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2015年3月19日 (木)

ユーロ・システムという「格差」製造装置

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今のドイツは、ウクライナで核兵器を使うつもりだったという仰天発言を続けるプーチンと、ギリシア問題でガタガタになったユーロ・システムに東西を挟まれた格好です。

「ロシアのプーチン大統領は、国営テレビで15日に放映された特別番組「クリミア、祖国への道」のインタビューで、ウクライナで昨年2月に親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊し親欧米派が政権を掌握した際、核兵器使用の準備をするようロシア軍に指示したことを明らかにした」(北海道新聞3月15日)

論評をしたくないようなプーチンの言いぐさですが、彼が言うと、恐るべきリアリティがあります。

こんな時に、クリミアに行ってその併合の正当性を吹聴する天文学的バカが一匹いましたね。メルケルさんは、さぞかし怒っておられることでしょう。

プーチンに頼んで、あのバカバトをクレムリンの地下牢で飼い殺しにしていただけないでしょうか。

F0166919_6595695(右から、どひゃーと言っているのがオランド仏大統領、ギリシアの円柱を支えているがご存知メルケルさん、?出しているのがキャメロン首相)

まずはユーロですが、失礼ながら、根本的に欠陥システムです。

ギリシアがナゼこんなに大枚の借金を作ってしまったのかといえは、もちろん「エーゲ海の愚者の天国」といった自業自得の部分が多いのですが、それだけでは理解は半分です。

では、なぜ「働かない」のに、どこから食料や工業製品が来るのかと言えば、これまた考えるまでもなく地域最大の工業国にして、世界有数の輸出国&地域覇権国のドイツからです。

経常赤字国の場合、支出が収入を超えているので、支払いは海外から借り入れるなどして資金を調達する必要があります。  

日本の場合、国債の95%を国内投資家が保有している内国債ですが、ギリシャ国債の場合は独仏などのユーロ諸国が金融機関が70%を保有しています。

ちなみに、日本の国債は円建てです。自国通貨建て&内国債というダブルの保険があるために、日本は財政赤字になってもそれが国家崩壊に簡単に直結することはありえません。

一方ギリシアも、ユーロ内の外国が国債を買い続けてくれる限り、貿易赤字がどんなに膨らもうと「大丈夫」なわけです。 

Img_1_m(ない金は返せねぇ、ドイツが戦争の賠償すればチャラだぜと、ハゲのダンディことバルファキス・ギリシア財務相)

通常の2国間貿易では、こんなことはありえません。 

それは為替レートという、国際金融経済の自動調整機能が作動するからです。 

共通通貨でなければ、一方の国の経常収支の黒字がひたすら積みあがって行く場合、その国の通貨の価値も上がっていきます。 

ドイツが独自通貨ならば、マルク高が必ず起きたはずで、一方でギリシアが独自通貨だった場合、貿易収支・経常収支赤字が積み上がっていくために、通貨の価値が下がっていきます。 

すなわち独自通貨ならば、必ずドラクマ安になります。 

マルク高、ドラクマ安によって、ドラクマは国際競争力を次第に回復して、黒字化することが可能です。 

これは、この間の日本の円安効果による、国際競争力の回復、外国に移転した企業の国内回帰をみれば、お分かりになるだろうと思います。 

ところがユーロは、あくまでも「みんなの通貨」(共通通貨)ですから、ギリシア一国の経済に関係なく、他国の貿易収支を加えてガラガラポンにする仕組みです。 

これはマルクでいるよりも、ドイツにとって有利なシステムです。マルク高による、輸出ブレーキがないからです。

事実、マルクはユーロ加盟以前は常にマルク高に悩まされていました。

しかし、ユーロになってからは、ユーロ安の恩恵を存分に浴びて、ユーロ圏、特に南欧諸国への貿易で潤ってきたわけです。

ですからドイツが、ものすごい貿易黒字を叩き出せば、ギリシアの赤字はたちどころに埋まってしまいます。

その上に、ユーロにはもうひとつの貿易の偏差を是正する装置である、関税というブレーキがありません。 

ドイツにとって、ユーロ安、無関税というドイツにとって圧倒的に有利な仕組みで、ギリシアへの怒濤の輸出ができたうま味を存分に味わってきたわけです。

その結果、ドイツはユーロでダントツの輸出依存国となりました。

2013年度は40.0.2%。同じユーロ圏でもフランスが、その半分の21.15%にすぎないことを考えると、いかにドイツが内需ではなく、輸出にだけに頼った国なのかわかるでしょう。

ちなみに日本は、昨日も書きましたが14.50%です。よく日本の貿易収支が赤字になった、日本経済崩壊が始まったという人がいましたが、貿易の占める対GDP比率はそんなていどなのです。

赤字になったのは、原発を止めているためにエネルギー輸入の過剰という現象が起きたからにすぎません。

わが国の強みは、内需と輸出のバランスが取れていることです。それを忘れて、バニくらないように。

この輸出依存大国・ドイツにとって非常に都合がいいシステムこそが、ユーロ・システムだったいうわけてす。

これが、ドイツがギリシアを甘やかし続けてきた、お家の事情だったというわけです。 

さて、同じ現象をギリシア側から見れば、いつまでもユーロは安いままですから、輸入品価格も上昇せずに、いつまでも安い輸入品を買うことができました。 

ですから下手にギリシア国内で作るより、ドイツから買うほうがはるかに安いというバカなことになり、ギリシアは堂々と貿易赤字を垂れ流し続けてきたわけです。 

一国の独自通貨同士の貿易ならば、こうは行かなかったでしょうね。とっくにブレーキがかかって、行き詰まっていたはずです。 

これが、ギリシアの民間経済にどんな影響を及ぼすのか、わかりきった話です。国内の民間経済を成長させるモチベーションが喪失してしまいます。

いっそモノ作りより、観光国家に特化するべぇということになってしまいました。

ギリシアはこんな楽チンなことで国が廻れば、もうエーゲ海の天国だ、国家帳簿ゴマかしてユーロに裏口入学したかいがあった(ホント)と、一時はほくそ笑んだことでしょう。

こうして、<ギリシア・ユーロ・パラサイトモデル>とでもいうべき、ユーロ・システムにパラサイトすることで働かないでリッチな生活ができる、というトンデモ・システムができあがっていたわけです。

ギリシアの年金支給は55歳から。しかも元の賃金の8割近くが保障されて、遺族にも支給されるものだから、どんどん50代でリタイアして、優雅な年金暮らしに突入。

勤労者は、社会主義政権が増やした公務員だらけで、9時に出勤するとボーナスか出る上に、アルバイト兼業可で、土産物屋の親父やタクシーの運ちゃんが国家公務員だったりします。

おまけにノーレシート文化で、税金を払ったら負けというすごい伝統まであります。

国の財政がパンクしようと、公務員だらけて民間企業が土産物屋だけなろうと、税収がなかろうと、ユーロがなんとかしてくれるという、大笑いの国になってしまいました。

ユーロの前までは、ギリシアはビンボーながらも、ちゃんと働いていたのですよ。

主力産業(?)の公務員も、増えすぎれば軍事政権が大幅削減し、軍事政権が増やした軍事費も、次の社会主義政権がカットするという、一種の自己調整機能があったわけです。

それが、ユーロに入ったとたん、ただのエーゲ海の与太郎になってしまいました。


(写真 ギリシャ・ツィプラス新首相が、もうひとつの地雷源のスペイン「急進左派・ポデモス」党首パブロ・イグレシアス党首と共ににこやかに手を振る図。コンナに陽気にしていていいのかと思うのが、この南欧困ったくん連合。どうも次はスペインのよう。それにしても、党首ふたりの芸能人顔がかえってコワイ。)

しかしまぁ、ここまでは、ものすごくイビツですが、一見win-winの関係に見えます。

ところが、ちゃんと罠は仕掛けられていたのですね(←思わず、ざまぁ見ろと言ってしまう、私)。 

貿易赤字を垂れ流し続けると、国内のユーロが輸入代金の支払いのためにどんどんとなくなっていきます。 

独自通貨なら自分で刷ればいいのですが、ユーロの通貨発行権はヨーロッパ中央銀行(ECB)しかありませんから、どうしようもなくカネ不足になっていくわけです。 

カネが不足しているが、モノは潤沢にある需給ギャップの状態をなんと言うでしょうか。はいそうです、デフレ現象です。 

今わが国が、なかなか脱出できずにいる状況です。わが国はいちおう経済大国で蓄積があったからいいものの、経済基盤の弱いギリシアでは、一気に経済を冷え込ませ、失業率の上昇をみました。 

そしてこれこそがユーロ・システムの最大の欠陥ですが、各国の経済事情に合わせた金融-財政政策がとれません。

すべてが、ヨーロッパ中央銀行(ECB)に中央集権されているからです。そのECBを握っているのがドイツです。

そしてそのドイツは、メルケルさんのウルトラ緊縮財政政策によって決定されているのだから、ギリシアなどはたまったものではありません。

景気対策をとれないのですから、ひたすら国民生活を犠牲にするしか、やりようがないわけです。

こうして、ギリシアを「エーゲ海の愚者の楽園」にしていたユーロ・システムの復讐が始まったのです。 このフツフツたる怒りが、一挙に噴出したのが、先だっての選挙でした。

ユーロというシステムは、決してバカバト好みの理想の友愛システムなどではなく、ドイツにとってだけ有利に作られていたことに、加盟国はやっと気がつき始めてきたのです。

というわけで、ギリシアの左翼新政権が持ちだしたのが、誰に学んだか「歴史認識」を道具にドイツをゆするという必殺技だったというわけてす。

どうも左翼は東西を問わず、「歴史と金」がお好きなようです。

まぁ、ギリシアがドイツに対して怒る歴史は、コリアの百倍ぐらいあるのは確かなのですが。それについては次回ということで。

 

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コメント

>国債の95%を国内投資家が保有している
http://urx.nu/iBar
日銀が23%も保有してますし保有額は今後も増加するでしょう
投資家が日本国債を信用してる部分もありますが
中央銀行が意図的に買い支えてる部分も大きい訳ですから安全性は微妙です

>円安効果による日本企業の国内回帰
http://urx.nu/iBlx http://urx.nu/iBlJ
実はアベノミクスの円安の後でも国内回帰は進んでません
プラザ合意以降は海外移転は企業の一貫した方針ですし
仮に円安でも現地で生産したほうが輸送コストがかからず、
その国の消費者ニーズに合った製品を開発しやすいので
為替と空洞化は多分関係無いです
円安だった自民党の頃も海外移転はどんどん増えてましたしね

うういさん。今日のテーマは円安ではないよ。まぁいいか。円安効果による国内への回帰はは、高付加価値製品から始まっています。TDKなどが中国から引き上げてきています。

ソースは以下です。
「中国生産を続けてきた日本企業が国内生産に切り替える動きが広がってきた。電子部品大手のTDKが、中国で生産する部品の3割を段階的に国内に移管する方向で検討に入ったほか、パナソニックも縦型洗濯機や電子レンジを国内生産に順次切り替える。円安の加速や人件費の高騰で、中国生産のメリットは低下しており、地方創生を掲げる政府にとっても、企業の国内回帰は追い風となりそうだ」(産経1月7日)

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