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2014年2月 6日 (木)

ニューズウィーク誌 小出氏 疫学調査を経ないまま「福島でこんな障害が」とすべてを被曝にむすびつけるでたらめも多い

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今週の世界的有力誌「ニューズウィーク」(日本版2月11日号)が、都知事選に絡めて日本の脱原発運動を記事にしています。

わが国のメディアが脱原発運動を取り上げる場合にありがちな、過度な思い入れや情緒的表現を排して極めて冷静に俯瞰に徹しています。

「ニューズウィーク」は脱原発運動に対してこう評しています。

この3年間は『空気』に揺り動かされるばかりで、日本は原発について建設的な議論を充分してこなかった」(同)

これは私がかねてから一貫して主張してきたことと同じです。

「どうやって」というHOWの議論が大きく欠落したまま、ネットで拡散消滅する極論の数々は、真面目に原発を少しでもなくそう、そのためにはどうしたらいいのだろうかという至極まっとうな議論をかえって阻むものでした。

この記事の中で小出裕章氏すらこう嘆いているのを聞くと、なんともいえない複雑な感情にさせられます。

疫学調査を経ないまま『福島でこんな障害が』とすべてを被曝にむすびつけるでたらめも多い」(同)

私はこれを読んで唖然となりました。 

何言っているんだ、他ならぬ脱原発教の教祖的存在だったあなたが、福島事故が広島原爆の400発から500発分だという馬鹿なことを言い出すからじゃないですか。 

原爆のようにほとんどセシウムが残留しないものと、セシウムのような軽い揮発性の核種が大量に出る原発事故を比較すること自体が間違っているということは、原子力の専門家の小出氏はよく知っていたはずです。 

いわゆる「嘘ではないが ほんとうではない」という発言です。 

セシウムは広島原爆ではでなかったが、その400倍も福島では出た。しかし・・・、さぁどうなんです、小出さん。ほんとうに広島の400倍の死者が出るんですか? 

あなたは単に400倍のセシウムと言ったにすぎません。しかしそれを聞いた素人は、原爆の犠牲者14万人の400倍ととります。 

このような作り上げられた「放射能恐怖症」の空気に便乗して、岩上安身氏は「奇形が出ました」と喝采を叫びました。 

右手で弱者に同情するしぐさをしながら、左手で差別を煽るという卑劣な手口です。 

「欧州放射線リスク委員会」科学委員長というもっともらしい肩書で来日したクリストファー・バズビー氏は、「福島でガンが40万人出る」と金切り声を上げました。 

では、小出氏が言う疫学的調査結果をみます。2011年夏の時点で既に完全ではありませんが、政府の疫学調査結果は出ていました。 

・2011年9月末までの福島県の住民4463名の内部被曝の疫学調査結果 

・最大数値であった3ミリシーベルト・・・2人
・2ミリシーベルト           ・・・・8人
・1ミリシーベルト以下     ・・・・4447人
 

セシウムが女性の卵巣に影響を与えるとすれば、750ミリシーベルト以上の被曝線量が必要です。それがチェルノブイリでの疫学調査のラインだからです。 

セシウムは筋肉などに蓄積する性格をもっていますから全身均等被曝します。一定の臓器に蓄積されることはありません。 

百歩譲って、卵巣にのみ蓄積されたとしても、福島の最大内部被爆量3ミリシーベルトは、チェルノブイリの750ミリシーベルトの、250分の1でしかありません。 

これで福島の女性が不妊になる、あるいは先天性奇形を出産することはありえません。 

ところが、「福島浜通りの女とは結婚するな」という差別が発生しました。

今でも福島の母親の中には学校給食を恐れる者が多くいます。

小出氏はこの結果に対して科学者としてしっかりかみしめるべきではないでしょうか

「(反対運動の新規参加者は)原子力に反対なのではない。と小出は言う。自分のところに火の粉が降りかかるのを恐れているだけだ」(同) 

小出氏は原子力の専門家として、感情を煽るのではなく、脱原発の筋道をしっかりとつけるべきでした。今頃気がついても遅いのですよ、小出さん。

脱原発運動は、今や「原子力反対のための」具体論などいらない運動になってしまっています。

あるのは冷静な議論と立場を超えた連帯ではなく、怒号とシュプレッヒコールだけなのです。

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