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2015年1月28日 (水)

ISILの危機その1 濡れ手に粟の盗掘商法

035
またISIL(「イスラム国」アイスル・統一略称※)の新画像が出たようです24時間の新たな期限設定と捕虜交換を求めています。
※今までISと表記してきましたが、政府の統一略称のISIL(アイスル)に変更いたしました。

マスコミは、「日本政府を翻弄するISIL」などと言っていますが、彼らには強力な指導機関がなくて、現場対応でまさにバザール商人をやっているだけに見えます。

さて、マスコミは、ISILに過剰な恐怖を植えつけています。まるで神出鬼没なスーパーテロリスト集団であるかのようです。

ISILは、そのうち詳述したいのですが、今までのテロリスト集団と違って、「国家ゴッコ」と、企業のような給料制度を持っています。

たとえば、あるマレーシアから夫婦子供連れで参加した(!)家族は、戦闘員として夫に月40ドル、ネット担当の妻に月40ドル、子供一人に15ドルの月給が支給され、マレーシアにいた時より豊になってしまったという例もあります。

いおい、出稼ぎテロリストかよ、とガックリきますが、案外純粋な理念型テロリストより高給欲しさの傭兵のような連中が主体なのかもしれません。

これは中東では標準以上の収入で、それが故に戦闘員を大量に抱え込んでいました。

また支配地域においては、病院、学校なども運営しており、行政組織や軍隊もあります。軍隊は、イラク軍基地を襲撃して奪った装甲車両やミサイルまで装備しているようです。

また、このマレーシア出稼ぎテロリスト一家の女房のように、海外からの「転職組」(←そんなもんに転職すんなよ)は技能に応じてITや「国家建設」の業務についているようで、みんながみんな戦闘員というわけではないようです。

ISを戦闘組織、あるいはテロリスト集団と説明していたマスコミかありましたが、むしろ「国家ゴッコ」をしているカルト宗教集団、アラブ版オウム真理教のようなものに近いでしょう。

オウムが各種インチキ商売に手を染めていたように、ISを支える潤沢な資金源こそが、彼らを実態以上に大きく見せていた原因です。

しかし、今や、ISILは最大の危機を迎えてようとしています。

それは彼らの財政的基盤がグラついてきているからです。それを指摘したのは米国の、しかも面白いことには財務省でした。 

2014年10月、カーネギー国際平和財団における講演で、デビッド・コーエン財務次官は「米国はIS困窮化政策」aとっている」と述べています。 

これによると米国は対テロ戦争において、空軍力以上に経済的打撃を重視して、資金源を断つことで消滅に導くことを重視しているのがわかります。 

9.11同時テロを実行したアルカーイダに対して、米国が使った手段が国際的金融制裁でした。

アルカーイダは、ウサーマ・ビン・ラビンがサウジの大富豪一族の出であったように、中東諸国を中心とする海外からの寄附で潤っていました。

この寄付金が流れ込む銀行の口座が、テロリストが利用する資金源だと特定された場合、当該国はその銀行に対して口座を凍結するように命じなければなりません。 

フランスの銀行などが実施に移し、今までアルカーイダが利用してきた主要国の口座は、ことごとく凍結されていくことになります。

これによって、アルカーイダは一気に衰退に追い込まれました。今、アルカーイダを名乗っているのは、ほとんどが小グループにすぎず、時にはシャルリ襲撃事件のようなスタンドアローンタイプ(孤立型)の個人テロリストだと言われています。

ちなみに、わが国の対テロ3法である「テロ資金提供処罰法」「犯罪収益移転防止法」「テロ資金凍結法」などの法案は、すべてテロリスト団体の資金源に対する打撃を目的としています。 

例によって日弁連が反対しているようですが、彼らが反対するということは、きっとテロリストにとってすごくイヤな法律なんでしょうね(苦笑)。

さて、コーエン財務次官はこの講演において、ISはアルカーイダのようにいかない、と指摘しています。

それはISは自前の金づるを持っているからです。それが原油密売です。

彼らは軍事的に支配したシリア、イラク地域の油井は、アルカーイダのように破壊せずに、それを管理して、せっせと販売しました。

そのやり方たるや実にマメで、タンクローリーだけではなくポリタンを小型車で闇市場に運ぶことまでしています。

これが米国に恨みを呑んで死んだフセインの遺産である、中東最大の原油闇市場でした。

これは長年、米国が必死に探索して根こそぎにしようとしましたが、最後まで分からずに潰しきれなかったものです。

この密輸ルートはいくつものルートに分かれていて、トルコとクルド自治区を経て海外に伸びており、莫大なアングラマネーが動いていると言われています。

これらの諸国は、表向きはISと厳しい対立関係にありますが、いかんせんISILの盗掘してくる闇原油の価格が、バレル100ドル台の時代にドイツ連邦情報局(BND)の調べてバレル18ドルという驚異的破格だったために、地下経済でそれに協力してしまう構造が出来あがっていました。

ISILはこのように、周辺国と目に見えない地下経済でつながっていて、主要国の銀行口座を凍結したくらいでは痛くも痒くもなかったわけです。

そもそも濡れ手に粟です。他人様の油田を銃で脅して掘っているだけてす。

油田は、探査や採掘、原油施設の建設と維持まで巨額のコストがかかるものですが、それがゼロなのですから、儲かってあたりまえです。

おまけに、闇市場の原則はいつもニコニコ現金払いです。キャッシュしか受け付けません。

ですから、ISは密輸業者と相対で金の受け渡しをするという、まるで魚屋か八百屋のような商売で稼ぎまくってきたわけです。

もちろん銀行を経由した決済などシャレたことはしませんから、アルカーイダには効いた銀行口座凍結攻撃もまったく功を奏さなかったわけなのも当然です。

かくて、ISILの原油盗掘による彼らの収益は一説1日100万ドル以上、月にすると1000万ドル(約10億円)という潤沢なテロ資金となったわけです。

「ドイツの情報機関「独連邦情報局」の報告書によると、イスラム国が掌握する油田の産油能力は推定で日量2万8000バレルとされ、米中央軍は、イスラム国の年間原油収入を10億ドル(約1200億円)と推計していた」(読売新聞1月22日)

これがISILの潤沢な武器やIT、戦闘員の給料などに化けていったわけです。

しかし、これが急速にしぼみつつあります。長くなりそうなので次回に。

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コメント

対ISとして、
日曜日あたりは、鍵を握るトルコと全面的に協調すべきという論調の解説をする「専門家ではない」コメンテーターさんが多かったんですがね。O谷さんとか。
エルドアンだってむしろISに近いとも噂されてますし、シリアからの難民流入を制限していたり。何しろ最大の内憂であるクルド問題を抱えていますし、
クルド人はトルコ・イラク・イランに約1000万人ずつもいるわけですから、下手なことは出来ない。
しかもそのクルド部隊とシリア政府軍に反政府軍、対IS武装集団が入り乱れて内戦でドンパチやってる状態ですからねえ。もはやなんとも…。

で、副業軍事ジャーナリストのK谷さんなんかは、何年も前から「ヨルダンこそ中東でイスラエルに対抗出来る優秀な諜報機関を持つ親日国だから、関係を密接にすべきだ」が持論でしたが、90年代からテロでやられっぱなし。
彼の思うようになった現在も政府窮地です。
たぶん、当時のシリアと勘違いしたのかと。
だいたい、情報が集まったとしても、日本が特殊部隊を送り込むわけにはいかないのに…どんだけブッ飛んでるんでしょ。

ISはトップが勝手に改名して『カリフ』を名乗って(だからアルカイダにまで破門された)恐怖支配をしていますが、末端までは行き届いていない若造の過激集団。
ほとんどの住民にしてみれば、大人しく従っててれば食わせてくれるから良し。逆らえば殺されるから従うしかない。

一方で、思い付きで外国から参加はしたけど、「態度がイスラム(原理主義)的ではない」などの理由をつけられて、「兵士」が大量虐殺されたりで(内ゲバ)、かなり減勢してるうえに、空爆で石油施設を狙われて経済的にも窮地ですね。
次第に瓦解することでしょう。

原油が半値に下がったことで、苦しくなりましたね。それで誘拐に軸足を移したのですね。年収が半減とは言え、最初日本に要求した2億ドルは無理筋に過ぎましたね。要求額が2億「円」くらいだったら別のストーリーになっていたかも。

ISILが改めて24時間という期限を切ってきましたが、自分には「ISILが」そんなに追い詰められたとしか思えません。後藤さんを殺すわけにはいかないのですから。むしろ、日本側には意味の無い24時間が、ISIL側にとってどんな意味があるかに興味があります。

首相官邸前でI am Kenjiデモなんて、新たなバカ発見器ですね。シャルリと引っかけて赦せと言っているのか、それともテロに屈するなという主張なのか、支離滅裂です。

連投ですみません。

「アベ」音声の時点で、後藤さんは死亡しているのでは、という気がしてきました。
兵士にアベが悪いと言え、と命令されるも拒否し、拷問死。
ISILは慌てて静止画を用意し、代役を使って声明。
そして今回24時間を設定、時間切れで死体を放映、安倍首相の所為にする。サヨクも呼応。

という流れではないと良いですが・・・

「アベ」音声の時点で、後藤さんは死亡しているのでは、という気がしてきました。

そうで無いことを祈りますが、静止画というのがいかにも怪しく感じますね。
湯川さんの場合も遥か以前に殺害されていたのではという気がします。
砂漠の上で二人跪かされている動画に違和感(湯川さんだけ影の向きが違う)
を感じたのも、別撮りの映像を合成したからではないでしょうか。

しかしこの期に及んで未だに安倍総理の粗探しに血道を上げる
馬鹿メディアの多いこと多いこと。
週刊朝日も早速「首相のうっかり発言が致命傷」などと報じています。
あんた方は向ける矛先を間違えてるんじゃないのと言いたくなりますね。

後藤氏自身は生きていると思っています。彼は重要な恐喝の「ネタ」ですから殺してはなんにもなりません。

しかし極めて厳しい状況だと思います。問題は後藤氏は解放すると言っていても、ヨルダン人パイロットについては言及していないことです。

ISILは、日本が原則対応をしているので、しびれを切らして、ヨルダンに攻撃を集中しているのです。ヨルダンは、女死刑囚を解放してもパイロットの釈放は約束されていませんし、これで後藤氏だけ解放となれば、ヨルダン政府は自国民から突き上げられるのは必至です。そして日本-ヨルダン関係は最悪になります。

日本はヨルダンを取るか、後藤氏を取るかどちらを取るかという難しい選択になります。
いずれにせよ24時間などといった時間制限などを無視して、粘って少しでも有利な状況が来るのを待つしかありません。

皆様、記事に沿ったテーマなら、連投はかまいませんので遠慮なくどうぞ。

ありがとうございます。
後藤氏の死は、上層部は当然望んでおらず、末端兵士のやらかした事故としてはありうると思った次第です。

なるほど、ISILは日本とヨルダンの離間を狙っているのですね。
高度な持久戦・神経戦。
焦って後藤氏を取りに行ってはダメなのですね。

身柄交換に応じない場合、パイロットから先に殺すと脅してきているわけで、
ヨルダンにとっても究極の選択を強いられそうです。
現国王は父親ほどの威光はないそうなので、
どちらの選択肢を採っても国民からの反発を招きかねませんね。

死刑囚を移送したなどという情報も流れているようですが、
どうなるんでしょうか。

とにかく後藤さんが無事生還されることを祈るのみです。

皆様、こんばんは。
ヨルダンが、人質になっている同国のパイロットの解放を条件に、サジダ・リシャウィ死刑囚を釈放する用意がある、とのことです(先程NHKのニュースでも流れていました)。
後藤氏については言及がなかったとか。

ISILの声明は「サジダ・リシャウィ死刑囚を釈放しない限り、24時間以内に後藤さんとヨルダン人パイロットの2人を殺害する」というものです。
2人も抱き合わせで殺すと言われたらしゃあない、とヨルダンが「妥協して」釈放すると表明したのかもしれません。
この場合、交換条件として1対2はありえませんから、どちらを優先するかと言えば、自国民ということになるのでしょう。

ただ、そうそうたやすく解放されるのかどうか。
「国籍の違う2人を抱き合わせで拘束している」からこそ、ISILがその両国関係をぎくしゃくさせることも可能なわけですから、どっちかでも解放したらそれができなくなりそうです(まあ、また新たにどっかからさらって来る気かもしれませんが)。
それに、人質を取っているからこそ相手の足元を見ることも出来、相手も下手に出るわけです。だとすれば相手から自分たちの要求を呑むという申し出があったとしても、ゆすり・たかり・脅しの道具を手放さないとも思われます。
どうでしょうね。

右翼も左翼も大嫌いさん。
「週刊朝日」や「日刊ゲンダイ」は、まさにゴミ溜めの様相を呈してきましたな。あ、元々か。

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