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2015年5月 4日 (月)

再エネ なんと浮気な、なんと非力な、なんと強欲な!

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政府が「エネルギー基本計画」案の中で、原発を「重要なべ-スロード電源」と位置付けたようです。

「経済産業省は3月30日、総合資源エネルギー調査会・基本政策分科会・長期エネルギー需給見通し小委員会の第5回会合を開催した。会合では、「ベースロード電源」を「運転コストが低廉で、安定的に発電でき、昼夜を問わず継続的に稼働できる電源」と定義し、「電源構成の6割程度を占めることが望ましい」との事務局の見解が占めされた」
(日経テクノロジー2015年4月1日)

これについて、反原発派の皆さんがお怒りです。 「フクシマ」を連呼している某サイトはこう言っています。

「発電コストが低廉で、昼夜を問わず安定的に稼働できる電源」だそうだ。明らかにお天気任せの太陽光と風力発電とわざわざ対比する、使い古されたおとぎ話」

なるほど、「おとぎ話」かぁ。ただの「おとぎ話」をもとにして、経済産業省や与党は議論しているんだね(笑)。

で、「こんなにアブナイ原発を、電源のベースにするのか、とんでもないことだ」ということのようで、お約束の、「アベはファシストだから、原発を推進しようとしているんだぁ」ということにつながります。

なんでも「アベがぁ」と言わないと、テンプレが終了しないようで、微苦笑させられます。私からみれば、安倍政権の原発政策は、よく分かりません。

むしろ国民の原発アレルギーを考慮して、判断を留保しているように思えます。「推進」どころか、平気で事故後4年立っても一基も再稼働させていません。

まぁそれはともかく、孫正義さんが作った自然エネルギー財団が、ベースロード財源についてこんな解説をしています。
※http://jref.or.jp/column/column_20140228.php

「自然エネルギーは、化石燃料火力や原子力よりも低コストである。風力はもちろん、最近では太陽光も、原子力発電所を新設するより低い投資額で建設できる。そして、いったん完成すると、太陽光や風力は、燃料費をかけずに発電し続ける。
それもかかわらず、なぜ原子力発電は政府に支援され続けるのだろうか。残された論拠は、それが重要な「ベースロード電源」だ、ということらしい。
もともと「ベースロード電源」とは、建設費用はややかかるが、燃料や運転コストが最も安い発電所を指していた。そのような発電所は、電力システムの中で「ベースロード」、つまり「最小限必要な消費電力量」をカバーするまで増設され、いったん稼働し始めたら、可能な限り動かし続けるものだった」
「日本の電力会社は、日本を原子力事故の危険にさらし続け、燃料を輸入し続けたがっている。そして政府は電力会社に忠実で、電力会社による風力の送電網接続拒否を許している。風力のほうが、低コストの電力を供給できるのにもかかわらず」

つまり、「再エネのほうが燃料費がかからないからコストが安いぞ、原発は今まで原発神話の中でチヤホヤされたから、最小限必要な消費電力量として増設されてきたんだ」という言いたいようです。 

そして、「世界的には再エネが3割を占めているぞ」ということですが、こちらについては次元の違うテーマですから、別に考えていきましょう。 

あの、孫さん、誤解があります。ベースロード電源を考える上で、まず重要なことは、コストではありません。

baseloadとは、和訳すれば「基礎的負荷」のことですが、季節、天候、昼夜を問わず、一定量の電力を安定的に供給できる電源のことです。

コストは無関係ではありませんが、むしろ二義的な問題です。10
上図は経済産業省が作ったものですが、グラフの下の「ベース供給力」というのが、いわゆる「ベースロード電源」のことで、それが右方向の一日の時間軸にそって、「ミドル供給力」を積み上げ、さらに夕方6時と夜8時には、「ピーク供給力」といって最大出力になるように電力供給されています。

このベースロート電源という言い方は、よほど誤解されやすいとみえて、原発の好き嫌い、や、再エネの好き嫌いといった価値観までもが投影されてしまって、別な概念である「電源比率」とゴッチャに議論されてしまっています。

ただし、再エネはベースロード電源にはなれませんので、これがいたく反原発派=再エネ派の皆さんのプライドを傷つけてしまっているようです。

では、なぜなれないのかということについて、次回から考えていきます。

沖縄問題について準備していたのですが、ちょっと待ってね。けっこうパワーがいるのです、沖縄問題は。来週には書きたいのですが、書けるかどうか。

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コメント

たまたまこちらのブログに辿り着いて、初めて自然エネルギーの欠点や
扱いづらさを知ることとなりました。
さらに勉強させていただけるとの事で愉しみにしております。
準備されていたという沖縄問題も気にはなりますが・・・(笑)

確かに、再生可能エネルギーは、仕事に例えるなら、シフト割決めてもドタキャンするバイトを沢山抱えるようなものですからね(^-^;

ドタキャンに備えて、確実に来てくれる人をバックアップしないといけない…なんと理不尽な(笑)

あと、日々の電力供給においては、出力調整が苦手又は出来ないけど、一定出力での運転に適している原子力や水力、地熱がベースロード電源です。
次に多少の出力調整が可能で設備容量の大きい火力がミドル電源となり、すぐに発電開始と停止の可能な貯水地式や揚水式の水力発電がピーク電源となります。
火力発電においては石炭、LNG、石油と安い順に炊きますが、管理人さんのおっしゃるように、安定供給が第一ですからコストよりも確実に需要に合わせて供給できる組合せ順序で発電しています。

お久しぶりです。
電源構成の話は,このブログで再三指摘されている通り,本来,出力が一定のタイプと変動するタイプ,燃料を輸入する必要があるタイプとそうでないタイプ,イニシャルコストが高いタイプとランニングコストが高いタイプ,といった多様な要素が組み合わさって決まる話なのですね。特に,大規模な蓄電が実現していない現状では,出力が変動するか否かは決定的に重要な要素で,「ベースロード」というのはそのことを言っているのですね。
ところが,菅直人氏らは「原子力=悪,太陽光=善」というイデオロギーありきで「原子力がペースロードだと? けしからん」と話を進めるから困りものです。
これは民主党に限った話ではなく,自民党にも河野太郎氏のようにイデオロギーありきの人が見られます。

<参考>
ttp://www.alterna.co.jp/15010

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