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2014年11月25日 (火)

名無し氏のコメントに答えてその2 「中国から支援をもらう」だって?

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「言ってはならないこと」のけじめがつかない人というのが、この世の中にはいます。 

たとえばいい大人が、「なぜ人を殺してはいけないんだ」というようなことを、おおっぴらに口にすると、世間では深くケーベツされます。それは説明する必要がないコモンセンスだからです。 

名無し氏はこうアッケラカンと書いています。 

「振興予算の減額?削減して沖縄が困窮した場合、中国が支援してくるのは目に見えてますし、そんなバカなことを政府がしますかね?」  

ふー、プーさんではないが、「あ~あ、言っちゃった」っていう感想がピッタリですね。

実は、私はかつて沖縄に住んでいた時に、ある反基地運動家の口から、酒席でしたがこれと同類の台詞を聞いたことがあって、ドン引きしたことがありました。 

せっかく表面は「基地のない島」だとか「すべての戦争に反対」というような耳ざわりのいい「顕教」を言ってきたのに、本音はそこかい、ってなもんでしょうか。 

このコメントで私は、この沖縄革新陣営の「密教」はいまだ健在どころか、いっそう堅固になっていることに気がつきました。 

さて改めて、「沖縄が困窮したら中国が支援してくる」か。すごいねぇ、昨日も尖閣近辺に5隻も公船を侵入させている国からねぇ。

日本の47都道府県で、国からの交付金が減ったら、隣国から金が来ると言ってのけるのは、おそらく沖縄ただ一県だけでしょうな。 秘密のケンミンshow報告もんだね(笑)。

だって北海道が、交付金減ったからロシアからカネもらうぞと言ったり、島根県が交付金減らしたら韓国から貰っちゃうぞえば大笑いでおしまいですが、沖縄が言うと妙なリアリティを感じてしまうのが怖いですよ。 

このような旧宗主国である中国を慕う思想(慕華思想)は、沖縄庶民にはほとんど見られず、不思議と沖縄の知識階層に行けばいくほど濃厚になりますが、この歴史については長くなりますので、稿を改めます。

さて、こんな人に対する答えはひとことで済みます。

一国の公権力が、外国政府の政治的介入を許したらもはや独立国とはいえない

これでQ.E.Dなのですが、そんなこと言ってもきっと分からないでしょうから、野暮を承知でちゃんと説明してあげます。 

あえてマジで名無し氏に聞きたいのですが、中国が他国の自治体にどうやってカネを出すのでしょうか? 

大震災の時をみればわかるように、「援助」は当該国の要求なしには、救助犬一匹出せません。「支援」は受け入れ国の合意が前提なわけです。

自治体には外交権がないために、外国に対して「支援」を要請する権限はありませんし、日本政府がそのような要請を中国にする可能性は限りなくゼロです。 

それでもなお沖縄県に対して、政府の意志を無視して中国が「支援」を強行した場合、これは内政干渉というリッパな主権侵害行為に該当します。 う~、だんだん説明するのが馬鹿馬鹿しくなってきたぞ(笑)。

ですから、「中国からの支援を貰う」ためには、その受け皿になる「琉球自治区」、あるいは「琉球共和国」でも作って、外交権の一部を沖縄に委譲してもらうしかないわけです。 

こういうオオゴトなのにも関わらず、この人の脳味噌の中では、中国が大変人のいいオジさんで、困っている沖縄県に、「おや、お困りかな沖縄さん。ならば3000億円くらいお貸ししましょう」と言ってくれるのを待っているみたいですね。  

素晴らしいまでのノーテンキだぁ~(棒読み)。 

ではこの「琉球自治区」が出来るまでのプロセスですが、けっこう大変です。 

まず、いきなり「沖縄人民共和国」みたいなものをデッチ上げて、実力介入を中国に要請する、な~んていう60度の花酒ストレート一気飲みみたいな方法もありますが、これをやるとシャレにならないただの侵略ですから、とりあえずは除外します。

無難なところでは、住民投票条例を作って帰属を問うという手続きしか方法がないでしょうが、このような住民投票に対しては、政府はカタルーニャのように頑として否認するでしょう。

分離独立は、 一国の主権に関わることですから政府が認めることはありえません。先日、それを甘く見たデーヴィッド・キャメロン英国首相がいかなる窮地に立たされたのか、世界中は知っています。

また、国際社会はそんな中国の傀儡国家を認めないでしょう。なぜなら、それが東アジアの戦争の火種に直結するからです。 

というのは、このような住民投票による帰属の変更は、プーチンがクリミアや東ウクライナでやった方法と同一で、世界で今やもっとも評判の悪い方法だからです。 

では、いきなり中国に帰属するクリミア型ではなく、香港型の一国二制度でいこうとしても結果は同じです。 

それは相手国が中国だった場合、当初の約束であったはずの民主主義制度の堅持という約束がなし崩し的に無効にされるのが分かりきっているからです。 

この人の眼にはきっと、香港の学生たちが雨傘革命でなにを訴えているのか、台湾の学生たちが議会を占拠して何を叫んでいたのか見えていないのでしょうね。 

中国からカネをもらうというのは、自由と民主主義を中国共産党に差し出すことと同義だということを都合よくお忘れのようです。困ったものです。 

いや、実際に貰わなくてもいいのだ、貰うぞとブラフをかけるだけで、政府はビビるだろうとでも考えているのしょうか。実はこの考え方にもモデルがあります。それは韓国です。 

ちょうど沖縄と似た歴史的性格を持つ韓国は、「東アジアのバランサーになる」と称して米国との同盟を軽んじて、中国の膝元にすり寄りました。 

7月に訪韓した習に対してパククネが、現代版三跪九叩頭の礼をとったのは記憶に新しいところです。

韓国のいわば「離米従中」路線ですが、歴史的にはかつての宗主国の胸元に回帰したいというわけですが、その時、韓国政府は中国から何と言われたと思いますか。  

朝鮮日報(5月14日)はこう伝えています。

「韓中の政府間の定期協議で中国の当局者が韓国の政府関係者に対して朝貢外交に戻ったらどうなのか」と深入りする発言をした。(略)2013年、中国の一部学者が唱え始めた「朝貢外交復活論」を中国の当局者が口にしたのは初めてだ」

そうです。中国は韓国に対して時代錯誤にも「属国に戻れ」とのたまうたのです。 

韓国のこの動きとあたかも連動するように、沖縄では大の親中派の翁長氏が知事になりました。 

翁長雄志氏の政治的信念は、「基地のない沖縄」だそうですが、この緊張するアジアの地図の中で「米軍よ、出て行け」と言っているわけですから、誰のために言っているのかは、推して知るべしではないでしょうか。

さきの朝鮮半島と比較すれば、かつて北朝鮮が韓国に「朝鮮半島からの外国軍隊の撤退」を要求したようなものです。 下心見え見えですね。 

なぜ、今この時期に「離日(米)従中」の翁長氏のようなタイプの政治家が現れるのか、本土の人間には解りにくいと思います。  

これはかつてのふたつの冊封国が、今の宗主国である米国の衰退を読んで、宗主国替えを企てたのです。

中国のCCTV(中国中央電子台)が、沖縄知事選という自治体選の結果を大々的に報じるキナ臭さの中、それに呼応するように中国をいつもどこかで頼みにするような「気分」が沖縄の一部に漂っているわけです。

それについてはまた明日に。

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コメント

いつも、考えを纏めるのに大変、貴兄のブログが参考になっております。沖縄在住、保守の考えです。沖縄の高齢者、80代くらいの方になると、物凄い純血種の愛国者も居られますね。慕華思想も、確かにあります。厄介ですね。

光栄です。

自分は単に思いつくだけですが、管理人さんは血肉の通った議論にしてくださるので大変有り難いです。

歴史に学ぶっていうのは本当に大切なことですね。

救助犬一匹、というのがまたスパイス(唐辛子?)が効いていてい良いです。

私もそんな発言を本気でする沖縄のお年寄りに出くわすことがあります。
『沖縄が琉球国として独立すれば中国は尖閣諸島の海底資源を喜んで琉球に提供するさ‼』等地元新聞社ですら記事にし掘り下げる程の琉球と中国の関係 そもそも 中国が提供するなんて尖閣諸島は中国の領土と断定しているし。知らないで良いことは時としてあったとしても大人ですから大切な沖縄がより良い沖縄になる為にも見聞を広げ現実的な考えを持ち責任を持って発言して欲しいなぁ うちなんちゅとして祈る思いです。

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