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2014年11月 3日 (月)

何か悲劇が起きるまで何もしない国日本

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エボラのことを考えて3週間めになります。そろそろオシマイにしようと思いながら、エボラをきっかけにして考えてしまうことが沢山でてきました。

今回の疑似患者がたまたま幸運にもシロ(陰性)で、空港近隣に感染症指定病院があったという二重の幸運があったので、マスコミは既にエボラなど日本に入って来る「はずがない」といういつも通りの日本的安逸の空気に戻ってしまいました。

わが国は残念ですが、「何かが起きるまで、何もしない生ぬるい国」のようです。

10月28日に決まった政府のエボラに対する当面の指針です。

「政府は28日午前、エボラ出血熱対策に関する関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は「国際的に憂慮すべき事態だ。検疫などの水際対策を含め、事前の備えが重要と改めて認識した」と強調。各閣僚に▽各省庁の緊密な連携▽迅速な初動検査と2次感染防止▽国民への情報提供−−などに全力を挙げるよう指示した。
菅義偉官房長官は初会合後の記者会見で、内閣官房に「エボラ出血熱対策室」、官邸の危機管理センターに各省庁との情報連絡室をそれぞれ設置したと発表した」
(毎日新聞10月28日)

ひとことで要約すれば「対策室」と「情報連絡室」を官邸に作るというだけです。他になにも新しい対策はありません。

もちろん私が唱えてきたBSL-4ラボの稼働については、一顧だにされた様子はありません。

正直、民主党政権時なら特に驚かなかったのですが、安倍政権になってもう少しましになったのかと思っていました。

たまたま最初の感染疑いを持たれた人がシロ(陰性)だったからよかったものの、あれがクロ(陽性)で、しかも実は発熱だけではなく下痢などの症状も出始めていたのを隠していたら・・・、ぞっとする想像です。

エボラ出血熱は危険性に応じて4段階あるリスクの最高段階のレベル4です。それはこのように規定されています。

ヒトあるいは動物に重篤な病気を起こし、容易にヒトからヒトへの直接・間接感染を起こす。有効な治療法、予防法は普通得られない種類」(Wikipedia)

このような患者を入院させることができるのは、ただひとつの病院しかありません。特定感染症指定医療機関(3医療機関)の8床と、第一種感染症指定医療機関(44医療機関)の84床だけです。 ※http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html

「92床もあるじゃないか、92人出ても大丈夫だよな」などと考える人はさすがいないと思いますが、もちろん勘違いです。

これは北海道から沖縄にまで全国に散らばっていますから、首都圏で当面の間隔離できるのは両手の指の数ていどになります。成田や東京周辺では以下の11床です。

・成田赤十字病院(千葉)             ・・・1床
・埼玉医科大学病院(埼玉)            ・・・2床
・都立駒込病院(東京)               ・・・2床
・東京都保健医療後者荏原病院(東京)    ・・・2床
・横浜市立市民病院(神奈川)            ・・・2床
・JAとりで総合医療センター(茨城)       ・・・2床

今回疑いを感染持たれた患者が収容された、成田空港のそばにある成田赤十字病院の隔離キャパはたった3床です。

日本の表玄関の成田ですらたった3床!失笑するようなお寒い状況です。

もし、患者が陽性だった場合どうしたのでしょう。不運にもその飛行機に乗り合わした同乗者全員は、感染していないことが確認されるまで隔離されねばなりません。

現代の旅客機は200人から500人が搭乗しますが、原則としてこれら数百人の人達は潜伏期終了まで隔離される必要があります。盲腸など非感染症患者と同部屋に入れますか?

これが国内に一歩たりともエボラウイルスを入れないという意味での水際作戦ですが、もちろんそんな施設はどこにもありません。

今厚労省が言っているサーモグラフィと渡航国の申告などていどで、「水際作戦」だなどと言っている厚労省の楽天家ぶりに驚きます。「気休め作戦」と名称変更したらどうですか。

今でもマスコミは、西アフリカに直行便がないなどと解説しているところがあります。 たしかに日本からは西アフリカ便はありませんが、たとえばドバイなどのハブ空港からトランジットで来日したらどうするつもりなのでしょうか。

あるいは今回の疑似患者のようにヨーロッパを経由したら。その間の接触はない、こう厚労省はあらかじめそう決めているようてす。

さらに、これがもし、国際便が出ている地方空港だったらどうしたのでしょうか。救急車に乗った経験がある方ならわかるはずです。

救急隊員は搬送先の病院を探して走り回ることになります。そしてお定まりのたらい回しです。

いきなり隔離病棟を増設しろと言っても予算がないでしょうから、とりあえず国が主導して空港や大都市圏での各病院での搬送ルールを決めて、直ちに患者が入院できるような仕組みを整えるべきです。

このていたらくを見ると、まるで原発安全神話です。「不吉なことを言うと本当に実現してしまうから、言わないようにしよう。検討するだけでも、国内に不安の種をばら蒔くからダメだ」という言霊信仰です。 

原発事故の時にそれが手厳しく批判されませんでしたか。原発関係者は、「原発が事故を起こすなどと言えば社会不安が拡がって反対派が活気づく。事故の起きないものを作れ」という言い方で、事故を想定しない体制を作ってしまいました。 

しかし原因がなんであれ、それは起きたわけです。同じことがエボラについても言えます。この原発の部分をエボラに置き換えると、今の厚労省と同じことになります。 

エボラが日本に入ってくると言えば、社会不安が拡がってBSL-4ラボ反対派が活気づく。水際作戦でエボラが入らないようにしろ 

長くなりましたので、次回に続けます。

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