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懲りない小泉氏 この人には「学習」という言葉がない

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小泉さんはほんとうにお暇なようで、「脱原発」を目指す一般社団法人「自然エネルギー推進会議」とやらを作るそうです。(欄外参照)

ほんとうに懲りないなぁ。まだ、飯田哲也氏が始めた頃は新鮮でしたが、今の「自然エネルギー」は太陽光バイヤーの欲と銭、そして政治の垢にまみれてギトギトと黒光りしています。

小泉さんは前の都知事選で、脱原発の代案がないことを追求されると、「私1人で代案を出せ、という方が無責任。代案は出さない!」と逆切れしましたね。

好きだなぁ、こういうキャラ。彼以外がやったら馬鹿丸出しですがね。

小泉さんはあのキャラですから、「代案は出さない」って大見得切って済みますが、なかなかフツーの人はそういうわけにはいきません。

今回はいちおう「代案」らしきものとして再エネを持ってきたようです。あまりにもつまらない答えなので拍子抜けするくらいです。

再エネの普及?プッ、そんなことは菅氏のゴリ押しでもうお国の政策になってますぜ。

もう関心がないみたいですが、あの孫正義氏が登場していたころが「旬」でした。もう既に結果が9割方でているのですがねぇ。

さて、かつての社会党は、安全保障問題が社会の基幹インフラだということをわかっていませんでした。常に外国の侵略にさらされている国が、安定して安全な社会を営めるはずがありません。

同じように、小泉さんも驚くべきことには、原発問題がエネルギー問題という国の社会インフラ・基幹だと思っていないようです。

エネルギー問題は、食糧と並んで広い意味での安全保障なのです。

もし、電力供給が不安定で停電を年中が起きて、そのつど家庭も事務所も真っ暗、工場はコンピュータが停止してオシャカの山などということになったら、わが国は工業国から転落します。

事実ドイツは、メルケル政権の脱原発政策により、停電が増えて企業は海外生産にシフトしてきています。

ドイツ商工会議所がドイツ産業界の1520社を対象に行なったアンケートによれば、エネルギー・コストと供給不安を理由にして、5分の1の約300社が国外に出て行ったか、出て行くことを考えているという衝撃的数字が出ました。
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 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-19d4.html

また、ドイツの平均的な所帯の電気代は年間平均225ユーロ(2万6550円)増加し、翌年には300ユーロ(3万5400円)にもなってしまいました。

特に低所得者層への影響は大きく80万所帯が電気代の滞納をし、電気を止められそうになっています
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ドイツは硫黄分の多い低品位の石炭火力にエネルギー源の70%もが移行したために、炭酸ガスだけではなく、大気汚染問題までが心配されています。
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また再エネも太陽光発電はまったく失敗で撤退方向にあり、洋上風力発電にシフトしました。

ところが適地の北海沿岸から工業地帯のある南部まで7兆円もかけて長大な送電網を新設せねばならず、わずか10%しか出来上がっていないために、期待の風力発電は実に前年比7割もの作った電気を捨てている始末です。
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では、ドイツが脱原発をしたかといえばとんでもない。まだしっかり半数の8基の原発が稼働しており、ドイツ電力需要の全体の6分の1(約17%)程度はいまだ原子力依存です。

その比率は3.11前の日本の32%(10年12月)の半分ていどにすぎません。

このようなていたらくでドイツがやっていけているのは、ヨーロッパ電力広域連携の送電網から電力供給を受けており、近隣諸国のいいお得意さんだからです。

特に電力輸出国から転落した2011年には、原発大国のフランスから多くの電気を輸入しています。

いやドイツはフランスに電力輸出をしたという人もいますが、実態は2011年にフランスから輸入した電力は約18000GWhで、輸出は140GWhにすぎません。130倍の輸入超過です。
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外国からの電力輸入が不可能なわが国が脱原発した場合、今のように年間3兆円もの貿易赤字を垂れ流し続けることになります。

こんな現状で、自分の国こそが世界最先端の脱原発・エコ大国だと主張するドイツ人の図々しさに脱帽します。

ドイツがこんな脱原発政策の失敗をしながら、なんとか好景気を維持できたのは、ドイツ人が作ったユーロの為替安によって大きく域内輸出が増えたためです。

ドイツに対する美しい勘違いから脱原発を叫ぶのは止めましょう

このように、口先で脱原発を叫び、再エネこそが代替だと叫ぶのは簡単ですが、実際それをやったドイツがどうなったかを少しは勉強してから言ってほしいものです。

わが国が小泉・細川流の出たとこ勝負のような脱原発政策をとった場合、ドイツの比ではない事態になるでしょう。

それと最後に真面目に小泉さんにご忠告。設立メンバーと賛同者を見ると、皆さん作家や俳優などの文化人ばかりです。つまり感性を生業とする人達です。

たったひとりでもいいから、エネルギーの専門家をアドバイザーにしたほうがいいですよ。

かつて飯田哲也氏の論説がドイツ丸パクリだとしても迫力があったのは、彼がその道十数年の再エネの研究者だったからです。

謙虚に学ぶものは学んでいかないと、一度目は悲劇、二度目は喜劇になりますよ。あ、違ったか。一度目は喜劇。二度目も喜劇でしたかね。

                     ~~~~~~

■時事4月20日

自然エネルギー推進会議 脱原発運動を推進するため、細川護熙、小泉純一郎両元首相が設立する一般社団法人。再生可能エネルギーの普及・拡大、世論の啓発活動などを行う。発起人や賛同人として、哲学者の梅原猛、作家の瀬戸内寂聴、俳優の菅原文太、吉永小百合各氏や桜井勝延・福島県南相馬市長ら100人以上が加わる予定。5月7日、東京都内で設立総会を開く。

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原発を真面目に終りにする方法」カテゴリの記事

コメント

俳優としての菅原文太も吉永小百合も好きですが、
方や以前「朝日ソーラー」で温水器のCMを長く広告塔を務め(たまたま西田敏行に代わって間もなく、強引な勧誘でガサ入れ)

方や言わずと知れた、最近までシャープの太陽光パネルのCMやってた人です。

えらい片寄ってますね…。

投稿: 山形 | 2014年5月 9日 (金) 06時13分

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