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2015年1月22日 (木)

ISの思惑に乗るな!

027

思ったとおり、首相官邸前で「二億ドル支援をやめろ! 人質解放! 首相官邸前抗議集会」とやらがあったようです。

「2億ドル援助にNO!人命軽視の安倍にNO!」だそうで、ネット署名までしているとか。やれやれ。どっちに向かって「抗議」しているんですか、まったく。 

この人たちは、暴力集団が暴力に訴えるたびに、政策変更しろって言うのかしら。

なら、もう政府も国会もいらないことになるから、いっそISに外交政策作ってもらったらいかがでしょうかね。

根本的に<国家主権>とか<民主主義>などということが、理解できていないようです。

なるほど、IS(「イスラム国」)は、あのYouTubeの映像で、あえて「日本国民に対して」という表現をとって、あたかも「日本国民の選択が人質の命を左右するんだ」といわんばかりの言い方をしています。 

これは、日本人の中に「政府」と「国民」の分断を持ち込み、自国政府攻撃をやらせて、自らの要求を通すという黒い戦術にすぎません。 

そもそも、ISは日本の中東政策になんの関心も持っていません。 

だって、そうでしょう。よくも悪しくも、我が国の中東政策は、従来から一貫してイスラエルにもアラブにも傾かず、支援金を出すだけのものにすぎませんでした。

それはこの中東地域が、一時は我が国のエネルギー源の9割を独占する存在だったからです。 

この過度の中東依存という絶対条件の中から、我が国のイスラエル・アラブにいずれにも傾斜しない中立的政策が出てきました。

英仏のように、かつての委任統治時代の傷跡に対しての責任もなく、米国のような国内に巨大なイスラエル・ロビーもなく、主要国でありながらいたって衛生無害てした。

この衛生無害なキャラ故に、中東和平のテーブル役になれる条件かないわけてもないわけですが、それも単にひとつの可能性に過ぎず、まだ何もやっているわけではありません。

ですから、わが国には伝統的に「中東政策などない」というのが真実で、今回の安倍首相のアラブ歴訪すらも、アラブ世界ではその延長と思われています。

強いて言えば、安倍さんがカイロで「反ISを支援する」とは言っていますが、ISを支持する国はアラブ世界でも皆無なはずで、アラブ世界でも好意的に受け止められていました。

つまり、日本はIS攻撃のための対テロ有志連合にも加わろうとはしていないし、基本政策も何ら見直しもしていません。 

もちろんISは、そんなことはよく分かって言っています。あのジハード・ジョンが登場する、殺人予告映像を他国と見比べて見てください。 

米国やフランスなどの対テロ有志連合の人達を拉致した時には、必ず空爆を止めろという政治要求を突きつけています。 

もちろん呑むはずがない要求で、不可能な要求を掲げて、裏で身代金交渉に入るというのが彼らの常道でした。 

しかし、今回の場合、日限を切って、ナイフで人質の頭を叩きながら、「こいつには1億ドル、こいつには1億ドル」というような、人命をバナナの叩き売りするような卑しいことを言っています。 

そして、日本が「反イスラム十字軍に参加した」とかなんとかいうくだりは、こんなていどしか、このロンドンのラッパーの貧しい脳みそに、浮かばなかっただけの話です。

政治要求でもなんでもありません。

したがってISの目的には、日本の政策変更にはありません。明確にゼニカネ目的です。

『イスラーム国の衝撃』という優れた本の著者で、池内恵(さとし)東大准教授(中東・イスラーム学)は自らのブログで、こう述べています。

「『イスラーム国』側の宣伝に無意識に乗り、『安倍政権批判』という政治目的のために、あたかも日本が政策変更を行っているかのように論じ、それが故にテロを誘発したと主張して、結果的にテロを正当化する議論が日本側に出てくるならば、少なくともそれがテロの暴力を政治目的に利用した議論だということは周知されなければならない」
(「中東・イスラーム学の風姿花伝」http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-258.html

冒頭の「抗議デモ」など、池内氏が危惧したような、IS(「イスラム国」)の狙いどおりに動いたわけで、この緊迫した状況下では「テロ支援団体」と言われても仕方がない愚行です。 

この人達は、おそらく集団的自衛権反対や特定秘密報反対、反原発運動をやってきた人達のはずです。

何を主張しようと勝手ですが、外国のテロに人命がさらされている時にそれをやるなということです。これについても池内氏はこう言っています。

「集団的自衛権」とは無関係である。そもそも集団的自衛権と個別的自衛権の区別が議論されるのは日本だけである。
現在日本が行っており、今回の安倍首相の中東訪問で再確認された経済援助は、従来から行われてきた中東諸国の経済開発、安定化、テロ対策、難民支援への資金供与となんら変わりなく、もちろん集団的・個別的自衛権のいずれとも関係がなく、関係があると受け止められる報道は現地にも国際メディアにもない。
今回の安倍首相の中東訪問によって日本側には従来からの対中東政策に変更はないし、変更がなされたとも現地で受け止められていない」(同)

もし、それで政府が政策変更などすれば、わが国ほどローリスク・ローコストで政策を替えられる国はないことなります。

ISからすれば、英米仏は特殊部隊を投入されるかもしれないし、英国など人質が殺された場合、事件後に報復することさえしています。

ならば、こんなハイリスクな国は止めて、ちょっと脅せばすぐに大金を出すようなローリスク・ハイリターンな日本を狙おうとするでしょう。

じゃあ、ちょっくら日本人をパクってくるか、ということになります。

次は別にIS支配地域でなくても、ドバイでもどこでもいいから観光客を2、3人見つくろってこいや、ということになっていきます。

ちなみに、これはあながち冗談ではなく、ISの最近の手口は、メールでジャーナリストを「招待」し、行けば拘束して人質にしてしまうというやり方すらしています。後藤氏もガイドにダマされたようです。

北朝鮮はヨーロッパで、よど号グループの日本人妻を使って誘拐までしています。ISには白人や東洋人などウジャウジャいるそうですから、簡単にマネできるでしょう。

だから、このような理不尽な人質要求に対しては、初めの一回目こそが決定的に重要で、ここで屈すると後はズルズルとやられっぱなしになっていきます。

かつてのダッカの日航機ハイジャック事件が、悪しき先例となって類似の事件を連鎖したことを思い出して下さい。

これについても池内氏はこう述べています。 

「『特定の勢力の気分を害する政策をやればテロが起こるからやめろ』という議論が成り立つなら、民主政治も主権国家も成り立たない。ただ剥き出しの暴力を行使するものの意が通る社会になる」(同) 

また、妙な「気配り」をする論調も登場しました。日経新聞(1月21日)はこう書いています。 

「米国が主導する有志連合が対イスラム国への軍事介入を続けており、日本政府が欧米との協調をアピールすれば人質を拘束している過激派組織を刺激しかねない」 

本当に悪い意味で日本人だねぇ。ムチャクチャなことをやってくる奴がいると、それに抗すること自体が「相手を刺激するからやめろよ。風は吹きすぎるからさ」というわけです。

バッカじゃないか。それは村内の論理。相手はISという手に負えない暴力団なのです。

人を殺すも、奴隷にするも、略奪もやりたい放題。先日は教育を受けたというだけで女性を大量処刑したような人間のクズどもです。

一回こんな奴らの暴力的要求を聞いたら最後、彼らのいいなりになる奴隷国に転落します。

池内氏はこう厳しく問うています。

「今回の件で、『イスラーム国を刺激した』ことを非難する論調を提示する者が出てきた場合、そのような暴力が勝つ社会にしたいのですかと問いたい」(同)

そして、このようなISのテロに媚びるような態度こそが、さらなるテロを招く国になると警告しています。

「テロリスト側が中東諸国への経済支援まで正当なテロの対象であると主張しているのが今回の殺害予告の特徴であり、重大な要素である。
それが日本国民に広く受け入れられるか、日本の政策になんらかの影響を与えたとみなされた場合は、今後テロの危険性は極めて高くなる。
日本をテロの対象とすることがロー・リスクであるとともに、経済的に、あるいは外交姿勢を変えさせて欧米側陣営に象徴的な足並みの乱れを生じさせる、ハイ・リターンの国であることが明白になるからだ」

いずれにしても、あとわずかで決定することです。政府の決断を静かに、しかし熱く見守ろうではありませんか。

軽挙妄動はしないこと。国内の政治に利用しないこと。

日本人の「国民力」が問われています。もしその結果殺されたのなら、その時こそシャルリに学べばいいのです。

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■参考資料 池内恵(さとし)東大准教授
ぜひお読みくださることをお勧めします。

「中東・イスラーム学の風姿花伝」
http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-258.html 

 

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コメント

人質事件と反政府デモがリンクするとなれば、これは隣国の関与が濃厚ではないでしょうか。

包囲の鎖の弱いところを狙うというのは、古今東西の戦略の常套手段ですね。
今回は切れないことを強く望みます。

安倍さんが「人質の救出には最善を尽くすが、身代金
はビタ一文払わない。運悪く、最悪の結果が出たとし
ても運命として受け入れなければならないだろう。そ
して、迷信者には断固とした対応を取り続ける」と言
えばいいのに。

最初から、これは情報戦による戦争です。コトバを使
った戦争なんです。日本はハナっから相手に飲まれて
ビビってる。ヤクザに睨まれたカタギのシロートです
わ。自ら崩れて、相手の意のままに動くようなコトに
ならなければ良いのですが・・

私がいつも言うように、霞ヶ関の官僚の無能まる出し
ですわ。本当にISの詳細情報を掴んでないどころか、
パイプさえ無いらしい。よくも、これで外交が出来るなぁ。
ハラキリものですよ。米国の諜報機関に救援を頼むの
でしょうけど、属国は早くやめたいな。

ここは、米国を説き伏せ日本のCIAをつくるチャンス
と言えばそうなのかも。さすが安倍さんです!?

ロシアでは人質事件があまりないという印象を受けます。
最初から人質など救出する気がないと言われているからです。
モスクワ劇場のようなひどく痛ましい事が起こったとしてもその後、ハイジャックのようなニュースはついぞ聞いたことがありません。
効果がないとわかれば、手を出さなくなるものです。
我が国では、どのような選択をするのか分かりませんが、脅迫に屈することなく、かつ人質の無事というベストを祈りたいですね。

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