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2014年4月17日 (木)

台湾太陽花運動

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4月10日に、24日間占拠を続けていた台湾学生が静に退去し、いちおう台湾の「太陽花学生運動」は収束をみました。

彼らは議事堂を掃き清めたのちに、待ち受けた多くの市民の温かい拍手に包まれて退去していきました。

「台湾の学生による立法院(国会)議場占拠は24日目の10日に学生が退去し、一応の収束を見せた。争議の発端となった「中台サービス貿易協定」の審議は大幅に遅れる可能性がある。」(毎日新聞4月10日)

この学生の議場占拠は、台中サービス貿易協定に反対するもので、世論調査でも国民の51%が賛成するなど、多くの国民の支持を集めました。(写真Wikipedia)Photo

その理由は台中サービス貿易協定の中味をみれば分かります。

台中サービス貿易協定は、金融、広告、印刷、レンタカー、「通信」、宅配、娯楽施設、スーツ施設、映画、韓国、旅行、内装工事、老人ホーム、卸売、小売、運輸、美容室、クリーニング、オンラインゲーム、果ては葬儀まで対象となった、おおよそ考えつくすべてのサービス分野全体が対象です。

そして台湾は全面的に中国にサービス市場を開放する、これが協定の内容です。

え、書き落していないかって思われました?「台湾と中国は市場を開放する」ではないかって。

あ、そうでしたね。確かに間違えていました。「台湾と中国福建省は市場を開放する」でした。(地図Wikipedia)

福建省の位置

赤く塗ってあるのか福建省、その東側の島が台湾です。

中国は台湾を「国」としては当然認めておらず、単なる「省」として考えています。ですから、本来は台湾と中国「全土」が対象となるべきなのに、省と省の相互開放という形に固執しています。

中国政府は一貫して、台湾を国とは認めておらず、いつか「解放」してやる気でいることがこれでわかります。

中国はそれでいいとしても、台湾政府はそれを認めてしまうということは、台湾がひとつの「省」でしかないことを認めたも同然になります。

これては台湾の馬英九総統は、自らをただの省長だと認めたも同然で、これでは早く中国に侵攻してくれと頼んでいるようなものです。

実際、この協定の中味を見るとまさにその通りてす。

たとえば、いちばん危険だと批判されているのが報通信分野の「開放」です。

この協定が発効すれば、台湾は中国にインターネットなどの分野を全面開放することになります。

中国のネット業界は共産党によって完全に情報統制されています。中国のテレビ手も外国放送は見れますが、政府に都合の悪い部分になると容赦なくバチっと真っ暗になるという分かりやすい統制をしてくれます。

インターネットは当局の監視下に置かれていて、フイルタリングで政府批判しようものなら摘発対象となります。

試しに中国の検索エンジンで、「天安門事件」と打ち込んでご覧なさい。なにも出ませんから。

象徴的事件でグーグル検閲事件があります。

グーグルは当初、 中国当局からの検閲を認めていましたが、グーグルへの検閲に止まらず、中国の人権活動家などメールアカウントまで侵入するなどのことが相次いだために、個人情報の保護という基本的ポリシーが遵守できないとして撤退に踏み切りました。

ですから、今中国国内で営業しているネット販売業者は、米国の法人であろうとこの中国の情報統制を容認しているわけです。

もしこの協定が結ばれたら、事実上台湾は中国政府の情報監視下に入ります。おそらくは、台湾の国家機密もだだ漏れとなると言われています。

一方、台湾はこの協定で何を勝ち得たのでしょうか。

台湾も福建省のみにネット業の支店を置くことは可能です。しかし、台湾側の出資は55%以下に制限され、数々の中国国内法の統制や検閲を受けることになります。

中国当局が、あっさりとネット環境を「開放」するはずがないのは、世界最大手のグーグルと同じです。ましてや台湾ごときの業者に、と中国政府は思っているはずです。

この中台サービス貿易協定はひとり台湾だけの問題ではなく、わが国か抱える問題にも重なる点が多くあります。

                 ~~~~~~~~~~~~

■台湾の学生側集会に首相、対話は決裂 立法院占拠
朝日新聞3月23日

台湾の立法院(国会)を学生らが占拠して5日目となった22日、江宜樺(チアンイーホア)行政院長(首相)が周辺で行われている集会を訪ねた。江氏は学生側が求めた中台サービス貿易協定の取り下げに応じず、対話は決裂。江氏は改めて記者会見し、学生に議場退去を求めた。

 学生側は対話の条件として協定取り下げなどを求めたが、江氏は「協定は台湾に有益」として拒否。このため、学生側は十数分ほどで話し合いを打ち切り、馬英九(マーインチウ)総統が直接話し合いに応じるよう求めた。占拠は違法との立場から江氏は議場には入らなかった。

 江氏は記者会見で、学生らの熱意を認めつつ、民意を代表する最高機関である立法院の占拠は許されないと強調。議場を占拠して要求受け入れを迫る学生らの手法を厳しく批判した。一方、立法院周辺には学生らを支援しようと連日数万人が集まっている。(台北=鵜飼啓

■太陽花學運・ひまわり学生運動
2013年6月21日、馬英九政府は突如、中国と「両岸(台湾、中国)サービス貿易協定」に調印したことを発表した。この協定はこれまで国民に全く説明されておらず、不透明なまま調印に至っている。また協定の中には台湾の社会経済に大きな衝撃を与えるだけではなく、国家の安全をも及ぼす内容が含まれている。

こうした不透明なまま調印されたこの協定に国民の疑問の声が高まる中、馬政府は、与党・国民党が立法院(国会)で過半数を握っているのを頼りに、2014年3月17日に一方的に協定の審議を打ち切り、強行採決した。このことから多くの国民の不満を招いた。

さらに国民の不満と要求が政府に伝わらないまま、3月18日の夜、学生の不満は頂点に達し、国会に突入、そして占拠に至った。国会が学生に占拠されることは前代未聞のできことであり、その後多大な一般市民と学生の支持を得た。これが太陽花學運(ひまわり学生運動)の概要である。http://himawariundo.wix.com/himawariundo

台湾:議場占拠に世論51%支持 対中政策への警戒心背景
毎日新聞 2014年04月10日

 台湾の学生による立法院(国会)議場占拠は24日目の10日に学生が退去し、一応の収束を見せた。争議の発端となった「中台サービス貿易協定」の審議は大幅に遅れる可能性がある。馬英九政権の対中政策への警戒心を示した世論のうねりは、政権にとって重い足かせとなり、今後の中台協議の進展にも大きな狂いが生じてきそうだ。

 抗議運動はシンボルの花から「太陽花学運(ヒマワリ学生運動)」と呼ばれた。学生たちがヒマワリの花を手に議場から出てくると、集まった多くの支持者が拍手を送った。

 昨年6月に中国と調印した同協定は、医療や金融など中国が80分野、台湾が64分野の市場を開放する。台湾より中国の開放度が高く、台湾に有利な要素もあり、経済界の期待も大きい。馬政権は協定が発効しなければ「国際的信用を失う」と強調し、台湾が目指す環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)加盟にもこの協定は必要だと理解を求めている。

 一方、強力な中国資本によって台湾のサービス業が打撃を受けるとの指摘もある。議場占拠という違法行為にもかかわらず、世論の支持を得た背景には、協定により巨大な中国の経済力にのみ込まれるとの住民の不安感があり、運動を契機に一気に広がった。

 今年2月には中台閣僚級会談が開かれた。馬総統の今秋の北京・アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席や、中台首脳会談実現の可能性も報じられた。中国と経済交流を進展させつつ、政治面では中国に対し一定の距離を置いてきた馬総統のスタンスが、任期が残り2年余となり、揺らいできたのではないかとの警戒感が高まりつつあった。

 その結果、学生側の「民主主義を守る戦い」との訴えは、馬政権の対中政策への不信感を持つ世論の支持を集めた。テレビ局の世論調査(3月24日)では「支持」が51%に上るなど各種調査でも5割前後に達した。

 学生側はネットを駆使して支持を呼びかけ、大量の支援物資や支持者が集まった。3月30日には総統府前などで「50万人」(主催者発表、警察当局は約12万人)の抗議集会に発展。この世論の心理を政権が見誤って対応が遅れ、事態拡大を招いたとの批判もある。

 また協定に反対する一部の急進的勢力の間には議場退去への不満がくすぶっており、審議内容次第では再び混乱を招く恐れもある。

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コメント

日米間に当てはめると、向こうはオレゴン州あたりだけ。しかも出資は大幅制限付きで、政府がいつでも介入するって感じですかね。

馬政権にも、困ったもんです。

細かくて解り易い解説有難うございます。
共産国を逃れて台湾へ渡った民主主義支持者が、今共産国の仲間入りを自分からお願いしている。
台湾が中国になれば、少子化や経済力を背景に日本も他人事では決してないと思います。
美しい台湾、優しい台湾、エネルギッシュな台湾、大好きな台湾。今後どうなるのか心配です。

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