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2014年4月22日 (火)

バイエタという名の狂気 その2 飢えと格差を拡げるバイエタ

014

近親者が重体になったために、広島まで付き添いに行っておりました。

90歳にもなる独居の年配者のために、病院にもご迷惑をおかけしました。

さすが、全国指折りの医療先進県・広島。病院での治療だけではなく、予後の地域ケアなど万全の手配りを頂き、感謝に耐えません。

私は、さすがくたびれましたね(笑)。

急遽、今までアップが遅れていた記事をかき集めて自動アップをかけざるを得なかったのですが、いやー、校正ができなかったので、ミスタイプの山。広島から見ていて、冷や汗かいてました。

さて気を取り直して、バイエタ生産の急増はなにを米国農業にもたらしたでしょうか?

まず、影響はトウモロコシの輸出に現れました。06年にはバイエタ生産と輸出量が並び、翌07年にはバイエタが追い越しています。

そして今や貿易量をはるかに上回り、トウモロコシ生産全体の約3割までもを占めるまでになっています。
(下図参照 柴田明夫「水戦争」)Photo

食糧生産には倫理が問われる場合があります。

サトウキビの搾りかすや木材チップといった人類の食糧と競合しない資材をバイエタ化するなら許せます。

事実、わが国ではこのような産業廃棄物や食糧残滓を使ったバイエタが実用段階に達しています。これがバイエタの王道ではないでしょうか。

しかしそのまま食べられる、あるいは家畜の飼料となる貴重な食糧を全体の3割も燃料として燃やしてしまってどうする、と思います。

私はこの穀物によるバイエタ生産は、エコに名を借りた犯罪行為だと考えています。

本来人の口に入るべき穀物が燃料となるために、慢性的食糧危機にある発展途上国では穀物高騰が起きています。

1912年8月には、国連食糧農業機関(FAO)のダシルバ事務局長は、「(米政府が)対応を誤れば、(世界的な)食糧危機を招きかねない」と警告を発しました。

ダシルバ事務局長によれば、FAOは米政府に対して穀物価格の高騰を押えるためにガソリンのバイエタ使用量を義務づけている再生可能燃料基準(RFS)の適用を一時停止するように求めています。

米国の穀物生産者は広大な畑を、トウモロコシ、小麦、大豆などの作物を相場をにらみながら選択して生産しているために、バイエタの価格が再生可能燃料基準で高くなって転作する者が増えた結果、他の品目の生産が減り、価格がこちらもつり上がりました。

つまり、バイエタによりこんな穀物相場の玉突き現象が起きたのです。

・バイエタ生産のためにトウモロコシに偏った生産シフトが起きた
・他の穀物の作付けが減少し、国際市場価格全体をを吊り上げた
発展途上国の穀物相場を押し上げ、穀物の分配の不均等を招いた
発展途上国で飢えと格差が開いた
・先進諸国においても、トウモロコシを飼料とする畜産業界の飼料価格高騰を招き、食品価格を押し上げた

12年7月には上院において超党派でバイエタ使用基準の停止を求める書簡を米環境保護局(EPA)に送りました。

しかし現状では、EPAは「農務省と協働で状況を注視する」と慎重姿勢にとどまっており、農務省サイドも「再生可能エネルギー投資に打撃になる」として同じく使用基準の見直しには腰が引けているようです。

このように地球温暖化人為説は提唱者の思わぬところで、人類全体の食に暗い影を落としているのです。

■写真 土浦の老舗佃煮屋さん。霞ヶ浦の回りは佃煮屋がいっぱいあります。こんなレトロな建物が楽しい街です。

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コメント

まずは、お見舞い申し上げます。しっかり身体を休めて下さい。


バイエタの問題で私が言いたいことを、見事に纏めてくださいました。

世界の貧困層にはまだまだ食料が行き届かず、何億人も飢えています。

また、アメリカと国境を接するメキシコなんか、主食のトウモロコシ高騰でパニックが起きましたね。

全くもって馬鹿馬鹿しい愚かな政策だと思います。


「原発にはとにかく何でも反対!」「政府は隠している!」と、ひたすら叫ぶ人々は、IPCCのことは無条件に信じるというリテラシーの無さには呆れるばかりです。

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