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2014年10月 7日 (火)

とうとうFIT制度が爆発した

006
台風の目に入るという珍しい体験をしました。と言っても、いわれなければわからないくらいに突然暴風雨が止んで、静かになるだけなんですが、妙なものです。

おかげさまで被害はありませんでした。ご心配ありがとうございました。

さて九州電力が、9月25日から再エネの固定買い取り制度を止めたというので、バッシングされているようです。

「再エネという脱原発エネルギーに歯向かうのかぁ。電力会社は原発再稼働を優先する準備を始めたゾォ!」と、説明会に集まった人たちは叫んだそうです。

ホントは原発にはなんの関係もないのに、そんな調子で報道したマスコミも多かったみたいですね。 

日経新聞(9月25日)は電力会社が再エネの接続を制限したことを、こう冷静に伝えていますので、要約しておきます。(欄外参照)

・東北電が太陽光発電設備から購入する電力出力は8月末時点105万キロワット達する
・国が新潟県を含む東北7県で設備認定した再生エネ出力は5月末1149万キロワットに達した
・京セラなどは長崎県離島で43万キロワットのメガソーラーを検討中だが、送電網への接続が最大課題
・再生エネ急拡大に送電網能力が追いつかない事態は他の電力会社でも発生
・東京電力は群馬、栃木など5県の一部で太陽光発電設備などの送電線接続を制限

九電が今回の措置に踏み切ったのは、直接には京セラの45万キロワットのメガソーラー建設が直接のきっかけでしょう。

こんなバカデカイものをつなげられては、送電網がもたないということでしょう。

東北電も同日に同じ判断をかけ、東電も一部地域での受け付け制限、四国電力も同じく一部地域の制限です。 

興味深いのは、原発がない沖縄電力すら再エネの接続を保留に決めたことです。沖電も「電力の安定供給」を理由としています。http://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2014/140930.pdf

沖電が言うように「順次完成すれば、天候による発電量の急な増減を吸収できず電力の安定供給に影響を及ぼす恐れがある」(日経同上)ということに尽きます。

電力の安定供給を脅かすような再生エネ買取らないというだけのことで、原発とはなんの関係もありません

9月26日に政府は、この電力会社の見直しの動きを受けて、政府は再エネ特別措置法の3年ごとの見直し期限である2017年頃より、早まって手を打つようです。 

小渕優子経済産業相は26日の閣議後記者会見で「再生エネルギーの最大限の導入に向け、あらゆる角度から検証する」と述べたようで、有識者会議の中に専門部会を立ち上げて検討に入るようです。 

やっと菅直人氏が「オレを辞めさせたければ」と、彼になんとかして首相から辞めてもらいたかった与野党を脅してまで作った、この再エネ法にもメスか入るようです。 

よく電力の自由化と簡単に言いますが、小売りなどはカンタンですが、送電は孫正義氏が言うように経営的にうま味がありません。

送電網は日本の山がちな地形では、急峻な斜面に鉄塔を立てねばならず、その建設と保守には多大なコストと専門知識が要求されます。

再エネでも特に買い取り価格が一番高かった太陽光には異業種が大挙して押し寄せて、ちょっとしたブームになりました。 

その理由は、一にも二にも法外な買い取り価格があったからです。経済合理性を無視して、価格決定委員会で時の首相の権力を笠に着た孫正義氏が42円を強硬に主張しました。 

しかもなんと20年間継続して同じ価格で買い取ろうというのですから、当時の首相閣下のように頭のネジが飛んだ制度だといえるでしょう。 

しかも、火力発電所を作れとか言うなら、大変な投資や゛環境アセスが必要ですが、ペラペラのそこらで投げ売りしている中国製の太陽光パネルを、プラモデルでも作るようにポンポンとつなぎ合わせ、ただ同然の土地に作れば一丁上がりというのですからエグイ。 

あとは申請して許可されれば、売電側、つまり既製の電力会社に、「買ってくれよォ」と言いさえすればよかったわけです。

その上、申請だけして行政から割り当てをもらったら、その資格を転売したりする悪徳業者が大量にいたというのでニュースネタにもなりました。

ああ、なんという安直なビジネスモデルがあったもんでしょうか。濡れ手に泡とはこのことです。なにが「地球に優しいエコロジー」だか(苦笑)。  

じゃんじゃん作るだけ作っても、全量買い取ることが売電側に義務化されているわけですから、中国人バイヤーまでが札束掴んで、送電線近くの空き地を買い漁りに走るという現象が全国各地で起きました。

わが村にも、「遊休地高価借り上げます。エコ発電事業予定」なんてチラシが何度も舞い込みました。遊んでいた県の複合団地にはメガソーラーができています。

まさに太陽光バブル狂想曲ですが、法外な買い取り価格だけじゃなくてまだ特典はありました。

それが今問題となっている全量固定買い取りです。

「電気を作れば、作っただけ20年間、黙って全部買いますよォ」、なんていうのですから、この制度作った人の頭は大丈夫だったんでしょうか。あ、菅直人氏だったっけね(爆笑)

                                               (続く) 

:               ;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

■再エネ受け入れを九電が拒否、東北電も保留
日経新聞9月25日
  

東北電力の海輪誠社長は25日の記者会見で、再生可能エネルギーの発電事業者からの送電網への接続申し込みについて回答を保留する検討を始めたことを明らかにした。九州電力が同日から回答保留を始めた九州では、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の開発を計画していた事業者などに戸惑いが広がっている。   

 東北電が外部の太陽光発電設備から購入する電力の出力は8月末時点で105万キロワット。これに対し、国が新潟県を含む東北7県で設備認定した再生エネ施設全体の出力は5月末で1149万キロワットに達する。順次完成すれば、天候による発電量の急な増減を吸収できず電力の安定供給に影響を及ぼす恐れがある 

 再生エネの固定価格買い取り制度を使った売電を前提にしていた発電事業者は計画変更を迫られることになりそうだ。京セラなどは長崎県の離島で世界最大級の出力43万キロワットのメガソーラーの事業化を検討中。送電網への接続が最大の課題に浮上し「協力する各企業と連携し、九電と協議していきたい」(京セラ)と話す。九州で複数のメガソーラーを計画中のソフトバンクも「計画変更を余儀なくされるかもしれない」と警戒する。   

 再生エネの急拡大に送電網の能力が追いつかない事態は他の電力会社でも起きている。東京電力は群馬、栃木など5県の一部で太陽光発電設備などの送電線接続を制限している。送電網の拡充支援や買い取り制度の見直しが必要になりそうだ。

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原発を真面目に終りにする方法」カテゴリの記事

コメント

山形県庁の再エネ課も「計画が狂う」と大騒ぎになってます。
現知事が「卒原発」なる言葉を作り出した張本人の1人で、麻生政権のネガキャンが酷い中僅差で当選した「ただのオバチャン」ですから。2期目は対抗馬がいなくて無投票。赤字垂れ流し。
県職員や商工会・福祉協議会などにはやたら評判がいいという時点で、だいたいわかりますね。
最大の支援者が1期で落選した舟山康江さん(あの宮崎口蹄疫のGWにデンマークの養豚視察に行っちゃった当時農水政務官)。

その知事が音頭をとって、県営メガソーラーやら風力で2020年までに県内で100万キロワットにする!とぶちあげちゃいまして…典型的な「動き出したら止まらない公共工事」に。

んなもん、東北電力(ピーク時でも1500キロワットほど)が全量買い取れって、どだい無理な話です。
基本的に自然エネルギーは「地産地消型」でやるべきでしょうね。特に人口が10万規模程度の地方都市が2つあり、土地が広くて風力適地、木質バイオマスの試験設備があり、下水発酵ガス発電(原料供給は最高に安定している)などに取り組んでいる庄内地方などです。それでも酒田共同火力発電所があるおかげで、少ない人口の割に送電網が充実しているというラッキーな側面があってこそです。酒田のメガソーラー計画は、火力発電所が稼働して10年ほどで撤退してしまった日軽アルミの広大な跡地があるというだけのこと。勿論冬はほとんど発電できません。

家の近所(直線で100㍍)の廃校になった小学校グランドに、パネルが設置され発電が開始されました。さらに、これも近所(直線で100㍍)に工事中の物があり、中国製と書かれた大量のダンボール(パネル本体)が並んでいます。(現在パネル設置の為の基礎工事中)
間もなくパネルが設置され発電が始まるものと思います。
我が家も太陽光パネルに囲まれてしまいます・・・・・
(幸いに家とパネルの間には樹木があり、直接的には見えません)
記事には触れていませんが、北海道電力も中小発電(ソーラー・バイオガス)の買取りを保留する事が地元新聞に掲載されていました。
記事にあるように、送電設備の関係・・・と言っていました。
太陽光バブルも縮小ですね!

小渕優子大臣、まだまだ政治家としては経験不足でしょうし、大臣職は試練だと思います。
しかし大臣にカミソリ入りの郵便物が届けられたとのこと。
本当に反原発派の脅迫なのか(どうせ狂言だろwなんてネットの書き込みもありました)事の詳細はわかりませんが、いずれにせよ極めて卑劣で許しがたい行為ですね。

管理人さんの過去のエントリーを勉強させて戴いているので、再生エネルギー買い取りが菅と孫の悪巧みだったことや、日本がドイツのように弱っていくのを止めるために必要なこととも分かっていますが。

それでも、政府の決めたことをちゃぶ台返しするのは問題と思います。本音では喝采ですが、手法はいただけないと感じます。

それにしても多くの電力会社が一斉に動いたからには、小渕経産相の周到な根回しがあったのでしょうか。
本件と原発再稼働で勝てるかどうかで、日本の国益と日本初の女性首相誕生が懸かっています。

プーさんから良い指摘がありました。
各電力会社が一斉に「買い取り中断」したのは実に不自然ですね。

いわゆる横並びの「談合まがい」じゃないかと疑わざるを得ませんが、
小渕大臣にそんな力は無いのでは?と。(もうすでにそんな力を持っているなら逆に凄い人ですが)

賢かったら、むしろ発表期日をズラすでしょう。

山形さん、私は時期的に一緒に揃ったことなどはあまり重視していません。九電はたぶん京セラのメガソーラー計画との協議との関連があって今になったのでしょうし、それぞれがそれぞれの理由で「今」になっただけです。

電力自由化の中で、さまざまな新たな試みがされるようになってきました。東電管轄だった地方への関西電力の発電所進出などのように新たな枠組みの模索が続けらされるでしょう。
東電と中電の天然ガス取得の乗合も試みされるようです。

そんな中で、民主党政権の負の遺産などは早々に打ち切るべきです。
仮に打ち切っても、今までに申請した事業者は固定価格で20年間保障買い取りですから損はしませんしね。

ぷーさん。誤解があるようですが、再生エネ買取が保留されるのは、「電力会社のちゃぶ台返し」でありません。再エネ買取制度を規定する『電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法』に基づく正当な行為です。
特別措置法には、接続を拒否する要件もうたってあり、それに合致しています。

送電線の容量不足は、今の原発が稼働しないで化石燃料に偏ったコスト髙の現状では、実施すること自体が不可能です。
皮肉な話ですが、再エネ普及のために送電網容量を増やしたいのなら、原発を動かすしかありません。

本日の記事とは離れますが、東電と中電が新会社を設立し、火力発電建所設や燃料の調達を行う事が報じられていました。
電力業界も大きく様変わりする事が想像できます。
一般国民の願いは、「安く質の良い電気を安定供給して欲しい」なので、それに向けて様々な取り組みをしていくことには賛成です。

ありがとうございます。
勉強不足でした。二十九条の一に該当する、ということでしょうか。

菅孫立法の際に自民党が粘ったのを覚えていますが、いわゆる「時限爆弾」的なものなのですね。
民主党政権時代の負の遺産を解消すべきということについては大賛成です。
問題はその手法、だけだと思っています。

山形様にはお褒め戴いて恐縮です。

政治でもスポーツでも、「モメンタム」が大事なのだと考えています。すなわち「その場の勢い」です。
一部の確固とした信念を持った人以外の大多数は、そんな「モメンタム」に流されてしまうものです。
感覚的には両翼1割ずつを除いた8割方のサイレントマジョリティーです。
そこを味方に付けるためにあえて一斉に動いた、という見方もあるのかもしれません。

ちなみに、皆様のHNの基準からしたら、自分は「グンマー」となります。お里が知れる、ってやつですねw

今後ともご指導の程よろしくお願いいたします。

FIT制度開始時期から、おかしい制度で、妄想だけでした

スペイン、ドイツは自然エネルギーでの発電量が50%を超えていると
いいながらも、現実には補助金が打ち切られた途端、
倒産する会社が増えている事は報道されませんでした。

東日本大震災後であり、災害地での雇用促進、地域促進といいはなち、
無知な自治体はそれに飛びつきました。

孫氏などは、地域振興等と言い、自治体に土地の提供や、税制の優遇を求め
交渉していました。

こんなの地域振興になりません。
定額で、作れば作るだけ全量を買い取ってくれるのであれば、
設備投資費を抑え、人件費、ランニングコストを削り、
大規模になれば、更に利益が拡大します。
雇用促進なんて期待できません。

買い取り価格が42円/kwh/20年間/太陽光の場合で 
家庭用電気料金/東京電力の場合が27円/kwh 差し引き15円になるわけで、
単純に見積もれば 15円/kwh値上げされる事になります

いろいろな接続が増えることによって、停電も発生する
当然、企業向け電気料金も上がりますので、中小企業を更に圧迫します

再生エネルギーの為に
国民に、現在の1.5倍の電気料金を払って下さい。
中小企業の倒産はあきらめてください。とは今でも、誰も言いません。


こんな事は、吉田調書の捏造と同じで、少し考えればおかしい事に気づくはずですが。


ふと気づきましたが、震災前には、日本の電気料金が高くて国際競争力が落ちると
騒いでいませんでしたか
その為に電気料金の安い海外に進出する。
その点、韓国は電気料金が安いので魅力的だという説もありましたね。
(韓国の場合、国からの補助金があった為で、現在は大赤字企業です)

プーさん。

最近は2ちゃん界隈で「グンマー」なんて明らかな蔑称が罷り通ってますが…

まあ、私の過去の経験からして、群馬県は大好きですよ。大ファンと言ってもいい。群馬の「人」が好きだもん。
かつて若かりし頃にバイクで爆走して行ったり、太田や渡良瀬川向かいの栃木県足利市出身の知り合いもいます。


あの早川教授もシミュレーション図だけにしといて、ネットメディアに乗せられてツイッターで発狂するまでは「偉人」だったのに…あれは勿体無かった!

あの震災で、岩手県釜石市の鵜住居(小中学校での指導で)の被害をゼロにしたのも、「海無し県」の群馬大学の先生でしょう。

ま、1年後には早川教授~上杉隆のラインのニコ動流れたせいで、群馬大学の津波被害想定という大事な講演で、当地で「あの早川とかいうおかしなのがいるとこだろ?」てのが先走りしてしまい、
極めて覚めた反応になったのが、いまでも悔やまれます。

まぁ、いつも東北ばかり中心に見てた自分がはずかしいけど、なんだかテレビなんてどうでもいい。

群馬県大好きです!

但し、サッカー(J2ですが)では、全力で応援し戦う!
それでいいじゃないの。

山形様
彼のことは嫌いになっても群馬のことは(以下略
鵜住居のことは、知りませんでした。お恥ずかしい。

サッカーは・・・アレですね。某事件以来盛り下がっています。
むしろ野球の独立リーグはラミレスとカラバイヨのお陰で熱いです。辞めないで欲しいなあ。

自分の山形の思い出は、学生時代のスキー部での「裏」月山合宿です。夏休み入りの時期、「表」は強豪校で一杯で、こちらは清川行人小屋に篭もって自炊と山スキーしていました。星空がとても綺麗でした。

ドイツの不調でEUR/USDもDAXも下げていますね。アメリカはシェール革命で、中国はソーラーパネルで、反原発が好都合ですね。

ついでに、ソフトバンクも下げていますねw

プーさん。
そんなんで群馬嫌いになったりしませんから(苦笑)ご安心を。
お互い「温泉王国」ですしね。
かつて伊香保に東京組と集まろうと行った時は、3月末の大寒波来週で、前日に履き替えたばかりの夏タイヤを夜中に戻して出発というドタバタでした。

帰りには高速が全滅。4号も通行止め。仕方なく50号で水戸まで出て、6号を北上。
途中で「事故通行止め」の中、回避して通った真ん前が今では皮肉なことに福島第一原発でした。
大吹雪の中で仙台の後輩のアパートまで夜中にたどり着いて、雑魚寝したのは明け方でしたわ。


月山裏?雪質最悪だけど量だけは多い湯殿山スキー場じゃなく、羽黒とかかなあ。
こちらにこられることが会ったら、コースも豊富で広くて空いてる(スキーブームの頃の半分以下でガラガラで、待たずにリフト乗れます)蔵王をご案内しますよ!

その蔵王山が、今年ちょっと不気味に火山性微動が観測されてるんですが…。


管理人さん、コメント欄お借りしました。すいません。

山形さん。コメンター同士の掲示板的使用はたまにということにしてください。
何時間もかけて書いていて、内容はスルーでこういうことにだけ使われるとがっかりします。

あらためてコメント欄のルールを書いておきます。原則としてこのコメント欄は建設的討論のためにあります。それを承知してください。

①ハンドルネームはつけて下さい。識別できなくなります。
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