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2014年9月29日 (月)

独立国と朝貢国が同じ「独立」という言葉を使っても

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沖縄を理解するために、もう一本の補助線を引いてみましょう。それが韓国です。

アジアの政治地図の中で、韓国と沖縄は大変によく似たDNAを受け継いでいます。  

韓国の場合、沖縄よりはるかに長い期間に渡って中華帝国の属国であり、古代から現代に至るまで途切れることなく形式的独立国であり続けました。

琉球王国と比較しても、交易によって広く諸外国と交流した琉球に較べて、半島に陸封された形になった朝鮮はより強く中華帝国の属国としての色彩が強いでしょう。  

韓国の場合、日清戦争における日本の勝利によりいちおうの「独立」を経て、日本の保護国から合邦(※)していくことになります。  ※対等合邦とはいえず、植民地だという説もあります。 

ちなみに、その時に作られたのがソウルの「独立門」で、韓国人自身が勘違いしているように、日本からの独立を記念して作られたものではありません。 

さて、今、韓国のほうは歴史的転換点にあります。  

それは韓国の「離米従中」路線です。歴史的には不自然ではないともいえるわけで、今年の習首席の訪韓で鮮明になりました。  

朝鮮日報(5月14日)はその前後に中国当局者が、なんと「属国になれ」とまで言ったと朝鮮日報(14年5月14日)は伝えています。

「韓中の政府間の定期協議で中国の当局者が韓国の政府関係者に対して「朝貢外交に戻ったらどうなのか」と深入りする発言をした。(略)2013年、中国の一部学者が唱え始めた「朝貢外交復活論」を中国の当局者が口にしたのは初めてだ」

現在のアジアは中国と米国・日本の陣取り合戦の真っ最中です。いわば関が原の陣の前段とでもいえるように、アジア各国に対して自陣に加わるように求めています。  

4月下旬のオバマのアジア歴訪はそのように見ると分かりやすいと思います。 

日本とフィリピンでは同盟強化を約束し、中間的なマレーシアでは経済的関係の強化を謳いました。  

ただし、訪韓だけは失敗しました。米国が日-米-韓の連携強化を要求したのに対して、パククネが日本の歴史認識と集団的自衛権反対を理由に、オバマの要求を蹴ったからです。 

集団的自衛権は、いうまでもなく朝鮮有事に対して想定されているのは常識であるにもかかわらず、賛成の言質を与えなかったのは、中国の顔色を見たからです。 

そして、7月に訪韓した習に対してパクが、現代版三跪九叩頭の礼をとったのはご承知のとおりです。  

韓国のこの動きとあたかも連動するように、沖縄では親中派の翁長那覇市長が知事に立候補しました。  

翁長雄志氏の政治的信念は、「基地のない沖縄」だそうですが、この「関が原前夜」のアジアの地図の中で今このようなことがなにを意味するのかは、推して知るべしではないでしょう。  

なぜ、今この時期に「離日(米)従中」の翁長氏のようなタイプの政治家が現れるのか、本土の人間には解りにくいと思います。 

これはかつてのふたつの冊封国が、今の宗主国である米国の衰退を読んで、宗主国替えを企てたのです。 

翁長氏とは沖縄のパククネであり、彼が目指すものは中華帝国から朝貢・冊封国家を受けていた「琉球王国」の復活です。 

つまり、「琉球独立」とは、沖縄の力をつけて自立することを意味せず、かつての中華帝国の懐に帰る「復帰運動」、あるいは慕華思想の産物ではないでしょうか。  

スコットランドはイングランドに破れるまで独立国であって、保護国や属国となったことは一度もありません。   

スコットランド民族党(SNP)の歴史は長く、1934年から活動して戦中は大英帝国の協力を拒んで、投獄などの弾圧を受けています。   

このあたりはアイルランド共和国軍(IRA)と似ていて、筋金入りの反英です。 IRAに至っては、大戦中には敵の敵は味方というわけで、ナチと協力していた歴史すらあります。   

イングランドと熾烈な闘いを経て,臣下の屈辱を飲んだ勇猛なスコッチ・ハイランダースと同じ言葉を使っていても、朝貢国「琉球」のそれは言葉は同じでも、この両者の「独立」はまったく別次元なのです。  

 

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コメント

>関ヶ原の陣の前前段
自分も同じ考えです。

勝った方がアジア太平洋を支配する、ということですね。
大戦にはならない気がしますが、象徴的な局地戦で勝った方に多くの小国が靡くという図になると思います。

台湾・尖閣・沖縄のいずれかを中国が奪えば中国の勝ち、守り切れば中国が自壊する、というあたりでしょうか。

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