住民なき「住民運動」,流血を望む「平和運動」
前回の知事選で翁長候補がキャッチフレーズにしていた、「オール沖縄」というスローガンくらい嘘臭さに満ちたものはありません。
なんですか、その「オール沖縄」というのは?
彼の言うそれは、自分が知事になって巨額の振興予算をバラまいて県民を手なづけ、チャンスがあれば「琉球独立」の名の下に中華帝国の庇護に入りたい、といったていどの意味です。
その証拠に、翁長さんにお聞きしたい。その「オール沖縄」に、肝心要の辺野古現地住民が入っているのでしょうか?当然入っているのでしょうね。
いままで日本全国で様々な原発や基地、空港などの反対運動がありましたが、ひとつの例外もなく、反対運動の主体は地元の住民でした。
反対する場所に住み、働き、子供を生み、育てている、そういった普通の人たちが反対したからこそ、説得力があったのです。
現地住民の参加なき反対運動など、語義矛盾そのものです。
いやむしろ、地元が反対していないのに、代行して反対に大挙して押しかけるわ、昨日書いたように容認派地元民を捕まえて「引きづり出せ!叩き殺せ!」と狂騒するに至っては、もはや迷惑を通り越して、強迫行為そのものです。
今回、たいそう激烈な反対運動が起きていて、なにかにつけ本土政府に対して「沖縄現地の民意を聞け」という声を聞きます。
上の写真の反対集会の様子を見ると、たなびいているのは労組や左翼政党のものばかりです。
叫んでいる人達に、ひとりくらい辺野古住民が混じっていたらご愛嬌なのですが、あいにくゼロです。
左翼政党が全国動員をかけたので、このうち相当数は、本土の労組員や政党関係の活動家たちです。この人たちは、実際の基地公害に合うわけでもない人々です。
ほんとうの基地公害に合うだろう辺野古現地の人たちは、どうしているのでしょうか。
住民はデモ当日には、余りの喧騒に窓を締め切って自宅に閉じこもるか、さっさと外出してしまいます。
それも早めにでかけないと、街全体が参加者の違法駐車で身動きができない状態になります。
その反対派が「美ら海を守れ」と言っている海岸は、カヌーの反対運動の連中によって、見るも無残な状況です。
カヌーくらい、手前の道路から自力で運べばよさそうなものなのに、その手間を惜しんでトラックで水際まで乗り付けるからです。
このように重量をかけて潰されてしまった砂浜は、復元に時間がかかります。ほんとうのカヌーイストはこんなことをしません。
こんなことを平気でするのは、カヌーを知らないデモだけが目的の活動家たちだからです。
彼らの目的は、辺野古の海で流血事件を引き起こすことです。
海保の警備艇にシーシェパードよろしく激突して、あえて沈んでみせて溺れたと叫び、救助しようとすれば、わざわざしがみついて海保の救助員たちを道連れにしようとします。
それを待ってましたとばかりに、地元二紙がデカデカと、「海保が暴行!」と書き立てます。
沈んだ活動家がしがみつくために、救助の手順として一回海に沈めて、手をほどくのが救助手順ですが、その部分だけをとって、「海保が抗議団を沈めて殺そうとした」と報じるわけです。
「海上デモを行なう市民のカヌーに海保のボートが体当たりし、カヌーを転覆させ、海保職員が海に落ちた市民の首や顔を押さえつけ繰り返し海中に沈めた」(琉球新報2014年8月27日)
常識で言ってほしい。ここで「首を締めている」と言われているのは、映画『海猿』で名高い潜水員ですよ。
世界でもっとも優秀だと謳われる、人命救助のプロ中のプロです。彼らが、要救助者の首を締めますか。
この写真もよく見れば、「海猿」の手は要救助者のライフジャケットのエリを掴んで引き上げて救助しようとしているのです。
事故を誘発するような危険行為を働きながら、救助されれば今度は白を黒といいくるめようとする卑劣さ。反吐が出ます。
まったくの海の素人をカヌーに乗せて、海保にぶつけさけるように指示して、暴力事件に仕立て上げようとしています。
だんだん口の中が苦くなってきましたが、もう一例。
「殺人鉄板」をキャンプ・シュアブの入り口に敷きつめて、その上に反対派の人達を引きずっているというので、琉球新報が「警官が殺人鉄板で暴行」と報じています。
現物の写真はこれです。
はい、ただの工事現場によくあるダンプの泥落とし用の工事敷鉄板にすぎません。これが琉球新報にかかると、こんなグロテスクなものに変貌してしまいます。
「鉄板の設置は市民に危害を加える行為に他ならない。現場を訪れた弁護士は「鉄板の上で取り締まりがあれば必ずけが人が出る。殺人罪、少なくとも傷害罪の未必の故意になる」と明確に指摘している」 (琉球新報11月22日)
あのね、琉新さん、これが「殺人罪の未必の故意」に相当するなら、全国の工事現場責任者は打ち揃って殺人教唆ですな(苦笑)。もうバカバカしくて論評する気にもなりません。
そして、こんな警官の「暴行凌辱事件」も発生したそうです。
見出しからイっちゃってます。「抗議活動の女性、救急搬送される 県警の排除」、ときたもんだ。
ゲッ、恐れていた流血騒ぎがとうとう起きたのかと思ってよく読めば、なんのことはないこんな「事件」です。
「Sさんは基地内に入ろうとするダンプカーのミラーをつかんで阻止しようとしたが、機動隊員に手をはずされ、その拍子に転倒した」(同)
この反対派の83歳の老婆は、なんと無謀にもゲートから入場するダンプのミラーステーに飛びついたのです。
動くダンプのミラーステーにしがみついたら、落ちた場合相当の確率で車輪に巻き込まれて死にます。
目の前でこんな自爆攻撃を受けた警官はびっくりして、この老婆をひきはがそうとしました。
そしてその際に、地面に落ちて身体を打ったということです。でもそのていどでよかったね、お手柄警官の皆さん。ありがとう。めでたしめでたし。これで、普通は一件はオシマイです。
ところがこれが、琉球新報の記事にかかると、こういうデフォルメがかかります。
「現場に駆け付けた三宅俊司弁護士は『被害者本人から話を聞き特別公務員暴行陵虐罪で告訴したい。この責任は取らせる』と話した」 (同)
もはや正気とは思えません。完全にイっちゃってます。朝日も相当にイっちゃっていましたが、この沖縄地元2紙からすれば、まだ中道中庸というべきかと思うほどです。
この琉球新報のような記事を、為にする歪曲報道と呼びます。報道の客観性を初めから投げ捨てて、ことあれかしと考える反対派の立場に立って、誇張して報じているのです。
上の絵は、メディアのバイアスを説明したものです。これらの沖縄メディアの事例は、まさにこの図式のとおり意図的部分の誇張・拡大・歪曲による印象報道です。
新聞が主張を持つことは必要ですが、その立場からあらかじめ歪曲して報道してはならない、というのが朝日新聞歴史的大誤報事件の教訓だったはずですが、いまだ沖縄の地には届いていないようです。
新聞が事件を自分から作ってしまうという、朝日新聞の伝統芸が、この沖縄の地にも脈々と息づいていると思うと胸が悪くなります。
さて沖縄の新聞だけ読むと、再び「銃剣とブルドーザー」で押し進めているような錯覚を受けますが、政府がもっとも恐れているのは流血の事態です。
翁長知事の執拗に繰り出す認可取り消しなどの小業は、訴訟に持ち込めば100%国が勝利しますから、痛くもかゆくもありません。
本当にこわいのは、「空気」です。
移設事業の中で、もし血が流されれるようなことがあれば、県民は激昂し、その怒りは県の頭越しに国と米軍に直接ぶつけられるでしょう。
それが政府と米国がもっとも重視する、「基地を取り巻く環境の安定」を揺るがすことが目に見えているからです。
ですから、政府は、この辺野古の移設作業において、ぜったいに流血の事態を避けたいと考えています。
基地反対派は、移設を阻止したという成果を得て、その上に普天間基地をこのまま反米闘争の対象として据え続けられることがベストだと考えています。
彼ら反対派が欲しいのは、「流血事件」です。地元住民なき住民運動、流血沙汰を望む「平和運動」という醜悪なものに、辺野古反対運動はなっています。
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おはようございます。
正に、その通り、読んで納得。
沖縄二紙をぶっ潰すしかないですね。
私は、唐の昔からん読んでませんけどね。
投稿: 義挙人 | 2015年3月25日 (水) 07時23分
我が家も辟易して地元2社は購読しておりません。内容も実体も伴わないような偏見てんこ盛りの 新聞です充実した内容だと読んでみれば大抵は自社記者の記事で無いことが多々ありです。ただ沖縄は一般故人の告別式等こちらでしか確認出来ない紙面があります(有名人でなく)。その位が不都合であり毎日ブレインワッシュドもしくは精神衛生上よろしくない1日のスタートを切ることを秤に掛けてもこれでヨシと思っております。 それにしても経営上厳しいと言って夕刊をなくしたのにあんなにご立派なビルをあの立地に建てた2社を責める場所が無い‼だけど気付かずに内容にマインドコントロールされ賛美する悲しいうちなんちゅたんまりといるようです。
投稿: 地元の声 | 2015年3月25日 (水) 10時22分
読んでない記事がたくさん、少しずつ〜頭脳不明晰にて再読多数。
潰してしまえとか懲らしめるべきというコメントの原因はこのような歪曲報道の積み重ねなんですね。
管理人のパワフルさや博識に改めて驚かされます、毎日ありがとうございます。
投稿: 多摩っこ | 2015年7月 1日 (水) 02時14分