となった73歳の女性が、6日、中国江西省で死亡しました。 

今のところH7N9より弱いようですが、変異しています。今後、より複雑な変異を繰り返して、より強力なウイルスになっていくことが容易に想像できます。 

私の予想どおりトリインフルは排除されたのではなく、ただ中国社会の隅々に潜伏しているだけで、ウイルスは春節で人の移動が激しくてなるこの時期を待っていたのです。 

「中国国内では今月31日の春節(旧正月)を控え、帰省や旅行など国民の移動増に伴い、感染が拡大する懸念も出ている。上海市では、春節から4月30日まで、生きた鳥の売買を禁止する措置を取る。」(読売新聞1月12日) 

おそらく複数の新型ウイルスが潜伏して、猛烈に繁殖を続けているものと思われます。その原因をさぐっていきます。

※感染ハブ ウイルス感染が拡大し、様々な場所に飛び火する感染ネットワークの中心のこと。

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中国、H10N8型鳥インフルで初の死者 45人犠牲の別型こそ危険との指摘も
newsphere.jp 2013年12月19日
 

H10N8型鳥インフルエンザの、鳥から人への初の感染者となった73歳の女性が、6日、中国江西省で死亡した。 

 台湾の疾病管制署(CDC)によると、直接の死因となったのは呼吸不全と血圧低下による急性循環不全だ。女性には重い肺炎、高血圧症、心臓病、筋無力症などの持病があり、11月30日より同地の病院に入院していた。 

 世界保健機関(WHO)の調査によると、女性は生きた家禽などを扱う市場をたびたび利用し、発症の4日前にも訪れていたという。 

【人への感染リスクは低いと専門家の見解一致】
 今後、人への感染が続くことが懸念されるH10N8型だが、もともと、人への感染力はそれほど高くない、というのがCDCの周志浩副署長の見解である。台湾のチャイナポスト紙の記事によれば、同ウィルスはこれまでに日本、韓国、アメリカを含む各国の渡り鳥、家禽からも見つかっており、病原性は低いが、人間が感染した場合、重い症状を引き起こすことがあるという。
 

 とりわけ、人から人への感染力は高くないというのが、現段階での専門家のおおむね一致した見方である。CNNは、中国国家衛生・計画生育委員会が「今回の死亡事例は個別的な症例であり、現時点での分析によれば人への感染の危険性は低い」と発表したことを取り上げている。 

 香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は、中国国有の製薬会社・上海生物製品研究所の研究部門の陳則教授が、2007年にH10N8型ウィルスの分離に成功し、マウスを使った動物実験で哺乳類への感染性があることを証明したと報じる。同教授によれば、ウィルスが人への感染性と哺乳動物間の感染性をもつことは確かだが、人から人へ感染するかは現時点では不明であるという。 

【H7N9型はH10N8型より怖い?】
 専門家らは、H10N8型以上に、中国ですでに拡大の兆しを見せているH7N9型により一層注意することを呼びかけている。
 

 香港大学で公衆衛生学を担当する潘烈文・准教授は、H10N8型による感染が今後拡大していく懸念は少ない、とCNNに語った。一方で、今年3月に中国で最初に報告されたH7N9型は、すでに中国で100人以上、香港で2人の感染者を出している、と警告。H7N9型は重症化しやすく、すでに45人が死亡していることを付け加えた。 

 ウィルスの温床となっている、生きた家禽を扱う市場を閉鎖するべき、と専門家らは口をそろえる。香港の同種の市場では、すでに生きた家畜や家禽が取り扱われなくなってきているが、中国江西省ではいまだに取り扱いが続いている、と香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は報じる。 

 なお台湾のCDCは18日付で中国への渡航情報を「警戒」レベルに引き上げた。 

中国・広東省、H7N9対策会議を開催 関係当事者の責任を追及   

日本新華夏(株)2013年12月18日

 中国・広東省衛生計画生育委員会は17日、人感染性H7N9鳥インフルエンザ対策に関するテレビ電話会議を開き、高熱といったいわゆるインフルエンザ様症状が出た者及び感染家禽に接触した者が発症から48時間以内にオセルタミビル(商品名:タミフル)といったノイラミニダーゼ阻害薬を服用しなければならない。さもなければ、当事者は責任を追及すると明らかにした。中国新聞社が伝えた。

 15日に入って以来、広東省は2日間連続してH7N9鳥インフルエンザウイルスの人への感染例2例が確認された。広東省疾患予防制御センターの張永慧主任は会議で広東省のH7N9型鳥インフルエンザウイルスの拡散情況を報告し、予防対策を打ち出した。

 広東省衛生計画生育委員会の陳元勝主任は、「高熱といったいわゆるインフルエンザ様症状が出た者及び感染家禽に接触した者が発症から48時間以内にタミフルといったノイラミニダーゼ阻害薬を服用しなければならない。もし、タイムリーに抗ウイルス薬を服用せず、症状が重症化したら、病院の指導者及び当事者(医師)の責任を追及する」と強調した。

 タミフルは抗インフルエンザ薬だ。中国工程院の鐘南山氏は先ごろ、「人感染性H7N9鳥インフルエンザへの臨床研究では、発症後5日以内にタミフルといったノイラミニダーゼ阻害薬を服用したら、重症化するリスクを明らかに下げることができる。早急に診断し、早急に治療し、早急に抗ウイルス薬を服用するのは重症例数を減少し、死亡率を下げる最も重要な手段となった。 

 専門家グループは、広東省ではH7N9型鳥インフルエンザの散発的な人への感染確率が高く、特に珠江デルタ地域だと指摘した。

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