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2014年6月23日 (月)

河野談話検討報告書を読むその1 骨子 

 021
いわゆる「従軍慰安婦」を日本政府が公式に強制性を認めたとされる「河野談話」の作成過程について、政府検証チームの報告書が発表されました。 

この報告書は、あらかじめ菅官房長官が述べていたように、あくまでも「作成過程の検証」であって、いわゆる「慰安婦」証言それ自体についての検証については触れていまない限定的なものです。 

またこの検討チームか立ち上がった理由は、この報告書冒頭に述べられているように、この河野談話の事務方トップだった石原信雄元官房副長官の「日本側の善意が裏切られて非常に残念である旨の証言」(報告書)があったことが発端です。 

まず批判や賛辞の声を上げる前に、どのようなことがわかってきたのかを知るのが筋ではないかと思います。

まずは全体の骨子をみておきましょう。

●政府検証報告書骨子
①日本側は、聞き取り前段で既に談話の原案を作っており、元「従軍」の聞き取り自体は韓国側が要求するとおりの「儀式」にすぎなかった
②日本側は韓国側に発表文原案を見せていて、韓国側がこだわる「強制性について文言のすり合わせをしていた
③このような日韓の文言の談合についてマスコミなどに一切公表しないように申し合わせた
④韓国側は強制性が認められれば、韓国大統領が国民に説明し、補償金も求めない「未来志向」を約束した
⑤日本側は調査の結果、強制性を確認できなかったが、韓国に配慮して日本統治下であるために「総じて本人の意志に反して」という文言で玉虫色の決着を図ろうとした
⑥日本側は「償い」として、アジア女性基金を設けて、61名の元にひとり500万円の補償金を支払っていた。
⑦このアジア女性基金事業が中断したのは韓国内部の事情のためである

では、この検討チーム報告書を読んで、要約していくことにします。

※報告書全文
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140621/plc14062100260005-n1.htm    

                    :;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+ 

■「河野談話」政府検証報告書
河野談話作成過程等に関する検討チーム ~検討会における検討~ 

検討の背景
河野談話については、2014年2月20日の衆議院予算委員会における石原信雄元官房副長官の証言
 

(1)河野談話の根拠とされる元の聞き取り調査結果について、裏付け調査は行っていない
(2)河野談話の作成過程で韓国側との意見のすり合わせがあった可能性がある
(3)河野談話の発表により、いったん決着した日韓間の過去の問題が最近になり再び韓国政府から提起される状況を見て、当時の日本政府の善意が生かされておらず非常に残念である

冒頭のこの部分が、いわばこの検証報告書の作成動機に当たる部分です。 

ここで、報告書は河野談話の制作責任者であり、その内実をもっともよく知る石原信雄元官房副長官の国会証言(14年2月20日)がありました。

石原氏はこのようなことを証言しています。

①当時の日韓両政府が終始談合して、内容を決定していた
②証人となる「」は、韓国政府が集めた
③証言の裏付け調査はしていない
③大使館ではなく、「」団体の事務所で聞き取りを行なった
④その際、訴訟団弁護士が立ち会っていた
⑥強制性を認めて謝罪すれば完全に解決するとの韓国側が約束したために、韓国側のペースで調査や文言が決まった
⑦韓国政府は日本側とのこれで終了したという密約を一方的に廃棄して、以後一貫して反日の材料として使用し続けたことは残念である
 

検討チームのメンバーは民間人ですが、非常勤の国家公務員に発令の上、関連の資料を閲覧しました。

これについて一部の人権派弁護士は密室だと批判する向きもあるようですが、「密室」談合をしたのは、この報告書にもある河野談話作成時の日韓両政府であって、それを国民に開示しようとしているのがこの検証作業です。

 弁護士(元検事総長) 但木敬一(座長)
 亜細亜大学国際関係学部教授 秋月弘子
 元アジア女性基金理事、ジャーナリスト 有馬真喜子
 早稲田大学法学学術院教授 河野真理子
 現代史家 秦郁彦
 

このメンバーは、公平を期するためか、慰安婦問題で日本政府を批判し続けてきた元朝日新聞記者であり、元アジア女性基金の有馬真喜子氏、国際法学者の河野真理子氏、秋月弘子氏と、問題の歴史的検証を行なった秦郁彦氏を配しています。

特に有馬氏と秦氏は真っ向から異なった立場のはずで、どのような議論がされたのか知りたいものです。 

有馬氏は挫折した「償い」のためのアジア女性基金の内情を知る方ですので、その知見が活かされたはずです。

座長の但木敬一氏についてはとかくの批判が人権派弁護士などから浴びせられているようですが、彼の姿勢によって結論が歪曲されたかどうかは、私には判断しかねます。 

この検証の範囲は限定されていて、証言そのものを対象にせず、あくまでも日韓両政府間のやりとりの資料を対象としています。

「河野談話にいたるまでの政府調査および河野談話発表にいたる事務を当時の内閣官房内閣外政審議室(以下「内閣外政審議室」)で行っていたところ、これを継承する内閣官房副長官補室が保有する問題に関連する一連の文書、ならびに、外務省が保有する日韓間のやり取りを中心とした問題に関する一連の文書および後続措置であるアジア女性基金に関する一連の文書を対象として検討が行われた」 

(続く)

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