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早くも始まった、翁長知事の利権政治

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やっぱり来たか、もう来たか、と思わせることが沖縄で続いています。 

かつて、私は翁長氏が知事になった時に、「翁長王朝が始まった」と書きました。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-73d6.html 

とかく悪い予想ほど当たるもの。「王朝化」は、半年たたずに一気に進行しました。 

王たる者が自らの権力を誇示するためには、富と地位をどれだけ、配下にばら蒔けるかで決定します。 

王は、金と権力を我が物として握りしめ、それを権力強化の手段にします。

金と名誉のフェロモンをまき散らせるのは、王たるものの特権。すり寄って来る亡者たちが多ければ多いほど、王の地盤と算盤も強くなって、王座は安泰になるというわけです。 

前回の沖縄県知事選ほど、それがあからさまになった選挙はありませんでした。

沖縄経済界が二分されて、企業ぐるみ選挙が展開されました。

結局、仲井真氏を追い落とすクーデターが成功して、あらたな王朝が誕生しました。新王朝は旧体制にまつろった人たちを粛清し、新たな利権構造を作り出しました。

え、「基地のない平和な島」を目指す新政権はクリーンだろうって、ご冗談を。

先だって沖縄経済界に、ふたつの激震が走りました。 

ひとつは、沖縄観光コンベンションビューロ(OCVB)会長に、翁長氏の腹心とでもいうべき「かりゆしグループ」会長の平良朝敬氏を当てたことです。 

そしていま一つは、かねてから立地を検討されていたMICE(※団体旅行・国際会議・カジノなどの複合施設)建設を、同じく腹心の金秀グループ呉屋氏の本拠地に選定したことです。 

平良氏と呉屋氏こそが、今まで自民支持一本だった沖縄経済界を分裂させ、共産党、官公労と一緒に翁長氏を御輿に乗せてかついだ人物です。 

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まずは、OCVB会長になった平良朝敬氏からいきましょう。

このOCVBは、外郭団体ですが、れっきとした公職です。しかもその会長職は、数ある沖縄県外郭団体の中でも、「三本の指に入る要職」とまで言われています。 

このOCVBは、国からの一括交付金の受け皿として、年間50億円もの事業費を自由に裁量できる、いわば沖縄観光の現地総支配人のような立場で、多くの旅行代理店や航空会社と渡り合う立場です。 

観光が土建業と並ぶ二大産業の沖縄で、いわば元締めの席に座るわけで、これがどれほど大きな利益を生むか、説明の必要もないでしょう。 

OCVB元会長の安里繁信氏は、こう語っています。 

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 「私が民間企業出身として初めて会長に就いた際、新たな予算要求に伴う様々な改革を断行しましたが、民間出身者である立場から我田引水と(地元)マスコミに批判されました。
そうした懸念を二度と招かないように、直接利害関係者が理事に選任されないよう、内規を定めたのです。
政治的に精力的に活動する人物では観光業界はまとまらないという関係者もいます。現に、この数日間でも脱退をほのめかす賛助会員の旅行業者や、OCVB職員含め、県庁内部からも懸念の声が聞こえてきたのも事実です」(週刊文春」2015年5月28日号)

 安里氏が語るように、OCVBには理事の選任基準として「利益相反取引の防止」「中立・公正の立場にある者」と定めた内規があります。 

これは、巨額な振興予算を切り盛りできる立場の会長が、手前味噌で自社に有利に運ばないために、当然の倫理規定です。 

また、政治と癒着した政商によって、公職が牛耳られることを防ぐモラルでもあったわけです。 

この内規がいとも簡単に破り捨てられて、露骨な論功報償がされました。

平良氏は、形式的には5月18日のかりゆしグループの株主総会で、全役職を辞任していますが、依然として筆頭株主であり続ける限り、会長職に就くためのアリバイ作りであることは見え見えです。

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平良氏の悲願は、OCVBの会長職だったことは、観光業界で有名でした。

しかし、残念無念なことに、観光業界内でも人望が薄かったために、念願の会長職には手が届かないでいました。

実は平良氏は安里氏が会長の時に、副会長を辞任しています。

どのような対立があったのかは定かではありませんが、おそらくは、「会長などは最大手のオレがやるべきだ。生意気な小僧め」くらいに思ったのではないでしょうか。

そして、自分を差し置いて若造に会長をやらせた、仲井真知事を激しく憎んだことは想像に難くないことです。

そこで、平良氏がとった行動は、翁長氏のもうひとりの腹心である安慶田(あげだ)光男現副知事の後援会長に就き、仲井真氏を葬り、翁長氏を知事にすることでした。

当時、安慶田氏は那覇市議として、翁長氏一派の「新風会」のまとめ役であり、自民党員でありながら、翁長陣営の事務総長として知事選の事務方を仕切り、保守を分裂させた立役者のひとりでした。

この安慶田氏が、翁長氏によって県副知事に引っ張りあげられ、観光政策の責任者となったというのですから、実に分かりやすい醜悪そのものの利権構図です。

もし同じようなことを仲井真氏がした場合、沖タイや琉新は、これ幸いと「利権県政」と一面トップで書き立ててバッシングの嵐を演じたでしょうが、身内となると、実にクールなものです。

ま、かりゆしグループと金秀グループの企業ぐるみ選挙も黙っていた地元紙ですからね(苦笑)。

県は13日までに、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の上原良幸会長(65)の後任に、かりゆしグループCEO(最高経営責任者)の平良朝敬氏(60)を起用する方針を固めた。6月の評議員会と理事会を経て正式に選出される。
 平良氏は3月末に、グループ本体であるかりゆしの代表取締役会長を辞任。18日の株主総会でグループ10社の会長職についても全て辞任する見通し。
 一方、県は13日、1期目の任期を迎えている上原氏にOCVBの会長職を替える方針を伝えたという」(琉球新報5月14日)

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上の知事選前のテレビ出演では、「本土政府に札で頬を叩かれたくない」というようなタンカを切っていますが、なんのなんの、翁長王朝の始まりと同時に、利権の甘い菓子にむしゃぶりついているようです。

前出した週刊文春によれば、既に平良氏の能力を疑問視して、OCVB職員からは前会長留任を求める声もあがる一方、地元観光業界からも反発が強まっています。

それは平良氏が、JTB連盟(協力団体)の沖縄支部長も兼務するからです。

「県内の旅行代理店幹部が語る。
『長らく競合してきた同業者を公平に扱えるのか疑問です。平良氏はJTB協定旅館ホテル連盟の沖縄支部長も務めている。JTB以外の旅行代理店は冷や飯を喰う覚悟をしていますよ』 (週刊文春 同)

それだけではなく、平良氏はANAの業者協力会の支部長も続投するとしています。

それは公職であるOCVB会長職と、国内最大手の旅行社、最大手の航空会社の協力業者のトップという沖縄県の観光業界の権力を一手に握ってしまうことです。

TB連盟の総会では、人事案は事前に一切知らされず、会員は当日に知らされてウーもスーもなく異議なしを迫られました。

仮に事前に知らされていたとしても、これだけ権力を集中した平良氏相手に、異議を唱えることは難しかったでしょう。

常識があれば平良氏は自ら遠慮するか、また、JTBもANAも、遠慮してもらうように仕向けるのが良識でしょうに、信じられないような強引なまねをする人です。

こんな利権まみれの平良氏は、佐藤優氏発案・「辺野古基金」の共同代表の宮崎駿氏と鳥越俊太郎と一緒にやっていくそうです。

本土の左翼文化人には、こんな利権でどろどろの平良氏すら、清く、正しく、美しく見えるようです。

※追記 いやー、ひさしぶりにドンっと直下型がきました。震度5です。無事です。でも驚きました。

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沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

地震強かったですね、無事で何よりです。
我が家のところは震度3の発表でしたがガスメーターの安全装置が作動しました。
妻は東日本大震災以来の作動に震度の数値発表に疑問を感じつつ復旧ボタンを押したそうです。

投稿: 多摩っこ | 2015年5月26日 (火) 00時09分

多摩っこさん。ありがとうございます。ただできたら記事に対してのご意見を下さい。
この沖縄シリーズは、ある種のリスクを抱えて書いているので、頭をかきむしりながら書いています。
よろしくお願いします。

投稿: 管理人 | 2015年5月26日 (火) 03時37分

管理人さん、配慮の足りなさごめんなさい。以後気をつけます。

翁長知事の露骨な論功行賞、公正を期すならば行ってはならないこと。しかし支援者は旨味がなければ翁長知事を担ぐ理由もないですね。
あらゆるものを駆使して知事の座を得た、辺野古反対もその材料の一つであり、口にするほど重要視していないのか?
私利私欲が全てであり、県民も日本もどうでもいいのか?
知事は沖縄県民までも裏切る?
辺野古基金は過激派の活動資金に化けるのか?
人の腹の内はわかりません。

管理人さんが危惧されている一つの「嫌沖縄」「嫌大和」SNSでビンビン感じます、本土VS沖縄の不毛な争いは絶えません。
基地云々より、このことこそが裏に見え隠れする中国の意図であって、極めて恐ろしいことです。

投稿: 多摩っこ | 2015年5月26日 (火) 14時51分

管理人さんの、沖縄基地問題に対する知識に大変感心しています。宜野湾市で育ち、アメリカ世を経験して来た 根っからの沖縄保守を自負する私が、噂程度の情報しか知らなかった裏の利権関係、構造まで教えて貰い、いかに私の視野が鵜の目であったのか 勉強になります。私の両親も、沖縄のおじーおばー達も悲惨な地上戦を体験し、本心から平和を願っているのです。基地 = 戦争と地元左翼ニ紙 マスコミに洗脳され、アメリカ軍、自衛隊、日米安保 、軍事抑止力による平和論を堂々と言えない空気が ここ沖縄にはある。
戦争反対は、保守も革新も一緒なんですがね。

投稿: 宜野湾市民 | 2015年5月26日 (火) 19時06分

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