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クマラスワミ報告書その1 国連の名の下に行われた人民裁判

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次に、慰安婦誤報訂正問題を働きかける対象を考えてみましょう。これも複数作ることは避けるべきです。 

すると、吉田証言を削除させる対象はおのずと決定されていきます。国連人権理事会(旧委員会)のクマラスワミ報告書です。 

クマラスワミ報告は先日も触れたように、国際社会の定説となっていますが、その影響力の大きさに比して、内容はなんじゃこれはというようなシロモノです。

私は先日から原典に当たって読んできましたが、ほとんどトンデモ本に分類したいような内容です。

序文、概念規定から始まる報告書は、体裁こそ立派な法律文書のようですが、後述するように、その資料となる文献は吉田証言とそれをタネ本にしたヒックス本、そして金一勉のたった3冊の本にすぎません。

慰安婦証言も、13歳で日本軍に人狩され、日本軍が反抗した慰安婦を殺して、仲間の女性に煮て食わしたのを見た、などというスプラッタムービーの見すぎのような証言が堂々と採用されています。

いちおう、日本政府や秦郁彦氏の意見にも触れられていますが、根拠なく一蹴されるか、秦氏の知見に至っては吉田証言について疑問を呈した部分は削られ、知見は改竄される有り様です。

いわば、弁護人ぬき裁判です。

弁護士がいないので、検察側陳述が延々と続き、検察側証人のみが出廷して、反対尋問もできないうちに、クマラスワミ裁判長に「性奴隷という犯罪を犯した」と判決を言い渡されてしまいます。

まさに言葉の比喩ではなく、国連版人民裁判です。これだったらいちおう弁護人がいた東京裁判のほうがましだ、と皮肉のひとつも言いたくなります。

いつからこんなご立派な組織に国連はなったのでしょうか。国連人権理事会ではなく、国連人民裁判所と名称変更して下さい。ついでに世界2位の国連拠出金も引き上げたらいかがでしょうか。

こんなものが国際的認識のベースになったのですから、目も当てられません。

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(写真 ラディカ・クマラスワミのオバさん。コユイ顔た。怒ったら怖そうだ。スリランカ人に恨まれる覚えはないのだが、なぜこんな嘘ばかり信じる。泣きたくなるぞ)

では内容を見ていきましょう。

クワラスワミ報告書は、先日述べたように「概観」と「徴収」という、強制連行にかかわる根幹部分を成す、21箇所のパラグラフのうち11箇所が、吉田清治の『私の戦争犯罪』と、それをネタ本にしたG・ヒックスの『コンフォート・ウーマン』(『従軍慰安婦-日本軍の性奴隷』)をもとにして書かれています。  

クマラスワミ女史は訪日もしていますが、吉田清治が面談を拒否したために、直接面接調査していないにかかわらず、彼を無条件で信用してしまい、報告書にはこう書いています。
※クマラスワミ報告書原文
http://www.awf.or.jp/pdf/0031.pdf#search='%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%9F%E5%8E%9F%E6%96%87'

日本の支配下にある国々で奴隷狩りと拉致によって「強制連行をおこなったひとりである吉田清治は、戦時中の体験を書いた中に、他の朝鮮人と共に千人もの女性を連行したと証言している

そして吉田証言に基づいて、冒頭「第1章定義」でこう書きます。 

「まず最初に、戦時中、軍隊によって、また軍隊のために性的サービスを強要された女性は軍性奴隷制の実施であったと、本特別報告者はみなしている」 

この定義は日弁連の戸塚悦朗氏が国連に提出した概念規定のままです。 

そして売春行為を、報告所は「レイプ」(強姦)と定義します。 

「女性被害者は戦時の強制売春と性的従属と虐待の間、日常的レイプと身体的虐待といった苦しみを味わった」 

そして慰安婦募集については、吉田証言か全面採用されています。 

「より多くの女性を求める為に、軍部のために働いていた民間業者は,日本に協力していた朝鮮警察といっしょに村にやってきて高収入の仕事を餌に少女達を騙した。あるいは1942年に先立つ数年間は、朝鮮警察が『女子挺身隊』募集のために村にやってきた。このことは、募集が日本当局が認めた公的意味合いを持つことを意味し、また一定程度の強制性があったことを示している。もし『挺身隊』として推薦された少女が参加を拒否した場合、憲兵隊もしくは軍警察が彼女たちを調査した 

この部分は、吉田証言のままで、朝鮮警察、軍警察(※具体的にどのような部署なのか不明)、憲兵隊が「女子挺身隊」として女性を徴募したとされています。 

これは「勤労挺身隊」と慰安婦を混同した上に、いかなる資料でも確認されていない警察、憲兵隊が募集業務をしたという吉田証言の捏造を下敷きにしています。 

そして以下の部分などは、まさに吉田証言の嘘をそのまま記述しています。国家総動員法についての勘違い、軍の強制連行、人狩り、労務報国会の役割の捏造など、吉田本からそっくり丸ごと移植されています。

「さらに多くの女性が必要とされる場合に、日本軍は暴力、露骨な強制、そして娘を守ろうとする家族の殺戮を含む人狩りの手段に訴えた。これらの方法は、1938年に成立したが1942年以降のみ朝鮮人の強制徴用に用いられた国家総動員法強化により容易となった。元軍性奴隷(※慰安婦のこと)の証言は、募集の過程で広汎に暴力及び強制的手段が使われたことを物語っている。さらに吉田清治は戦時中の経験を記録した彼の手記の中で、国家総動員法の労務報国会の下で千人におよぶ女性を慰安婦にするためにに行なわれた人狩り、とりわけ朝鮮人に対するものに参加したことを認めている(10)」

上のパラグラフの文末の(10)が文献番号です。なんどとなく引用され、1次資料はこれ以外に存在しません。(※ヒックス本は他人から聞いた伝聞情報の2次資料です)

この報告書は1996年に作成されており、当時は秦郁彦氏の調査を中心にして、地道な実証研究がなされてきており、この吉田証言は完全否定されていたにもかかわらず、さまざまな事実誤認と共に一括採用されています。

Aa17dd70  (アングレーム漫画祭の韓国政府出展作品より 日本官憲が強制連行して、少女をレイプしている)

また、吉田以上に多くの資料を採用されているのが、ジョージ・ヒックスという、オーストラリア人の『コンフォート・ウーマン』です。 

このヒックスは当時香港に住んでいて、日本語、韓国語共にまったくわからないために一次資料や、当時日本で盛んに行なわれていた実証研究がまったく読めず、在日朝鮮人女性に英訳してもらったものが6割といういいかげんさでした。 

このおそらく朝鮮総連に属すると思われる在日朝鮮人女性が提供したのが、吉田本と金一勉の『天皇の軍隊と朝鮮人慰安婦』でした。 

金一勉強の本の一部をご紹介すれば、こんな類の叙述が延々と続きます。

「朝鮮」の民族独立の意欲を挫折せしめ圧殺せしめる根本策として、朝鮮の青壮年を朝鮮半島の外へ連行せしめる政策を樹てたこと。すなわち青年は兵隊に、若い未婚女性は「軍隊娼婦」に仕立てて「民族の消滅」を図った

つまり金は慰安婦を、民族絶滅政策と位置づけています。頭が痛くなります。反論する気にもなれません。なにせ日本が朝鮮半島で「民族絶滅政策」をしていたというのですから話にもなりません。

この金一勉の本は、戦後の一時期大量に左翼出版社から出た戦争犯罪告発のゾッキ本の一冊で、おそらくこの本をまともに史料として扱う歴史研究者は皆無なはずです。

このようなやくたいもない本を、お大事にネタ本にして世界に広めたのがヒックスなのです。

んな歴史史料というにはあまりにお粗末で、しかも強烈な反日バイアスがかかったわずか3冊の本が基になって出来たのが、クマラスワミ報告書なのです。

これはクマラスワミ女史が英語しか読めず、当時の英訳本がヒックス本しかなかったためですが、それにしても証拠採用があまりに偏向していることに驚かされます。

この報告書にもあるように、国連人権委員会自身は、独自の現地調査、証言や史料の裏付け聴取などは一切行っていません。   

独自の裏付け調査がなかったことは、クマラスワミ報告の最大の弱点です。 

秦氏はクマラスワミから聴取を受けた数少ない日本人ですが、彼の証言は「大多数の慰安婦が日本陸軍と契約をかわしていた」などと、真逆な記述に書き換えられ、吉田証言についての証言を否定した調査結果もなぜか完全削除されてしまっています。 

強制連行派の吉見義明氏も聴取を受けたそのひとりですが、彼すら「吉田証言を使わないように」と述べたにもかかわらす、その部分は削除されてしまっています。 

このように見ると、クマラスワミ女史の頭の中には、調査以前に「軍性奴隷制」「人狩り」「レイプ」などという結論が既にあって、それに合わせて資料をはぎ合わせ、思惑と異なる資料や証言は意図的に削除し、結論に導いたものと考えられます。

なんともものすごい「裁判官」がいたものです。

※お断り 読み直しみると、あまりに長い!(笑) 後半の証言部分をカットして月曜日に回し、増補して再掲載します。早朝に読まれた皆さん、すいません。

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コメント

つまり、吉田証言という出鱈目に対するピンポイント攻勢ですね。
それだけでクマラスワミ報告は完全に瓦解する。

是非とも日本政府にはピントを絞って誤解を解きほぐす努力を続けて頂きたい。

よく、南京事件や強制労働に、最近は靖国参拝問題といった、当時の日本軍の非道ぶりと絡めて論評する意見がネットでは散見されますが、全く別の話です。
国の舵取りを誤らないためにも、日本の左翼活動家と韓国の無礼極まる「告げ口外交」や「慰安婦像」の否定といった発信は続けなければなりません。
これは日本人としての義務です。

国連、特に米国でのロビー活動強化は大切でしょうね。
より良い未来のために。


朝日新聞だけは許さんぞ!

投稿: 山形 | 2014年9月19日 (金) 08時55分

スリランカのみずぽタンですね。

多分、法律家というものは「法の下の平等」を
遵守するものと一般人は思っていますが、中身
は極左や極フェミや只のスカポンタンだったり
する。(日本の検察もえ~かげんなのがバレた)

自分の主張の為に、法律を都合のイイように使
うのが法律家です。証拠の捏造など気に掛けて
やしません。

クマラスワミさんもそういった法律家の一人だ
ったのでしょう。彼女を選出した事こそが凄腕
の外交だったという事になります。彼女を選べ
ば、どんな結果になるかは想像できていたから。

多くのアホな政治家と多くの無能な官僚達では、
これからもヤラれっぱなしかも・・英語も満足
に出来なくて窮すると「シャーラップ!」では
ねぇ~

投稿: アホンダラ | 2014年9月19日 (金) 14時47分

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