オスプレイ・デマ
羊を毎日追っていた羊飼いが仕事に飽きて、「オオカミが来たゾ、大変たぁ!助けてくれぇ!」と叫ぶんですね。それに驚いた村人が集まってきて大騒ぎになります。
羊飼いは味をしめて、「オオカミが来たぞ」と2度3度と繰り返すようになります。ところが、ある日、ほんとうにオオカミはやって来ました。
羊飼いはまたも、「オオカミが来た!今度はほんとなんだよぉ!」と叫びますが、誰も相手にしません。
で、結局、羊はみんな食べられてしまいましたとさ、チャンチャン♪、というお話です。
この話の教訓は、ウソ言って社会を騒がせて得をしようとすると、結局はエライ目にあっちゃうゾ、ということです。
さて、先日は放射脳を例に取りました。反原発原理主義の人たちは、ろくにネタ元を調べもしないで、偽の恐怖情報ばかりを流布し続けた結果、今やほとんどの国民から相手にされなくなりつつあります。
もし、しっかりと今後も運動を継続したいのならば、今まで自分が言ってきたデタラメを、「政府が情報を隠蔽するからだ」などと責任を転化しないで、修正していくことです。
なぜならウソを言いふらしても、目的が正しければ許される、という態度自体が大きな間違いだからです。
そんなことがあたりまえになれば、何が真実なのか、なにが問題でなにを修正すべきなのか、という社会的基準の「ものさし」自体が狂っていってしまうからです。
「ものさし」が嘘八百ならば、それから生れた認識や運動もまた虚構、ということになっていってしまいます。
原理主義運動というのはつらいもの、嘘八百でプロパガンダに励んできたもので、「いや、あれはウソでした。これもウソでした」と認めると、信頼が根底から崩れてしまって、運動自体も立ち行かなくなってしまいます。
だからあいかわらず、ウソを認めようとしません。
さて、沖縄の反基地原理主義者が、燃えに燃えたテーマが、あのオスプレイ問題でした。
(写真 こんな根拠不明なデマで、これだけ盛り上がるのだから、スゴイといえばスゴイ。「普天間固定化許さないぞ」と書いてあるのは、なにかの軽い冗談か)
よく「米本国やハワイにおいては、騒音に対する住民への考慮などにより訓練が中止されている」と言う人がいます。
まったくの事実誤認です。米国の反対運動は確かに2カ所ありますが、理由はオスプレイが危険だからではありません。
ニューメキシコ州では、空軍型オスプレイ(CV-22)を含む特殊作戦用輸送機の、夜間山岳低空飛行訓練に対してのもので、夜間の低空飛行訓練に反対しているのであって、オスプレイが危険だからではありません。
次にハワイ州ですが、オスプレイによる飛行訓練予定地の一部が、先住民遺跡地区にかかっていたために、遺跡保護が目的の反対運動です。
両者とも航空機一般の飛行に対してのもので、オスプレイの安全性についてではありません。
したがって世界において、沖縄を除いてはオスプレイの安全性問題での反対運動はまったく存在しないのです。
(写真 配備前日、反対派は基地ゲート3カ所の封鎖まで行い、警官隊と衝突まで演じた。誰かひとりでもちゃんと調べる努力をしたのだろうか)
確かに、オスプレイは、新しい分野の新機軸が沢山盛り込まれていますから、当初は開発が難行しました。
機械的ミスだけてはなく、配備当初は、ヘリのパイロットがヘリと同じ操縦をしてしまって墜落した、というケースもあります。
しかし今はそれらはすべてクリアされて、安全が確立されています。むしろ他の航空機より事故率は低いくらいです。
事故については、防衛省の詳細な資料があります。
※防衛省MV-22オスプレイ 事故率について
反対を叫ぶ前に、まずは、このような資料を読んでからにしたら、いかがなものでしょうか。
上のグラフは、米軍機全体で見た飛行10万時間あたりの事故率です。最少から二番目の、名誉のブービー賞なのがわかります。
グラフ中程にCH-46とありますが、これがオスプレイに代わって普天間基地から引退した大型ヘリです。今は沖縄で解体されてスクラップになっています。
沖縄マスコミや基地反対派は、オスプレイ配備反対と主張していましたが、あのまま老朽化が激しく、事故率も高いCH-46のほうが安全でよかったんでしょうか。
少しはものを考えて反対運動を起せよ、と言いたいですね。
上図は米海兵隊全機種の中でのオスプレイの事故件数ですが、平均より少ないのがわかります。
クラスCが多いようにみえますし、それを「オスプレイの事故はこんなに多い」という調子で報道していますが、クラスCとは、飛行機からペンチが落ちたていど軽微な事故のことです。
よくマスメディアや基地反対派が流している、オスプレイの21年前1991年6月11日の事故映像は、開発初期の試作実験機のものです。
この映像は、「未亡人製造機」の証明のように、繰り返しテレビで流されたのでご覧になったことがあるでしょう。
(写真 左翼から崩れるオスプレイ試作機。ただの配線ミスでしたとさ。チャンチャン)
しかしそもそも試作機とは、欠点を洗い出すために作るのです。
この事故映像に出てくる試作5号機の事故原因は、機械トラブルでもパイロットミスでもなく、左右のロートレイトジャイロの配線を逆に繋いだという凡ミスだと判明しています。
そして、配備されて運用実績が上がっていくにつれて、安全性が高まるわけです。
20年前の試作機の事故映像を未だ流し続けているセンスは、報道というよりむしろプロパガンダの垂れ流しと言われても仕方がないでしょう。ね、「報道特集」さん。
またよくある混同に、空軍型のCV-22と、普天間に配備されている海兵隊型MV-22を、意識的にか、無知なるが故にか、ゴッチャにしたものが後をたちません。
確かに空軍型はアフガンで事故を起こしていますが、これは空軍型が特殊部隊を運用する特殊作戦機だからです。そのために地表スレスレの飛行をして事故を起こしたようです。
続いて最近、低周波がどうのと共産党ギャルがバカ丸出し発言した静粛性はどうでしょうか。
(図 Final Environmental Impact Statement for the West Coast Basing of the MV-22※リンク切れ)
上図はオスプレイの地表からの距離(フィート表示)と静粛性を、大型ヘリと比較しています。
飛行中は全ての高度でオスプレイはCH-46より5~9dB(デシベル)静かなことがわかります。
これは ヘリコプターがローターから出る特有のバラバラという空気を叩くような音(スラップ音)が大きくします。
私は厚木基地の真横で育ち、今は百里基地の旋回直下住民ですので、よく分かります。
ジェット機は一時的にはうるさいのですが、速度が早いために騒音は長続きしません。
しかしヘリはパタパタという音がそうとうに遠くからも響き、速力がのろいので長時間続きます。
これは前のローターの翼端渦が、後方のローターの回転と干渉するために生じています。しかし、オスプレイは飛行高度に達すると一般の固定翼機と同じ飛行をしますからそのようなスラップ音がしないのです。
その意味からも、オスプレイは、離陸個後すぐに一般の航空機と同じ飛行をするために、騒音もその継続時間も短いのです。
一説で、大型ヘリより6倍静粛だと言われています。6倍はオーバーでも、それに近い静かさなことは、普天間基地周辺の人たちは既にわかっているはずてす。
反対派は実際に配備されて静かなことにびっくりしたとみえて、とうとう低周波の健康被害などというカルト的なことを言う始末です。
あたりまえですが、そんな医学的根拠はゼロです。お願いですから、そんな非常識なことを言わないで下さい。
金平キャスター、もっともらしい顔して、こんなデマともいえないカルト情報を報道すると、恥をかきますよ。
(写真 金平氏のブログ「ハートに火をつけて」より。彼がニュース23で使えた筑紫氏も同じだったが、彼らのような本土の左翼知識人が、地元2紙のデマを裏書きしてしまい、島の価値観をおかしくした)
このように、オスプレイ問題は、集団的自衛権のように色々な見方があるというものではなく、すべての航空専門家が全員一致でオスプレイの危険性を否定しています。
マスコミや基地反対派は、オスプレイの安全性問題を、基地問題や安保問題と意図的に混同して、危険な普天間基地の象徴としてオスプレイをやり玉にあげているのです。
このように反基地とオスプレイを強引に結びつけたために、安全性論議とは無関係に、いつまでもオスプレイ配備反対を言い続けねばならなくなったわけです。
政府は自衛隊にオスプレイ導入を決定し、佐賀空港に配備する予定です。
また海兵隊のオスプレイの訓練は本土各地に分散されて、沖縄の負担を軽減することになっています。
小笠原村は、患者の緊急配送にオスプレイを求めており、その飛来実験が行なわれて成功しました。
沖縄のメディアは治癒不可能な域に達しているから仕方がないとしても、本土のマスコミは少しは頭を冷やして、事実を検証してから報道したらいかがでしょうか。
このようなオスプレイに対して、デマに基づく闘争に仕立てあげたのが、地方紙2紙と左翼陣営で、これに便乗してとうとう知事にまでなったのが、翁長知事だったのです。
火のないところに煙はたたずといいますが、火のない所でも大火災にする、それがオオカミ少年一族のようです。
こんなことで島一番の権力者になっちゃった翁長サンに、「私が選ぶ 輝け!2014年度沖縄オオカミ少年大賞」を差し上げていいよね。
※謝辞 「週刊オブィエクト」を参考にさせていただきました。
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